「本日の落書き」を更新しています。一月ぶりくらいです。 とりあえず、テニプリキャラを書いていきたいなぁ 今日は跡部様です。明日はメガネで関西弁の氷帝の天才さまを 日替わり連載に支障がないペースで。といっても、あと4話で終わり ですけどね〜…あれ?4話???マジで? がんばろう。おぅ。 ちなみに福士の出番はコレで終わりです。今回は本当にいいやくどころ。 実はいいことをしたのは、リョーマなんですけどね(笑) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 幸せになれないなんて嘘だ
夜が来る! 臥待月:Look around
芥川慈朗に関するエトセトラ
眠り魔…起きている時間よりも寝ている時間が遥かに多い サボり魔…それでも成績は良いっていうんだから詐欺だ 見かけは天使…ふわふわの金髪、白い肌、笑顔 口が悪い…ギャップにびびる 性格はもう一つ悪い…いい性格していらっしゃる 氷帝学園テニス部レギュラー…強い 無頓着…自分自身にも適用 愛称:ジロー…苗字よりも名前で呼ばせたがる 好物:ポッキー…ムース 好物:羊…食うのかよ!! 趣味:睡眠…特技欄も同じ テニス…睡眠>テニス>その他 丸井ブン太…憧れ。立海3年生。1年の頃からのファン 交友関係…意外なところで意外なつながり。人懐っこい 動物…猫 寂しがり屋…万年人間欠乏症 さわり魔…べたべたひっついてくる、うっとうしい 器用…神様に愛された手首をお持ち 不器用…生き方全般(参照項目:無頓着)
総括…なんで友達やってるんだか
「芥川、おいっ、しっかりしろって」 揺すっても、起きる気配はない ちょっと、おい、どーすんだよ… とりあえず、コートにこのままにしていくわけにもいかないので、ベンチまで運ぶ うわ、軽っ あまり体力のない俺でも、苦もなく運べた まぁちっこいしな でも、ちょっと軽すぎじゃねーか? 少し不安になりつつ、寝かせる さて、どーしたものか
困っていると、1コール
♪ ♪♪ ♪ ♪♪♪
あぁなんて ナイスタイミング! さすがはあの御方
「はいっ、福士です」
『ミチル?…いま、どこ?』
「す、すいません、まだストリートコートで…」 携帯をもったまま俺は、ペコペコ謝った 周りに人がいれば奇怪な行動に見えただろう けれど、幸いにもいるのは気絶している芥川だけ さてどう説明しようか そんな風に、ちょっと迷った次の瞬間 『なんか、あった?』 うわぁお、びっくり!? 俺は時々、あの御方が超能力者なんじゃないかと想う なんでもお見通し? いやいやいや、すんばらしい 一生ついていきますです 「ちょっと…その、いっしょにテニスしてたやつが倒れちまって」 『…だれ?』 声に若干、不機嫌な響き なんで? 「えっと、あー…氷帝学園の、芥川なんすけど…」 『氷帝?…芥川さん…っていうと』 あぁとつぶやかれた言葉に、もう不機嫌さはなく じゃぁやっぱり聞き違いだったかな?と俺がおもっていると 『わかった。じゃぁ俺からそっちいくよ』 「え?で、でも」 『場所はいつものストリートコートだよね』 「は、はい」 うなづいてから、コート名と簡単な目印をいいあって確認 『芥川さん、そのまま寝かせておいて…心当たり、あるから』 「はい」 小学生ばりの良いお返事を返し 電話はそこで切れた 心当たりってなんだろう? 俺はぼんやりそんなことを想いつつ 完全に夢の世界へいっている芥川を見る 少し顔色が悪い けれど、どこか憑き物でも落ちたかのような表情をしている
「…あーぁ、ったくもう…」
仕方ねぇなー 俺はそうおもって、とりあえず上着をかけてやった
芥川慈朗に関するエトセトラ 追記…幸福探求者
『あぁ、幸せになりたいな』 『じゃぁ、今は不幸なのかよ?』 奴の話はつかみどころがない 意味不明 わかりやすく話せというと 心で感じ取れと無茶をいう 『そうじゃなく、うん、俺は一人なら幸せだよ』 『…はぁ?』 『でもさ、一人の幸せって限界あるじゃん?』 芥川はそう笑うと 『あぁ、幸せになりたいな』 もう一度つぶやいた 『んだよ、また別れたのか?』 『別れたっていうか、付き合ってないし』 『つきあってねぇって…お前…』 『体の関係だけだし…んー、好きあってない?』 いつも決まった相手のいない奴だった でも、だからどうこうとは想わない それが奴のスタイルだといわれればそれまで すでにあの御方がいた俺は、対象外だったし こっちから告白してふったというなら道徳やらモラルを説教してもいいのだが かってにはまって、かってに抜けていくのはいつだって相手なのだ 被害者側ではあるが、被害者ではない 本人だって楽しんでいる。共犯者でもないだけで 『あーつまり、あれか?恋人が欲しいってことか』 『恋人というか、うん、そうだねー』 芥川はどこか遠くを見つめるように笑うと 『俺で幸せになれる人が欲しいんだ』 それは凄く素敵なことだと想わない? それは酷く幸せなことだと思わない? あぁ、それはわかる それは、おもう なんて、幸せ 『福士は幸せ?』 『当たり前だ』 そういうと、芥川は酷く嬉しそうに笑った おかしなヤツ 幸せなのは俺なのに 『ま、よくわかんねーけど』 『そう?』 『お前なら、なれんじゃねーの?』
しあわせに
なれるだろうよ ふわふわ笑ってくれる いつだって笑顔を絶やさないでいてくれる 強い奴が好きだといいながら、それでも、俺みたいな奴の相手も毎回きちんとしてくれる 聞いていないようで、話をきちんと聞いてくれる 誇張も偏見もなく、素直に自分を見てくれる 幸せにしてくれる そんな、お前が しあわせになれない、なんて そんなのは嘘だ
幸せになれないなんて嘘だ
お前は幸せになれるよ
「ミチル」 「あっ、越前さま。わざわざすみません…」 声が聞こえて立ち上がった 入り口に、見慣れた青いジャージ姿 …が、もう一人 あれ?
「芥川くん!?」
越前の後ろにいたソイツは、あっという間に芥川までかけよる 「あー、えっと…」 誰だっけ? 見覚えはあるんだけど えっと、青学の、天才とかいわれてる奴だよな 同じ3年、たしか名前は… 「不二先輩」 「あ、あぁ…ありがとう、越前…あとは、まかせて?」 「お願いします」 越前様はそういうと 「さ、ミチル。いこうか?」 「え?で…でも」 「芥川さんのことは、不二先輩にまかせておけばいいよ」 「はぁ…」 促されるままに、俺はとりあえず、荷物をまとめた 帰り際に、もう一度ふりかえる
あぁ、夕陽が美しい もうすぐ夜が来るんだな 起きていたら、お前が喜びそうな綺麗なオレンジ色の世界 そんなことを、思っていたら
「福士くん、だっけ?」 「え、えぁ…?は、はい…福士ミチルですが…」 「…ありがとう」
幸せになれないなんて嘘だ
お前はたぶん、もう幸せなんだよ 幸せになればいいんだよ
なぁ?芥川…
| 2005年12月08日(木) |
道に落ちてる石ころを…の日 |
♪道に落ちてる石ころを大事にポケットにしまって この星の一部を手に入れた〜
ミルフィーのキャラソンなんですが、なんとなくジローを思い出します なんでだろう?曲の内容とタイトルからいえば、むしろ千石さんなのに GAのキャラソン。なんだかんだいいつつ、この第一弾が一番好きだった りします。ランファの「フラワーレボリューション」も好きですし、 ミントの「恋するレシピ」とくにミントの「恋するレシピ」は凄くいい 曲だと想うんですが。どーでしょう。フォルテさんの「太陽は燃えている」 も好きですが、フォルテさんとちーちゃんは、ゲーム版のがいいかな。 「Baby Don't Cry!」と「花いろ日記」。とくに「花いろ日記」が好きです ヴァニラさんは「クリスタル・ドール」が…番外で「ぐるぐるLOVE」 ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐる〜…ヴァニラさーん、ラブラブv……… あれ、ライヴヴァージョンを聞いたんですが、凄いね!ノーマッドいっぱい だったらしく、もう、すっげー見てみたかったですよ。たくさんのノーマッ ド。あぁ、ノーマッド…ノーマッド。大好きだ、ノーマッド…。 「ぐるぐるLOVE」のシングルは他の曲もお気に入りです。とくに ウォルコット中佐の「黄昏DayDream」アレ聞くたびに、独り言を思い出す んです。いい曲ですよ、ほんと。それとパトジョナガスト。あぁ、本気で ブロッコリー・ザ・ライブいきたかったなぁ。「えいちゃーんっ」って タオル振って声援をあげたかった…でももう、DUPが活動休止しちゃった から、あるとしても何年も先なんだろうなぁ……
あーそうそう、GA2の公式サイト、なんとカズヤくんのサンプルボイス まで公開されましたね!おいらとしては是非 タクトにもサンプルを いや、ほんとオネガイシマス。タクトといわずレスターといわずエンジェル 隊といわず。マジでお願いしますよ。ブロッコリー様(拝んじゃう) あぁ、早く、うえださんフルボイスのGA2がやりたいなぁvvv 今月のコミデジも楽しみです。えぇ。創刊日には是非ともカズ×タクで SSを一本!…といいつつ、その日はまだ日替わり終わってないんですね。 おおっとこいつは一本とられたね! …と、いいつつ本日は第6夜をお届け。えぇ。
やっと不二ジロです。 ------------------------------------------------------------------
天使はいない 神様もいない
だから、奇跡なんて起きない
夜が来る! 第6夜:Lovers night
「芥川くん」
不二の夢を見た
夜が来る 諦めと絶望が繰り返すだけの毎日に 今日も同じ夜 同じ闇 同じ絶望 繰り返す夜に、俺が考えるのはいつも同じコト 繰り返す旅に、俺が想うのはいつも同じヒト たったひとつしかない たったひとりしかいない 同じ願い 同じ祈り … この気持ちはなんだろう? 夢にまで見る、この想い
打算、だろうか?
