←クリックしないと枕元に牛乳雑巾を置かれるであろう。朝。嫁実家にて。
家でグダグダしててもしょうがないなーと思いつつも外の天候が微妙。空にはどんよりとした雲が重く敷き詰められていた。天気予報は曇りのち雨。
今にも雨が降りそうだけれども、このまま持ちそうにも思え、降りそでウッフン、持ちそでウッフン。ああ、外で遊ぶべきか非常に迷う。
「まあいいや。ちょっと散歩でもするかい。降ったらすぐ戻ってこよう」
と娘・R(5才)と息子・タク(3才)を誘うと、Rは
「やだ」
ぬおおおお…珍しく父のナンパを断りおった。一方タクは
「いくー!」
やはり外で暴れたくてしょうがなかったらしく、ふたりで外へ。歩いてほんの1分ほどのところに、小さなお花畑があった。花の名前は分からないが紫色、オレンジ色の綺麗な花が咲いており、おじさんがひとり手入れをしていた。
「おはなだー」
タクは叫んで走って行き
「こんにちは、おじさん。おはなきれいだね」
と話しかけており、
「おやおや、僕、しっかりした子だね」
とか言われていた。まったく外ヅラだけはいいんだから。お前は「ぶらり途中下車の旅」の阿藤快か。花畑を離れてからは
「こっちにいきたーい」
タクが勧めるがままに歩いて行く。道はやがて小学校にぶち当たった。おお、ここは嫁の母校ではないか。
「ここで遊びたい!」
このご時世、休日とはいえ小学校には勝手に入ってはいけないはずだが門は思いっきり大開放。ま、嫁が卒業生ということで大目に見てもらおう…と入っていった。
「パパー。ボールがあるよー」
片付け忘れなのだろうか、コロンと校庭に放置されたサッカーボールがひとつ。タクはそれを見付けた。
「サッカーしよ」
タクはボールを蹴って僕に回す。勝手に使っていいのかなあ…でもま、嫁が(以下略)
しばらくタクとボールの蹴り合いをする。タクは実は
「サッカー選手と野球選手と新幹線の運転手、ぜんぶなりたい」
というとても壮大な夢がある。そんなタクのボールさばきを見て才能があるかどうか…なんてことは素人の僕には当然分かるはずもないが。
「あ…雨が降ってきた。タク、帰ろう」
冷たいものが体に当たり、校庭の水溜まりに波紋が広がる。タクはもう少し遊んでいたいようだったが雨にはかなわぬと見てボールを元あったところに戻した。それでも名残惜しかったようで、
「ボールくん、ばいばい」
「また会おうね」
なんかボールを擬人化して手を振っており、
「ははは、なんかお友達と別れるみたいだね」
と僕も笑っていたが
「はっ…ボールはトモダチ!」
これはキャプテン翼の一貫したスピリッツではないか!と気付き愕然とした。タクは…もしかしたらすんごいサッカーの才能があるのかもしれない。
「パパー」
「んー。なんだい」
「サッカーたのしかった」
「そうか。よかった」
帰り道、タクは何度も「サッカー楽しかった」と言っていた。僕とタマ蹴りしたことの印象が強かったようだ。裏を返せばこういう遊びはあまりしてやっていないことになる。
僕の子供の頃、父が野球大好きオヤジだったのでよくキャッチボールをさせられたが僕は大嫌いだった。なのでタクにもそういうことはしようとも思っていなかった。
しかし男の子というのは普通好きなんだなあ…と思い知らされ、思い付きで出掛けた散歩であったが、わりと得るモノが多かったと感じたのであった。
Rが断ったためにタクとの散歩になったが、散歩は男同士に限る。
その心は、股間も散歩もブラブラするのがよいでしょう!
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