友人sにいってしまったので、日記にも書きますが 「最強チームを結成せよ」をプレイ中です。先週から(爆) すいません、素直に、おもしろいです、このゲーム(笑) ボケとツッコミなら、どちらかというとツッコミ気質のおいらとしては もう片っ端から突っ込まずにはいられません。育成ゲームとしては お手軽なところも魅力。あと、上田さんの声聞き放題なところが最高! そして、福士役の岸尾さんの芸多者ぶりに脱帽です。凄いお人だ; とりあえずはじめにやったことが隠しキャラの福士をだしたことですから 要領がわからないこともあって(取説読まない人)1週目はいろんな意味で 捨てたんですが(跡部が帰ってこなかったりしたし/笑)2週目からは 順調に。…順調に…なんか、おかしな方向へ(笑)覚えてる限りで書くと Rジロちゃん→M忍足、跡部、不二(兄)。EDは跡部 R福士→M赤也、ブン太、ジロー。EDはジロちゃん Rジロちゃん→M福士、仁王、柳生、不二(弟)。EDは仁王 R福士→赤也、リョーマ、ジロー。EDは赤也 Rジロちゃん→福士、千石、不二(兄)。EDは福士 Rジロちゃん→不二(兄)、福士、赤也。EDは不二(兄) かな。これとは別に、隠しキャラを出すためにRチョタのチームとか ありましたが(決勝勝てませんでしたが)隠しキャラは全部でました。 越前(父)にはオールSSランクの福士で勝ちました(育てすぎ) あと、ジロちゃんでも勝ちましたよ(育成としても手は抜いていません) テニスゲームとしては難易度低くて楽でいいです(ノーマルですが) けど、AVとしては、あからさまに狙ったキャラを外してます; 忍足or不二狙いなのに跡部がきたり、赤也狙いなのにジロちゃんがきたり 不二狙いなのに福士がきたり… まぁ、受け子は受け子同士仲良くいちゃこらしてるのがいいと想っている ので、福士とジロちゃんの仲が言い分には問題ないんですがv (でも、福士でジロちゃん起こしたら烈火の如く起こられました;) チーム力が想ったようにあがらなくて、今のところ100%いったのが ジロ・跡部・忍足・不二(兄)の1チームだけです。あとは90〜99の あたりをウロウロ…っていうか、99までいったら、100いけよ!(笑) 現状で一番のツボは、不二とジロのダブルス前の会話 「なぁなぁ、アレとかコレとかすっげーのまた見せてくれよ」 「…どれのことかな?」 …不二ジロPUSHとしてはかなりツボでした。 どうもテニプリ、おいらの本命CPは不二ジロで最終決定? そして…福士…
リョーマに敬語
すいません、アホみたいに萌えました。リョ福!リョ福!! ほぼ全部の会話がリョーマに対して敬語なんですよ、福士!最高だ! ダブルスのときも「お願いします、越前さま」だし!(リョーマが 「福士さん」って呼んでるのも萌えましたが)返す言葉も全部 「はいv」とか「そうですねv」とか、かわいいーvvv福士ーv 銀華万歳ですvそもそも、このゲームに手だしたのも、隠しキャラで 福士が使えるって聞いたからですしね。福士ーv福士ー♪ 勧誘時のセリフこそ他のキャラとかわらなかったので「残念」とか 想っていたんですが、なんのなんの、それ以外は全部敬語でした。 (他のキャラへは大体、半々くらいの確率で言葉遣いが変わるのに) 買い食いへの誘い文句ですら「なにか食べにいきませんか?」だし というか、福士、全体的にかわいすぎですよ。休日特訓も「休日に呼び出 しても怒らないやつにしよう」とかいうし、「福士ビーム」(裏声)とか 「破滅へのロンド」とか、まぁさすがに、銀華三昧は遠慮したいですけど というか、あれですよ、リョーマが仲間になった時点で、メンバー全員へ の呼びかけも敬語になったりとか、芸が細かいです。あぁ、でも凄く萌え だ。赤也には敬語じゃないのに、リョーマには敬語。うんうん。越前様 だもんね。運命を変えちゃった御方だもんよ。福士の王子様ですから。 あーもーそれにしても可愛すぎだ福士!(銀華熱再沸騰中)
うちのジロちゃんは男前受ですが、福士は可愛い子受です。
他にもいろいろあるんですけどね、忍足の声が想ったよりも低くて落ち着 いていてかっこよかったとか(何度も言ってますが、おいら、アニメは ジロちゃんの試合の回しかみてないんですよ) 跡部とジロでダブルス組んだら、跡部、「俺様にまかせときなジロー」 とかいってジローにボール触らせなかったくせに勝利時のセリフが 「どうだ、これがジロー」だとか偉い誇らしげに言ったり(あほだー) まぁ、あれですよ、次に書く話で、忍足の性格が変わっていたら、ゲームの せい(おかげ?)だと思ってください。てか、ゲームのせいです。 ゲーム最高!