この状況をなんとかしたいという計算? 逃げ出したいがための策略? 自分を正当化するための謀略? ただの打算 そうじゃないのか?と聞かれたら答えられない そうだろう?と問われたらうなづくかもしれない ウソじゃないといえば、嘘になる …あぁ あぁ、だけど でも 今は 今、だけは… こうして夢でも 夢だとしても うれしい 君に出逢えたコトを嬉しい、と 涙が溢れ出すほど 胸が苦しくなるほど …でも、この涙は冷たいものではなくて …でも、その苦しさは悪いものではなくて ただ、嬉しい そんな風に 想うのは
打算でも、計算でも、策略でも、謀略でも…なく 罪悪感や責任感、背徳感や気まぐれなんて美しいものじゃ、なくて 友情でも、同情でも、強情でも、欲情でも…なく 想いや願い、祈りや誓いなんて眩しいものですら、なくて それは、ほんとうに、ただの
愛しさ
愛という名前の、本能なのだと 偽らざる俺の本当の気持ちだと…信じたい 信じたいんだ
嘘っぱちな俺でも 不誠実な俺だけど 逢えなくて、それでも毎日を生きていられる程度に強かで 心のどこかで、嬉しいと想ってしまう愚かしさで そんな俺ではあるけれど それでも、この気持ちは本当 君に伝えたい想いは、ぜんぶ 何の不純物も混じりけもない 俺のたったひとつの…真実
ごめん 巻き込んで、ごめん ありがとう こんな俺を、愛してくれて 逢いたい 逢いたいよぅ…
伝えたいことはいっぱいある もう二度と、君の名前を呼ばないと決めたくせに それでも… これは夢 夢だけど 夢だから ほんの少し、弱音を吐かせて? だって、たとえ夢でも、顔をみたら、とまらなくなってしまった この想いは止まらない 止まらないけれど、止めなくちゃ 目覚めたときに、もう二度と、自力で立ち上がれなくなってしまう 君にすがりつきたくなる 逃げ出したくなる だから、この想いを置いていこう 夢の君へ 預けていくから… そうしたら、また、がんばれるから これで最後 本当に最後にする 君に伝えたい、たくさんの気持ちの中から ただ、ひとつの言葉を選ぶ 最初で最後 本当で真実 これ以上も、コレ以下もなし おわりのおわり
「愛してる…」
誰よりも 何よりも 愛してるんだ
不二…
「僕も、愛してるよ」
瞼の裏に光が差した
蒼冷めたソレが 月の光だと理解するのは難しかった 意識はずっともっと深いところで、泥のように崩れていて あぁ、だけど…
「芥川くん」
声 声 が した 酷く待ち望んでいた声だった そして なによりも、一番…今、ここで聞こえて欲しくない声
「おはよう」
なのに、君は微笑む 最後のあの夜と、なにひとつ変わらない微笑み 俺の大好きな笑顔
「僕が、わかる?」
わかる 痛いくらいにわかるよ…
「ふ、じ…」
「久しぶりだね」
不二はそういって、優しく俺にキスをくれた あぁ、なにもかわっていない これは夢? いや ううん
もう夢でもいい
「…不二ぃ」
「無理して喋らなくていいよ、だいじょうぶだから」
ぽたり… あの夜、捨てたはずの涙が零れた 不二はゆっくりとした仕草でぬぐってくれる この時が止まればいい 不二はゆっくりゆっくりぬぐってくれた それでも、早すぎる もっと… もっと、不二の手を感じていたいのに
「泣かないで?…泣くと、体力を使っちゃうから…ね?」
不二が泣くなというから、泣かずにいたい いたいけれど、涙は溢れてくる なんて卑怯で愛しい雫 不二は困ったような顔をして、キスをひとつ ぽた ふたつ ぽたぽた みっつ、よっつ 涙の数だけ、キスをくれる
「…不二、ここは?」
こぼす涙がなくなっても、不二は小さなキスをくれた 落ち着いた俺は、気になっていたことを口にする 俺の記憶が正しければ
「僕の部屋だよ。忘れちゃった?」 「…覚えてるけど、なんで、ここにいんの?…おれ…」
最後の記憶は、ストリートテニス場と福士 …福士?
「あれ?福士は?」 おおっと、今の今まで忘れてたぞ …ごめんな、と心にもないことをつぶやく まぁ、福士だし(我ながら酷いよな、でもいいか、福士マゾっ気あるC) 「デートにいったよ。越前とね」 越前? 越前ってたしか、福士の王子様だよな んで、日吉に勝った、あのすげー生意気な1年生 …青学の……… 「…ぁ」 「うん、そういうこと」 そうか そう、か
福士… ごめん 俺は今度こそ、本当の本気で謝る ありがとう そして、神様に祈るよりももっと神聖な気持ちで、感謝の気持ちを 本当に、ありがとう
天使はいない 神様もいない
だから、奇跡なんて起きない
「不二…」 「ん?」 「…逢いたかった」 「僕も、逢いたかったよ」
その細腕からは想像もできない強さで抱きしめられる なんて痛い心地よさ
「少し痩せたね」 「…ん」 「ずっと、君のことばかり考えてた」 「ん」
不二の腕 不二の香り 不二の身体 不二の声 不二の言葉 不二の唇 不二のキス
それは悔しいほど、一月前とかわっていなくて それは涙が出るほど、やはり愛しくて
あぁ、なんて愛しさ
「芥川くんて、あったかいよね」 「…そうか?」 「いつも寝てばかりいるからかな?子供みたいな体温」 「…ふぅん」 「僕の大好きな温度だ」
しばらくそうやって、互いの暖かさをわけあう そして、二人の体温が同じくらいになるころ
「…不二」
名前を一つ
「不二、不二っ…不二ぃ…」
何度も、何度も、名前を呼ぶ
「大丈夫だよ、芥川くん…僕は、ここにいるから」
「…っ」
抱きしめたのはどちらが先だったのか
「ごめ…ごめん、ごめん、不二…俺、お、れぇ…」 「うん、がんばったね。…がんばったよ、芥川くん」 キスが一つ 「俺が…こわ…壊し、ちゃった…壊しちまったよぉ…」 「ダイジョウブ、だいじょうぶだから…」 キスが二つ 「壊しちまった…跡部も、忍足も…お前も…ごめん…ごめん、不二…」 「大丈夫。壊れたなら…また、やり直せばいいんだ」 三つ目のキスは唇に
まるで、何かを誓うように…長く深く愛おしく
天使はいない 神様もいない
だから、奇跡なんて起きない
ううん
それでも起きるから、人はそれを
奇跡
と呼ぶんだ
ミュージカル 『ギャラクシーエンジェル Re-MIX』 本日から公演開始です! …と、いいつつ、とくにみにいきたいわけでもなく。えぇ(笑) しかし、今年の3月、ミュージカルにあわせて「地上より永遠に」編を 日替わり連載開始させたんで、そこそこに思い入れが…。 ミュージカル、みゅーじかる、みゅー…んー、エンジェル隊が声優さん そのままだったら本気で見に行ったんですけどね(えぇ、たとえタクト (うえださん)がいなくても)そんな俺が一番いきたいのは、 BTLです。ほんと。はまったのが遅かったから…悔しい……… あと、うえださんと小野坂さんのトークライブ。凄い行きたい… オン・ザ・レイディオ。桃城&ジロの回聞きました。諏訪部さんがゲスト の回…てゆーか、あれ…おもしろすぎ こんなに面白くて良いの?!みたいな…あり得ない、あり得ないよ。 なに、あれ。テニプリじゃないし(爆)福士の歌も聴けましたv いい歌じゃないですか。普通にいい歌でしたよ。リズムお気に入りです 思わず鼻歌とか歌っちゃいそう。バンバンバン♪うわさかもー♪ しかしほんと、小野坂さん面白いですよね。これでなんで苦情がくるん だろう?面白いといえば、柳紫晏ちゃんにお借りした桃城&河村の木内さん がゲストの回。あれは…まずいだろう なんかもう、久しぶりに馬鹿笑いしました。ただでさえ面白いのに、後ろに ずーっと木内さんの笑い声が聞こえてて相乗効果が…聞いたあと、笑い すぎで顔痛かったです。あーおもしれー… さてさて、本日の夜が来る!はジロ側を少しおやすみして、不二です。 そうです、みなさんご存じないとおもいますが、この日替わり連載 不二×ジロなんです。 まぁまぁ、ずずーいっと読んでやって下さい。
救世主、現る
夜が来る! 第5.5夜:Training time
君のことばかり考える
「不二先輩?!」 「…え?」 ふいに意識が浮上した瞬間、指先に小さな痛み 「っ…」 カタンッ 痛みというよりも、少し驚いて、もっていたカッターを落とす 軽い金属音から衝撃音、床へおちていく 「だいじょうぶっすか?」 桃城は呆れたようにつぶやいて、部室のすみにある救急箱をとりにたちあがった 僕は痛みを発散させるように、指先をふりながら、落ちたカッターを拾う 「あぁ、平気だよ」 「ならいいんすけど」 桃城はテキパキと処置してくれる 手馴れた手つきにすこし感心 「でも不二先輩でも、そんなミスするんすね」 シニカルに笑って、桃城は救急箱を片付ける あぁ、ほんとうにらしくないかも 「なんか、心配事でもあるんすか?」 「心配事、ねぇ…」 僕は綺麗に絆創膏が巻かれた指先を見る この指でなにができるだろう? 考えるのは、君のことばかり この指で君になにがしてあげられる?
