←ちょっと奥さん、押してって!栃木の公園とは打って変わって、今度は都心の公園である。
神宮外苑の児童遊園に行って来た。周りには国立競技場・神宮球場・聖徳絵画記念館・有名な銀杏並木・東宮御所…といったいかにも首都東京といった名所が目白押しである。
同じ都内でも僕らが住む練馬区某所の鶴亀スーパー・ゲーセンフタバ・おにぎり屋やぐら…といった名所とはビート武とみつまJAPANぐらいの格の違いがある。
児童遊園は有料である。大人200円・子供50円を支払う。これも都心の公園の風格である。公園に入ると
「ダディー!ハリアップ!クァモォン!」
金髪の女の子が叫んでいる。ガイジンさんの親子連れが多いのだ。これもまた都心の公園の風格である。僕もインタナショナルな雰囲気を出さなければならないと思い、
「ヘイヨー!R、タク、レッツラゴー!ちぇけらっちょ!」
練馬ザファッカー的な英語で呼びかけたところ
「ナニソレ」
その金髪の女の子にニヤリと笑われてしまった。君、バイリンガルなのね…。
公園内には幼児用・小学校低学年用・高学年用と年齢別に分けられたアスレチック遊具が設置されている。Rとタクはヘタレなので初見のモノはなかなか遊ぼうとしないところがある。幼児用の遊具でもびびっていたが、


ようやく徐々に慣れて来て飛び跳ねるようになった。

中でもお気に入りだったのはコレ。下からよじ登り、滑り台で降りる。中は部屋になっており鬼太郎ハウスみたいなものである。
「お城だー!」
Rとタクはこれを「城」と見立てたようで何度も入っては出ていた。お城となるとディズニープリンセスが好きなRのこと、
「ねえたっくん、お姫様ごっこしましょ」
「うん」
早速タクに持ちかけお姫様ごっこが始まった。
「おかしいわね。王子様がまだ来てないわ」
とRが言うので
「たっくん王子がいるじゃないか。ねえたっくん」
とタクを指差すと

「わたしもお姫様だわ」
我が家の長男はオカマになってしまっていた。
「で、でも君は男の子でしょ…」
「ちがうわ。女の子なの。お姫様よ」
坊主頭のお姫様なんてパンク過ぎる。
ふたりはこの公園が余程気に入ったようで、
「おなかすいた」
と言いながらも昼飯時になっても遊ぶのをやめず、やっと飯を食べに行こうとなったのは午後2時過ぎ。僕はここからは少し歩くけれども青山の「麺屋武蔵 青山」に行きたいと主張した。
超有名ラーメン店「麺屋武蔵」の一門でありながら、何故か全然行列が出来ない穴場的なお店である。残念ながらあと数日で閉店してしまうのだ。
「じゃあそこに行きますか〜」
と歩いているうちにタクはベビーカーの中で爆睡。

「Rちゃんラーメンだいすき〜」
Rは5才ながら1杯食い尽くしそうな勢いで食べていたが、タクにこそこのラーメンを食べさせたかったのに。
オカマではなくイケ麺になって欲しいという願いを込めて…。
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