| 2007年04月29日(日) |
クリケット決勝&LTTE空爆 |
土曜日から日曜日にかけてのスリランカ関連ニュースです。まず土曜日に行われたクリケットワールドカップでオーストラリアが優勝しました。スリランカチームは決勝まで駒を進めたのですがオーストラリアの壁は厚かったということです。
日本では殆ど人気のない「クリケット」ですが、旧英国宗主国ではものすごい人気なのです。特にインド・スリランカ・パキスタンなどの南アジアでは国を挙げてのスポーツなのです。オフィシアルホームページはこんな感じです。4年に一度のクリケットワールドカップは彼等にとっては「サッカーワールドカップ」よりずっと重要なイベントなのです。
クリケットワールドカップ2007
スリランカチームは準決勝でニュージーランドを破り、土曜日のオーストラリアとの決勝に臨みました。ラジャパクサ大統領も急遽開催地の西インド諸島のバルバドス入りをしたそうです。スリランカにとっては優勝した1996年のワールドカップ以来の決勝進出であり、宿敵オーストラリアを破って再び王座に尽きたかったところでした。スリランカでは多くの国民がテレビの前に釘付けになったことでしょう。
スリランカ国民がワールドカップで大興奮している最中、現地日曜日の早朝ですが、反政府組織のLTTEはコロンボ近郊のガス貯蔵施設への空爆を行いました。数日前にも深夜コロンボ近郊にLTTEの飛行機が飛来し、灯火管制が敷かれたとのニュースが流れたばかりでした。今回の空爆は3回目の攻撃だといわれています。
スリランカ政府軍は東部(バティカローラ)を制圧し、北進してLTTEの本拠地のキリノッチに迫ろうとしています。政府側陸軍の進攻に先立って、空からの攻撃が仕掛けられ、LTTEの幹部が集中している施設へのピンポイントの爆撃が続いていました。
この政府軍の攻撃に対しLTTE側はついに飛行機による首都コロンボへの攻撃に踏み切りました。被害の状況は明らかではありませんが、この攻撃に対して政府軍は数倍の反撃を加えることでしょうから、週明け以降激しい戦闘が繰り広げられることは明らかです。以前として両者は「停戦協定」の存在を認めてはいますが全く空文化しています。お互いに武力による解決は望まないとしながら武力の応酬が続いているのです。以下はBBCの南アジアニュースです。非常に困った状況です。
BBCニュース
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