こんにちわ、誕生日のかみぃです。 朝、拍手をチェックしたら何人の方からお祝いメッセージがv ありがとうございます(感涙) これから一年もどうぞよろしくお願いします。
CROSS†CHANNEL・予告 なかなか始められないので、予告風のものを作ってみました ゲームの体験版のラストの人物紹介を意識してみたり、みなかったり。 …なぜか、メイン予定じゃないキャラが一人………(笑)
「お前が俺のものでなくなったときが、世界の終わりだ」
跡部は破滅を理解していた 誰よりも意識していた
「お前は凄ぇよ」
傍観者。 何もしないことで傷つけ、何もしないから癒してくれる まぁ、人によるけど、宍戸は特別
「卑怯や…いう自覚くらいは、あるんよ?」
恋心。 それは想いすら切り刻むほどの、研ぎ澄まされた純粋な愛。 忍足自身の心すら傷つける
「侑士の気持ちはホンモノだぜ」
漁夫の利 横から攫っていくだけの者だって命懸け
「忘れられるくらいなら、最初から恋なんてしない」
そういう君の瞳は真っ直ぐだった 心が痛む、その痛みに、俺は俺の心の在り処を確認する あぁ、だから彼は裕太のことを宝物のように扱うんだね
「すいません… 俺は、あの人に笑っていて欲しいだけなんッス」
大切な人。 護るべきもの。 そのために他人を傷つけずにすむほど、切原は器用でもなく
「あの人、好きな人、いるよ?」
知っているからこそ始まるものもある。 誰もが両想いなら「平和」なんて言葉は存在しなくなる 越前だって知ってる?あいつ、好きな人、いるよ?
「悪い…力になれなくて…」
世界の全てが力で出来ているわけじゃない だからこそ、力以外の存在である福士が俺には絶対必要なんだ
絶望という希望 虚無という存在 俺を構成するもの 跡部、忍足、丸井くん、テニス、漫画、ポッキー、羊、氷帝のみんな テニスの強い奴、家族、睡眠、友達、福士、好きなもの、ほかいろいろ 俺を構成してほしくないもの 嫌いなもの全部 変わらない毎日、変わっているかもしれない毎日、変わる毎日 決まってしまった未来 飛び交う言葉、すれ違う思い、氾濫する心の混線 その中で、ふいに、交差したチャンネル
「不二周助くん、俺と付き合ってください」
「うん、いいよ」
ねぇ、この声が聞こえる? この思いは、君へ届くだろうか? ほんの一瞬だけ交わった、チャンネルにのせて…
CROSS†CHANNEL
この空が、消えてなくなるその日まで…
| 2005年11月03日(木) |
明日は誕生日です…の日 |
日替わり連載終了後は、かならず日記がおろそかになる管理人です。 どうも。 明日はおいらの誕生日です。アムロ・レイと同じ日(去年も言った) よく思い出してみると、去年燐葉堂に、Gジャンルが少し加わったのも この時期でしたね。なぜ?誕生日だから?うかれてるんでしょうか? あぁ、Z見に行きたい…本当なら今日、いけたはずだったのに(泣) まぁそんなわけで、お祝いしてくれる方を激しく募集中(笑) タクト受だと泣いて喜びますが、ほか、うえだキャラ受でもいっこうに かまいません。ジロちゃんとか、ビリーとか、工藤くんとかvvv とくに、ここ最近は、ジローちゃんが愛しくて仕方ないです (あと、銀華!もともと銀華好きなので熱再沸騰中。ミチル最高v) あ、燐葉堂の8000はてめぇで自爆りました。よくあることです。 いちおーどのサイトもキリ番は生きているので、踏んじゃった方は なにかいいつけてやってください(ゾロ目、連番、1000単位です) 新作、CROSS†CHANNELは若干止まってます。 0話と1話のさじ加減が難しい…なかなかうまくまとまってくれませんが 出だしがスロースタートなのはいつものことですけどね(逆に書き出すと とまりません)いろいろ書きたいモノがある話なのでがんばります。 シリアスもギャグもごっちゃにまぜた煮物のような話になると思われます。 ジロちゃんと福士は受です。他のキャラはなんでも有りです。 CP的には、不二ジロ、跡ジロ、忍ジロ、赤福、リョ福がメインCPで 不二→塚菊とか、跡忍跡?とか、ジロちゃんと福士の仲が良かったりとか ブンジロとか、仁ジロとか、CPとは関係ないところで、氷帝メンツとか 青学メンツとか、幸村部長とか、千石くんとか出したいです。 あーあと、裕太→ジロ!(もう好きにしろよ)片思いで! …がんばって書きます
次の連載は、不二×ジロ(ジロ総受、赤福・リョ福、不二→手塚etc)で タイトルは「CROSS†CHANNEL」 今回とはたぶん180度違う内容になります…たぶん………。
それはたぶん お陽様の光では強すぎて 解けてしまう言葉 でも お月様の光では冷たすぎて 凍ってしまうココロ ひぐらしのなく頃に たとえば 夕暮れの光なら きっとうまく伝えられるはずのモノ
月に吠える (萩原朔太郎「月に吠える」より)
ジロー
?
ジロー!起きろよ
あぁ、誰かが俺を呼んでいるのか
ジロー先輩、起きてくださいよ
だれ?
芥川先輩、起きてください
んー
ウス…
誰だろう?
