KENの日記
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2006年08月17日(木) 靖国神社参拝

終戦記念日の「小泉首相」の参拝で大騒ぎになっている靖国神社です。実際に行った事もないのに批判できないので、一家揃って参拝に行ってきました。(母、妻、長男、長女と私の5人でいってきました)


神社横の「遊就館」にポイントを絞ります。「遊就館」を一言でいうと「戦争博物館」です。遊就館のパンフレットの冒頭の言葉はこう言っています。


「明治15年わが国最初で最古の軍事博物館として開館した遊就館は、時にはその姿を変えながらも一貫したものがあります。一つは殉国の英霊を慰霊顕彰することであり、一つは近代史の真実を明らかにすることです。近代国家成立のため、我が国の自存自衛のため、更に世界史的に見れば皮膚の色とは関係ない自由で平等な世界を達成するため、避け得なかった多くの戦いがありました。それらの戦いに尊い命を捧げられたのが英霊であり、その英霊の武勲・御遺徳を顕彰し、英霊が歩まれた近代史の真実を明らかにするのが遊就館の持つ使命であります。十万点に及ぶ収蔵品の中から、英霊のご遺書、ご遺品、歴史を語り継ぐ貴重な史資料を展示する遊就館からは、英霊のまごころ、そして近代日本の真姿が浮かび上がります。」


確かにものすごい収蔵品の数です。軍事博物館としては第1級のコレクションだと思います。上記の文書の中の「近代史の真実」というところが「キーポイント」だと思います。遊就館の展示を通して明らかにしたい「真実」とは何なのかということです。


「楠正成」まで持ち出して一生懸命に説明しようとしていることは、昭和の満州事変、第二次世界大戦が「アジア民族開放のための戦争」であり「(追い詰められた末の)避け得なかった戦争であった」ということらしい。


これって本当にそうであったのでしょうか。欧米に遅れまいと植民地政策を推進したのではないのでしょうか。資源の乏しい日本が植民地の搾取によって近代化する欧米列強に追いつけと焦ったのではないのでしょうか。英・仏を駆逐して本当にインドシナ半島にローカル中心の民主主義国家を建設しようとしたのでしょうか。こういうことについて自分に甘くなる国民は信用されないと思います。


「英霊」の武勲・御遺徳の顕彰ということも判らないことはありませんが、それは決して「敵前で自殺」や「特攻隊」等の無謀な死ではないと思います。顕彰して欲しいのは、敵国・敵軍に対して決して卑怯な真似はせずに堂々と戦ったということ。あくまでも日本の軍人はフェアで紳士であったということではないでしょうか。そこのところをはっきりさせずに「大和魂」云々でまとめてしまうのは良くないと思います。


沖縄戦等で一般民衆にまで「敵前での自決」したことの背景に一体どんな教育があったのでしょうか。日本の政治・社会を誤らせたのは何であったのかをはっきりさせて欲しいと思います。それは日本近代の「汚点」であって、決して昔から日本人が持っている日本人の特質からは説明されないと思います。


私としては日本の「近代史の真実」を本当に究明して欲しいと思います。そうすることで日本近代における「責任」の所在が明らかになるのだと思います。




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