狼森、笊森と盗森

2006年05月16日(火) とまってるとまってる…の日

拍手にて「学プリの進み具合はいかがですか?」とコメントくださった方
まったくもって申し訳ない。聖ルドから進んでおりません;
というのも、現在作業中のものが時間とタイミング勝負だったり
するので…先週の木曜日からかかりっきりであります
自分にしてはかなりいい感じのペースでいってると思うんだけど…
でも、今週末台風なんですよね;雨か…雨…困ったなぁ…それまでに
終わるとはとても思えねぇなぁ…除湿機でもかけてやるかな
いろいろ手際の悪さを暴露しています。ちょーっとタイミングも悪かっ
たか…まぁ、のんびりやります。今日はちょっと作業が遅れ気味。
というか当初の予定の3分の1もいかなかった(ありゃ)

夜中の三時ですが、さっきお風呂にはいったばかりなので目が冴える
仕方ないので混沌というか、惨状というか、戦場というか、そんな有様の
部屋を少しお片づけ。基本的に、本さえキチンと本棚に収まっていれば
綺麗な部屋のはずなので。散らかっているものというと、本くらいしか
ないんです。ある意味、モノがない部屋。本を片付けて、机の上を整頓
してちょっといつもの状態に戻りました。床は…いいや、まだまだ汚れる
し…つか現在の腐海の原因は他のなにものでもなく、この床だよなぁ。
珍しく人の入れない状態です。夏樹もいれれません(奴はあったかくなっ
てくるとおいらの部屋がお気に入りなんですが。それが刷り込みによる
ものなのか、単にこの部屋が一番涼しいからなのかは不明)

というか、かなり急なんですが生野菜が食べたい。つーことで、冷蔵庫
を漁ってみたんですが、(サラダにできるような野菜は)何もない。
あるのは妹の最近のお気に入り、野菜生活100の紫色のやつ。
ためしに一杯。野菜生活は飲みやすくて好きです。美味しいんですが、
やっぱサラダが食べたいな。でもコンビニまでいくのもちょっと
最近のおいらのお気に入りは、リプトンのマスカットグリーンティー
です。緑茶ベースのフレバーティーは基本的にお気に入りです。
もうちょっと緑茶っぽい味がしてもいいと思うけど。脱線。
つーか、あと1,2時間待てば朝ごはんという衝撃の事実!空がちょっ
とあかるくなってきたとです。

あ、一日遅れてWJ読みました。橘さんが橘さんで橘さんですよ
桔平!(下の名前で呼んでみる)あぁ、ほんと橘さんは良か男だ
お兄さんキャラ大好きな自分にはたまらんであります!あの金髪は
ちょっとどうかと思うけどさ(笑)
ちなみに先日、妹と最強チームで対戦をしたところ、奴は橘さんが
一番いい男だと申しておりました(妹、テニプリ知らない)
妹はイニDが好きなので真田あたりをさりげなく勧めてみたんですが
帽子キャラは嫌いらしいですよ。そうか。

九龍、とまってます
学プリ、とまってます
スマヒ2、とまってます
クリスタルドライブ、とまってます

がんばろう…



2006年05月15日(月) 帰って来たリサイクルバトン…の日

リターンされてきたリサイクルバトンです

【リサイクルバトン】
同じ人から二度回ってこない限り「回答済」はありえない
究極のリサイクルバトン。
友達、恋人、はたまた赤の他人まで、とにかく回しに回して下さい。
〔はじめに〕
このバトンの中では、あなたにバトンを回して来た人の事を「あいつ」と
します。 あなたが思う、あいつの印象etc…正直にお答え下さい。

→皐月おとーさまから
0 : あいつの名前を教えて下さい
皐月透さん(改めてフルHNで呼ぶと照れますな)

1 : ぶっちゃけあいつとどういう関係?
お友達というか、おとーさまというか、先輩というか、師匠というか
いけない遊びを教えてくれる親戚のお兄さんみたいな人ですv

2 : あいつを色で例えると?
青(チャットの文字色)

3 : あいつを四字熟語で例えると?
和顔愛語…自然と人が集まってしまう魅力をお持ちです
炉火純青…おいらの大好きな作家さんです
実事求是…思慮深く、大きな見解をお持ちです

4 : あいつの良い所、ひとつ教えて
面倒見の良かところです
 
5 : あいつの嫌な所、ひとつ教えて
無いです(きぱっ)
…あ、うそ。あったあった
某熊のビデオはちょっと………

6 : あいつに唄わせたい歌は?
今はビックリマンですかねぇ

7 : あいつと遊びに行くならどこ?
どこでも喜んでv宮城ではお世話になりましたvまた行きます。
いつか福井にも来てくださいね〜v
 
8 : あいつと一日入れ替われたら、何をする?
なにをするってことも、本を読ませてもらうことくらいかなぁ
 
9 : この場を借りて、あいつに言ってやりたい事があれば
これからもよろしくですよ

10 : あなたについて答えさせたい、次の回答者最大7人いきます。
リターンされてきたものなのでここで打ち止め

→Nikeさんから
0 : あいつの名前を教えて下さい
Nikeさん

1 : ぶっちゃけあいつとどういう関係?
お友達というか、憧れのお姉さんというか、先生というか、歯止めというか
いてくださらないと困ります

2 : あいつを色で例えると?
深緑(チャットの文字色)

3 : あいつを四字熟語で例えると?
燃犀之明…Nikeさんに怒られると反論できません。
博学多才…知識の深さと広さにはいつも驚かされるデス。
行雲流水…つかみどころのない方です。

4 : あいつの良い所、ひとつ教えて
ぶっとぶチャットの会話を正論でまとめてくださいます
 
5 : あいつの嫌な所、ひとつ教えて
ないです

6 : あいつに唄わせたい歌は?
ギャルゲソングメドレー

7 : あいつと遊びに行くならどこ?
どこにでもついていきます!というか連れてって下さい!
東京ではお世話になりました。またいくと思うのでよろしくですv
で、いつか福井へもきてください
 
8 : あいつと一日入れ替われたら、何をする?
妹さんとエロゲについて語り合いたいです
 
9 : この場を借りて、あいつに言ってやりたい事があれば
これからもよろしくおねがいします

10 : あなたについて答えさせたい、次の回答者最大7人いきます。
リターンされてきたものなのでここで打ち止め



2006年05月14日(日) 迷子の子猫【後編】の日

後編です!ラストです!!おしまいです!!
リョーガ兄ちゃんたくさん書けて幸せでございました(ぐふぅ)


【迷子の子猫】
     後編

…あの部分の出だしはこうだったな
♪上手い話にうっかりのっちまって
えぇ、はい、のせられた俺が悪いんですよ

「Game set! won by 芥川」

うわぁ、俺、かっこ悪い…
「やったー、勝ったよ跡部!」
「ま、当然だな」
はしゃぐ芥川の髪を、跡部が書類を持っていないほうの手でご褒美のように撫でる
「くそっ、どういうことだよ!」
チャンスはいっきに大ピンチに
それにしたってどういうことだよ
まさか、俺が負けるなんて
「芥川!もう一度だ!!」
ダメもとで叫んでみる

「うん。Eーよ」
奴は意外にも素直にうなづいた
「何度やっても俺が勝っちゃうけどねー」
なんだ
なんだ、その自信は?
今日の今日まで、手を抜いてたってことか?
いや、こいつはそんな芸当ができる奴じゃねぇ
じゃぁ、なんだ?
おかしいと思ったんだ
昨日の今日で、いきなり勝負だなんていいだして
なにかあると勘ぐれよ
俺もまだまだってことか
けれど
誰がこんなことを予想した?
思考をグルグルまわす
夏の日差しも加わって焼け付いてしまいそうなほどに