なんとなく聞き覚えのある声なのに
俺はそれに答えなきゃと思っているのに
体がだるくて…
もう、おもうように…は…
(あぁ、俺はこのまま死ぬのかな)
眠るたびに思うんだ
俺は死の予行練習をしている
眠るのは好き
でも、怖い
このまま、もう二度と、目が覚めないんじゃないかと思う
でも、一番怖いのは
もう二度と、目醒めなくてもいいや…と、心のどこかで思っていること
このまま…ずっと…
”ジロー、起きろ”
さっきまでとは少し違った声がする
誰だっけ?
ずっと昔から知っている声
さっきよりかは幾分、近い声なんだけれど
ベールに覆われたようにその姿も声も霞んでしまう
うん、起きなきゃ
起きなきゃとは思うんだけれど
ごめん
もう、起こさないで…?
ひぐらしの声が聞こえる
あぁ、夕方だ
俺の大好きなオレンジ色の世界
でも、どうしてだろう?
目を開けようとは思わない
とおくとおくひぐらしの声
その声さえも遠くなって…
もうちょっと
あとすこし…
「ジロー」
「ジロちゃん」
意識が急浮上した
目に飛び込んでくるのは、蒼と黒
まるで空のように澄んでいて
まるで海のように深い色
そして、夜空のように優しい黒
あぁ
「けぇちゃん、侑ちゃん」
俺は息をするように、二人の名を呼ぶ
「景ちゃんはよせっていってるだろう?ジロー」
「おはよう、ジロちゃん」
「おはよー」
二人の声は不思議
その声をきくと、考えるよりも先に、目が開くんだよ
深い眠りが、雪のように、降り積もる、夢の世界
その果ての果て、底の底
それは地獄か天国か
たとえどちらであろうとも
その声が聞こえる限り
俺はここに戻ってこれるんだよ
俺がいたい場所はここ
ここが、俺の居場所
「ジロー?」
「ジロちゃん?」
「へへ…」
だから、お願い
名前を呼んで
俺、本当はどこにもいきたくなんてないんだ
ずっとずっと
ここにいたいんだよ
「俺ね、二人の声、すきー」
大好きだよ
誰よりも優しく俺の名前を呼んでくれる
誰よりも愛しく俺の名前を呼んでくれる
二人の声はまるで祈りのようだ
二人の声は美しい願い事のように俺の名前を呼んでくれる
その声が、大好き
その声さえ聞こえるなら、俺はたとえ地獄の果てからでも戻ってくる
天国の底からだって引き返す
「…ふん」
「そうなんか?」
「うん。だからね、もっと呼んで欲C…」
広い空は夕暮れ
俺の大好きなオレンジ色
聞こえてくるのはひぐらしの鳴き声
いつかどこかできいた童歌
俺の大切な世界
俺の大事な人がいる場所
「ったく、仕方ねぇな」
「えぇよ。いくらでも呼んだるよ?」
それはたぶん お陽様の光では強すぎて 解けてしまう言葉
でも お月様の光では冷たすぎて 凍ってしまうココロ
ひぐらしのなく頃に
たとえば 夕暮れの光なら きっとうまく伝えられるはずのモノ
「ジロー」
「ジロちゃん」
ありがとう
本当に
大好きだよ
だいすき…
きっとうまく伝えられるはずの気持ち
「大好きだよ」
届け
二人の心に
届いて…
夕暮れの光が、世界を綺麗に染めていく
そんな
ひぐらしのなく頃に
テニプリ日替わり連載「ひぐらしのなく頃に」はこれで終了。 なんだかんだいいながら、とても楽しく書かせて頂きましたv 次の連載もがんばります!
今日は、忍足END。これが当初の最終話でした(1、2話を書き上げた 時に一緒にかいた)書いてるうちに話が膨らんで(当初3人の予定が、 いつの間にか、氷帝レギュラー全員いますしね;)これだけだとちょっと 物足りない感じがしたので、それぞれの視点でそれぞれのまとめになる ようなお話にしました。なってるといいな。 跡ジロ←忍ですが、跡ジロというよりも、跡→ジロですしね。 ちなみに、いろんな方に「忍足乙女だ;」っていわれました。 自分でも少し思ってました…ちょっと反省しています。 さらには、ジロ忍とかいわれましたが、あくまでも忍ジロといいはって みたり…みなかったり(みないのかよ) 基本的にリバは駄目な人間なので、忍ジロです!ジロは受! さて、次の連載ですが(次あるの?!) 前も書いたと思うのですが、ちょっと書きたいCPがあるので もう少しテニプリが続きます。上田ヴォイス最高(関係ない) 内容はだいたい決めたんですが、あいもかわらずタイトルでつまづいてる ので、今週末か、来週明け、うーん、遅くても11月頭くらいからは始め …はじめ…うーん?(タイトルさえ決まれば、逆にすぐにはじめられたり) メインCPは明日発表。サブとしてもちろん、跡ジロとか 忍ジロとかあります。その他だと、赤福がはいるかな。(というか、赤福 だけでもなんか書きたい) 18禁になるかも(そういってならないことのほうが多い) さぁ、真剣にタイトル決めなくちゃ…
「侑ちゃんは何に怯えているの?」
月に吠える (萩原朔太郎「月に吠える」より)
夕焼けが綺麗な部屋に、ジロちゃんの声だけがする
ひぐらしの声さえ聞こえへん
「…ジロちゃんは、怖あらへんの?」
俺は怖い
いつかこの日々が終わること
いつか別れがくること
怖くてしゃあない
「どうして?」
「俺な、ジロちゃんが好きやねん」
何度もいった
何度も、何度も…
伝えたはずやで?
