| 2006年09月16日(土) |
ジャフナの記事をアップ |
ホームページに「ジャフナの思い出」をアップロードしました。ジャフナはスリランカ最北端の都市ですが、嘗てはコロンボと並ぶ経済・文化の中心都市であったのです。今はスリランカ政府とそれに対抗するLTTE(タミール開放の虎)との内戦の主戦場となっています。私がスリランカに滞在していた時には運良く「和平」が盛り上がっていた時期でしたので、ジャフナには2回旅行する機会があったのでした。
ジャフナを文化の中心と書きましたが、詳しく言うと「タミール文化」の中心です。ジャフナと対岸インドの「タミール・ナド州」はほんの少ししか離れていません。私にインドへの興味を与えてくれた土地です。インドでも南インドは独特な文化を持っているといわれています。インド北部ムガール帝国に代表されるイスラム民族の侵入でイスラムとヒンズーの融合が進みました。しかし、南インドはイスラムの影響が比較的少ないヒンズー文化が残っているのです。更にそのヒンズーもインド土着のドラビダ文化と融合した非常の素朴な感じがするものです。
これに対しスリランカ本土(島ですが)は仏教徒シンハラ人の国なのです。インドでは北部のブッダガヤとか東部ではこそ仏教徒の人口が多いですが、全国的に見ると小数です。特にインド南部では仏教寺院は殆ど見かけません。シンハラの人々は自分達は北インドのアーリア人の子孫だと考えているようです。
ジャフナの素晴らしさは、その「自然」と社会です。人々は非常にゆったりと暮らしていました。私が行った時もテレビとかラジオとかは一切使いませんでした。その代わりにあるのは、至る所にある木々(植物)、リスや鳥の動物、そして出会う人々でした。食べ物はべジ料理が多いですが、野菜・フルーツは新鮮で美味しかったです。
当時、和平が進展しそうなので「スリランカテレコム」(私が働いていた会社)ではジャフナの交換設備を増設して電話敷設を進めました。送電線が破壊されていたり、発電設備が弱体なためによく停電していた電力も整備されつつありました。しかし今再びそれらが破壊されつつあります。スリランカテレコムのジャフナ電話局の社員も、管理者一人を残して避難してしまっているそうです。 是非平和なジャフナにもう一度行ってみたいと思っています。
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