狼森、笊森と盗森

2005年01月11日(火) UPの日

拍手のほうにですね「第二弾がHPのほうにUPされるのはいつですか」
というコメントがきたんですが
第一弾のときのように、全部書きあがってからUPしようかなぁと
思っていたりもしたんで・す・が、一部、知人友人から「反転するのが面倒」
とか「一番新しいのが一番上っていうのが面倒」という意見もきているので
流石に1日1話UPは難しいとしても、1週間分くらいをまとめて程度の
ペースでUPしようかなぁ。なんて…おもったりとか、するわけなんですけど…
するわけです。はい。しますよー。
年末の遅れも無事、取り戻せたことですし
毎日なんとかがんばりますv


第17話「無謀横暴棒々鶏」

ちとせはじっとその赤いコアを見つめていた


「ちとせっ」
バタバタ
タクトが駆け込んでくる
「ちとせ、なにをやってるんだ?」
倉庫クルーから連絡をきいてあわててとんできた

”烏丸ちとせ少尉が、黒き月のコアの前でずっと座り込んでいるんですが…”

「マイヤーズ司令」
姿勢を正す
そして
「勝手なことをして申し訳ありません。私、どうしてもノアさんとお話がしたいんです」
「え?」
「だから、彼女がでてきてくれるまでここで待つつもりです。どうかお願いします」
「でも…」
「私はミルフィー先輩のように料理をつくることも
ランファ先輩のように格闘技で護ってさしあげることも
ミント先輩のように作戦をたてたりアドヴァイスをすることも
フォルテ先輩のようにみなさんの状態に気を配ることも
ヴァニラ先輩のように傷を癒すこともできません
ですが、私だって、みなさんのために…マイヤーズ司令のためになにかの役にたちたいんですっ」
「ちとせ…そんなことは…」
「お願いしますっ」
タクトがどうしようか悩んだ
そのとき
プシュー
倉庫の入り口が開き誰かがはいってくる
それは

「ミルフィー」
「ミルフィーユ先輩」
「あれ?タクトさんもきてたんですか?」
ミルフィーユは手にお菓子が山盛りにつまれた皿をもって入ってきた
それをちとせの前におくと
「はい、ちとせ差し入れ」
「ありがとうございますっ」
二人は仲良くお菓子をわけだす
その様子をみて
「よし、わかった。でも俺もいっしょにまつぞ!」
「え?」
「わぁいvじゃぁタクトさんも食べてください。力作ですよv今日のクレープ」
「うん、いっただきまーす」
タクトはどさっとその場に座ると、ミルフィーが差し出したクレープを手に取った
そこへ
「あれ?タクトまできたのー?」
「あらあら、仲がよろしいこと」
はいってきたのは
「ランファ」
「ミント先輩」
「はい、クッション。女の子が体冷やしちゃ駄目じゃない」
ランファはそういって、どさどさっと持っていたクッションやら座布団を配る
その一つにちょこんと先に腰掛けてミントが
「飲み物もたくさんありますわ。それとミルフィーさんの手作りお菓子もよろしいですが、たまには駄菓子もよろしいですわよ」
そういって何本ものペットボトルに紙製のコップ
さらにジャンクフードやらおつまみ系のお菓子の袋を広げる
「うわぁv」
「あ、ありがとうございます」
「ちょっとタクト、もうちょっとそっちつめてよ。あたしが座れないじゃない」
「あ、ごめんごめん」
ざわざわ
そこへ
「おー、やってるねぇ」
「はい」
仲良く現れたのはフォルテとヴァニラ
「二人とも…」
「あたしらだけのけ者なんて酷い話だよ」
「はい」
「あ、フォルテさーん、ヴァニラさーんv」
「のけ者になんてしてませんよー。今、よぼうとおもってたところなんです」
「お二人もこちらにどうぞ」
「先輩、私のとなりに…」
更に二人分のスペースがあけられる
フォルテは「どっこいしょ」といいながら豪快に座ると
軍服のポケットから
「じゃーん、これなんだ?」
「あぁっ、それは”GAアドバンストランプ”!」
「わぁい、私それで一度あそんでみたかったんですv」
「はい、遊びましょう」
言うがはやいか、カードが次々配られていく
ババ抜きからはじまって
「よし、俺の勝ち」
ギャラクシーレース
「あ、か、勝ちました!勝ちましたよ!先輩っ」
GA風ブラックジャック
「わぁい、かっちゃいましたv」
「って、誰よ!ミルフィーがいるのにこんな運まかせのゲームやろうっていうのは」
ブラインドポーカー
「わぁい、またまたあがりですv」
「だから!ミルフィーは反則だって、もうあんた抜き」
「そんなぁ…ひどいよぅ、ランファ…」
バラババ抜き
「勝ちました…敗者は黙って去るのみ」
そんなこんなで時間はあっというまに過ぎて…

