KENの日記
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2005年11月25日(金) ムンバイの気候

モンスーンの後のムンバイの気候の素晴らしさを実感しています。ニューデリーの朝は相当冷え込みます。人々には長袖のシャツに加えてセーターが必要です。あさの散歩も正直言って辛いものがあります。路上生活の人にはさぞ厳しい季節なのだろうと思われます。


しかし、ムンバイの朝は非常に快適。散歩には持って来いです。日中は強い日差しで相当暑くなりますが、空気が乾燥しているので気持ちがいい。モンスーンが物凄くうっとうしいことと全く対照的に、素晴らしい季節が3月頃まで続くのです。こういう土地なら路上生活の人も楽です。一年中半袖・薄着で暮らせるのですから。人々が集まるのが分かります。


ムンバイ市営バスがどんどん新しい車両に代わっているようです。新しい車両は「一階建て」バス。眺めの良さそうな「二階建て」バスはどんどん減っていくようです。新しいバスは車体の色が、これまでのバスと同じで、見た目はあまり変わりません。車両入れ替えの際に、クーラーを着けようとか、モデルを変えようと考えない見たい。


クーラーを着けて贅沢にするようなことはしない。経費が嵩んで値上げしなければならなくなります。進歩とか改善とかいう発想について回る、コストアップ、環境への影響を考慮しているのでしょう。ムンバイのバスの最低運賃は「4ルピー」(10円です)。庶民の足なのです。10億人の人口を抱えるインド人の知恵なのでしょう。


インドの社会は10億人の人間とそれに匹敵する数いやそれをはるかに超える動物・植物達の土地なのです。人間に加えて、街中の牛、犬、猫、鶏、リス等がいっしょに生きていく権利を有する場所なのです。人間との共存が難しい動物たちは、特別保護地域で暮らしています。人間に親しい上記の動物達は人間に混じって暮らしているのです。


道路や公園は人間だけのものではない。動物や植物全てのものなのです。人間にはトイレが用意されているが、動物達は自分勝手に用を足してもOK。それは彼らの権利なのです。大きな木はリスは鳥の住処なのであって、人間の都合だけで切るわけにはいかない。公園で出会った愛犬家は、そんなインドを誇らしく語っていました。

彼は日本は便利で快適だろうけど、それは人間だけの事でしょう。と言っています。確かにそのとおりです。動物達にとっては非常に住みにくい。ある種の特定の動物は人間のペットとしてしか生きられない。人間と混じって生活することが難しい動物はどんどん排除されていく。


近くの公園に住む犬で、一際綺麗なメス犬は、ベンチに腰掛けている私のところの横に座り、片方の前足を上げて仕切りに「お手」のポーズをするのです。
これは何の合図かと愛犬家に聞くと、「身体を撫でてくれ」という合図なのだとのこと。この公園のベンチは、犬と人間の共有の場所なのです。




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