| 2006年04月23日(日) |
スリランカの内戦情勢 |
スリランカの内戦の情勢が緊迫しています。反政府組織のLTTE(開放の虎)は来週予定されていたスイスジュネーブでの「和平会議」不参加を表明したのでした。先週来スリランカ北部・東部の町で小競り合いが続いているのです。政府軍への地雷攻撃が引き金になってはいますが、タミール人同士の揉め事が絡んでいるのです。と言うのもスリランカのタミール人社会が複雑化しているのです。昨年来東部タミール人と北部タミール人の反目が始まったのでした。 これはLTTEの内紛とも呼ぶべきものでした。北部に本部を置くLTTEは、東部の一部のタミール人を「裏切り者」と呼んでいるのです。この東部タミール人グループと北部のLTTEが戦闘状態にあります。LTTEは東部グループへの強硬姿勢を変える兆候は全くありません。 これに政府軍が絡まっているのです。東部のタミール人グループはコロンボ政府に接触を始めているから話が複雑になっているのです。政府軍は表面上はこの東部タミール人グループとは連携していません。しかし、LTTEに攻撃される東部タミール人を「人権問題、国民の安全確保」の観点から政府が守る義務があることは確かです。LTTEは「裏切り者」を政府が支援することに対して非常に不快感を示しているのです。 紛争解決がかなり難しくなってしまいました。
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