「ひぃ、ふぅ…みぃよー…いつ、むーなな、やー…とぅ…よし、終わり」 整えられた書類を数えてから、桃城はもう一度書類を整える 「ありがとうございました。すいません、手伝ってもらっちゃって」 「いや、かまわないよ」 トントン 軽くたたく音 そして、その紙の束を片付けて 「まだ時間ありますね。俺は練習に戻りますけど…先輩、どーされます?」 「そうだな」 時計を見る まだ練習するに十分な時間は残っている けれど 「…どうしようかな」 気が乗らないのはどうしてだろう? 別に、このまま家に帰ってもやることといったら勉強しかないし それだって、切羽詰ってやらなければいけないというものでもない 前は… 前なら、喜んで部活にでたのに、な どうしてかな? 君がいないだけで、世界はこんなに味気なく 「不二先輩?」 「…ん?」 「ほんと、ここ最近、おかしーですよ?だいじょうぶっすか?」 桃城は遠慮がないなぁ その雑多な言葉の中に、それでも、思い遣りというものを垣間見た気がして、少し嬉しくなる 「…あんまり、だいじょうぶじゃないかもね」 桃城の目が、驚きで見開かれた あぁ、本当に らしくない こんな弱気は、僕らしくないよね 君がみたら失望するかな? それとも、いつもの笑顔で慰めてくれるかな? 想うのは、君のことばかり
「あー、まぁ…いいんじゃないっすかねー」 桃城は言葉を捜すようにつぶやく 「不二先輩は、不二先輩ですし」 「うん、ありがとう」
らしいってどういうことだろう?
不注意ばかり続いて、さすがの手塚も僕に校庭10周を言い渡したり カゴにいれてあったボールをぶちまけて、大石に呆れられたり おいてあった乾汁を倒して、一人で掃除をさせられたり あまつさえ、雑巾と海堂のバンダナを間違えて怒られたり 間違えて、英二の課題を全部やってしまってありがたがられたり タカさんのラケットにつまづいて、蹴り飛ばしてしまったり
らしい、らしくない以前に、ちょっと問題だな
いや、もう、本当に困った はぁ ため息がひとつ
落ち込んでいても仕方ないので、部室の外へでる 風が吹く 空は東から茜色 じき迫ってくる濃紺に、夜が来る あぁ、今日も一日が終わるんだな 一日の終わりを彩るのは、なんて綺麗な夕焼け 君の好きなオレンジ色
…君のことばかり考える
朝起きる …まだ寝ているんだろうな 朝食 …眠くてもちゃんと食べなきゃ駄目だよ 学校へいく …道端で眠らずにちゃんとつけたかな 授業を受ける …寝てるよね、絶対 お弁当を食べる …食べ終わって、そろそろ午睡 午後の授業 …起きてる…わけないよね 部活指導 …といいながら寝てるのかな かえりみち …家まで眠らずに帰れた? 夕飯 …早く眠る君のことだから、僕より夕飯は早いんだろうね お風呂 …お風呂で寝ると危ないよ 就寝 …おやすみ、また明日
あれ? おかしいな ここはいい話のはずなんだけど…
いやいやいや 首を軽く振る 挙動不審な僕の行動に、みんなから不振な視線 けれど気にせず
たとえば
ご飯はちゃんと食べてるのかな、とか 授業で眠りすぎて先生に怒られていないかな、とか 道端で転んでいないかな、とか
今日も楽しくテニスはできているのかな…
笑っていられる? 怒らなきゃいけないことはない? 元気?
泣いてはいないかな?
そんなことを考える そんな風に君のことを考える つらつらと、つらつらと、つらつらと… なにをしても考えはそこにいく
苦しくない? 辛くない? 悲しくない?
僕は少し寂しいけれど
君が幸せならばそれでいいんだ 君が変わらずにいてくれるなら 僕はとりあえずそれでいい 連絡が取れなくなって、ずいぶんたつ みんな君を心配してる 怪我はしてない? ちゃんと寝てる?
僕のことで、思い悩んだりしていない?
悩んでいなければいい 苦しんだり、辛かったり、悲しくなったり…していなければいい 僕は少し寂しいけれど それはちょっと切ないけれど 君が心穏やかにいてくれるなら、それでいいから あの日の言葉を覚えてる? 覚えていなくてもいい、忘れていても それが君の望みなら
”君が望むことなら、僕は、僕の全てで、それを叶えてあげる”
その誓いは、まだこの胸に生きている だから、どうか 君は幸せでいてくれますように 思いのまま、願うまま、こころのまま、信じるままに…
君のことばかり考える 君の幸せばかりを願う 君のことばかりを想うよ
「不二先輩」
救世主、現る
名前を呼ばれて、振り返ると、そこには帰り仕度を整えた 「越前?」 「…ちょっと、いいっすか?」 うながす ふと、あたりをみまわせば、後片付けももう終わりかけ いつの間に… 「あぁ…なんだい?」 「…少し、手伝って欲しいことがあるんすけど」 そういう越前はどこか、不服そうな顔をしていた
なんか、えらい忙しい一日でした。そのわりに物事は進んでいません どっぷりお疲れ…そして、えぇ、ちょっと、うん…凄く残念なことが(涙) 今週末に期待しよう。そうしよう。そうします。がんばろう。 そんなこんなで「夜が来る!」の第5夜をお届け。福士大活躍でご満悦 っていうか、宣言しておくと、福士は今回えらい良いポジションですよ 明日は不二サイド。でもジローがお休み(え?)不二ジロ?不二ジロですよね? この日替わり連載???不二ジロなんです。 …次は、不二が鬼畜な話をかきたいな(ぼそり) 拍手にコメントありがとうございます。元気のみなもとです。 なにがあれって、拍手、コメント率高い…みなさんマメですなぁ(ジャンルの 特徴ですかね?)とりあえず、思いがけず福士が好評で嬉しいv凄い嬉しいv あー、明日からGAミュージカルかぁ… -------------------------------------------------------------------- 君がいなくても世界は変わらない 君がいなくても俺は変わらない
夜が来る! 望:Sunlight in the afternoon
「勝ちーv」 俺は両腕をあげて、万歳のポーズ 本日3回目の完封勝利 芥川選手、感想をどうぞ 「マジマジ、やっりーv」 「…て、めぇ、芥川!」 「んー?」 「ちぃっとは手加減しろよ!勝負になんねーだろーが!」 「最初に手加減無用っていったのは福士じゃん」 「うるせぇ!そこで俺に気づかれないよう手加減すんのが友達ってもんだろーが?!」 うぉう、むちゃくちゃ言うな 相手が福士じゃなければ、いくら俺でもぶっとばすとこだぞ、ここは 「じゃぁ、もう一勝負する?」 「あー、ちょい、タイム」 「お腹痛い?」 「痛いわけあるか!休憩だ、休憩!!」 福士はそういうと、がしがし歩いてベンチにむかった 鞄からスポーツ飲料をだしてがぶ飲み あぁ、美味そうだな 俺も一休みすることにしよう
「ぷはー、生き返るー」 「おぅ」
まだ冷たい液体を喉に通し潤おす ぷはっと、水中から顔をだすように空を見上げて一息 流れ込んでくる空気といっしょに、体の隅々にまで水分が行き渡るようで なんて心地よさ 運動後の軽い気だるさが輪を掛けて なんて幸せ
福士とテニスするのが好き 一回するたびに、強くなっていくのがわかる きらきらまぶしい目標があるから だから、すっげーワクワクするんだ 育つ花を見守る気分
「よし、芥川!もう一勝負すんぞ!」 「おっけーv」
俺たちはたちあがった ところで…
♪ ♪♪ ♪ ♪♪♪
携帯が鳴った 福士があわててすっとぶ ばさばさ、がちゃん 鞄を逆さにして携帯を発掘 そして出た
