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■快眠なんでも鑑定団
2009年02月12日(木)
我が家の布団は、ナメクジ長屋の貧乏町人が使っているようなせんべい布団である。

たぶん結婚してからずっと使っている。ある時は汗が、またある時は涙が、そして娘・R(5才)と息子・タク(3才)を仕込んだ時のみだらな汁っていうか液っていうかそういうのが、長年に渡って染み込んでいるわけである(書いてて速攻捨てたくなってきた)

今まで布団に対して無頓着だった訳だけれども、1日の1/3〜1/4を布団の中で過ごしているのに、もっと良いモノを考えるべきである、という気運が高まり新布団を買うことにした。

買いに行ったのは地元の侘び寂び感あふるる日常用品店。1階2階の衣料雑貨フロアはそれなりに賑わっているが、3階の家具寝具売り場は客、僕らだけ。店員もヒマそうにしており侘び寂びの極地。時間だけがゆるゆると流れていた。

「ねー!かくれんぼしよ!」

Rとタクが良い遊び場を見つけたとばかりにすぐさま散って行った。

「あーこら、騒ぐのは止めなさい…」

すぐさま止めさせようとしたが、ガラーンとした店内だしいいか…と放置してしまった。そして僕と嫁は布団の品定めに。同じ羽毛布団にも値段に差がある。

「羽毛布団もピンキリだからね」

嫁が知ったかぶりなことを言う。取り敢えずピンからキリまで触ってみたが、値段的にキリの布団だってウチの布団よりフワフワであった。

「ま、長い目で見ればそこそこの値段の方が持ちもいいのだろうな」

と選ぼうとしたのだけれども、結局どういう差があるのだろう…と迷ってしまい、店員のオバチャンを呼ぶと丁寧に教えてくれた。

「こちら(高い方)とこちら(安い方)では、やはりこちら(高い方)の方がいいと思うんですよね」

「ほう。触った感じだと差がよく分からないんですが…」

「こっち(安い方)はウチの息子が使ってるんですけどね、ちょっと臭うんですよね」

イカ臭いんじゃないの?と思ってしまった僕のバカバカバカ。実際にユーザーでもあるオバチャンの話は説得力があり、

「じゃあこっちを…」

オバチャンオススメの布団に決めた。

「Rー!タクー!帰るぞー!」

そういえば子供達はどこにおるのだと探したところ、Rはタンスの後ろに隠れていた。

「Rちゃんみーつけた」

「えへへ」

Rを捕獲後、さてタクは…というとベッドの脇にしゃがんでいるのを発見。

「タク、みーつけた」

「…」

「どうした、早く立ちなさい」

タクはなかなか動こうとしない。

「置いてくぞー」

と急かしてみたら

「うんち…」

どかーん。しゃがみながらプルプル震えているではないか。なに産気付いてるんだお前は!

うんちを産もう布団…。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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