なんで伝わってへんの?
あぁ、怖い
こんなに好きなのに伝わらない
ジロちゃんのことがわからない
「俺も侑ちゃんのこと好きだよ」
「でもな、その好きは、俺の好きと違うやろ?」
答えはなかった
「それも怖い、俺はこないに臆病になってもうた…ジロちゃんのせいや」
違う
悪いんは俺
弱いんは俺や
跡部は…
跡部はなして、あんな平気な顔をしておれるんやろう?
なんで、あんな平気な顔で、いつもジロちゃんを待っとれるんや?
怖くはないんやろうか?
その目はもう二度と開かないかもしれないのに
その口はもう二度と名前を呼んでくれないかもしれないのに
その顔はもう二度と微笑んでくれないかもしれないのに
それとも
恋人いうんは、それほどまでに確かな絆なんやろうか?
その日の存在さえ忘れるほどに?
俺も、ジロちゃんの恋人であったなら、こんな想いはせぇへんのやろうか?
俺は初めて、跡部景吾という男の凄さを知った
ジロちゃんの傍に居るいうんは
ジロちゃんを愛するいうことは
必ず来るであろうその日という絶望に、つぶされず
それでも、なお、幸せを望むこと
あいつは、跡部は、なんて強いんやろう?
「侑ちゃん、人はね…生まれる時も死ぬ時も一人なんだよ?」
「…」
「前ね、現国の教科書で読んだ…人間は、一人一人、別の体で、別の心を持ってるんだって だから、自分の悲しみは他人の悲しみではないし、他人の喜びは自分の喜びじゃないんだって」
そないなことは、わかっとる
でも、それじゃぁ
「人は、永遠に一人なんだよ」
「俺とジロちゃんは違うものってことか?」
「うん」
「俺の気持ちとジロちゃんの気持ちが違うのも、当たり前ってことなん?」
「そうだよ」
そうなんか?
「………跡部は?」
「ん?」
「跡部とジロちゃんの気持ちも、違うんか?」
ジロちゃんは、少しだけ寂しそうに笑う
あぁ…
あぁ、ジロちゃんはホントウに、跡部のことが…
「うん。違う」
付き合ってない言われても
ココロのどこかではわかっとったんや
跡部にとってジロちゃんは特別で
ジロちゃんにとって跡部は特別や
たとえそれが、恋愛いう形やないにしたって
どんな形でも変わらない永遠の絆が二人にはあった
俺は最初っからそれを知っとるはずやった
認めたくはなかったけど
けど、ジロちゃんのこんな顔をみてもうたら
納得する他にない
「でもね」
ジロちゃんはそういって、手を伸ばした
俺より一回りは小さいジロちゃんの手が、やわらかく俺を包んでくれる
「俺の手と侑ちゃんの手は違うから、俺はこうやって侑ちゃんにさわれる」
「…」
「俺の体と侑ちゃんの体は違うから、俺はこうやって侑ちゃんと一緒にいられるんだ」
「………」
「俺の心と侑ちゃんの心は違うから、俺は侑ちゃんのことを考えるし、侑ちゃんも俺のことを考えてくれるんでしょ?」
「そうや…俺はいつもジロちゃんのことを考えとるよ」
だってわからん
ジロちゃんが今、嬉しいんか、悲しいんか…
わからんから、考える
君のことだけを考える
「神様はたくさんの人をつくったけれど、同じ人間を二人は造らなかった… それはたぶん、みんながみんな同じだったら、相手のことを想わなくなるからなんじゃないかな?」
狂おしいほどに考える
いつだってジロちゃんのことだけを、想っとるよ
「泣かないで、侑ちゃん」
こんな…涙が、あふれるほどに
「俺たちは一人だけれど、孤独ではないのだから…」
想いは伝わる
そして、残る…人の心に
「怯えないで、侑ちゃん…それは、自分の影だよ」
「…影」
「そう。月にうつった自分の影…怖くなんかないよ」
ジロちゃんの声が沁みていく
そうして、俺の心にうつる
泣かないで
怯えないで
悲しまないで
諦めないで
「俺は生まれた時も一人だし、死ぬ時も一人だけれど、いつも跡部や侑ちゃんやみんなのことを想うよ そうすると、俺の心にみんなの顔が浮かぶんだ…その時だけは、俺は孤独じゃなくなるんだよ」
「…俺のことも?ジロちゃん、俺のことも…想ってくれるん?」
「もちろん。だから侑ちゃんも、ときどきでいいから、俺のことを想え?」
最後だけ、命令形やった
「…ときどきやのぅて、いつも想うわ」
「じゃぁ、俺と侑ちゃんはずっと一緒だ」
ジロちゃんがにっこり笑ってくれる
その笑顔が、心に残った
あぁ
あぁ、俺は…もう孤独なんかじゃなかったんやな
「だから、だいじょうぶ」
それは体温にも似た温かい心
交わす言葉のはしから
繋いだ手のぬくもりから
逸らされない眼差しから
つたわってくるもの
たとえば、もう二度とジロちゃんの目があかんくなっても
たとえば、もう二度とジロちゃんが俺の名を呼んでくれんくなっても