「はい!福士です!」
俺は誰だろうなぁとぼんやり考えながら見守る ふいに風が吹いた 少し冷たい あぁ、もうこんなに夕暮れ時 なんて寂しい 夜が来る
「…は、はい…はい…わかりました…はい」
ピッ
「わりー、芥川…」 「用事?」 「おぅ、ちょっとな」 福士は申し訳なさそうに謝った まぁ、仕方ないよね 「仕方ねーなー!」 「わりーわりー。…と、そうだ。お前、新しいナンバー教えろよ」
…
「…あー、今日はもってきてないC」 「あぁ?しょうがねぇなー、じゃぁほら、俺のナンバー教えとくから」 福士はそういって… 俺は
現実を叩きつけられた気がした
「いーよー、また今度でー」 「はぁ?連絡つかなけりゃ困るのは俺だっつーの」 がしがしがし ペンの走る音 福士はノートの切れ端に男らしく乱暴な字で9つの数字を並べると 俺の手に握らせた 「ほらよ」 「…」 「ったく、あーそれから、立海の丸井とか仁王とか、山吹のラッキー野郎とかにも連絡いれとけよ」 「…え?」 「俺んとこに連絡きたからよ、普段まめなくせに変なところでズボラなんだから、おめーは」 「………」 「芥川?」
福士のくれた紙には9つの数字 そして、名前 あの日 俺が こわして、くだいて、すてたもの もう必要のないもの 全部ではないけれど 俺は小さく、溜息をついた その中に、その番号がなかったから その名前はなかったから もしもあったら、俺は、壊れてしまっていただろう
あぁ、バカだ どこかでまだ期待している
「おい、芥川?どーしたよ?」 「…へへ、なんでも、ないC」 俺は笑顔を取り繕って、ソレを握り締めた 笑顔を作るのは簡単だ 本音をさらけ出すよりも、簡単で楽 「なんでもねーって顔じゃ…ねーだろ?」
や… 福士の手がのびる 俺は反射的に逃げた やめて
「芥川?」
「あ…あは?」
やめて、やめて、やめろよ、やめてくれよ、もう…やめろってば 期待すんのも、されんのも、つかれた、疲れた、ツカレタ だって望んでもなにも手にはいらねーし あの携帯のように、壊されちまう いや、あれは俺が壊した 俺が壊してしまった だから、俺が壊してしまう いやだ、いやだ、いやだよ、いやなんだ、もう…いやだってば 大体、期待するってなに? 俺はなにが不満だっていうんだよ? 跡部は俺を大事にしてくれて 忍足は俺を大切にしてくれて 跡部は俺を愛してくれて 忍足は俺を愛してくれて これ以上なんて、ない ねーんだよ これでいいんだ これが幸せ ずっとずっと、願っていた俺の幸せ
「おいっ!」
「はは…」
俺は笑う 俺は笑おう だってもう、笑うしかない 泣いてなんかやるもんか 泣く理由なんてねーじゃねーか だって俺は、幸せなんだ
俺は、ソレを硬く握り締めると、福士に投げ返した
「ごめん、福士、それ、いらない」 「…?」 「いらないんだ、もう、俺には必要ねーの」 「…んで、だよ?…なんでだよ?!」 「いらねーの、悪いけど、さ」 「理由を言えよ、納得のいく!」 「理由なんて、必要ねーからっていってんじゃん!」
なんでそんな飲み込みわりーんだよ 俺がいらねーっていったら、いらねーんだよ 必要ねーの 邪魔なんだよ 意味ねーんだ なんでわかってくんねーの?
「じゃぁ、もう俺たちと連絡とらねーつもりかよ?」 「そーだよ、いらないんだ」 「ざけんなっ!」 「うるせぇっ!!」
福士の手がのびる 逃げることを一瞬考えた けれど、逃げれない 福士のほうが、足が速い ドサリと縺れて、地面に行き止まり
「どーしちまったんだよ?おい!」 「うるせぇ、うるせぇ…うるせぇっー!」 「芥川!」 「何がわかんだよ!!俺にはいらねーの!邪魔なんだよ!」
苦しい こんなに苦しい さっきまで何も変わらない一日だった 久しぶりに福士とテニスできて、すげー楽しかった なのに、あっという間にズタボロだ 俺が悪い? おれがわるい
「あぁ、そーだよ、どーせ俺が悪いんだよ!」 「あぁ?」 「俺がわりーんだ、俺が壊したんだ、俺が巻き込んだんだ!」
バカだ、バカだ、バカだ みんなバカだ 俺はただ、テニスがしたかっただけだ 俺はただ、変わらずにいたかっただけだ テニスする代わりにつきあってくれっていいだしたのは誰だった? そのくせ、俺を本気で捕まえるつもりなんてねーくせに 俺が誰と寝たって知らん顔してたのは誰だ? そのくせ、なんで今になって愛してるなんてほざくんだよ
「いーじゃねーか、俺がわりーんだから、だったら気の済むまでもってけよ!」 「…芥川」 「体でも心でもなんでももってきゃいーんだ!いらなくなるまで!いらなくなったら捨ててくれりゃーいーんだよ!」
壊れろ、壊れろ、壊してくれ、壊れろ 徹底的に、完膚無きまでに、何一つ残すことなく そこになにか残れば、俺はそっから始めるし なにも残らなければそれでいい どのみち俺は終わってる もう終わってる 終わりに終わりは、ない これ以下はないっていうんなら、もういっそのこときれいさっぱり無くなれば良い 壊れてしまえ あの日の俺の心のように 俺がこの手で壊してしまった、あの携帯のように
「芥川…」
名前呼ぶな 呼ばないで そんな優しい響きで呼ばないでくれよ 思い出しちまうんだ 俺を苗字で呼ぶやつは、片手で数えるほどしかいない そんなに優しく呼んでくれるやつは2人しか知らない そして、俺を苗字に君付けで呼ぶやつは
一人だけなんだ
その名前が言葉になってしまいそうで、口を硬く閉ざす 胸のところからこみあげた熱いモノはしばらく喉のあたりに溜まって ポタリ 雫となって、声のかわりに、瞳から零れた
「…みんな、てめーを心配してたよ」
うん 知ってる みんな優しい いっそ、忘れてくれたら楽だった みんな優しいから、本当に、俺のこと心配してくれるってわかってたから だから、余計に苦しかった だから、俺は幸せでいたかった
「なにが、あったんだよ?」
俺は 俺は首をゆるく横に振る それはいえない もうこれ以上は巻き込めない 充分だ 充分すぎるほど、充分だ 急にぱったりと連絡のとれなくなった 約束なんて全部すっぽかした それでも俺のところにまできてくれて わけのわかんねーことほざく俺を、捕まえて 心配してくれて これ以上、なにを望むんだよ? 充分なんだ この短い時間に、俺はどれだけ救われたか知れない ありがとうと声を嗄らして、まだ足りない
「言えねーのかよ?」 「…うん」 「なんで、だ?」 「俺の、問題、だから…」
俺の責任
自分からそれを望んだくせに 跡部からの愛を 忍足からの愛を 望んだのに、俺は2人を見ようとしなかった 知っていたら巻き込むことはなかったんだ、誰1人として みんな仲良く暮らしました 物語はハッピーエンド 誰もが笑顔で手を触れる そのはずだった 間違えたのは、俺
「だから、いいんだ」 「じゃぁ、なんでてめーは泣いてるんだよ?」
俺は福士を見上げた あぁ、なんて優しいんだろ 幸せになればいい 俺はみんなに幸せになってほしい 俺は…しあわせ? 跡部は俺を大事にしてくれて 忍足は俺を大切にしてくれて 跡部は俺を愛してくれて 忍足は俺を愛してくれて …でも 2人は俺の愛しているものを壊してしまう 笑いながら 俺の買った最初の携帯、俺の大好きなオレンジ色 氷帝レギュラーのみんなは、ウソを信じ込んでる 2人は俺を愛してくれるけれど、俺の愛しているモノを嫌っている それは無茶な願いなんだろうか?