「やめておけ」

水をさしたのは、氷水のようにつめたい一言
先ほどまで、優しく髪を梳いていた人物ととても同じとはおもえない声音
「やめておけ、今のお前じゃジローには勝てねぇよ」
「やってみなきゃわからねぇだろ!」
「は!なら気の済むまで負けて来い」
そこで初めて、跡部は今まで読んでいた書類から視線を俺のほうへとむけた
「リョーガ、いっくよー!」

高くボールが投げ上げられ

「すいません、もう、勘弁してください」

気の済むまで負けました
惨敗です
「わぁい、跡部ー、俺の勝ちだよー」
「あぁ、よくやったな。ジロー」
はしゃぐ芥川と、褒める跡部
おかしい
絶対、おかしいって!
「くそっ、なんだって、そんな急に強くなんだよ、おめーは」
水分を求めて、テーブルの上においてあるオレンジへと手を伸ばす
ふと
芥川と跡部は、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした
そして
「な、なんだよ」
呆れ顔
「リョーガ、本当になんで負けたかわかんねぇの?」
「ったく、これだから馬鹿は手間がかかるんだ」
はぁ?
え、あ、えーと
「スイマセン、馬鹿な俺にもわかるように説明してくださいます?」
もうなにがなんだかわからなかった
二人は顔を見合わせて
笑う

「リョーガのボールは迷子の子猫だったんだよ」

「すいません、馬鹿なんでわかりません」
っていうか、その説明でわかるのは電波系くらいじゃね?
俺はパンピーでいたいんですが
まぁ、でも、敗北の理由を知るのは重要なことだし
「わかんないかなぁ?リョーガ、ずっと迷ってるでしょ?」
「…」
「そういうのボールに全部でてたんだよ。キレなし、業なし、力なし、見えてもない、俺じゃなくたって勝てる」
言われてみれば
たしかに、思うとおりにゲームが進まなかったというのは、ある
けれど、そんな精神面だけで勝敗が左右されるような力量だったか?

力量、だったかもしれない
それはこの数日、ずっとボールを打ち合い続けて解っていたことじゃなかったか?
俺はそんなことも見えてなかったのか

♪迷子の 迷子の 子猫ちゃん
 あなたのおうちはどこですか?

目の前で芥川が歌いだす
楽しそうに

「わかった、わかったから、その歌をやめろ」
「えー」
「確かに今日は俺が悪かった。完敗だ。ほら、さっさと命令とやらを下せよ」
不満そうな顔をしていたが、歌は止む
そして、芥川は
「あ、そーだった。へへ、俺、もう決めてあるんだ」
あぁ、そうだろうよ
芥川はにこにこと笑うと、あのね、と前置き


「リョーガ、笑って」


「…」
「ちがーう、そうじゃねぇ!」
人が渾身の気持ちで作った笑顔を却下する
「無茶言うな!おかしくもないのに笑えるか!!」
「笑ってー、笑ってー、笑ってー」
「なら、俺を笑わせろ!」
その言葉に芥川の動きが一瞬とまる
あ、やばい
その思考ひとつぶん、俺の動きが遅れた

どさっ

こちょこちょこちょ

「ぎゃーっ」
「笑え、笑え、笑えー!!」
「やめっ、ははっ、あははははは!やめっ、あ、おい…ぎゃーっ」
その場に押し倒されて、巧みな手の動きでくすぐられる
死ぬ!まじ死ぬから!!
「みて、ねーで…はぁはぁ…あははは、は、た、たすけろー!!」
むかつくほど優雅な仕草で書類に目を通す部外者面に助けを求める
「命令は絶対だ。せいぜい笑ってやれ」
必死のSOSは、オレンジジュース一口で却下された、くそぅ
芥川はこれでもかってほど俺をくすぐったあと一言

「うーん、やっぱ違うなぁ」

まてこら!
温厚な俺も終いには怒るぞ?!
「芥川、てめぇなぁ!!」
「リョーガ、笑ってよ」
飛び込んでくるのは芥川の笑顔
その肩越し、空の、色は、青
青空は笑っているように見えた
まるで、あの人のように
まるで、目前のこの子供のように

「俺、リョーガの笑顔、大好き」

あこがれたもの

「…だよ」
「リョーガ?」
「なんで、俺に、そんなこというんだよ?」

強くなりたかった

「好きだから、じゃ、理由にならねぇ?」
「…わかんねぇ、わかんねぇって、そんなもの」
「…」
「たった数日だぞ。数日。それだけで、俺のなにがわかんだよ」

本当に短い
短い船旅
馴れ合うだけには足りない
拾われて
テニスして
ケンカして
馬鹿やって
たったそれだけ

「じゃぁ、どれくらい付き合えばわかるようになるんだ?」
「…」
「一年?三年?十年?…でもさ、もしかしたら一生付き合ったってわからねぇかもしれねぇ」
答えは
なかった
その質問に返せる、答えを、俺は持ち合わせていない
「時間も大切だけど、それ以上のものだって有ると、俺は思うよ」

くしゃり
俺の頭を撫でる、優しい手

『今日からおめーは越前リョーガ。俺の息子だ』

あんたのその手が好きだった

くしゃくしゃ
俺の頭を撫でる、大好きな手

「リョーガ」

優しく呼ばれる、俺の名前

「笑ってよ。俺ね、リョーガの笑顔好きなんだ。青空みたいに、綺麗なの」

「あおぞら…」

「おぅ!青空が笑ってるみたいだ」

それは…

「それは、お前だろう?」
「うん?」
「なんで、思い出させるんだろうなぁ…」

忘れていたはずなのに
昔話だったはずなのに

強さよりも、あこがれたもの…

それは、たとえば・・・
笑顔ばかり、じゃなくて

悲しかったり

泣いていたり

悔やんでいる時もあったはずなのに

なんでだろう?

ふりかえってみれば
思い出すのは笑顔ばかりで

優しい青空みたいな笑顔ばかりで

「リョーガ?」

俺の心の置き場所は
いつだって、あの日々の中にあった
南次郎さん、青空、倫子さん、オレンジ、チビスケ…
だから俺は
どんなに辛い毎日にも、どれほど苦しい生活にも
笑顔を忘れることなく生きてこれたんだ

「…俺の笑顔がそう見えるのは、リョーガが笑ってくれるからだよ」
「…」
「リョーガが笑ってくれるから、俺は嬉しくて笑い返す」

あんたの笑顔が好きだった
だから、俺は嬉しくて笑い返した
その笑顔を、嬉しく思ったのは俺だから

あぁ、だから

「それは、最初から、リョーガの笑顔なんだよ」

青空が笑っているようにみえる

俺の前に、いつも南次郎さんがいてくれた
俺のうしろを、チビスケがおいかけていた
そんな俺たちを倫子さんが優しく見守ってくれていた
なくならないと
失うことはないと
信じて疑わなかった
世界が全て優しいモノで出来ていると思っていた

でも

それはどんなにうまく掴んでいたとしても
突然
途切れてしまう。そんなことも、ある
(そうか…)
だから、あんたは…
それがわかっていたから
ずっと、笑ってくれていたんだな

あの青空の日
涙がでるほど、痛い青空
泣いた
静かに、静かに・・・
だけど

『リョーガ』

くしゃり
そういって、俺を慰めてくれる手は
もう、無くて…
とぎれてしまった
でも

一人、見上げた、青空

だけど、なぜか

青空はかわらず笑っているように見えた

アンタの笑顔が、青空にみえて

俺はおもわず、笑ってしまったんだ

全てを失った俺が
失わなかった、モノ

悲しみや思い出より
ずっと
もっと鮮明なキヲク
アンタが
俺にくれた

どんなものより、確かな、笑顔

「リョーガ?」

手が伸ばされる
あたたかい
まるで、涙がこぼれるまえの、熱さに似た
子供のような、少し高い体温
たったそれだけの、俺の大好きな、手

こぼれた涙を芥川が拭う

「青空が、目に、染みんだよ…」


涙の向こう、笑顔越し
青空は今日も優しく笑っている


「US$1、600、000」

えーと、日本円に換算すると約1億八千万か
…なにが?
俺と芥川は突然そんな途方も無い金額を言い出したお坊ちゃまをみた

「越前南次郎がお前を引き取るために支払った金額だ」

「っ?!」
「正しくは、お前の母親の負債らしいが」
バサリッ
跡部はずっと片手に持っていた書類をテーブルの上に置く
そこには南次郎さんの経歴から、俺に関する項目が細かく印刷されていた

眩暈がするのは、夏の日差しのせいだろうか?