たとえば、もう二度とジロちゃんの笑顔が見れなくなっても
たとえ、俺がこの地上で最後の一人になったとしても
この温かさがあれば、俺は永久に孤独ではないんや
「だいじょうぶだよ」
蛇足になりますが この話のジロちゃんが言ってる現国の教科書にのってた話というのは 萩原朔太郎「月に吠える」の序文のことです。 (教科書には載ってません;たぶん) 全文ではありませんが、以下・抜粋。 「人間は一人一人にちがつた肉体と、ちがつた神経とをもつて居る。 我のかなしみは彼のかなしみではない。彼のよろこびは我のよろこびで はない。 人は一人一人では、いつも永久に、永久に、恐ろしい孤独である。 原始以来、神は幾億万人といふ人間を造つた。 けれども全く同じ顔の人間を、決して二人とは造りはしなかつた。 人はだれでも単位で生れて、永久に単位で死ななければならない。 とはいへ、我々は決してぽつねんと切りはなされた宇宙の単位ではない。 我々の顔は、我々の皮膚は、一人一人にみんな異つて居る。 けれども、実際は一人一人にみんな同一のところをもつて居るのである。 この共通を人間同志の間に発見するとき、人類間の『道徳』と『愛』と が生れるのである。 この共通を人類と植物との間に発見するとき、自然間の『道徳』と『愛』 とが生れるのである。 そして我々はもはや永久に孤独ではない。 」
最終話は、跡部・忍足・慈朗の3編にわかれます。 まずは跡部編。 最終話といっていますが、この話自体、日常のささやかな物語なので とくにこれといった明確な終わりがあるわけではありません。 ここで終わる話もあれば、ここからはじまる話もあるわけです。 でも、とりあえず、このお話はここでおしまいということで。
欲しいモノがあった 広く寂しい世界の中で 願ったものがあった 綺麗な夕焼けを眺めがら 夢見たモノがあった 名前も、形も、なにひとつ、知らないモノ
月に吠える (萩原朔太郎「月に吠える」より)
カナカナカナ
どこか遠くでひぐらしがなく
あぁ、もうじき夜が来る
そんなことを思いながら、ジローを待つ
突然飛び出していった、忍足
『跡部』
言葉よりも多く語るジローの瞳に、ひとつうなづいた
『…好きにしろ』
俺はジローを愛してはいるが、忍足のことが嫌いなわけでもない
あいつの不安もわかる
それはかつて、俺の中にもあった不安だ
いや
今でもそれは、消えることなく、俺の心のどこかで、警告を発している
”深入りするな”
”それ以上はやめておけ”
”その日”が来たとき、今度こそ、俺は壊れるだろう。と
…
ジローは確かに、俺よりも確実に死に近い場所に立っている
けれど、世界はどうなるかわからない
世界なんてどうせ「偽物」なのだから
たとえば、現実が脳の造る幻想のように
たとえば、俺たちが変わったように
たとえば、俺たちだけだった世界に忍足がはいってきたように
たとえば、俺のジローへの気持ちが成長したように
サヴァン症候群の発症者は短命が多い
けれど、長く生きた人間がいないわけではない
仮にいなかったとしても
「なら、俺が一番最初に長生きした人間になる」
ジローなら、きっと、そう笑うのだ
どこまでもいけばいい、願うところまで
お前にはその資格がある
とおく、とおい、あの
ひぐらしのなく頃から
欲しいモノがあった
広く寂しい世界の中で
願ったものがあった
綺麗な夕焼けを眺めがら
夢見たモノがあった
名前も、形も、なにひとつ、知らないモノ
そのときも、俺はこうして待っていたと思う
広い空は夕暮れ
ジローの好きなオレンジ色
聞こえてくるのはひぐらしが夜を呼ぶ声
いつかどこかできいた童謡
俺は一人で立ちつくす
ただ、ただ、動けずにいる
宍戸は何も言わずに俺を待つ
世界が実は「偽物」だと知った、あの日
世界は偽物
脳が作り出す仮想現実
だから、実は今みているオレンジは青なのかもしれない
俺を待つ宍戸は、実は宍戸ではないのかもしれない
俺なんて存在は、実はここにないのかもしれない
そんな風に
なにもかもが信じられなくなっていた頃が、あった
『世界なんてくだらない』
俺の世界を壊したのは、俺自身だった
それは、知らず知らずのうちに消えていくモノ
月のウサギ、サンタクロース、天使に神様…
『世界なんてくだらない』
『世界なんてつまらない』
『世界なんてなくなってしまえばいい』
宍戸はなにも言わずに俺をまっていてくれる
それを知りながらも
それが実は、宍戸ではないかも…なんて
疑ってしまう自分がいやで
いやで、いやで、いやで
消えてしまいたかった
ただ、ただ、無くなってしまいたかった
この「偽物」の世界から
けれど