「はぇぇぇ…もう駄目です」
パタリっ
深夜すぎ
ミルフィーがバタリとその場に倒れた
その隣りでは、ランファがすでに心地よい寝息をたてている
「ふぁぁ…私も、そろそろ…」
ミルフィーが寝るのを横目でみて、ミントもそのばにコテンとおちる
そこへヴァニラが
「風邪を引きます」
毛布をかけた
そんなヴァニラのそばでは、同じようにフォルテがかすかな鼾をかいていて
「ふー、遊んだ遊んだ」
「タクトさん、どうぞ」
「…ありがとう」
ヴァニラが髪コップにジュースをいれて差し出す
タクトはそれを受け取ると、いっきに飲み干した
「うまーいv」
「はい」
「ヴァニラも眠いだろ?先に寝てていいよ」
ヴァニラはしばし考え
考えてから
「では、お言葉に甘えさせていただきます」
そう告げると、フォルテのとなりのあいているスペースに寝込んだ
タクトはそれを確認すると
「ちとせは寝ないのかい?」
「あ、はい…私は大丈夫です」
「そっか」
会話がふいに途切れる
聞こえてくるのは、5人分のかすかな寝息

先に口を開いたのはちとせであった

「マイヤーズ司令」
「ん?」
「その…先日は、無神経なお話をして、申し訳ありませんでした」
「え?」
心当たりがなくて、タクトはちとせをみる
後ろ姿のため、表情がよみとれない
そんなことを思っていると
「わたし、その…知らなくて、まさかマイヤーズ司令のご両親が…」
「あ、あぁ、なんだ、そのことか…大丈夫だよ、全然気にしてないから」
いわれてやっと思い出す
タクトはもう一度、きにしてないからとつけたした
「ですが…」
「本当にいいんだ。それに、俺には…親よりも大切な人もいるしね」
「…すいませんっ」
何度いってもちとせはすいませんと繰り返す
なんとか慰めるべきなんだろうけれど
なんとなくおかしくて
タクトは悪いとは想いつつも、不謹慎に笑ってしまった
そうしているうちに
ふと
思い出す

『あの子は自分に厳しそうだからね、なんか簡単なことでいいんだよ、トイレ掃除とかそういったもので
自分を許すきっかけをつくってあげるべきだったのかもね』

(…ふむ)
その考えに至り
そして
「あの、マイヤーズ司令?」
呼ばれて
「それだ!」
ポンッ
タクトは手をたたいた
「え?え?」
「じゃぁ、ちとせ。許してあげるからさ…」
「は、はい…」
許す、という言葉にちとせが反応する
ドキドキ
随分と緊張した表情
タクトは笑いたいのをこらえ
そして、精一杯、厳しい表情を作ると

「俺のこと”タクト”って呼んでよ」

「…は?」
「そう、なーんか気になってたんだよな。ちとせって俺のこと”マイヤーズ司令”って呼ぶんだよね」
「それは、もちろん…」
「ちとせもさ、みんなみたいに、”タクト”とか”タクトさん”って呼んでよ」
「え、えぇー?」
そうちとせが驚きの声をあげた
そのとき



「うるさいわよ、あんたたち!」
二人の頭上から声が降ってきた



2005年01月10日(月) 今回…の日

今回のGA日替わり小説第2弾「fly me to the moon」ですが
残念ながら…

エロ無し

デス。ごめんなさい…
ちょーっといれてる間がないかなぁ、なんて…
残念っ><(でもこれでいれてたら切腹モノですから斬り!)


第16話「副官つきカルビ丼恋くちソース」

ちとせは再び、銀河展望公園にきていた
タクトに一言
せめて、さっきの無神経な自分の発言を謝ろうと思ったのだ
そして

「マ…」
声は出なかった
最初の一言が、こぼれたような
いや、でもそれは自分の中の言葉だったかもしれない
そんな風に



風が吹いた



「…んー」
さわさわ
頬をなでていく風が気持ちよくて、自然と瞳が開いた
そして
「はぇ?!」
びっくりして飛び起きる
「なんだ、おきたのか?」
「レ、レスター?!なんでここに…っ」
ずざっ
1メートルほど後ろに下がる
「なんでって、交代の時間になってもこないから、探しにきたんだ」
「…あ、ごめん」
「別にかまわんさ、正直、クロノドライブ中はすることもないしな」
「…もしかして、俺、ずいぶん寝てた?」
「いつものことだろ」
「起こせば…よかったのに…」
「今さらだろ」
「…レスターは」
「ん?」
「レスターは、俺を…甘やかし、すぎるよ…」
「ふっ、いつもは厳しいだなんだ文句ばかりのくせに、なにいってるんだか」
いいながら、レスターはもっていた報告書のたばから、草を払った
その優雅な動作にしばらくみとれる
みとれ…
「タクト」
「へっ、え?」
「どうした?…なにかあったか?」
「な、なんでも…」
ないよ…という言葉は続かなかった
なにもいえなくなる
こんなときは、ふいに昔を思い出す
本当は