紙を持つ手が震えて
俺は何度か喉をならし、書かれた文章に目を通していく
だが、全然頭にはいってこない
思い出せ

俺はさび付いた記憶の扉を叩く

おもいだせ、おもいだせ、おもいだせ
そもそも
なんで俺は南次郎さんにひきとられたんだ?

『リョーガ』
『リョーガ?』
『今日から、お前の名前だ』
『俺の…なまえ…』
くしゃり
俺の頭を撫でる、大きな手
『今日からおめーは越前リョーガ。俺の息子だ』

あれは、あれはそう
おふくろが死んだ日
目に痛いほどの青空を背に
南次郎さんは俺の前に突然あらわれて、そう言った
じゃぁ、あれがはじめてだったのか?

ちがう

俺はその前から南次郎さんを知っている
だって、俺はそのときから、あの人が本当の父親なのだと知っていた
俺はあのときから、南次郎さんがプロのテニスプレイヤーなのだとわかってた
だから、なにひとつ疑問に思うことなく、その言葉にうなづいたんだ
もともと呼ばれていた名前より、南次郎さんから与えられた

越前リョーガ

その名を抵抗もなく受け取ったのは、最初からそうなのだと、理解していたから
…じゃぁ、どこで?
答えは簡単で、ひとつしかない
おふくろ
俺にテニスをさせた人
体の弱い人だった
華のような人だった
子供心に、触れたら消えてしまうのではないかと思うほどに
だから、おふくろが死んだとき、俺は悲しむのとおなじくらい、納得したんだ
彼女は元いた場所に戻ったのだと
南次郎さんが現れる前から、おふくろは俺にラケットをもたせた
けれど
負債?借金?
そんな話は知らない
聞いてない

一億八千万

いくら当時、あの人が稼いでいたといっても
そんな大金…

『いちおくはっせんまん』

…あ

ながい…
本当に長い間
キヲクの箱にしまい
時間の塵に埋もれてしまった欠片が


『いってこい、リョーガ』


手放したのは俺だった





…あの子猫は家に帰れたのだろうか?





「リョーガ!」

「あ?芥川…お前、船を下りる準備終わったのかよ?」
さっき、跡部殿が探してたぞ
続けようとした言葉は遮られた
「これ、あげるー」
言葉とともに、手のひらに硬い感触
「またテニスしような」
「…」
俺は芥川を見た
あいかわらずの、笑顔
「…俺、恩うられてる?」
「押し売り〜」
ムショ帰りの893も真っ青だな!


『いちおくはっせんまん』

まだ子供だった俺は、その金額がただデカイということしかわからなかった
振り返ってみれば
思い出すのは笑顔ばかりで
けれど、やっぱり、そうでないこともあったんだ
南次郎さんも、倫子さんも、チビスケ…は、わかんなかったんだろうけど
そんなことは問題にもしていなかったけれど
子供一人に一億八千万
周りにしてみれば、とんでもない話だったんだろう
俺は俺の大切な人たちが、俺のせいで責められるのが耐えられなかった
今はまだ無償の愛が、変化してしまうのじゃないかと怖くなって

俺は、自分であの家を出たんだ
一億八千万分の価値を探しに
でっけぇ夢を見つけるために

「なぁ、芥川」
「ん?」
「ひとつ、聞いてみたいことがあるんだが」
「なぁに?」

似ても似つかない
この子供は、あの人とは違う
けれど

「たとえば俺がこれから、悪い魔王を退治するために異世界へ旅にでたとして
 そんで、無事に魔王を倒せたけれど、こっちの世界には戻ってこれなくなるとして
 …お前、今、ここで、俺のことを引止めるか?」
「引止めねぇ」

即答かよ!
無駄に設定凝った俺が馬鹿みたいじゃん!
愛が足りない、愛が!!

「寂C〜」
「真似すんなよ…んーと、だって、どこにいこうと、リョーガはリョーガだし」
「…」
「どこにいったって、俺とリョーガが友達なことにも変わりはねぇじゃん。だから、引止めねぇよ」

こいつは、南次郎さんじゃない
違う、けれど…

「つーか、いつの間に俺とお前は友達になったんだ?」
「なにいってんの?!男塾なら夕陽をバックにがっしり握手交わしたいほど熱い友情をかわしたC!」
「んん?どうやら俺、最近ちょっと、記憶障害が…」
「若年健忘症じゃね?」
「かもな。そうか、俺と芥川は心の友と書いて親友だったか」
「俺、ジャイアン?!」
「お前がかよ!!」

けれど、きっと

「…なぁ…本当に、そう、思うか?」
「リョーガしつこい〜」

その答えは一緒だ

「そっか…」

そうか

いつもと変わらない青空
いつもと変わらない笑顔
あんたは、優しい声すらも変わりなく
オレンジをひとつ俺に投げて

『いってこい、リョーガ』

そういって、送り出してくれたんだな

俺たちは家族だった
どんなに遠く離れても家族で

だからこそ、あんたは俺を引き止めなかったんだ

思い出すのは、いつだって…あの日々のこと
だから、俺はいつしか、思い出すことを止めた
あの頃の俺に
”帰る家がある”ということは辛いことだったから
”帰る場所なんてない”と、そう思わなければ
俺はきっとあの優しい家族の中に逃げ帰っていた

あの日々の中で
俺は
いつも
子供、だったから
ただの
子供、でいられたから

俺は
俺は、ずっと、とても、遠回りをして
けれど…ここに帰ってきた

ごめん
そして
ありがとう

謝罪の言葉も、感謝の想いも
言葉では足りないくらいあって

だからこそ

「おい!もうじき入港だ」
甲板から跡部の声
「はーい」
芥川が大きく返事をして外へでていく

俺も荷物をまとめる
そして、芥川から受けとったものをあらためた

港には出迎えの顔が10人ほど
見知った顔も、知らない顔も

遠目にもわかるくらい小さいのが、チビスケ(あいつほんとに背低いのな)
そのとなりにいるのが、たぶん芥川がいってたチビスケのいい人…福士ミチルとかいう奴
それから、この船旅の間、ほとんど毎日のように芥川に電話してきた青学の不二周助
少しはなれたところに、6,7人ほどの集団、たぶんあれが氷帝のレギュラー陣とやらだろう

そして…


ドドドドドッ


船のモーター音にまぎれて
それでも、確かに伝わってくる低音

大きな水音がひとつ

バシャンッ!!