その願いすら「偽物」かもしれなくて
もう動くことさえできず、俺はただただ、そこで立ちつくしていた
『だいじょうぶ』
俺を繋ぎ止めたのは、ジローの声
『だいじょうぶだよ、けぇちゃん』
伸ばされた手を「偽物かも…」と疑いながら、その何倍も安堵していた
『これからは、たのしいことや、きれいなものだけ、あつめよう』
そういうジローの顔はとても綺麗で
『それでも、けぇちゃんがなくときは、オレがずっとそばにいてやる』
そういってつないだジローの手はとても温かくて
やさしくて
ぬくたくて
いとしくて
うれしくて
『だから、けぇちゃんは、もうひとりでなかなくてもいいんだよ』
そういってジローは泣いた
その涙が、俺の心で凍っていた涙をも溶かしてくれた
宍戸は何もいわずに、俺たちをまっていてくれて
俺が欲しかったモノ
俺をこの美しい世界に留めてくれるモノ
その名前を俺はしらない
ただ一つの「真実」
世界は「偽物」で出来ている
けれど、ひとつだけ「真実」があるとするなら
それは…きっと、この気持ち
ジローを見て嬉しくおもう
その手に触れて恋しく思う
向けられる笑顔を愛おしいと想う、この気持ち
たとえ世界が「偽物」であろうとも
この気持ちだけが「真実」ならば、それでいい
ジローの手をとること
俺の隣にいてくれること
”隣を歩く速度”が有るのは、奇跡
”抱きしめる腕”が有るのは、奇蹟
色を失った俺の世界から
オレンジ色のこの美しい世界へ
つれてきてくれたのはジローだから
俺の手を引いてくれたのはジローなのだから
ジローだけが、俺の「真実」
もうそれだけでいいんだ
「跡部、ただいま」
「あぁ」
「もうダイジョウブだよ」
「…そうか」
そうか
「帰ろう、跡部」
ジローはそういって、俺に手を伸ばす
俺はゆっくりその手をとった
あたたかい
子供の体温
「うわぁ、すっげー夕焼けー」
「そうだな」
欲しいモノがあった
広く寂しい世界の中で
願ったものがあった
綺麗な夕焼けを眺めながら
夢見たモノがあった
名前も、形も、なにひとつ、知らないモノ
俺をこの「偽物」の美しい世界につなぎ止める「真実」
たとえるなら、それは
しあわせ
俺は幸せがどんなものかなんて、知らないけれど
これが、本当はそういうモノではないのかもしれないけれど
それでも
コレを幸せと呼ばないのなら、俺は幸せなんていらない
名前も、形も、なにひとつ、知らないモノ
けれど
今、確実に、この手で、つかんでいる、もの
「ジロー」
「ん?」
幸せの名前を呼べば、幸せの形がゆっくりと微笑んだ
滝がいませんが、滝、嫌いじゃないです。好きです。とても好き。 でも気がついたらいれれてなかったです そういえば、監督もいないな… いれたいなぁ… とりあえず、このシリーズはもう最後まで書いてしまったので 滝と監督は別の話で…(かけるといいなぁ)
しあわせはいいもんだ
ごびらっふの独白 (草野心平「蛙」より)
にわとりが先か、卵が先か どっちでもいいじゃん じゃぁ、中間をとって、ひよこということで
閑話休題
某アシュラ男爵のように、人間の顔が右と左で分かれていたら たぶん、今の侑士は、片方が笑っていて、片方が泣いていただろう でも、そんなことできるわけないので、なんか、ぼんやりしている かなりマジな話、じき身長が180にいこうかという中学3年生男子が ぼんやりしながら窓の外を眺めている様子は、ウザい 「んだよ、侑士。どーしたよ?」 面倒くせぇなぁ まぁ、パートナーのよしみということで、声をかけてやった と 「…なんや、岳人か」 たぶん俺が殺人罪で捕まるとしたら、相手は侑士だな 「んだよ、その態度はよ」 まぁ、まて、俺 大人になれ、俺 っていうか、俺はたぶん、氷帝学園レギュラー陣の中で一番まともだ 冷静になれ、俺 「はぁ」 侑士、あともう一回ため息ついたら、そのまま窓から蹴り落とし決定 「辛気臭ぇなぁ、んだよ、跡部とジローが犯ってる場面にでも出くわしたのかよ?」 ゴンッ 派手な音をたてて、侑士は窓に頭をぶつけた かなりの数の脳細胞が死んだな、ありゃ ただでさえ、馬鹿なのに、もう駄目だ 「が、岳人、なんや、なんやの、それ…まさか…」 「あ?俺はんな場面にでくわしたことねぇよ。たとえだよ、たとえ。マジになってんなよ、クソクソ侑士」 「なんや…もう、あんまビックリさせんといてくれ…」 ビックリしたのはこっちだっつーの 「俺な、ジロちゃんとこにいったんや…」 「おぅ」 やっと本題かよ 前置き長すぎ 「夕陽がそりゃーもう綺麗でな」 話とんだぞ、おい これだから趣味:映画鑑賞(ラブロマンス系)は 「雰囲気やったんや、雰囲気!そういう雰囲気!」 「なに、ジローを押し倒しでもしたのか?犯ったの?」 「なんで自分、そないなネタばかりに走るんや?!」 「うっせぇ、結局どーなったんだよ。結論だけ言え、結論を!」
