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■異国のカルチャーはカボチャーである
2008年10月26日(日)
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土曜の夕方、地元の商店街でハロウィン行列が行なわれていた。

子供達が仮装で参加するとお菓子が貰えるというので

「おやつゲットするんだかんね!」

半月分ぐらいのおやつを確保出来るのでは、と目論む嫁の気合いが入りまくっていた。

「君達、お菓子貰えるから変な格好するよ!」

「する!」

娘・R(5才)と息子・タク(3才)もお菓子に釣られて士気が高まり、

「お菓子のために、おかしな格好。ウヒャヒャ」

僕のひとことは黙殺された。

当日、僕は仕事だったため夕方ギリギリに帰って来た。既に家には誰もおらず追いかけて商店街へ行ってみると、既に仮装した親子連れで溢れ返っており、非常に、なんというか、邪魔。

イベント参加者としてはワクワクもんなのだろうが、部外者となると非常に冷めてしまうモノである。しかもハロウィン行列というよりも、ほとんどがお菓子が貰えるいくつかのお店で行列を作っているだけ。

ハロウィン行列というよりも戦後のギブミーチョコレート行列ではないか。敗戦国に南蛮渡来の文化を無理矢理押しつけるとこうなってしまうのだなあ…としみじみしていると

「なんだこれは」

「あれだよあれ…はろうぃん?」

本当に進駐軍からチョコを貰ったことがありそうな翁がふたり、僕同様行列を見守りながら喋っていた。

「はろうぃん…ああ、仮装する奴か」

「そうそう。今の子供達はいいねえ」

「はろうぃんってどこの国の習わしなんだ?」

「エジプト」

「ほーう。そうかー」

絶対違うと思う。

さて、肝心の我が子達及び嫁はどこにいるのだろうか…と探し回ることしばし、

「あなたー!」

と呼ぶ声がしたので発見。Rは水色のシンデレラ姿、タクは白いシャツに黒いパンツ、という場末のバーテンのようなイデタチであったが、背中にマントを羽織っておりどうやらドラキュラのようだ。

そういえば帽子もあったはずだが…と思ったら

「あなた!タクが帽子落としたの!探してきて!」

「えー」

僕も子供達と一緒にトリックオアトリートしたかったのに…とぶつくさ呟きながら嫁達が歩いてきた道を逆行。しばらく探しているとイベントスタッフのおっさんがそれっぽい黒いハットを持っているのを発見し、ようやく取り戻せた。

そしてまた嫁を探し

「ほらよ!取ってきてやったぞ!」

有り難く受け取るように、手渡すと

「あー!パン屋でアンパンマンのパン貰えなかった!先着100名だって!」

感謝されるどころか思いっきり悔しがっていた。ハロウィンだかスーパーの特売だか一体何のイベントなんだか分からなくなっており最早カオス。

「この帽子…ゴムでも付けといた方がよくない?」

明日は別のハロウィンパレードがある。人混みで着用するので必要であろうと嫁に説いた。

「帽子落下防止。ウヒャヒャ」

また黙殺された。

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