「跡部様!芥川様!!」
「あーん?」
甲板でざわめく船員たちの間を進む
開けた視界
空の青と、海の青
たったひとつの線で遮られた、青一色の世界
強い潮風、夏の日差し

「じゃぁ、また縁があったらな!!」

リョーガは大きく手を振った
最初に

「おぅ!まったなー!」

手を振りかえしたのは、ジェットスキーの鍵をくれた、ジロー
その隣で、跡部は

「おい、オレンジをひとつもってこい」
「え?あ、あの、よろしいのですか?」
会話の傍ら
ひときわ大きなエンジン音をさせてジェットスキーを発進
「早くしろ」
「は、はい」
船員があわてて駆け回り
程なく
「どうぞ」
「ごくろう」
受け取った太陽みたいな果実に、一工夫
「ジロー」
「ん!」
元気よく手を振り続けるジローの名前を呼べば、ひとつうなづき、ラケットを一本

「餞別だ!もっていけ!!」

跡部はオレンジを打ち上げた

青空に、オレンジ色の軌跡がひとつ

俺はかぶっていた帽子でオレンジを受け取る

「…ん?」

いつものようにかじろうとして、あけた口が奇妙に止まった
色鮮やかなオレンジには、流暢な英語で


In case of emergency, use my name.
 (万が一の場合は、俺様の名前を使え)

Strip the skin from an orange!
 (オレンジの皮は剥け!)

                  Keigo Atobe


「うわー、余計なお世話…」
好意はありがたいが、行為は迷惑だった
でも、まぁ、とりあえず頂いておくとしようか

オレンジをしまうと、俺はグルリと方向転換
接岸準備をするクルーザー
跡部も芥川も、まだ甲板に立ってこちらをみている
そのむこう
出迎えの奴らは、こちらにきづいていない

いや

一人だけ



一団から少しはなれたところ
(あぁ、髪切ったんだな)
あの頃とは違って、短く切られた髪
この距離でもわかる無精ヒゲ
茶色の着流し
(あぁ、歳くったんだなぁ…すっかりおじさんになっちまって)
と、俺のそんな心の声が聞こえたかのように



「この放蕩息子!たまには帰ってきやがれ!!」



おいおい、勘弁してくれよ
そんなどこにでもいるおっさんみたいになったくせに
俺だってあの頃のような子供じゃぁないっていうのに
なのに

変わらない

俺の好きだった手も
俺の好きだった声も
俺の好きだった笑顔も

なにひとつ、変わらず

今でも好きで

なにひとつ、変わったものなんて、なくて

嬉しくなっちまうじゃなぁ、ないか
泣きたくなっちまうじゃぁ、ないか
けれど、俺は、まだ帰れない
ただいまを言うには早すぎる
だから…


「気が向いたらなー、オヤジー!!」


元気にやってくれとでも言おうとおもったが
あの分じゃぁ、俺なんかより全然、元気じゃん

「俺の帽子…っ」
「え?え?あのぅ、どなたですか?」
「…越前の、お兄さんだよ」
「えぇ?!」

南次郎さんの声で気づいたらしい
チビスケたちが騒ぎ出す
うるさくならないうちに退散しますか

俺は今度こそ未練なくジェットスキーを発進させた

さぁ、どこへいこうか?

俺はどこにだっていける


迷子の迷子の子猫ちゃん
あなたのおうちはどこですか?


俺のおうちは世界中
この空が続く遥か彼方さえ



そして、今日も青空は笑っている



2006年05月13日(土) 迷子の子猫【中編】の日

中編です!真ん中です!前編は昨日の日記に!


泣いてばかりいる子猫ちゃん



チビスケの一件から
どうもあの頃のことばかりを思い出す

空の色は今日みたいな青空
太陽の色をしたオレンジ

すっかり忘れていたはずなんだ
俺もまだまだってことかな

…なぁ、南次郎さん

あんたが好きだった

『リョーガ』

あんたがそういって
俺の名前を呼んで

くしゃり

その大きな手で、乱暴に、頭をなでてくれるのが好きだった
俺を撫でてくれるときの、あんたの笑顔が好きだった
あんたの肩越し、空の、色は、青
青空は笑っているように見えたんだ
まるで、あんたみたいに
涙すら晴れていく
だから、おれは、いつだって笑顔でいれた
あんたは、いつだって、俺に笑ってくれていたから
そんな、ささいな小さなこと
あんたが俺のために笑ってくれる
俺にとって、とても小さな、大切なモノ

あの頃の俺は
それだけでよかったんだ
…それだけで、よかったはずなのに

俺はどこで間違えちまったんだろうな?

「リョーガ?」
「よぅ。お子様は寝る時間だぜ?」
「リョーガだって起きてるじゃんか」
ぷんぷん怒りながら、芥川が隣にたつ
そういうところがお子様だっつーの
まぁ、口にだすともめるんで言わないけどさ
「うおー、真っ暗だな」
「あぁ」
夜の海ってのは、なんていうか、陰気だな
見ていると気分がめいってくるようだ
けれど、吹き付ける風は心地よい
ちょっと塩辛いけれど

くしゃり

手が
「なんだよ?」
「なんでもねーよ」
くしゃくしゃ
「芥川くん?人の髪で遊ばないでくださいますか?」
「いーじゃん、いーじゃん」
にししと笑われる
あー、もう、ほんと、ガキ

けれど

「俺が気持ちEーんだもん」

『俺がきもちいーからな』

けれど、なんでだろう
似ているわけじゃぁない
あの人の手は大きな大人の手で
こいつの手は同じ歳の俺より小さい
あの人の手は乱暴で
こいつの手つきはやわらかい
なにひとつ、にてなんて、いないんだ
あの人と
なのに…

「やめろって」

『やめろよ、はずかしーじゃんか』

なんで

「うるさいなぁ、リョーガは黙ってなでられてればいいんだよ」

『うっせーな、俺は俺のしたいようにやるんだよ』

こんなに泣きたくなるんだ?
似ても似つかない
遠慮もないし
丁寧でもない
気持ちよくもないし
嬉しくもない
ただ

ただ、優しいだけの手

子供みたいな体温で
(あぁ、そうか)
ふと、思い当たった
そうだ、たしか、あの人の手もこんな手だった
大きくて、強くて、乱暴な、大人の手
けれど、ほんのすこしだけ温かかった
子供のような体温
たったそれだけの、俺の大好きな、手
あたたかい
だから、この手は、こんなにも、泣きたくなるんだ

大海原でであった、金持ちのボンボンと、その幼馴染
せこい陰謀に巻き込まれた、バカな他校の人間のために
(しかも別に仲が良いわけでもなく、どちらかといえば敵に分類される)
漫画にでてくるようなクルーザーをだしてきて
更に正体不明の俺なんて拾わされて
ついでとばかりに、クルージング
甘やかすにもほどがあるだろ?
金持ちはやっぱ理解できねぇなぁ

…そんな風に思ってたけどさ

今なら、お坊ちゃんの気持ちが、ほんの少しだけわかるよ
このあたたかさのためなら
この手のためなら
自分にできることなら、なんだってしてやりたいと思う
ほんの少しだけ、だけど

迷子の迷子の子猫ちゃん
あなたのおうちはどこですか?

泣いてばかりいる子猫ちゃん

だってしょうがないだろう?
子猫は答えられないんだ
帰る家は
”わからない”んじゃなくて
”無い”のだから

このこのおうちはどこですか?

からすにきいてもわからない
すずめにきいてもわからない

あの童謡に猫が家に帰れたなんて続きはない

あんたの手が大好きだった
あんたに名前を呼ばれるのが好きだった
…あんたが好きだった
なぁ、南次郎さん

あんたはどうして、俺の手をはなしちまった?