「…キスしてもうた」
「なんだ、やっぱり押し倒したんじゃん」
「キスだけや、キスだけ、押し倒しとらんわっ!」 「でも、手だしたんだろ?」 「…」 「ジローがいいって言ったわけでもねぇんだろ?」 「…嫌や言われたわけでもあらへん」 「ふぅん。じゃぁ、もっとうれしそうな顔しろよ」 「…」 あぁ、やれやれ 本当に、手のかかるやつが多いよ 「なぁ、岳人、俺、どないしたらええんやろ?もうジロちゃんに顔あわせられへん」 「なら会わなきゃいいじゃねぇか」 「俺の予定では、キスはもうちょい先の話やったのに」 キモい 侑士、キモすぎ 計画とか立てんな っていうか、そんなもん、うまくいかねーことくらい目に見えてわかってんだろうに 「あぁ…ジロちゃん…」 話はそれで終わりのようだ よし 「侑士」 「岳人…」 「俺からお前にいってやれることは、ひとつだけだ…」 俺はにっこりと極上の笑顔を作った 「キモい、死ね」 侑士はその場で、憤死したが、知るか 勝手にやってろバーカバーカ。
オレンジが好き 綺麗な夕焼けの色 オレンジが好きだから夕焼けが好きなのか 夕焼けが好きだからオレンジが好きなのか … どっちでもよくね? だって、俺は、両方とも大好きなんだC
閑話休題
「で?」 「押し倒した…」 「ふぅん」 俺は幼馴染の真剣な悩みに適当に相槌をかえした ロッカーをあけて、かばんを取り出す あぁ、今日の練習も疲れたな 「聞いてるのか、宍戸」 「きーてるきーてる」 半分…いや、三分の一ほどだけどな だってよ、今にはじまったことじゃねぇし いい加減、くっついちまったほうが、スッキリサッパリしていいんじゃねぇかと思う まぁ、俺には関係…なくもないか いっそのこと、ないっていいきれたらいいんだが 生憎、片方は幼馴染で、片方も幼馴染だ 「でもよ、けっきょく、未遂なんだろ?」 「当たり前だ」 当たり前だ、じゃねぇ そこまでいったら最後までいけよ 男だろーが ったく、こういうところは、昔から融通が利かなくてこまるんだ。跡部は。 「いいじゃねぇかよ、犯っちまえば」 「…」 「ぼやぼやしてっと、忍足にとられちまうぜ」 「あ?」 「あ?じゃねぇよ。忍足だよ、忍足。今回の件で完全に開き直ったみてーだからな」 むしろ居直ったといったほうが正しそうだが 俺としては … 俺としては、どっちを応援してやるべきなんだか もちろん、ジローが幸せになれる方がいいにきまってる だが、こいつら、比べようがなぁ… テニスの腕も 勉強も ルックスも …まぁ、財力は他にして ほとんど酷似してやがるから 「ったく、なんで今になって」 「お前がぼやぼやしてるからだろ」 「…」 「まぁ、相手がジローじゃ仕方ねぇけどよ」 「まさか、横から邪魔がはいるなんて思ってなかったんだよ」 そりゃそうだろう 俺だって考えていなかった ジローのことを一番に想っているのは跡部 それは変わらねぇと想ったんだけどな あぁ、でも それでも 俺たちもずいぶんかわった じゃぁ、やっぱり、そういうことも可能性としてあったんだろう 盲信は簡単に崩れる でもよ、大事なのは 「いいじゃねぇか。横からはいられようが、なにされようが、ジローと俺とお前が幼馴染ってことにかわりはねぇんだし」 「…」 変わるものと、変わらないもの これからだってどうなるのかわからない 特にジローは 「跡部、後悔だけはするなよ」 「わかってる」 ま、仕方ない 幼馴染のよしみだしな 「お前が玉砕したら、今度は、直るまで待っててやるからよ」 「…わかってる」 ずっとずっとまっててやるから お前ら二人が手を繋いで、俺のところへくるまで ずっと… あの日の夕焼けの帰り道のように
選べません 選べ、といわれたら 選ばない、を 選ぶよ
閑話休題