実は、自分はまだ、からっぽなんじゃないか…って

ピッ
機械音
「俺だ」
『クールダラス副司令ですか?マイヤーズ司令は…』
「いや、ちょっと見つからないんだ…すまんがブリッジを少したのむ」
『はいっ』
答えていたのは、アルモだろうか?ココだろうか?
その会話の意味を理解する前に

バサッ
タクトの視界が急に暗くなった
「?!」
微かな香りに、それが、レスターの上着だと知る
ゴソゴソ動くと、引き寄せられた

「なにがあった?」
低い
優しい
声…
駄目だと、思う
ここで、この声に、甘えちゃ駄目なのだと
思うのに
「…な…んでも…」
声が、続かない
どんどん乾いていく
酷く、喉が渇いた
「…いかなきゃ…」
ばさっ
最期の力をふりしぼって、上着から顔をだす
そして、レスターの顔をみようとしないで、その手を振り払おうと
「離せよ…俺、いかなきゃ…」
「いかせない」
つかまれた手は、ビクリとも動かなかった
「はなせったらっ、俺、行かなきゃ駄目なんだから!」
搾り出すように
かすれた声で大声をだす
それは、まるで、ハリボテみたいな声で
「駄目だ」
「じょ、上官命れ…」
「タクト」
「…っ」
名前を呼ばれる
体の芯が痺れた
ただ、名前を呼ばれただけなのに、急に力がはいらなくなる
その隙を逃してもらえるわけもなく
「んっ」
最初に触れたのは唇
その次に、舌
言葉は簡単に飲み込まれてしまう
「はぁ…はっ…」
「なんだ?キスで感じたか?」
「…っ、レ、レスターの…キスは………エッチくさいんだよ」
「そうか」
笑われる
「くそぅ、こまると、すぐ…これで口封じ、するんだから…たまったもんじゃない」
「口先三寸のお前を黙らすには、これくらいしかないからな」
それに…
「キスは嫌いじゃないんだろ?」
「う…うぅ…」
うなる
そこに
バサリ
再び上着
「さ、タクト…観念しろ」
優しい香り
「だ…って…しゃ、しゃべったら…俺…泣くもん…」
涙声
「俺の前以外で、どこで泣くつもりなんだ,お前は?
いっとくが、一人で泣かすつもりはないぞ」
あきれたような、でもそれ以上に優しい声
だから
「……レ、スタ…レスタァ…」
もう、それに逆らうだけの力はなかった



風が吹く

まるで幼い子供のように泣くタクトと
父親のように、母親のように、なにより恋人として、それを慰めるレスター
その、優しい風景を
ちとせは声もだせずにただただ見ていた



2005年01月09日(日) 007おもしろかったです…の日

体調が悪いので、ごろごろ寝ながら、007みてました
どうも、年末からこっち具合が悪くて仕方ないです
ごろごろ…
ごろごろ…
007、おもしろいなぁ
他のもみたいんですが、いっぱいありそうなんで
見る気がちょっと失せます
そういえば、今日は大阪インテでしたね
俺はいけませんでしたが、相方と友人たちはいったもよう
…いきたかったなぁ(お会いしたい方がいっぱいいた)
次、がんばります!


第15話「うっかりちとせの土瓶蒸し」

「え?タクトさんのご両親?」
それは、お茶の席でのこと
先ほどの会話の内容をきかれて、素直にちとせはそういった
自分の父のこと
ぬいぐるみのこと
タクトと父が似ていること
そして
タクトの両親をたずねたこと
途中までは、ほのぼのと会話をきいていた全員の表情がそこで止まった
「え?」
「…そうか、ちとせさんはご存知ないんですわ」
ミントが頬に手をあて、困ったような顔をする
「わ、私…もしかして、なにかまずいことを…?」
不安になる
晴れないエンジェル隊の表情が、それを肯定していた
「でもさ、仕方ないじゃない、ちとせは知らなかったんだし!」
ランファがかばった
でも、かばわれたちとせは、なぜ自分がかばわれたかがわからない
「そうだね、ちとせも、知っておいたほうがいいかもしれないね」
フォルテが呟いた
「フォルテさん、でも、他人のプライベートを…」
いいかけてミントがとまる
フォルテの意図を読み取ったのだ
「と、いいたいところですが、そうですね。ちとせさんだけが知らないというのも不公平ですし」
うなづいて、同意する
「あの…」
意外にも、最初に語ったのはミルフィーであった