覚えておいて?君の願いは、僕の願い…君の幸せは、僕の幸せ
2人の幸せは俺の幸せだけど 俺の幸せは2人の幸せではないんだ それが哀しい 哀しくて、辛くて、苦しくて…
弱気になると、その名前が口から零れ落ちそうになる 俺はしっかりと口をふさぐ 声にだしたら最後 もう俺は戻れない あの時の過ちを繰り返すわけには行かない
「辛いなら、辛いって言えよ。苦しいなら、苦しいって…」 「だって…わからないんだ」 「あ?」 「辛いよ、苦しいよ…でも、明日には、俺は笑ってる、いつもどおり」
変わることなく
「…芥川」 「俺は笑ってる、みんなと連絡がとれなくなって一ヶ月、俺はかわらなかった。いつもどおり、寝てたし、笑ってた」
そう、そこなんだ まさにそのとおり 俺はこの一月、本当になにも変わらない日々を暮らしていた
「朝起きて、部活やって、授業うけて、部活やって、帰って、寝て、俺は変わらなかった…」
あいつがいないのに
「俺は、変わらなかった…変われなかった…」
いないのに もう俺のそばにいてくれないのに むしろ変わってしまえばよかった いっそのこと壊れてしまえばよかった でも、実際には変わらない
「俺、おかしーんだよ、もう、どーしたらいいのか…だってそうだろ?今さらだろ?ほんとに辛いなら、苦しいなら…」
あの日 あの時 全てが終わってしまった、あの夜に
「俺はあのとき、終わってしまわなければいけなかったんだ」
君がいなくても世界は変わらない 君がいなくても俺は変わらない
2人を悪者にできたら 全て押し付けてしまえたら でも、それはできない だって、喜んでる俺も確かに存在する 自分が誠実だとは想わない けれど、これはあんまりだ
「芥川」
あんまりだ まるで、他のこと全てを忘れたように俺は生活していた その俺が、いまさら…
「ずっと絶望していられる人間なんて、いねーよ」
…
「お前、それをどっかでわかってんだよ、だから今、苦しいんだろうが?」
福士は 福士はそういって、俺の涙を拭ってくれた あたたかい手
「人間の終わりってのは、死のことだ。死ってのはなにも無いってことだ…今、苦しんでるお前は、終わりじゃねーよ」
世界は…かわらなくて 俺は、そんな俺が悲しい そんな俺が、悔しい
「自分が変われないことを嘆くなよ、変わらなくていいんだ…人間は絶望だけじゃ生きていけねーよ、たぶん 俺は…俺たちは、お前が生きていてくれるなら、とりあえずそれでいい。…なぁ、そういうもんじゃねーの?」
笑う 福士が、笑いかけて、くれた あぁ、なんて笑顔 あぁ、なんて…
しあわせ
「友達なんてよ」
何度も繰り返した絶望が終わる 笑顔と言葉とこのぬくもりで 小さく、顔が綻んだ…俺はたぶん笑顔 ありがとう、と呟いたけれど声になっただろうか? 視界が急速に暗くなる、けれど、繋いだ手だけは離さない はなせない
「芥川?!」
変わらない福士の声を聞きながら
俺は久しぶりに心置きなく、意識を手放した
雪、積もりましたな。うん、これからますます寒いよぅ 今週のWJ。おや、今週もジロちゃんがいますよ?(にこにこ) もうジロがいるだけで、にこにこしちゃいます。えぇ、たとえ1コマでも というか、ジロ起きてるよ、跡部vs手塚の試合でも寝てたのに… 立海戦も、丸井君以外の試合では寝てたように見えるのは俺だけですか? 起きてる、起きてる…うんうん。 先週は、鳳&宍戸に引き分けてもらって、跡部様に勝って頂き…といい ましたが…別にそこに固執はしません、むしろ二人に引き分けてもらって 不二vsジロでジロ勝利 して跡部様に買って貰って氷帝の勝ち!とかでもいいです(青学は敗者 復活戦←あるの?で復活。みたいな)いかんなー、人間、どんどん欲が でてきますよね。とりあえず譲れないのは、不二vsジロなんですが… 不二ジロ、不二ジロ…あれです、もし本気で不二ジロ戦がきたら 不二ジロ祭しますよ(宣言) でもなんかあれですな、こなくてもやるような気がする(笑) もう、本気で不二ジロに飢えてるんですけどね。なかなか、よそでも 見つけられなくて(しょんぼり)このうえは、日参させて頂いているサイト さまでキリ番でも踏むしか…(でも、本気でみないので、ジロ受サイト さんでも不二ジロって除外CPなんですかね???)まぁ、まずはキリ番 踏んでから考えます(想えば、キリ番ふんでリクできるCPがあるなんて 久しぶりだなぁ←今まで他にサイトがないジャンルやCPばかりだった) 友人の楸なんかは「ジロ受サイトさんもうずいぶん減ったよ」とか言うん ですが、俺としてはこんなにまわりごたえのあるジャンル、今までに なかったです(笑)悠久以来かな?雪蛮にはまる前のGBと同じくらい ですかね?GAはいまだにひとりっきりですしね!(笑) まぁ、そんなわけで、今日もウキウキと巡回しつつ、日替わり連載をUP です。不二ジロ連載なのに、不二がいない…今日もいない…困った ------------------------------------------------------------------
特別なことなんて何も無い日だった
夜が来る! 第4.5夜:Wah-wah
いつもどおり朝起きて いつもどおりの朝食を食べて 半分くらい眠りながら、いつもの通学路を歩く 途中で忍足に出会う さらにいったところで、岳っくんと日吉に合流する 半分より少し学校に近い場所までいくと、チョタと亮ちゃん …家がお隣さんの亮ちゃんだけど、俺より10分近く早くでるんだ けど、チョタを待っているから、いつもこの場所と時間ではちあわせる その俺たちの横を、跡部と樺地が車で通っていく 跡部は必ず車を一度とめて、窓をあけ 「ジロー、乗っていけ」 俺は頷いて、跡部の車に乗り込む 岳人が「なんでジローだけなんだよ、クソクソ跡部!」とわめく声を置き去りに、俺は学校までリムジンのシートでおやすみ (跡部の通学用リムジンには俺専用の枕とタオルケットが常備してある) 俺のいない間に、みんなには滝が合流して部室で再会 「ジロー、逢いたかったで?」 と忍足は大げさにいって抱きつく そして朝練習(寝てるってこと) いつもどおりの朝の風景
特別なことなんてそうそう起きるわけが無い
いつもどおり(寝てるってこと)授業を受けて いつもどおり昼食を部室で、みんなで食べる 俺としては屋上とか、外で食べる方が好きなんだけど 跡部と忍足と亮ちゃんとチョタと岳人と日吉と樺地と滝がいるので、あまり目立つところでは食べられない みんな人気だからねぇ 中等部にあがって給食ではなく、お弁当になったとき、最初、それはもう大騒ぎだった 跡部と俺と亮ちゃん、幼馴染でお弁当を囲む 教室で食べようとしたら、クラス中…どころか、たぶん校内中の女子がまわりをずらーっと取り囲んだ そして黄色い歓声をあげながら、俺たちがお弁当を食べるのを見ている きれたのはもちろん、亮ちゃん 『うぜぇ、てめぇら、どっか行きやがれ!』 でも女の子って団体だと強い、すこしびっくりしながら次の瞬間には『怒った宍戸くんもかわいいー』 跡部は溜息をつくと、さっさとお弁当を包みなおし ついでに俺の分も包んでくれると 『いくぞ』 そういって立ち上がり、担任の先生に事情を話して鍵つきの特別教室をもらった 跡部と人気を二分する忍足と、岳っくんが加わったのが、テニス部に慣れてきた夏休み前 夏休みが開ける頃には滝がいて、入学式のあった週にはもう樺地とチョタがいた 2年で跡部が部長になって、俺たちが正レギュラーにかわると特別教室から部室へ移動 その頃には、岳っくんが誘った日吉も加わっていて その間、何度か、抜け駆けした女の子たちが「いっしょにお弁当を食べてください」とやってきたけれど それはもう見ているこっちがかわいそうになるくらい、容赦なく断られていた まぁ、正直、お昼くらいはのんびりしたいものね 俺はのんびり眠っていられるならそれでいい ご飯を食べて「食べてすぐ寝ると牛になるぞ」と亮ちゃんにお小言を言われながら、部室のソファーでおやすみ チョタか樺地がタオルケットを掛けてくれる(俺のロッカーにはお昼寝用の枕とタオルケットがいれてある) いつもどおりの昼の風景
特別なことなんてあるはずもなく
いつもどおり(寝てるってこと)午後の授業 いつもどおり部活 部活が終わると、帰宅 なんだかんだいって、俺たちが一番遅い 「では、お先に失礼します」 「また明日な」 チョタと亮ちゃんはそういって並んで出て行く 「じゃーなー」 「失礼します」 岳っくんと日吉も並んで帰っていった 「じゃぁ、またね」 準レギュを総括している滝が続き 「樺地、先にいけ」 「ウス、失礼、します」 跡部にいわれ、樺地が帰っていく 「ほな、帰ろうか?」 「ん…」 「いくぞ」 跡部が鍵をかけるのを見届け、監督に一報いれにいっていた忍足が戻ってくると、俺たちは3人で帰路 … 少し前までは、俺は1人で帰っていた道 今は三人 これからも、三人 1人のときは、寂しかった うっかりすると、道端で眠ってしまいそうになる だから、大抵、誰かと話しながら帰っていた 俺の携帯 忍足に選んでもらって、跡部に買ってもらった最新型 機能は倍以上に増えたのに、メモリーは半分以下 軽くなったと感じるのは、最新技術のせい?