やっぱ、俺なんていらなかったのか?
いらなくなるくらいなら
あの手と、笑顔と、この温かさを失うくらいなら
最初から与えてくれなければ良かったのに

そうすれば
今更
こんな、いまさら
こんなきもちになることなんて…

「リョーガ?」

ふいに名前を呼ばれて、現実に連れ戻される
目前の子供は無邪気な笑顔
らしくもなく感傷的になったのは
この手のせいだ
この温かさのせいだ
そして、この笑顔の
かつて俺が愛した、青空みたいな、笑顔
そうだ、この子供は、笑顔もあの人ににている
少し高い体温
まるで、涙がこぼれるまえの、熱さに似て
笑っているように見える青空
まるで、一人ではないような、錯覚を起こして

「…」

じゃぁ…

この手を振り払えば?

この手を振りほどけば
俺はまた、一人に戻れるだろうか?
この笑顔が曇れば
こんな気持ちに苛まれる事も?

パシリッ

乾いた音がして、手が、はなれる

少し、驚いた、顔
悪意に慣れていない子供を傷つけるのは簡単だ
簡単だから面白くはない
けれど、どうしても、ためしてみたくなるのは
それが衝動というものだからだろう?

俺は精一杯の悪意をこめて突き放す

「お前には…誰からも大事にされてる幸せな奴には、わからねーよ」

わかるわけないんだ
だから、わかろうとするな
俺は一人で
お前も一人
それでいいじゃねぇか
短い船旅
馴れ合うだけには近すぎる距離

すると
芥川は…

酷く、つまらなそうな、顔を、した

「まるで自分が大事にされたことが無いみたいな言い方だな」

「…っ?!」

「それに、それじゃぁまるで、今、リョーガは幸せじゃぁないみたいだ」

それだけ言い残して、くるりと後ろをむき
そのまま去っていった

俺は

ドサッ
力がぬけてその場に、座り込む
なんだ、あれ?
あんなの、あり、かよ?
反則だろう?

「ジローを怒らせたな」
「…あとべ」

どのくらい座っていたのか
声がして、顔をあげると、綺麗に整った顔

「バカな奴だ」
「…誰が」
「お前しかいないだろう?越前リョーガ。あんなにジローを怒らせたやつも久しぶりだ」
「ガキが一人怒ったところで…」
「本気でそう思っているんなら、お前もまだまだだな」
呆れたような顔をして、跡部も、あいつと同じように背をむける
パタリッ
船室の扉がしまるまで、俺はずっと、その背中を見ていた



迷子の迷子の子猫ちゃん
あなたのおうちはどこですか?

わたしのおうちはありません





思い出すのは…

『俺のオレンジ!』

チビスケ…

『返せよ、南次郎!!』

あぁ、ちがう、あれは俺だ

『欲しかったら、自分でとってみろ。リョーガ』

俺が食べようとしていたオレンジを、先にとって
青空のように笑う南次郎さん

『くっそー』

俺は足元にあったボールを拾う
狙いを定めて
打つ

バスンッ

乾いた音
青い空高く駆け上がるテニスボール
それとは逆に重力にひきよせられて落ちてくる、オレンジ

『おっと』

俺の大好きな南次郎の手がそれを受け取る

『よっしゃ!』

『おぉ、流石は俺の息子』

南次郎はそういって、嬉しそうに笑った
そして

ガブリッ

『俺のオレンジ!!』

振り返ってみれば
思い出すのは、そんな日々ばかり

あの頃の俺は確かに幸せだった

”それに、それじゃぁまるで、今、リョーガは幸せじゃぁないみたいだ”

幸せ?
幸せってなんだよ?
俺はいつだって幸せだ
自分の力で生きてきたし
これからだって生きていく
好きなことやって
楽しいことだけをして
俺は幸せだ

幸せのはずなんだ

だから、そんな顔するなよ
そんな目で俺をみるな

拾う側と
拾われる側

お前に俺の気持ちがわかるもんか
わかる、ものか…

捨てられた子供の気持ちなんて

運命ってやつを恨み
愛されなかったことを憎み
悲しみと孤独を、強さで補って

そうやって強くなった俺の気持ちを誰がわかる?

強くなりたかった
誰よりも、何よりも、強く

一人になっても幸せになれるように
だって
永遠なんて、ないから
別れは必ずくるものだろうから
俺の母親は俺を残して逝っちまったし
親切面で俺を引き取った南次郎さんも俺の手を離した

俺は、強くありたい

こんな胸の痛みに、心震えることがなくなるくらい

思い出の中はいつだって優しい

『リョーガ』

くしゃり
俺の頭を撫でる、大きな手
優しく呼ばれる、俺の名前

それは、たとえば・・・
青空ばかり、じゃなくて

くもりや

雨や

雪のふる時もあったはずなのに

なんでだろう?

ふりかえってみれば
思い出すのは青空ばかりで

おふくろが死んだ日も
南次郎さんに引き取られた日も
オレンジを奪い合った時も
チビスケとテニスをした日も
そして…
最後の日
俺が、あの家をでていく、その日でさえも

空の色は今日みたいな青空
高く、願い事のように、投げられたオレンジ

あぁ、そうか



あんたは俺を引き止めなかったんだ



いつもと変わらない青空
いつもと変わらない笑顔
あんたは、優しい声すらも変わりなく
オレンジをひとつ俺に投げただけ

『             』



思い出すのは、いつだって…あの日々のこと

だから、俺はいつしか、思い出すことを止めた

あの青空の日から、しばらく
目に染みるほど痛い、青空のあの日から
シクシクいたむ涙の塊りは
しばらく、胸の奥にたまっていたけれど

それも、いつしか、昔話になっていたのに



犬のおまわりさん
困ってしまって



「なるほど…そういうことでしたか…」
暗い部屋に響く声
「いえ…かまいません…えぇ、はい…おねがいします…では、後日に」
静かに受話器を戻す
さて、どうしようか?
考えをめぐらせながら、顔をあげると、沈んでいたはずのベットから視線を感じた
「ジロー?…おきてたのか?」
「…今の電話、リョーガの?」
この幼馴染にしてはめずらしく、不機嫌な声
寝ぼけた声とよく勘違いされるが、普段、ジローはこういった負の感情を表にだしたりはしない
仕方ないという風に笑ってみせる
かすかに、ジローの眉が下がった
「まぁ、そんなところだな」
「…」
「ジロー」
聡い
この幼馴染のことだから、それはたぶん、充分にわかっているのだろう
だが、わかっていても納得しない子供特有の純粋さも、また、この子の愛しいところなのだ
「わかってる」
短く答えて、話題をさえぎるかのように、掛け布の下に移動
追いかけることはせず、ベットのスプリングをきしませながら、その隣に座る
「わかっているけど、悲しいよ」
「その悲しみは、お前のものじゃねぇ」
「…」
「それはアイツのモノだ…お前が心痛める必要はねぇよ、ジロー」
あぁ、けれど
なんてうらやましい
自分には想像もつかない、その尊い、心の痛みが
そして、この大切な子供の心を痛める、あの男が
「景ちゃん」
シーツの海から、ジローが顔をだした
「お願いがあるんだけどさ」
そのお願いを、自分はすでに知っている気がした


ワンワンワワーン
ワンワンワワーン

「リョーガ!勝負しよう!!」
えーと
「…」
学習機能、とか
昨日までの展開、とか
伏線、とか
そういった言葉をご存知ですかね?芥川さん
「なんで、昨日の今日でそういう結論になるんだよ」
てゆーか、俺のこと、怒ってたんじゃなかったのかよ、オイ
お子様は切り替えが早くていいね
一晩寝ればリセットかい
そんな元気の秘訣、知りたくもないんですけど

