KENの日記
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2005年10月10日(月) エレファンタ島散策

朝、ヒンズー寺院が見たくなったのですが、家の近くでは思いあたるところはないのです。ふとエレファンタ島のことを思い出し、行ってみることにしました。昨年夏に行ったのですが今日はじっくり彫刻を見てくることにしました。


家からタージホテル近くのインド門の船着場まで30分。其処から渡し船で1時間です。上の写真はエレファンタの最も有名な「マヘサムルティ像」の右横の方にある彫刻です。シバ神とパルバティ神の仲むつまじいところを表しています。シバもパルバティも素晴らしい、「充実した彫刻」です。


ここの掘り出されている「パルバティ」は、少しはにかんだ様な「初々しい花嫁」姿です。悪魔を退治する凶暴なドルガー(カーリー)とは対象的です。女性の凶暴な面もキチンと認識する「ドルガー祭り」は非常に面白い祭りです。今は「ドルガ祭り」の最中だし、数日すると「我が家の結婚記念日」なのでこの彫刻を掲示することにしました。


インドでは、こうした予想外の発想に驚かされることがあります。「シバ神」が良い例ですが、「破壊の神」が創造に繋がる大切な役割を与えられています。「ラーマーヤナ」にでてくるランカの悪魔の大将の「ラーバナ」も悪魔退治の役割が与えられます。善が悪になったり悪が善になったり、そもそも何が善なのか判らなかったりします。ラーマがランカから助け出した「妻のシータ」は最後には身を投げて死んでしまいます。ハッピーエンドにはならないのです。


「マハーバーラタ」の物語もどちらの家族が幸せだったのか全く判らないのです。「勧善懲悪」などという単純な発想はなく正義が勝つこともない。という感じでしょうか。何千年続いているヒンズー社会の知恵でしょうか。


エレファンタ島ですが昨年はなかったのですが入島するときに「5ルピー」取られました。さらに例によって世界遺産共通で石窟入場には5ドルかかります。観光シーズンで、外国人観光客が沢山きていました。中国・シンガポールの旅行客が多いのですが、日本人らしき人は見かけませんでした。




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