いつもどおりの夕焼け いつもどおりの帰り道 いつもどおりの会話 いつもどおりの日々
特別なことなんて…
俺はこれから忍足の家か、跡部の家か、跡部が用意してくれた部屋のどれかにいって 忍足か、跡部か、両方か、に抱かれて お風呂にはいって、ご飯を食べて、眠って… 朝起きて、学校へいって、授業を受けて お昼を食べて、授業を受けて、部活をやって また2人に抱かれて、眠って… くりかえし 同じ毎日をずっと 2人が飽きるまで どちらかが俺を必要としなくなるまで 変わらない毎日 跡部が俺を必要としなくなるまで 忍足が俺を必要としなくなるまで 変えられない日々 2人が俺をいらないと言うまで 2人が俺をいらなくならなければ
一生
繰り返す毎日 繰り返すだけの毎日
特別なことなんて、もうなにも起きない 起きるはずも無い
今日も夜が来る いつもと変わらない夜が来る それはとても嬉しいことのはずなのに 2人はずっと俺の隣にいてくれるのに そして変わらず愛を囁いて、注いでくれるというのに 俺は…
「芥川ー!!」
絶叫が響いたのは、まさにそんな日常の一瞬 「え?」 「え?じゃねーよ、え?じゃ、てめぇ、この前の俺との約束すっぽかしやがって!」 人影は全力で駆けてくる 凄い、はやい 約束? 随分と久しぶりに聞く言葉 「てめぇ、その顔は忘れてやがったな?この…」 口が開く そいつがいうよりも、はやく、次の言葉が脳裏に浮かぶ、死ぬ気で…
「死ぬ気で謝んな!!」
「福士?」 「あぁ?」 うわ、ぶさいく顔 福士って、けっこう綺麗な顔してるのに、もったいない 俺はいつもそう思う 「ふくし?」 「んだよ、俺の顔見忘れたのか?それとも、また寝てんのか?」 忘れ… あぁ、うん いっそのこと、忘れられたらどんなに楽かわからないのに と… 「あーん?てめぇ、なんだ?」 「…あ?」 「知らん顔やなぁ、自分、ジローのなんやの?」 「…」 福士フリーズ 普段でさえ中学生とは思えない低音ボイスの二人に横から挟まれて、瞬時に固まった そして 「………あ、芥川…くん?こちらの、お方様たちは…」 負け犬根性というか、ヘタレ的才能というか、それはもうむしろほめている意味で どうやら二人が”逆らってはいけない人物”だと判断したらしい あいもかわらず、すげーなぁ…すげーよ…あはは …はは 「…あは、は、あはははははは」
久しぶりに、笑った
「福士、おかC〜…あはははははは」 「わ、笑ってんじゃねー、いや、ないで、なんとか…えーと、フォローをお願いします…いや、もうマジで!」 「はは、あははは、…はぁ…跡部、忍足」 俺は笑いをかみ殺しながら、言葉に力をいれる 二人は俺たちのやりとりを不思議そうにみていた 「福士は違うんだ。そういうのじゃねーの。おともだち」 「…そうなん?」 「は、はい!お友達です!な、芥川…くん」 「あーん?っていうか、てめぇ、どこのどいつだ?」 「はっ、都大会第4位銀華中元部長の福士ミチルです!」 「銀華…聞いたことねーな」 「いいえ、もう、お聞きにならないでいてくださって、全然かまいませんっ」 カチコチの福士 「だから…」 俺は声に力を込める 「変なことしたら、許さないよ?」 眠くて半分ほどしか開いていなかった視線にも、力をこめた そのまま二人を見る 二人は少し考えるそぶりをみせ そして… 「…あぁ、関東大会の1回戦が立海で、試合直前に部員全員が食中毒で救急車呼んで棄権したゆう、あの銀華?」 忍足が思い出したようにつぶやいた 「試合直前に食中毒?なんだそりゃ…」 跡部が信じられないといったものを見る目つきで、福士を見る 完全に理解不能みたいだ あー、おもしれー
「で、福士。なんのよー?」 「なんのよー?じゃねーよ、よー?じゃ!てめぇが、俺との約束すっぽかしやがったんだろ?」 「あーうん、ごめんごめん」 「なにそのやる気のないの?!もっと死ぬ気で謝んな!こちとら一日中まってたっつーの!」 「そっかー、ごめんね?」 「可愛い顔したってだまされるか、ったく。携帯は携帯でつながらねーんだし」 「あー、携帯壊れちゃって。ほらほら、おにゅーv」 「おにゅーvじゃねー、おにゅーvじゃ!だったら連絡の一つくらい…あー、携帯壊れちゃなにもできねーか?」 「うん」 「うん、じゃねーよ。どっか控えとけ!」 「福士は控えてあるの?」 「あるわけねーだろ!」
あーアホな会話 でも、福士は真剣だ あぁ、もう、すげー楽しい 俺たちは跡部と忍足を完全に置き去りにして、会話を続ける
「ともかく、埋め合わせはしろよな!」 「おっけー」 「じゃ、今週末。いつものストリートコート」 「ストリートコート?」 「あ?てめぇ、もしかしてなんの約束だったのかも忘れてやがったとかいうのかよ?」 「うん」 「うん、じゃねー、うんじゃ!テニスだよ、テ・ニ・ス!俺のほうのテストが一段落着くんで、息抜きにテニスしてくれるって話だろーが!」 「そーだっけー?」 「そうなの、そうじゃなくても、いま、そうなったんだよ!」 「そっかー」 「ったくよー、しっかりしろよ。芥川。お前からテニスとったら、何が残んだよ?」 「…なにがのこるかな?」 「あ?いいか、てめーからテニスをとったら残んのは、勉強ができて、可愛い系で、三年寝太郎もびっくり寝坊助な野郎だけだ!」 「…十分じゃん」 「〜くそぅ、この才能無駄遣いの天才め!凡人の俺にちょっと分けてください、いや、マジで」
今怒っていたと思ったら、泣きが入る、泣いているかと思えば、笑い出す 福士は本当に忙しい ハイテンション時の俺よりも、忙しいんじゃねーの? これが地だっていうんだから、最高
「じゃー、今週末ね」 「おぅ…では、失礼いたしますです」 福士はそういうと来た時よりも早いスピードで去っていった 逃げ足も速い、はやい、はやすぎ
「…おもろいやっちゃなぁ」 「なんだ、あれは?」 忍足は感心したように、跡部は呆れた声で 「へへ…」
特別なことなんてなにもない一日だった
朝起きて、学校へいって、授業を受けて お昼を食べて、授業を受けて、部活をやって いつもどおりの夕焼け いつもどおりの帰り道 特別なことなんてなにもない 俺はただ、友達と遊ぶ約束をしただけ 今週末にテニスをする約束をしただけ なにひとつとってもあたりまえで あたりまえすぎて… でも、それはなんだかとても懐かしいあたりまえのことで 埋もれかけていた日常の中
俺は久しぶりに、自分の居場所を確認した気がしたんだ
停電!停電しましたよ!この日記書いてる間に!もうびっくり!! 雷は多いのですが、停電までいったのは久しぶりだなぁ 雷とか嵐とか台風とか停電とか、そういったハプニング大好きです。 (人間に害の及ばない範囲でね?)あ、なんか、なんか停電で1ネタ浮かんだ これ不二ジロで拍手お礼にでもするかな(移行したのでUPできる小説数が 増えました/かわりに字数制限がついたので、不二ジロSS「果てしなく青い この空の下で…」が前後編になったりしましたが;)と、いけないいけない その前に、リョ福と赤福と塚リョガですよね!(え?増え…???) まぁ、それ以前に夜が来る!を進めます。今日のでストック無くなったので; というかストックあるんだったら、夜、出かける前にUPしていけよ。という 感じで、いやはやお待たせしました。本番有の第4夜です。 やることやってはいますが、流れとしてのアレなのでモノ的には薄いです。 期待してくださった方はごめんなさい><。 ていうか、これ、不二ジロシリーズのはずなのに………な まぁ、基本的に受はまわりからちやほやもてまくり、が当サイトの趣旨なので (えぇ、それはもう見事に全ジャンルそれは網羅しておりますですよ) サイトと管理人的には全然OKですとも。 ------------------------------------------------------------------
朝蜘蛛は吉兆だという
夜が来る! 第4夜:Wanna be upper
部屋の隅に蜘蛛をみつけた 朝だったので見逃した 蜘蛛はせっせと巣を張り出した
「んっふぅ…」 ずっずちゅっ 下半身が別の生き物のように雄を喜ばせている わずかばかり漏れる声に、悦楽の色 容赦なく打ち込まれる欲に、酸欠の頭がクラクラした 「ふっぅ…っ」 「ジロー、もっと…腰ふってや」 なのに、後ろで自分を犯す忍足はなにが不服なのか、そう責める すると 「てめぇが動け、忍足。ジローは俺様の世話で精一杯なんだからよ」 頭上から声がふってきた 忍足が、じろりと慈朗の口を犯す跡部に視線を送る クスクス 跡部は、優越感たっぷりの微笑でかえした 「なぁ、ジロー…?」 するすると、優しく髪をすく 「んっふぅ………」 ふぅん… おもしろくなささそうに、忍足はつぶやき ぐっ 「ひぁっ…」 一際、強く最奥まで貫いた 「なら、動いてやるわ…気持ちよーしてやるで?」 半分ほど苛立ちを含んだ声でそういうと、滅茶苦茶に腰をうちつける 「ひっ…ぁっ…ふぅ…んっ!」 「…っ、ジロー、俺様のはなすんじゃねぇぞ」 ぐいっと、容赦なく頭を押さえつけられる ずぷっずぷっ リズミカルに下の口に雄が出し入れされる 自分の意思とは関係なく、もうソレを受け入れられるように慣れてしまった体が もっと、もっとと、ねだるように腰をふってしまう 「最初からそうやって、素直にしてればよかったんにな?」 忍足がやっと満足そうに笑うと 「その負けず嫌いがジローのいいところだろ」 跡部が綺麗と笑顔でそういった 「ジローだすぞ…飲め」 「ジロー、中に射精したろな?自分、好きやろ…遠慮しなや」 同じような声、同じようなトーンで、前後からまるでステレオのように聞こえたと思った瞬間 熱い精液が上と下の口に同時に注がれた 「あ、…ん…はいって…んんっ」 「わかる?俺のはいっとるの…気持ちええやろ?」 快楽に振るえば、忍足は最後の一滴までいれようと腰をあげる 「こぼすな、子供じゃあるまいし」 口からだらだらとだらしなく溢れた白濁は、跡部が手で拭ってくれた 「子供かぁ…ジローが子供産めたらええのにな」 「はっ、どっちが子供かわかんねぇのがオチだろ?」 忍足似の子供でも、跡部似でも子供でも、そのとおりだと思う …俺に似たら、子供がかわいそうだ
部屋の隅 蜘蛛がせっせと巣を張っている
「忍足、もっとジローの足ひろげろ」 「こう?」 二人はまるでおもちゃを取り合うように俺を抱く 壊れた玩具のように扱われてやることもあれば ときおり、人間らしく抵抗したりもする 今日はなにもかもが億劫に見えた 蜘蛛がせっせと巣を張っている 窓辺… 冷たい空気が美しい、青い空がみえた 「…っぁ」 ずんっと頭に嫌な音が響いて快楽が抜ける もう嫌なのに、体が素直に喜んで 「あぁっん…あぅ…」 あえぐ唇を忍足がふさぐ 甘い匂いが鼻腔をついた くらくらする 跡部はせわしなく腰をうちつけてくる 「あっうぐぅ…っふ…あぁっ…」 「ジロー…」 俺のあえぎに跡部が満足気に笑い、キスをする 「ひぅ…んっ…んぅ…」 「ジロー、きもちええの?」 「んっ…ぁ…」 「そうか、よかったなぁ…ジローが気持ちええと、俺らも嬉しいわ」 ずっぐちゅ…ずん… ぐぷぐぷと出し入れされる振動で、応えるまえに首を縦に振る形になる 「ジロー、今度は俺のを注いでやる」 跡部が笑う 背筋が寒くなるようなサディストの瞳で この瞳はかつて俺が愛していたモノだろうか? そうだった気もするし、そうでなかった気もする
ゆれる視界に蜘蛛が見えた 巣を張りおわったところだろうか?
