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■おいしいぱんを作ろう〜♪
2008年08月28日(木)
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朝起きると娘・R(5才)と息子・タク(2才)がニコニコと話しかけてきた。

「きのうねえ、パンツ食ったの」

変態か!と思ったら

「きのうねえ、パン作ったの」

の聞き間違いであった。そんな願望が僕にあるのだろうか。できればパンツよりブルマの方が。いやそれはどうでもよく、R達は昨日嫁の手ほどきを受けながら作ったらしい。

「たまごをまぜて〜こむぎこをまぜて〜まぜまぜしたの」

「そうか。がんばったね」

「こっち来て」

ふたりに手を引かれると、台所にラップでくるまれたパンがあった。握りこぶし程度の大きさの、可愛らしいパンがコロコロと皿に乗っていた。ああ、もうこんな物が作れるまで成長したのか。パンと言えば「パンツー丸見え」ぐらいしか出来ないと思っていたのに。

「たべていいよ」

と言うのでじゃあひとついただきますか、と手を伸ばしたところ

「なにやってんの!ダメ!」

いきなり嫁にえらい剣幕で手を引っぱたかれた。何故朝イチからこのような理不尽な仕打ちを受けるのだろうか。

「あっためなきゃダメでしょ!」

嫁はパンの皿をひったくり、レンジでチンして僕に渡した。横暴なのか親切なのかよく分からぬ。ひょっとしてアレの日か?え、ダメなの?今夜まぐわえないの?頭の中にこのような邪念が湧いてきたが、子供達がじーっと僕が食べるのを待ち構えているので必死に理性を取り戻し、

「うん、じゃあこれをもらおう」

ウィンナーロールを選んで食べた。子供達の手作りのパンの味は唯一無二の物であった。僕が好きな光が丘公園の焼き立てパン屋よりも優る味。

「君達が作ったパン、とても美味しいよ」

もしゃもしゃじっくり味わいながら褒め称えるとRとタクももそれらのパンを朝食としてぱくぱくと食べ始めた。

「パンをいっぱい作って、ジャムおじさんみたいだね」

と茶々を入れてみると

「違うよ。Rちゃんジャムおじさんじゃないよ」

「ははは、そうだよなあ。違うよね」

Rはちょっと拗ねた顔をした。

「Rちゃん、白い帽子かぶってないもん」

いやその前におじさんじゃない、とか重大な相違点があるだろ。

僕が出勤の支度をし始めると、嫁がまた別のパンを持って来た。今度のは本当に小さいパンで、皆人差し指と親指で丸を作ったぐらいの大きさしかない。

「タクったらね、小さなパンばっかり作るのよ。もっと大きくていいのよって言ってやっとこれぐらいになったわ」

「ははは、意外と肝っ玉が小さいのかもな」

そのタクも一心不乱にパンを食べている。

「タクはどのパンが好きだ?」

「ちょこぱん!」

「君はチョコが好きだなあ」

我が家は順風満パンのようである。

夜嫁を襲うと最後の審パンになるが。

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