| 2006年01月16日(月) |
心配なスリランカ情勢 |
スリランカの情勢が心配です。スリランカでは一昨年の「津波大災害」の後、昨年暮れ大統領選挙がありました。津波復興のために用意された世界各国からの援助プロジェクトは進んでいるのかしら。確か援助物資の分配、金の使い方で、政府側・反政府側がもめ始めたのでした。そして、大統領選挙では、強硬派の候補が当選したのでした。
スリランカ発のニュースでは、北部のタミール人のインドへの非難が始まっているという報道があります。というのも以下のシナリオが想定されるからです。
1.小競り合いが少しずつ発展し、反政府組織が首都、コロンボでのテロを再開する。(現に少しずつ、小競り合いの規模が拡大しているのです) 2.政府軍は、反撃のため、北部・東部のタミールゲリラの掃討作戦に入る。 3.タミール人ゲリラは、北部東部で民間社会に潜り込み、ゲリラ戦に入る。 4.政府軍はゲリラ・民間の区別がつかないので、大規模な都市破壊を行う。 5.その結果、多くの民間人に被害が出て、都市が破壊される。 私がスリランカに住んでいた頃(2002年・2003年)は、和平ムードが盛り上がっていて我が通信会社の警備もだいぶ緩くなってきたし、北部のタミール人の故郷「ジャフナ」への国道も通行が許可されたのでした。私は、その国道9号線を通って2回も「ジャフナ」に行くことが出来ました。私の前任者の時代は、コロンボからすると「ジャフナ」は殆ど外国でとても近寄れる場所ではなかったのです。しかし、今はその時に逆戻りしているようです。今コロンボからジャフナへはいけないのだそうです。そして、内戦を恐れるタミールの人達の脱出が始まっている。
今ならまだ間に合います。北朝鮮・中国も大変ですが、日本政府は積極的に介入して欲しいです。一旦内戦が始まってしまうと、再び和平活動を開始するのに非常に多くの時間と努力を要します。明石大使で解決できないなら、エスカレーションすべきです。外務大臣・総理大臣が乗り出すべきだと思います。この心配が杞憂に終わることを願っています。
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