忍足と跡部は夜が来る前に引き上げた 二人がいなくなると、俺はシャワーにはいって早めの夕食をとることにする 上からも下からも精液ばかり注がれて、正直、お腹はいっぱいなのだけれど けれど、食べないと亮ちゃんや岳っくんが心配するし、そうなるといろいろばれてしまう 事務的をとおりこして、義務的に口を動かし蘇軾 紙でも食べているような、布でもかじっているような、いやそれらにだって味はある まだ味の抜けきったガムのほうがマシだ………丸井くん、元気にしてるかな? 新しい携帯にはいったメモリーは、家族と氷帝レギュラーのみ 他の人間も何人かいれていいといわれたけれど、気まぐれな二人になにをされるかわからないので俺から断った 夕食をとりながら、窓を見上げると蜘蛛も小さな蝶を捕食していた 全部をなんとか胃にしまいこむ、気分が悪い くそ、跡部と忍足のやつ、遠慮なく腹にぶちこんでいきやがって 「…はぁ、マジで子供でもできねーかな」 そうやって、完全に血肉まで二人と分けあえたら 愛の結晶とはいかなくても、完全に俺は二人の所有物なのだという事実があれば 俺だって、あきらめもつくというのに 「…んー、やっぱ駄目か、かわいそーだもんな」 テーブルの上にある、メモと錠剤を手に取った その小さな紙片には几帳面な字で”今日の分や、忘れずに飲み” 錠剤は軽い精神安定剤らしい。忍足が家の人に頼んで処方してきてくれた 錠剤をみるたびに想うのは 「これ、集めて飲むと死ねるかな?」 ということだけだ あまり長くかからないのだったら、たとえばこの両手で数え切れるくらいなら なんとか実行してみようかなともおもうのだけれど… いや、それはよくある自殺衝動で、本当に死のうとは想わない まわる扇風機に指をつっこみたくなる感覚だ 一回や二回で死ねないかぎり、それは無駄な努力なんだろう それはほぼ不可能だと理解っている ただ、この白く小さい物質をみていると そんなことを思わずにいられないだけで だから… 錠剤を口にほうりこみ 水で流しいれて、飲み込んだ 本当に死ねるとは思えない そんな優しさが俺におとずれるのは、まだ早い気がした
トンッ コップを置く すっかり日が暮れた 窓の外には夕焼け 綺麗なオレンジ色なのに、なぜか冷たいのは、もうじき来る冬のせいだろうか?
夕暮れにキラリと蜘蛛の巣が反射した 朝蜘蛛は吉兆だという 夜蜘蛛は凶兆だという
夜になったので
蜘蛛は殺してしまった
| 2005年12月03日(土) |
明日の第4夜なのですが…の日 |
予告しておきます。明日の第4夜は15禁です。3Pです。薄いけど。 リサイクルだとかそうじゃないとかはもういいです(だめ?) っていうか、もう半分?はやいなぁ; そういえばGA2の発売日、4月に伸びてますね;じゃぁ4月までは テニプリやってそうだなぁ…あ、その前にジャンプの氷帝戦が終わるか? もしかして、凄いいいタイミングではまってませんか?俺… …塚リョガをぺたりと貼ってみました。塚リョガいいよね、塚リョガ。 というか、リョーガ兄さん本気でツボですよ。お兄ちゃんキャラ大好きな 俺としては放っておけないです。ヴィジュアルといい、オレンジ丸かじり といい、強気なとこといい、ナンパなとこといい、飄々としているところ といい…それよりも、なによりも…あの、ほんのり漂う ヘタレキャラの臭いが… リョマリョガでもいいです。けど、うちの王子様の本命は福士ですから。 塚リョガ→リョ福。で、どーだ!(どーだ!じゃない) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 嘘の基本は、まず、目をあわさない状況を造ることから さぁ、狂言を始めよう
夜が来る 第3.5夜:Get a core-groove
「跡部」 酷く聞きなれた声が後ろからして、跡部は振り返った 「あーん?」 「ちょっと、いいか」 視線だけで部室を指し、宍戸が言う 鳳はその後ろに寄り添い、不安そうな顔で二人を見守る 跡部はふと、影にみえるソレを確認すると 「…わかった」 うなづいて、中へとはいった
「担当直入にきくぞ、お前ら、ジローになにしやがった?」 「あ?」 この幼馴染が、自分とテニスと鳳以外のことで気にかけるのは、同じ幼馴染のこと 部室にはいるなり、宍戸は期待を裏切らない直球勝負をかけてきた 「とぼけんな、ジローの様子がここ数日おかしいのは皆わかってんだよ」 そのまっすぐさ、小さい頃からなにもかわらないな 呆れる反面、懐かしくも、おもう 「…」 「答えろ跡部、返答によっちゃ、いくらてめーでも容赦しねーぞ」 一呼吸 そして 力を抜いて俺は宍戸に背中をむけた 嘘の基本は、まず、目をあわさない状況を造ることから さぁ、狂言を始めよう 宍戸はなにもいわない 鳳は様子を見守っている それを確認すると、一つ息を吐き 「俺の口からは…言えねぇ」 「…なんだと?」 「直接、ジローから聞け」 「ジローが言うわけねぇだろーが」 「じゃぁ、なおさらだ、ジローが言えないことを俺が言うわけには…いかねぇ」 言葉を吐き捨てると、振り向かず出口へ向かう だいじょうぶ 成功だ 緩みそうになる口元を絶え、扉に手をかけた 「どういうことだ、跡部!」 「…今はそっとしておいてやれ。…俺たちにできるのは、それだけだ」 扉を開け、外にでる 二人が追って来る様子は、ない
ほぅっと一息つくのと、見慣れた靴が視界にはいるのがほぼ同時に…
「どういうことだ、跡部のやつ…」 「ジロー先輩の変調の原因は、跡部部長じゃないということなんでしょうか?」 「なら、忍足だ、あいつに…」
「俺がどないしたん?」
きぃ…と扉があいて姿を見せる 「忍足…」 「なんや、跡部がえらい顔で出て行ったけど、なんかあったん?」 「忍足せんぱ…」 名前を呼びかけた鳳を、宍戸が片手で制する 「ちょうどいい、忍足、てめぇジローになにしやがった?」 「ジロー?」 「とぼけんな、てめーらがジローのことでもめてたのは知ってんだよ」 「…」 「ここ数日、ジローの様子がおかしい。ろくに飯も食わねーし、食ってもどっかで吐いてやがる いつも以上に寝てるかと思えば、一日中寝ずに過ごした日もある、あのジローがだぞ」 ガッン…! そばにあったテーブルが、振り下ろされたこぶしの衝撃ではねあがった 宍戸は一度だって目を逸らさない 「それから体育だ、あいつは一度だって体育の授業だけはさぼらなかった。それが今週は一回もでやしねぇ… これがどういうことか…わからねーとはいわせねーぞ」 忍足は 忍足は、口元に手をあて目を伏せると 「そこまできづいとるんか…」 重々しく、一言 当たり前だ、気づかないと思うほうが、どうかしている 「もう一度きく、てめぇら、ジローになにしやがった?」 「…宍戸は」 「あ?」 名前を呼びながら、忍足はくるりと背をむけた なんだ? 嫌な、予感が、はしって 「宍戸は、ジローと跡部と幼馴染やんな?」 「そうだ、今更なにいってやがる?」 「…せやから、跡部は言えんかったんよ」 「どういう…ことですか?」 長太郎が動いた 一歩前にでる 「同じ幼馴染である宍戸にだけは、自分と同じ心配かけたくなかったんやろ?」 「…それはどーいう」 俺も続いて、一つ前に 忍足の声が聞こえたのは、ほぼ同時 「俺がこれから言うんは大きな独り言や、だから二人とも そのままで 知らん顔しといてくれな?」 それはつまり、誰にも言うなということ 忍足の声は、どこか覚悟めいたものがあった だけど、もちろんこちらだって引くわけにはいかない 覚悟なら、ある そして、死刑宣告を待つように、その言葉を待った