「タクトさんのご両親は、クーデターの時にエオニア軍に…」

「…ぁっ」
いわれて思い出す
タクトは貴族だ
そして
半年前のクーデターのさい、ただ一人シヴァを除いた皇族の全てと
その皇族と係わり合いの深かった貴族諸侯は、首都制圧時、エオニアによって処刑されたのである

「わ、わたし…」
カップをもつ、ちとせの手が震える

「いいのよ、ちとせ」
「でも…」
「かまわないんですよ。ちとせさん。子供を虐待するような親は、死んだほうがマシですわ」
「…っ」
ミントの物言いに、全員が顔をあげる
ちとせは抗議しようとし
しかし
その言葉に、声をだせずにいた
「ミント」
フォルテが、やれやれといった声をだす
(それはいくらなんでもいいすぎじゃないかい?)
(いいんですわ。これくらいいっておかないと。死んだあとくらい、役にたっていただきませんとね)
(恐いネェ)
小さな会話
だが、フォルテは結局とめるようなことはしなかった
タクトがなんと思おうとも
フォルテとしても、それを許すことは出来なかったからだ
「ぎゃ…」
「タクトさんは、幼少時から、それはもう酷い虐待をうけていたそうです」
感情のこもらない声
それが、逆に、事実味をおびさせていた
淡々と、かたる
「病院に送り込まれることも、一度や二度ではなかったそうですわ」
「そ、そんな…ことって…」
誰も言葉をはさまない
それが、エンジェル隊全員が知る事実なのだと、裏付けるように
「そのうえ、タクトさんが成長するにつれて虐待しにくくなると、育児を放棄したんだそうです」
そこまで語ると、ミントは紅茶を一口
ふぅ
軽くため息
ちらりと視線をちとせにむける
青ざめた顔
それに、少しだけ良心が痛むのを感じながらも
「タクトさんはおばあさまに預けられ、そこから学校へ通われていたそうなんですが、長期の休みなどで
ご実家に帰るたびに、虐待は繰り返されたそうですわ」
「そんなことって…」
「えぇ、決して許されることではありません」
「酷いです…」
「ほんと、それが同じ人間のすることかと思うと…人間やめたくなっちゃう」
「………はい」
ミルフィー、ランファ、ヴァニラがうなづく
フォルテはちらりとミントに視線をむけた
ミントは全員の顔をみわたし、そして最期にフォルテに小さく合図をおくると
「本当に…クールダラス副司令がいらっしゃらなければ、今ごろ…タクトさんはどうなっていたか」
「え?」
突然でてきた名前に、ちとせが反応する
「あぁ、ほんとーにそうだよ。副司令がいなけりゃ、もしかしたらタクトはいまココにいないかもしれないんだからなぁ」
フォルテがミントにつけくわえるようにうなづいた
「クールダラス副司令…ですか?」
その言葉に
きらーんと、ミントとフォルテの目が光った
「そうそう、クールダラス副司令が、ずっとタクトさんの力になってたんだよー」
「すっごい武勇伝がいーっぱいあるのよね」
それを見ていたミルフィーとランファが状況を飲み込み、話を大きくする
「そう、なんですか」
「怪我したタクトを病院につれいったり、虐待されているところに飛び込んだり、入院やらなんやらで遅れがちな勉強の世話をしてやったり」
「すばらしい関係です」
ヴァニラがうなづいて肯定する
「で、まぁタクトはそのあと、おばあさんが亡くなったのをきっかけに家とは縁をきって、とある軍人に世話になっていたというわけさ」
「あ、おばあさまは、お亡くなりに…」
「…あぁ、家族で唯一タクトの味方だったらしいよ。良い人間ってのは早くに亡くなるからね…残念だけど」
「………」
「でも、そのおかげってわけじゃないですけど、タクトさんは、ウォルコット中佐の家で暮らせるようになったんですよね?」
「そういうこと」
「ウォルコット中佐?」
どこかで聞いたことのある名前に、再びちとせが反応する
そして
「ウォルコット中佐というのは…エンジェル基地でのエンジェル隊司令で…」
「そ。さえない中年親父。まぁ、むかしは”超新星の白き狼”なんて呼ばれてたらしいけどね」
「ウォルコット・O・ヒューイ中佐さ。このどんちゃん騒ぎがおわったら、ちとせも世話になるんだからね」
「中佐がタクトさんのお父さんがわりなんだよ」
「そ、そんな方が…」
あわあわあわ
ちとせはもう、何に驚いていいのかわからない常態だ
全員がしてやったりとアイコンタクト
「まぁ、だからというわけではありませんが…タクトさんとクールダラス副司令の関係というのは理想的ですわね」
「そうだねぇ、羨ましいよ」
「クールダラス副司令だって、タクトさんのこと大好きですからね」
「そうよねぇ、ほんと、タクトにはもったいないわ」
「お二人は一緒が一番です」
そう、口々にいって、しめくくる
「…そう、だったんですか」
ちとせは、真剣な顔で、その意見に耳を傾けていた