「テニスじゃねーよ、勝負!真剣勝負!」
「…あ?」
「俺が勝ったらリョーガは俺のいうことを聞くの」
「へぇ…じゃぁ、俺が勝ったら?」
「もちろん、俺がリョーガのいうことを聞くよ」
それは、ちょっと心惹かれるな
あぁ、いや、まてまて
「でも、芥川にしてほしいことなんて俺ねぇしなー」
「心配するな」
答えは違う方向から
いや、もう、このくらいのことでは驚きませんて
どこから現れたとか、いつからいたとか、なんでイチイチ気配を消していたのかとか
そもそも俺は芥川に話しかけていたんだとか、ツッコミたいことは山のようにあるけれど
突っ込んでたらキリがないし、疲れちまうよ
(なお、某氷帝学園の関西人種メガネ属は律儀に突っ込みをいれ自爆するということを、この時点でリョーガはまだ知らない)
「お前がジローに勝てば、なんでも望みをひとつ、この俺様がきいてやるよ」
「…いいの?んなこといっちまって」
「この俺様に二言は無い」
ふぅん
この数日
俺と芥川の試合をみておいてそんなことをいいますか
何かたくらみでもあるのだろうか?
伺ってみる
跡部は、涼しい顔をして、いつもの定位置に座った
変わらない仕草で今日は書類らしいものに目を通し
グラスに注がれているのはいつものフレッシュオレンジ
奴の表情からなにかを読み取るのは難しい
芥川はウキウキと試合の準備を始めている
ある意味、こいつからなにかを読み取るのも難しいけれど
まったくない、とは言い切れない、な
昨日の今日でもあることだし
しかし、それにしたって
この条件は逃すには惜しいだろ
でっけぇ夢の第一歩はチャンスから
神頼みはしない主義だし
奇跡は自分の力で勝ち取るってもんだぜ
劇場版の主題歌にも、そうあっただろ?
「いいぜ、その言葉、忘れるなよ」
俺はそういって、ラケットを握る

今日も清々しいほど、青い空だ



2006年05月12日(金) 迷子の子猫【前編】の日

はい!やっと書き上がりました。
リョーガ兄ちゃんのお話です!(跡部とジローもでてます)
毎日ちまちま書いていたら、長くなったので、今回は三つに分断しました
まずは前編をどうぞ!


迷子の迷子の子猫ちゃん




【迷子の子猫】
     前編



あなたのおうちはどこですか?



くしゃり

『リョーガ』

『リョーガ?』

『今日から、お前の名前だ』

『俺の…なまえ…』

くしゃり
俺の頭を撫でる、大きな手

『今日からおめーは越前リョーガ。俺の息子だ』

あんたのその手が好きだった



ふりかえってみれば
思い出すのは青空ばかりで



「さーて、どーすっかな」

ぷかぷか揺れるジェットスキーの上でそんなことをつぶやいてみた
思ったよりも早く、燃料が切れてしまったのが計算違い
さーて、困った
大海原に漂流
のんびり救助を待ちたいところなのだけれど、余計な荷物は一切積んでこなかった
あるのは真水がペットボトル一本分
あの賭けテニスのために急ごしらえした純偽物製豪華風客船は、本物の客船やクルーザーが普段いないような辺鄙な海域を巡航していたはず
ということは、このあたりを船が通りかかる確率はかなり低いわけで…
さらに拾ってもらえる確率となると、これはもう想像するまでもない
事態はかなり深刻ではあるのだが、なぜか焦る気持ちはおきてこず
そう、まるで、それは最初から決められていたかのように

「おっ」

波がひとつ
それは、あからさまに人工的な力でつくられたであろう、波
発生源をもとめてあたりを見渡せば

一隻のクルーザー

ラッキーvとばかりに立ち上がり
かぶっていた帽子を左手でもって、大きく振る
あとは声を出すだけ

「おーい」

何度かそう呼びかければ
甲板にいくつかの人影が増え
その中に一人
遠目にも、どうしてかはわからないが目につく人物
直感で、彼があのクルーザーの持ち主なのだろうと悟る
若い
自分と同じか、ひとつかふたつは年上なのかもしれない
若い男だ

ほどなく、クルーザーは傍まで寄ってきて
救命ボートが投げ出された
ありがたく、救出される

硬い甲板の感触
そんなに長い時間、漂流していたわけでもないが
”やっぱ人間は陸の生き物なのだなぁ”と再認識するには充分なくらいの安堵感


「…で、てめぇ何者だ?」

やはり直感は当たっていたらしい
全員を代表するかのように、さっきみかけた若い男が口を開いた
つい先日まで、自分の飼い主だった男とは比べようがないほど違う
圧倒的、威圧的、絶対的、けれど、どこか品格があって
本当に、他人を使うことに慣れた声だ

「越前リョーガ」

「越前?」
その名前に、彼の人は、眉間に皺
おや?
地雷だったかなと思っていると、傍のいた別の人間が彼に耳打ち
そして

「…なるほど、お前が」

おっと、こいつはマズイか?
どうも俺のことをご存知の様子
そもそも、越前の名前で反応を返すってことは
南次郎さんか、チビスケか、どっちかの知り合いである確率が高いわけで
見た目の年齢からして、チビスケの方だったりするような気もして
つーことは
こんな辺鄙な海域に、モノホンの金持ちのクルーザーがいる理由…なんて……

あー、マズイ、かも

「てめぇの飼い主は捕まったらしいぜ?」

口元で深く笑って、その男はそういった
まぁ、わかっちゃいたんだが、そうか、つかまっちまったか
アメリカの青空の下

『いちおくはっせんまん』

『ん?』
『そのくらい、稼げる?』
『ははは、もちろんだとも。君のがんばり次第だがね』

あの家を飛び出たあと、生きていくために、小さな悪事から大きな企みまでいろんなことをこなしてきたけれど
色んな奴と組んだり、騙したり、陥れたりしつつ、そういえばそれでも
俺がもちかけたその途方も無い金額を、冗談でも稼げるといってくれた男
まぁ、その口からでまかせた一億八千万(ちなみに金額に意味はない、宝くじかなんかの金額じゃね?)と、まではいかないまでも
それなりに融通の利く金額と生活をさせてもらった
適度に悪知恵が働いて、世渡り上手で、そのわりに小物で、まぁかなり使いやすい親父ではあったんだけど
余罪なんて全部ほじくりかえすのが大変なくらいあるから、生きてるうちにはもうあえねーな
そんな風に感慨深くはあるけれど、とりあえず、おいておいて

「で、俺はどーしたらいいノデショウカネ?」

肝心なのはそっち、そっち
ぶっちゃけ、印象がいいとはいえねーし
俺も叩けば埃がでる身なので、捕まるくらいなら、再び漂流に逆戻りのほうがありがたい
(というか、捨てられたフリして密航したほうがいいかも…お、なかなか良いアイディアじゃね?)
思考をクルクル回転させつつ、若干、媚びるように視線を向ける
えぇ、もちろん、自分がどう振舞って、どう見せれば、誰に、どんな風に思われるかなんて、熟知しておりますよ
世の中の裏側を渡っていくには、絶対不可欠な必須スキルですから
正直、漂流も牢獄もごめんしたいし
なんせクルーザーなんてお持ちの、モノホンのお金持ち
しかも若いし、美形のうえ、将来有望そうで
ついでに、テニスができるなら言うことなし、強かったりしたら文句なし
できたら、このまま、飼って貰えるのが一番ありがたい