「ジロー。青学の不二に脅迫されてたんや」
「きょっ…」 目の前が真っ白になった きょうはく? そんなもんが、こんな身近に、そして身内に起こるなんて そんなこと… 「ジローが不二と付きおうてるのは知っとった?」 信じられない俺を置いて、忍足は話を続ける 自体を受け止め切れていない俺のフォローを長太郎がしてくれた 「…ここしばらく、どなたかとお付き合いしてるとは聞いてましたけど」 「それな、不二やねん。最初はいつものとーり適当に付き合うてたらしいんやけど… ジローが別れるていいだしたら本性あらわしおったらしい…無理矢理犯されて、写真に撮れたんやと」 「…写真、に?」 「そうや。写真をばら蒔かれたくなかったら言うこと聞けって、な。ジロー言うとった… ”俺はよかったんだ、自業自得だから。けど…俺のせいで、みんなに迷惑がかかるのだけは嫌だ”」 あぁ あぁ、馬鹿だ なんて馬鹿なんだろう、あいつは 馬鹿で大切でなによりも愛しい幼馴染 そんなところは、あの頃から、なにひとつ変わっていない あの小さな体で あの子供のような心で いつだってジローは、一人で立っていて、自分たちを護ってきた 「しかも、ジローの話やと、不二には別に本命がおるんやと」 「…本命、つまり、ジロー先輩は」 「はけ口、身代わり、性欲処理、セフレ…言い方はいろいろあるけど、少なくとも愛はない… ジローな、不二の想い人によう似とるらしいわ…」 くるくるでふわふわ、春のたんぽぽのような金髪 眠そうでけれどどこまでも見通しているようなまなざし 目に痛いくらい真っ白の肌 幸せそうに眠る表情と、生きているだけで嬉しいと訴える笑顔 かわりなんて かわりなんているものか かわりになんてなるものかよ あいつが 「…許せねぇ」 やっと、言葉が固まって、声になった 「許せねぇ、あいつ…不二…不二周助…」 握り締めたこぶしは硬く まるで誓うように ふと 長太郎が俺の手を握り締めた 「…」 なにもいわずに、微笑む そして 「俺ら、一緒ににジローに告白したんや。けど、ジロー…泣き出してしもうて… そこではじめて、俺らに打ち明けてくれた…」 ジローが泣く あのジローが 泣いた、なんて そんなこと… ジローはいつだって笑ってた どんなときも、笑顔をたやすことはなかった 悔しいときも、苦しいときも、辛いときも、どんなときも 辛い顔は辛さを呼ぶだけだからと、自分だけは笑顔でいたいのだといって 泣きたかったときもあっただろうに 誰かに頼りたいときもあっただろうに それでも、ずっと笑顔でいたんだ ずっと笑顔だけを見せてくれていた そのジローが 泣いた… 「それで、忍足先輩…」 「そんな話聞いて、黙っとれるわけない…だから、俺らジローに内緒で盗聴器を仕掛けた」 「盗聴器?」
「そうや、それで不二をジローと同じ目にあわせてやったんよ」
「脅迫、ってことか?」 「あぁ、ほんまはもっと酷い目にあわせてやろう想たんやけど、ジローが…」 「ジローが止めたんだな?…かばったんだな?あいつを」 やりそうなことだ いや、やらないわけがないんだ 「そう、や。不二を誘ったんは自分からやからいうて…自分も悪かったんや言うて、許してやってくれて頼むさかい… ジローにそうまでいわれたら、俺らにはもうなにも出来んから…」 ネガを焼いて、フィルムを焼いて、写真を焼いて… そしてもう二度とジローに近づくな、と言って別れた 「なぁ、わかってやってくれ宍戸…跡部はな、同じ幼馴染であるお前にだけは、こないな話知られたくなかったんや…思う」 「…そうだな」 あいつはそういう奴だ 今ならわかる 今になってだけど、わかるよ それこそ、家族と同じくらいの時間を共有してきたジロー そのジローが、身をつめるほど苦しんで、悩んでいたとき、何も出来なかったという事実 いっそのこと、自分が苦しんだほうが良かったと思うくらいの焦燥 自分が味わったその苦しみを、跡部は俺にだけはさせまいとしたのだ ましてや、あいつは、自分よりも遥かに、ジローを愛している ジロー… そして、ジローも俺にそんな話は知られたくなかったのだろう だったら俺は 俺にできることは… 「ジロー先輩がここ数日、体調を崩されているのは…」 「俺は医者やないし、ジローが嫌がるんで医者に見せてないからなんともいえんが… 急な開放で、今までの緊張がプッツリと切れたんちゃうやろか?…単純に、今までの無理が一気にきたいうんもあるやろうけど」 「忍足、すまねぇ…俺は…」 「宍戸が謝る事ちがうよ?俺らかて、ジローが一番苦しんどる時に気づかんかった」 「…」 「せやから、今、俺と跡部は休戦しとんねん。せめてジローが落ち着くまでは、な」 「そうか…」 それを聞いて、安心、した 「だから、宍戸も鳳もこの話は聞かんかったことにしてくれ…俺の独り言や。 …ジローに今、一番必要なんは、前と同じ、変わらん退屈で普通の日常やと思うし」 「そうだな、それがいい」 「はい!」 ジロー 終わってしまった今、俺たちはなにも出来なった そして、きっとこれからもたいしたことはしてやれない けれど 今度こそ、護ってやる
せめて、お前が安穏と暮らせる変わらない日常を…
宍戸と鳳と別れ、部室をでる さて、どうしたものかなと思いながら、ふらふらと歩けば 声
「だから、わかってやれ岳人…忍足の奴は、同じ親友のお前にだけは、こんな話…知られたくなかったんだろ」
親友ときたか… 足を止める 「親友…俺、親友失格だ…まさかジローや侑士がそんな…」 「…先輩」 「俺、おれ…」 「岳人、すぎちまったことはすぎちまったことだ…」 「…」 「だったら、これから助けてやれ…それは親友であるお前にしかできねーことだろ?」 「…あぁ、もちろんだ」 「宍戸先輩や鳳は、このことを…」 「気づいてはいる…宍戸はあれでジローの幼馴染だ」 「…」 「…ジローに一番必要なのは、前とおなじ変わらない日常ってやつだ。 あいつが安心して過ごせる毎日…それを作れるのは俺様たちだけだろ?」 「まかせろ」
「まかせろ、やて…頼もしいお仲間がいて、ほんま心強いわ」 「あーん?…てめぇのほうはうまくいったのかよ?」 「当たり前やろ?そないなヘマはせんよ」 岳人たちを置いて先にでてきた跡部に声をかける 「ふん。ならてめぇが自分で、岳人たちにも話をつけりゃいいだろうが」 「…それをいうなら、跡部かて、自分で宍戸たちにいえばよかったんちゃうの?」 刃には刃で 悪意には悪意で 殺伐と見えて、これも一種のコミニケーション 交わされるのは、仲間としての絆ではなく、好敵手としての対抗心だけれど 「っち。…あいつには、嘘をつきとおす自信がねーんだよ。なぜか見破られちまう」 幼馴染というのもいいことばかりじゃねぇとはき捨てるように跡部がいえば 「はぁ…俺もな、なぜか岳人にだけは嘘がばれるんや…まだまだやなぁ」 親友から思わぬところでしっぺかえしをくらった忍足がため息 まぁ、とりあえず 「これで、保険は問題ない…氷帝ではあと監督と滝か」 「うちはそんでええけど、よそはどないするん?」 「それも考えてある」 「ふぅん」
見上げる空は濃紺 じきに夜が来る とりあえず今日は
「さて、ジローを迎えにいくか」 「そうやね」
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