| 2005年06月11日(土) |
Shirde訪問(シルディ) |
サイディは、「サイ・ババ」が暮らした町です。約100年前、シルディに住み着いた「サイ・ババ」は、その人間性と不思議な力で人々から慕われました。今でもインドの多くの都市に「サイ・ババ」を祀る寺院があります。マハラシュトラ州にシルディの街があるのでムンバイではサイババ人気は非常に高いです。
因みに南インドでいる「サティア・サイババ」も不思議な力があるそうですが、彼は本家「シルディのサイババの生まれ変わりだと称しているようです。
シルディは、ムンバイから北東約290Kmのデカン高原入り口にあります。交通手段は車ですが行き帰りとも5時間かかりました。現地滞在2時間で、都合12時間行程。朝5時30分にアパートを出発し途中でドライバーを拾って国道をひた走ります。
ライバーにアパートまで来てもらうのは大変なので、通り道沿いにある彼の家近くまで私が運転していきました。国道3号線(ムンバイーデリー間)は、日本の東海道のような幹線ですが、ムンバイから60Kmくらい走ると、片側1車線の田舎道になります。
デカン高原の殺伐とした(あまり樹木が生えていない丘)をひた走るのです。国道沿線の「ナシーク」の町で、国道3号線から降りて、田舎道でシルディを目指します。シルディの町に近づくと、サイババの写真とか、ホテルの看板が目立ち始めて、気分が盛り上がります。
そして、シルディの町に入ると、それまでのデカン高原の殺伐さが「うそ」のように急に賑やかになります。シルディの町(村?)の中でも、「サイ・ババ」の住んでいた地区一体は、テーマパークのように整備されています。シルディの町の「サイババ」関連地区の一角は本当にきれいです。そして、その周りを土産物屋が取り巻いているのです。施しを求める人も多く集まっています。
「サイババ」は、イスラム教の「スーフィ」の流れとして位置づけられ、彼自身はイスラム寺院に暮らしました。彼の墓は隣のヒンズー寺院内に設置されています。というよりヒンズー寺院が後から建てられたようです。そのヒンズー寺院が、テーマパークのメインのアトラクションみたいになっています。このヒンズー寺院に参拝するためには、入り口でチケットを入手する必要があるのです。
そんなこことは知らずに行ったものですから5人くらいにインド人聞いて、漸く次第が判明しました。そして、12時少し前私が整理券(チケット)をもらいに行くと、オフィスはお昼休みで1時半までは閉鎖とのこと。「日本からはるばるきて、午後は直ぐムンバイに戻らなければならない」とお願いしたのですが、州政府の役人らしき人は「No」の一点張り。(まさしく官僚の対応でした)
もともと、イスラムの聖人が人気があるといってヒンズー寺院に祀っているという背景を知っているので、あまり意味もないので諦めました。チケットがもらえず中に入れなかった人達が、テレビ画面で儀式の様子を見ています。中に入れない人達ようにテレビ中継しているところは「身分社会」でありながら、サイババという貧しい人達の見方を祭る場所ですね。
ヒンズー寺院の横には「サイババ」がその下で過ごしたという「ニーム」の木があります。「ニーム」の木も立派に祀られています。(屋根から木が伸びています)。ここも重要な巡礼対象です。
シルディで最も重要なのは「サイババ」が暮らしたイスラム寺院です。ちょうどヒンズー寺院の裏にあります。そこには「サイババ」グッズが目白押し。サイババ」が食事をつくるために利用した釜、「サイババ」が点したという火 この辺は拝火教の影響もあるかもしれません)。その他サイババが寄りかかった「背もたれ」とか、「粉引き道具」とか。
寺院内の隅に一匹の猫がいました。ゆったりと横になっていました。カメラを向けましたがどういうわけかその時だけ、カメラが故障し写真は取れませんでした。ひょっとして「サイババ」の生まれ変わりで、今でも信者も見守っているのかなと思いました。
イスラム寺院内には多くの信者が敬虔な祈りを捧げていました。言葉は全く分かりませんが皆同じ節回しで歌っています。このイスラム寺院の参拝客には、多くの女性も混じっています。ヒンズーの女性です。多分イスラムの女性は、この中には入れないのだと思います。しかし、ヒンズーの女性は派手なサリー、パンジャビを着て、堂々と頭と顔を出して参拝しています。
こういうところは、非常に興味深いです。ヒンズーとイスラムが共存する国それがインドです。別に書いたと思いますがインドのヒンズー人口7億人。そして、イスラム人口がインド、パキスタン、バングラデイシュで3億5千万位いるでしょう。これらの国々がイギリス植民地から分かれたのはほんの60年前なのです。その前に数百年はヒンズー・イスラムの渾然一体とした社会だったのです。現在でもインド国内だけでも1億人以上のイスラム教徒がいるのです。ヒンズー・イスラムの共存の秘密は「サイババ」のような宗教の枠を超えた「人物」の活躍があったからだと思います。
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