「先輩!」 部活にいこうと生徒玄関を抜けたところで そのふわふわの金髪を見つけて、おもわず駆け寄った 「お、チョタ」 ふやふやとしたいつもの笑顔で、ジロー先輩が僕に笑いかけてくれる あぁ、とても久しぶりだ その笑顔に癒されながら、俺は、先輩の隣を歩きだす 「もう大丈夫なんですか?」 「おぅ。チョタもさんきゅーな」 「そんなことないですよ」 歩くたびに、ジロー先輩の金色のくせっ毛が揺れる まるでタンポポの綿毛のようだ ふわふわ ゆらゆら このまま、空の彼方まで飛んでいってしまいそうで 「先輩、手、つないでもらっていいですか?」 「んぁ?いーよー」 俺は小さなジロー先輩の手をしっかりと握った 本当に小さいなぁ そういったら 「チョタの手がでかすぎんだよ」 それもそうなのかな でも、いいや 「先輩。今日は部活にこられるんですか?」 「いく。テニスしたいC」 「じゃぁ、俺と打ってもらえますか?」 「チョタと?いいよー」 おおぅ、やった 少し喜ぶ けれど 「眠くならなかったらな」 … すいません、絶対に無理だ、と思いました 「…」 「あ、無理だと思ってるな」 「い、いぇ…」 「今日は眠くないの、だから、だいじょーぶ」 「そうですか」 「ふぁ〜ぁ…うん、そう」 って、言ってるそばからあくび!あくび!! …まぁ仕方ないといえば、ないんだろうけれど でも、俺は、この小さな先輩がとても好きだから 「ジロー先輩。ちゃんと起きて下さい」 「おきてるおきてる」 「ちゃんとテニスしてくださいよ」 「わかってるわかってる」 グラウンドを抜けてテニスコートへ そろそろ 「おら、たらたら準備してんじゃねぇよ」 あの激は跡部部長 「跡部は今日もとばしてんなぁ」 「ジロー!」 姿を見つけて、かけてくるのは向日先輩 その向こうに忍足先輩 あれ?隠れちゃった 「もういいのかよ」 「おぅ。ばっちりだぜ。がっくん」 跡部部長のそばには、樺地 少し離れて宍戸さん 部室からでてきたところなのは、日吉 やっぱりこうでなくちゃね 「チョタ!チョタチョタチョタ!よっしゃ、一勝負するぞ!」 「はい、先輩!」 神様 ずっとずっとこのままでいたいと思うのは駄目ですか? 今日も明日も明後日も 変わらないままいるのは駄目でしょうか? どうかこの小さな世界が終わりませんように† そんなことを祈るんです そんなふうに願うんです
本当は、終わりも始まりもない
「眠い…」 今日もいっぱいがんばりました ごくろうさまです おつかれさまでした お家に帰って、ご飯を食べて、お風呂にはいって、おふとんでおやすみ 「ジロー、帰るぞ」 「ジロちゃん、帰るで」 正門のちょっと外で、跡部と忍足がまっていた 「うん」 俺はうなづいて、二人のところへ駆け出す 「ねむいよー」 「車、呼ぶか?」 「んー、いい、がんばる」 「無理したらあかんで、ジロちゃん」 「だいじょうぶ」 だって、ほら 世界が凄く綺麗だよ かぼちゃのようなオレンジ色の夕陽が鮮やかで 少しだけ香る夜の空気は澄んでいて どこか遠くでひぐらしの声 ひぐらしのなく頃が俺は一番好き だって、夕焼けがいっとう綺麗に見えるから そして、夕方を一番長く感じるから あぁ世界は美しい
てくてくてく
俺たちはわずかばかりの黄昏の世界を歩く 手を繋いでひぐらしのなく家路を帰る
世界はいつか変わるだろう 本当は、終わりも始まりもない そこには毎日があるだけ 俺が生まれる前も 生まれたあとも そして死んでしまっても だから、きっと、だいじょうぶ
てくてくてく
右手に跡部 左手に侑ちゃん 真ん中、俺 からめられた手は離れないまま 影法師はひとつ
てくてくてく
「にわとりが先か、卵が先か」 「くだらねぇ、どっちでもいいだろうが」 「じゃぁ、中間をとって、ひよこでいいじゃん」 オレンジが好き 綺麗な夕焼けの色 「ジロちゃんは、オレンジが好きだから夕焼けが好きなんか?」 「夕焼けが好きだからオレンジが好きなんだろ?」 … どっちでもよくね? 「だって、俺は、両方とも大好きなんだC」 選べません 「選べ、ジロー」 「選んでや、ジロちゃん」 選ばない、を 選ぶ 好きだといわれたから好きになるのか 好きだから好きだというのか むぅ こまったな
てくてくてく
今日も一日が終わり 跡部がいて 侑ちゃんがいて 亮ちゃんがいて 岳っくんがいて 樺地がいて チョタがいて 日吉がいて みんなでテニスをやって あぁ、なんて幸せな一日だったんだろう 夕焼けがとても綺麗だ ”これからは、たのしいことや、きれいなものだけ、あつめよう” 遠い昔の約束 ひぐらしだけが聞いていた 俺とけぇちゃんの、永遠の誓い あの日もこんな茜空だった だから俺はそれをみながら言ったんだ "たのしいことや、きれいなものだけ、あつめよう" 集めて、大切にしまおう まるで宝物のように
いつか俺の瞳が二度と開かなくなっても この日々を想い描けるよう
てくてくてく
「んー、幸せだなぁ」 「そうなんか?」 「そうなのか?」 「うん。そうなんだよ」
幸せはいいものだ
だから今だけ もうすこしこのままで つないだ手は離さずに 俺はそんなことを思いながら 少し力をこめて、二人の手を握った
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