「あーん?」

標的は値踏みをするように、俺を頭の先から足の先までたっぷり3往復
お買い得オーラをだしてみてアピール
吉と出るか
凶と出るか

「跡部、そいつ、だれ?」

答えは意外なところから出ました

「ジロー」

なんだか妙に眠たげな声がして
俺も含めて、全員の視線がそこへ向く
船室への入り口
波の照り返しのような煌きで
金色の髪が揺れている

「ふぁぁぁ…んー、なんか、どっかでみたことある顔だな…誰だっけ?」

眠そうに目を擦りながら、そいつは歩いてきた

「あぁ、越前リョーガだと。あの、越前の兄貴だそうだ」
「えちぜん?あぁ、不二ンとこの…」

そこまで言って、そいつは顔をあげた
そして

「不二は?」
「へ?」
「船、爆発したんだろ?不二、無事?」

不二?
不二ってたしか、あの青学のメンバーの中にいたよな
女みたいな小綺麗な顔をした、そのわりに、まったく食えなさそうな奴
「…あー、無事なんじゃねーの?」
確か、救助のボートに乗っていたはずだ
「そっかぁ…じゃぁ、おめーの弟は?」
「あぁ、チビスケも無事だぜ」
なんせわざわざ送ってやったことだし

「跡部、不二、無事だって」
「…そりゃ良かったな」
「越前も無事だってさ」
「あぁ、早く連絡してやれよ」
「おぅ!」
大きくうなづいて、そいつは再び船室のほうへと戻っていった
「ったく、ジローの奴にも困ったもんだぜ」
その後姿を見送りながら、呆れたような、声
けれど、その声音は、あからさまなくらい、優しく
はぁはぁ、なるほどね
色仕掛けは無理そうだ
でも、そうすると、困ったことになるな
ぶっちゃけ、俺の一番の売り込みポイントはソコだったので
さーて、どうしたもんかな、と考えていると
「てめぇもいつまでも、バカみたいにつったってるんじゃねぇ」
そんなことを言われた
いやいや、けっこう重要なことを考えているわけですよ
死活問題って知ってる?おぼっちゃま
「安心しろ、拾ったものをわざわざもう一度捨てるよーなことはしねーよ」
「そいつはありがたい」
言葉のかわりに投げれたのは
ラケット?
「付き合え、船賃の代わりだ」
「了承しました。…けどさ、その前に」
「あーん?」
不機嫌にこちらを見る瞳
俺はそれににっこりと極上の笑顔をかえして

「オレンジをひとつくださいな」



おうちをきいてもわからない
なまえをきいてもわからない



跡部景吾
日曜の午後6時からやってる某国民的お茶の間アニメにでてくる黒い銅貨で買えるような駄菓子から
普通のサラリーマンが一生働いたって買うことは不可能な0がいっぱいついた月の土地の権利書まで
関わっていない事業はないという、跡部財閥の次期総帥
家柄良し、ビジュアル良し、人望良し、人柄良し、頭の回転だって良い、おまけにテニスも強い…って、ぶっちゃけ、完璧超人
俺の新しいご主人さま

…って、言えれば良かったんだけどよ

残念ながら、その御方にはすでに”目に入れても痛くない”っていうほどの、愛猫がおりました

金色の髪
白い肢体
ちっちゃな体
きまぐれな態度

絵に描いたような可愛らしさの理想の飼い猫

「リョーガ、テニスしよう!」
えーと
「芥川さん?」
「なんだ?」
「本日、テニスをするのは何度目ですかね?」
「えーと…」
左の指が折れていく
1,2,3,4…
「5回目」
「ブブー」
不正解
「正解は8回でした」
「ちぇーっ」
「はい、残念。また来週」
ひらひら手を振って退散しようとする

「リョーガ、やってやれ」
「…おぼっちゃまがやってやりゃいーじゃん」
「漂流記でも書くか?」
「………喜んで試合させていただきます」

いや、しかし、正直な話
人間、甘やかすのは良くないと思うわけだ
しかも、信じられないことに、このおぼっちゃま
自分にも他人にも厳しいときてる
この芥川にだけ、しかも、本人にはわからないようなさりげなさで甘いこと甘いこと
コーンフレークなし、フルトッピング、ケーキとプリンがデコレート、お好みで黒蜜たっぷり
そんなパフェくらいには甘いって、絶対
これで、自分にも甘いのなら文句のつけようもあるんだけど
自分のことに関しては、怖いくらいにストイックときてる
おいおい、どんな生き方すりゃーこんな人間にできあがるのかね?
秘密を聞き出して、本にすれば、ベストセラー間違いなし
夢の印税生活。ドラマ化、映画化、主演の美女とにっこり笑顔で写真とられちゃったりできるって

結局、俺はその日、数えること11回もゲームをさせられましたのことよ

それも
「芥川さま、お電話です」
そういって、奴に電話がはいらなかったら、まだやらされていたに違いない
「えー、だれー?」
「不二様とおっしゃってますが」
「むぅ…リョーガ、じゃぁまたな!」
芥川は少し不満そうに口を曲げたが、次の瞬間には笑顔でそういって、船室のほうへと戻っていった
すこしばかり不二に感謝(よく知らねぇけど)
しかし、やつも豆だね。船旅が始まってから律儀に毎日かけてくる
さてはて
俺は視線をぐるりとまわす
180度回転したところで、おぼっちゃまが目にはいった
優雅に御本なんぞ読んでいらっしゃる
その隣のテーブルの上に、山盛りのオレンジを見つけて、俺はとりあえず移動
ひとつとって、ガブリッ
んー、美味
「行儀が悪い…せめて、皮を剥け」
「どんな食い物だっていっしょだけどよ、皮と身の間が一番美味いんだぜ?」
もうひとつ、ガブリ
壊血病防止のために、船にオレンジは必須だが、この船には特に良いオレンジが積んである
ペラリ
紙を一枚、めくる姿すら様になって
ほとほと感心
と、おなじように湧き上がってくるのはいたずら心
まぁ、ほら、船の上なんて、他にこれといった娯楽もねーし?
陸についてからの身の振り方を考える参考にもしたい
「俺のことより、いーのかよ?」
「あーん?」
「子猫ちゃん、とられちまうかもよ?」
拾われてから三日
どうもおぼっちゃまの飼い猫は大人気らしく、なにかにつけて電話が絶えない
「放し飼いもいいけどよ、きちんとしつけねぇと、気がついたら他所の猫になっちまうぜ?」
「…」
パタリと本が閉じられる
そして、瞳がこちらへ
海のような、空のような、青
「猫と犬の決定的な違いを教えてやろうか?」
「?」
「猫は家につくが、犬は人につく。猫は人間がいようがいまいが家に帰るが、犬は家があろうがなかろうが人間に帰ってくる」
「…あいつは犬ってことか?」
「猫のお前にはわからねぇってことだ」
満足そうに笑うと、奴は再び、本を広げた
そのとき

「跡部ー」


てくてくと足音がして
「なぁなぁ、腹へっちまったよー、そろそろ晩飯にしようぜ?」
「…あぁ、そうするか」
跡部はパタリと本をおいて立ち上がる
にこにこと笑って、その手を芥川がひいた
俺はしばしその二人の後姿を見送りながら
ガブリ
もうひとつ、オレンジをかじる
気がつけば、海も空もオレンジ色をしていた



にゃんにゃんにゃにゃーん
にゃんにゃんにゃにゃーん



くしゃり

『リョーガ』

あんたのその手が好きだった
あんたにその名を呼ばれるのが好きだった

くしゃり
俺の頭を撫でる、大きな手

南次郎さん
あんたが好きだったよ

思い出すのはいつだって
青い空とオレンジ

「リョーガ」
夢の中ほど低くない声で名前を呼ばれる
時を同じくして、俺の頭にふれたのはやわらかい手
くしゃり
「あ?」
「んなとこで寝てると、焼けちまうぞ?」
言われて瞳をあければ、心配そうな、おもしろそうな芥川の顔
「…あぁ」
それもそうだな、と起きようとして
…あら?
力がはいらないんすけど
「んだよ、リョーガ。日射病?」
そんなところで寝てるからだよ、と笑われた
お前にだけはいわれたくないと文句を言おうとして
くしゃり
(あぁ、なんか…)
ごまかされる
テニスのときは、これほど嫌な手首もないんだが
「ちょっとまってろよー」
すぅっと手が離れた
ついでに、影もなくなる
今日もいい天気だ
宇宙まで青に染め替えてしまいそうな程
青い空が見える
ずっと、青い空が見える
あぁ、まるで笑っているみてぇ
「ほら、飲めよ」
「サンキュー」
差し出されたのは、冷たい、レモネード
ほんのり少し甘い秘訣は、プラス・オレンジ
美味い
調子にのって、がぶがぶ喉に通していく
三杯目が空になって、コトリとコップをおいたとき
「あれ?」
さっきまでそこにいたはずの、奴の姿が見えない

いや〜な予感が…

「リョーガっ、いっくよー!」

「ま…」

バシャッ
待ての言葉のかわりに、俺の顔面は水浸し
「あはははははは!」
そして、芥川の大爆笑
「あーくーたーがーわー…」
さぁて、どうしてくれようか
思案する俺の目にうつったのは、奴が俺を攻撃した武器の尻尾
少し距離があるのが残念だが
俺の瞬発力と跳躍力を最大限に活用すれば
この勝負、もらった!

