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■面接の変人
2008年10月29日(水)
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早いもので息子・タク(3才)は来年幼稚園児になるお年頃である。

そのためこのたび入園面接を受けることになった。娘・R(5才)が通っている幼稚園なので「兄弟枠」と呼ばれる優先枠があるため滅多に落ちることはない。

名前さえ言えれば受かるだろうと思い、模擬面接をしてみることにした。

「えー。お名前を教えて下さい」

するとタクは

「アリエルよ」

ディズニープリンセスに出てくる人魚姫の名前を言いおった。

ただいまの採点:-70点(名前言えない0点+オカマの気がある-70点)。…落ちてしまうではないか。

「たっくん、ちゃんと名前言えないとダメだよ…」

仕切り直してもう1回である。

「はい、お名前をお願いします」

「おすぎです!ぴーこです!」

えー、ただいまの採点:-70点(名前言えない0点+やはりオカマっ気があり-70点)。

「うわー、嫁、どうしよう。タク、名前言えないよー。僕がザたっちのネタを仕込んだばっかりに…」

パニックになって嫁に縋り付くと

「大丈夫よ。相手があなただからふざけてるだけよ。タクはちゃんと相手を見てモノを言うのよ」

とのことであった。

「うん、まあ、それならいいんだけど」

って待て。ということは僕は舐められてるってことか。ならば襟を正して

「いいかいタク。これは面接の練習です。パパを先生だと思って聞きなさい」

態度を改めるようピシッと言うと

「はーい。せんせい」

タクもまずまずのよい返事。よし、これならいけるだろうと思い改めて同じ問いかけをした。

「お名前はなんですか?」

「さいとうみき」

「それはRの担任の先生だろうがー!」

なんだか不安がどんどん高まってきた。ちょっと質問を変えよう。面接で聞かれそうなことは…と考えて、兄弟枠の面接ということで

「あなたのお姉ちゃんの名前はなんですか?」

と聞いてみた。

「Rです」

タクは答えはこれだった。うーん、こういう時はフルネームで答えるのが100点満点なのだが…と首を捻っていると

「ちがうでしょ!そうじゃないでしょ!」

横からRが猛然とダメ出し。よし、姉から言ってやってくれ!と期待したら

「R”ちゃん”って言わなきゃだめでしょ!」

ツッコミどころはそこじゃないだろ。

このように模擬面接は1から10までダメであった。タクの人生、初っ端からつまづいてしまうのか。もう時間はなく、面接は明日なのである。一体どうなってしまうんだろう。

とっても不安なめんせつー。
僕はとってもへんづつー。

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