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■絵に描いた無知
2008年07月30日(水)
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息子・タク(2才)が最近よく口にする言葉がある。

「ぷっぷ」

おならぷっぷー、みたいな如何にも何の意味もない軽薄な言葉である。これは僕がよく

「今日は誰と遊んだの?」

「そのシール、誰に貰ったの?」

などとタクに聞くのだが

「えーと、『ぷっぷ』!」

誰だか忘れてしまった時に誤魔化すためにタクが使い始めた言葉であった。それがだんだんと後付けで「ぷっぷ」という名のキャラがタクの頭の中で出来上がってしまったようで、

「きょう、ぷっぷと遊んだ!」

「そこにぷっぷがいるよ!」

もう「ぷっぷ」とはタクが作り上げた、タクにしか見えない生き物を指す言葉となってしまっている。

娘・R(4才)の時も同じようなことがあった。Rも「ちーたくん」「はもいちゃん」「がっこうのびーちゃん」なる奇妙奇天烈なネーミングのキャラを作り上げ、

「きょう、ちーたくんと遊んだの」

「はもいちゃんは公園に住んでるのよ」

「がっこうのびーちゃんは学校にいるの」

などなど空想の世界で楽しく遊んでいたものである。

「ちーたくんってどんな人なの?」

一体どんな格好をしているキャラなのか何度か聞いたことがあったが、Rはまだうまく説明出来る年ではなく、結局どんなんだか分からないまま徐々にRの口から彼らの名前が出てくることはなくなり、遂には

「ちーたくんって誰?」

R自身が忘れてしまった。そのためもう永遠に解けない謎である。

さて「ぷっぷ」に話を戻すが、あまりにもタクがぷっぷぷっぷ言うものだから、

「だから『ぷっぷ』ってどんなんなの?絵に描いてよ!」

とうとうRが切れてタクに図解せよと問い詰めた。成程その手があったか。僕もRに「ちーたくん」等を描かせておけばよかった…。

タクはRに言われるとチラシの裏にすいすいと描き始め…

「できた!」

タク
これが「ぷっぷ」であるらしい。

「あら、意外と可愛い…」

わりと素で感心してしまったのは僕と嫁である。

「これ、キャラ化出来るんじゃないか?」

「いける!打倒キティ!打倒ミッキー!」

この「ぷっぷ」をキャラクター商品化し、版権でウハウハの老後も夢ではないと舞い上がった。

「たっくん、このぷっぷは何をしているところなのかな?」

大原作者様に一応キャラ設定などを確認してみると

「えっとねー。タオル持って歩いてるの」

タオル持ちながら歩くのって…

タク
タク、お前ではないか。

タクタク
よく見るとどことなく似てるし。「ぷっぷ」とはタクが生み出した自らの分身であるのかもしれない。

とにかくこの「ぷっぷ」をもっと洗練化するようタクのセンスを磨いていかねばなるまい。幸いRとタクは毎日のようにお絵描きをしている。絵的・創造的才能を伸ばしていきたい。

目指せキャラ長者!目指せ第二のやなせたかし!

嫁の父は細川たかしに似ているが、それは関係ないことである。


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