だっ!どんっ!ぐいっ!!

「へ?」

俺は、芥川がもつホースまで飛ぶと、それを掴み上げ、勢いをつけて投げた

「おわ、わ、わわわ…」

ぐんっといきなり張ったホースの力に芥川の姿勢が崩れる
と、と、とと、と、そんな音とともに、小さな手足をばたばたさせてなんとか体制を立て直そうとする奴に
気持ちの良い風が吹く

「うわぁっ!」

ドボンッ
「へへっ、涼しいだろ?芥川」
船上プールのはし
人間一人分の水しぶきに濡れた縁にたって、いまだ浮き上がってこない奴を待つ

がばっ
恐怖!プールから伸びる手
肝っ玉の小さいやつがみたら ギャァッ と叫びそうなB級ホラー映画調で手が伸びてきて
がしっ
あまつさえ、俺の足首を掴みやがった!
「おわぁっ」
そのまま、力いっぱい上へ投げられる
一瞬の浮遊感
おぉ、水面がきらめいてるぜ
そんなアホなことをぼんやりと思った瞬間
ザパーン
盛大な音をたてて、水面と正面衝突!痛ぇ!
浮力と重力じゃ重力のほうが上だとばかりに、プールの底へ到着
くそぅ
どうやらこれは、一回、体制を立て直したほうがよさそうだ
俺はぐっと、脚の裏でプールの底の感触を確かめると水上へ顔をだし
大きく息を吸い込む
水分ととったり、空気をとったり、俺の体は忙しい
髪から滴る水を腕一本で拭うと、反撃のためにその金髪を捜す
そこへ

「てめぇら、なにやってやがる!」

怒声
「あ、あとべ」
「泳ぐなとはいわねぇ、だが、せめて水着に着替えろ」
仁王立ちで、さっきまで俺がいたところに立っているのは、何様、俺様、跡部様
俺のほんのすぐ傍には芥川
なんだ、そんなに離れてなかったのな
「ったく、バカが。ほら、さっさとあがってこい」
仁王立ちのまま、おっしゃる
おいおい、ここは、優しく手のひとつも差し伸べてくれていいだろうに
…と
どうやら俺と同じことを思っている奴がいたようだ
「あとベー、手ーかしてー」
にっこりと天使の笑顔で催促
奴はふぅっとあからさまなため息をつくと
「俺様の手は高くつくぜ、ジロー」
「へへ…」
その芥川の笑顔に
俺も満面の笑顔をかえした

ぐいっ

「あ?」

ばしゃんっ!!

「抑えろ、リョーガ!」
「おっけー!!」

芥川が手をおもいっきりひっぱって、落ちた跡部を上から押さえつける
ナイスコンビネーション!
ガボガボガバガバ、ボコボコボコココ…
奴は、しばらく、ばたついた、あと
プカッ
浮力にしたがって海面に半分ほど現れる跡部
おぉ、殺っちまったか?
庭球王子ミステリー クルーザー殺人事件 海上プールに響く水音 越前と芥川はずっと見ていた(火サス風)

「…てめぇら…良い度胸…ごほっ…してるじゃ、ねぇか」

怪奇!死者からの呼び声
タイトルをつけるならそんな感じで
いや、そんなくだらないこと考えてる場合でもなくって
「逃げるぜ、リョーガ」
「おぅ」
「まちやがれっ、ジロー!リョーガっ!!」

えぇ、水浸しで甲板を走り回った俺らは、「危ない」と船員のみなさんにしこたま怒られましたよ



2006年05月11日(木) バトムの日

皐月おとーさまからまわってきた「万年筆バトン」でござい

■字書き(絵描き)のお供
・文章…CD(書いてる話にもよりますが、だいたいはドラマCDかゲーム
orアニメのサントラ。歌ならI’veのガールズコンピレーションシリーズ
ドラマCDはそのときあるのを聞きますが、せんせいのお時間、GA、
Cafe吉あたりが多いです)
・絵…下絵→ビデオ、DVD(ドラえもんかしんちゃんの劇場版が多いで
す)手塗りの場合はそのまま継続。パソで塗る時は文章と同じCDに。

■小説(絵)を書き始めたきっかけ
昔からとしか。気がついたらもう書いたり、作ったりしてました

■原稿しながら音楽を掛けますか?
かけます。ないと書けないです

■Hなのは書くのと読むの、どっちが好きですか?
ジャンルによります!ネタがあれば書きます!どっちも好きです!

■タイトルとお話はどちらを先に考えますか?
考えるのはお話ですが、タイトルが決まらないと書き始められません

■詰まった時はどうやって抜け出しますか?
チャットで相談をする→そのうち、自問自答しはじめる→(場合によって
は数日かかったりしますが)そのうちなんとなく出来そうな気がしはじめ
る→復活! だいたいこの流れです。

■バトンを回す人

アンカーで。



2006年05月10日(水) 聖ルド攻略の途中ですが…の日

攻略人数が3人でも2週は必要なのか。つーか、氷帝の嫉妬キャラの多さにビ
ビってましたが(ジロー以外全部嫉妬キャラって)聖ルドは全員嫉妬キャラな
のな!しかも、当初同時攻略しようとおもっていた赤澤部長と観月が、序盤は
常に一緒に行動してるんで観月の好感度があがらにゃい…というわけで、急遽
方向転換をして裕太&観月で。つーか、柳沢いるんだから落とさせて下さいヨ
あ、なんで聖ルドかというと、どうにも、ジロールートの不ジロ←裕太なのが
ツボだったからです。学プリはまだまだかかりそうです。

かかりそうなんですが、ちょーっと時間が足りない
やりたいことが多すぎる;

えっと、ちまちま書いていた跡ジロ&リョガの話がやっと終わりそうです
一話完結の単品話で現在最長なのは「虹を見つけたら教えて」なのですが
さっき書いたところまでをみてみたら、なんかちょっと越えてましたよ
まだ〆の部分を書いてないんで、もうちょっと長くなります。
とても楽しく書けたので、なんか終わらせたくない気もちょっとします

それとは別に、5月5日のジロ誕に間に合わなかったネタも書きたいです
すげぇバカな話なんです。ものっそ書きたい。

あと、なんか明日あたりに、ついにアレが届くらしいので、もしかしたら
ちぃっとばっかし潜ることになるかもしれません

ということは、明日までに跡ジロ&リョガをあげれば日記的には丁度イイ
んじゃない?と思いつつ、今日は寝ます。おやすみなさいませ。
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追記
あ、いけない忘れてた

KYO完結おめでとうございます!
おつかれさまでしたー


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