| 2006年10月17日(火) |
スリランカの自爆テロ |
昨日の午後のことですが、スリランカ北東部で政府軍兵士の集団を狙った自爆テロがあり100人以上の死者が出た模様です。
休暇明けの海軍の兵士を載せたバス群に大量の爆弾を積んだトラックが突っ込んだのだそうです。この兵士たちは船の待つ港のトリンコマレーに向かう途中でした。実は今年の夏にも同じような事件があったのです。交代勤務の多くの海軍兵士を載せた輸送船に爆弾を積んだ船舶が体当たりしようとしたのでした。その時は政府軍の護衛艦船が防戦し自爆テロを防ぐことが出来たのでした。しかし今回は防げなかった。
首都コロンボでも反政府軍の爆弾が発見されることがあります。先月コロンボに出張したときにも道端で爆弾が発見されて幹線道路が大渋滞していました。そういう爆弾は10kgから15kgです。これでも車数台を吹き飛ばすには十分なのです。トラックに積む爆弾というとその数十倍から100倍近くなるかしら。約1トン前後と考えていいでしょう。そうすると半径100m程度かそれ以上の破壊能力があるようです。こんなものが停車しているバス群に突っ込んだとしたらたまりません。
このテロ事件の報復として政府軍は反政府LTTE支配地の空爆を実行しました。今年はこうした報復の空爆が何度も行われています。政府軍はピンポイントで軍事施設を狙っていると言っていますが、市民にも多くの犠牲者が出ているもようです。暴力の応酬は際限がありません。
この10月末にはスイスで政府と反政府組織の和平会議が予定されていました。これも開催は危ないです。昨日16日は日本の明石特別大使がコロンボに到着した日でした。なんとも皮肉なことになりました。さてどうのような展開になるのやら。
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