2005年01月08日(土) そろそろ半分の日

GA日替わりSS第二弾もやっと半分ほどきました
ぼちぼち折り返し地点です
思ったよりも本筋はあっさりすすんでいるので
これからじっくりと、サイドを…
かためられたらいいなぁvなんて
いや、しかし、日替わりSS
日記にかいててよかった(でなきゃ絶対に挫折してました)
後半戦もがんばりますv
(あのキャラもこのキャラもちゃんとでますんで、「まだでなーい」という
そこの貴方も、楽しみにおまちくださいませ)


第14話「激闘お子さまランチ」

「これが、黒き月のコア…」
ゆっくりと、クレーンで下ろされるその赤い塊を、タクトとエンジェル隊は複雑な気持ちで見上げていた

黒き月
半年前におきたクーデターの原因

(これさえ…黒き月さえなければ…)
ポツリ
ふいに
心に落ちた、真っ黒な染み
(これさえなければ、あの人は………)
それは、ありえない話だ
どのみち、彼は、自ら禁忌をおかし
そして
自ら選んだ道だったのだから
でも
それでも…
暗い考えがぬぐえない

「タクトさん、だいじょうぶですか?」
「…っ」
声がした
顔をあげる
ミントが心配そうな顔で、自分をみていた
「………ぁ」
「なんだいなんだい、夢から覚めたような顔しちゃってさ」
「たったまま寝てたんじゃないでしょーね」
フォルテとランファが笑い飛ばす
「二人ともひどいですー、タクトさん、だいじょうぶですか?」
二人に抗議して、ミルフィーが心配そうにタクトに声をかけた
「あ、うん…だ、だいじょうぶだよ。ありがとう」
タクトは精一杯の笑顔をつくって、うなづいてみせる

「なんだ?」
その横で、シヴァが不思議そうな声をだした
全員が注目する
黒き月のコア
赤い、まるで巨大な宝石のようなソノ前に、なにかがぼんやりと浮かび上がり
それは、徐々に色を濃くしていくと
ふいに
人の形に収まった

「ノアっ」
タクトが声をだす
そこには、たしかに、黒き月でみた、あの少女がたっていた
ノアはゆっくりと目を開くと
「ここは?白き月?」
一言
「ここは、エルシオールですよ」
ミルフィーが律儀に答えた
「ふぅん、で、白き月の管理者は?あんた?」
「か、管理者???」
「あんたみたいなアホっぽい娘が管理者のわけないか、じゃぁあんた?」
興味なさそうにミルフィーを見るのをやめると
ノアの視線はランファにうつる
「へ?」
「筋肉馬鹿じゃないだろうから、あんたもちがう」
「き、筋肉ばかぁ?!」
その次はミント
「なんでここに子供がいるの?」
「こ、子供ですって?!」
更に隣りにうつる、そこにはフォルテが
「おばさん?」
「お…おばさんだぁ?!」
「違うみたいね」
「…フォルテさん、みなさん、おちついて…」
そう、全員をなだめるヴァニラに至っては
「へぇ、よくできたロボットね。もうちょっと人間味があれば完璧じゃない」
「…ロボットではありません」
「はいはい」
言ったノアに
「なんてことをいうんですかっ!!」
抗議
「ん?」
「先輩たちになんて失礼なことを…謝ってくださいっ」
「ちとせ…」
アホ娘呼ばわりされたミルフィーがうるうると泣きながら、ちとせに視線を送る
「ミルフィー先輩はアホっぽい娘じゃありません!お料理が上手で、とても楽しい方です!!」
「…」
「ランファ先輩も筋肉馬鹿じゃないです、格闘技の達人で、凄く強くて、でもお部屋の中は占いグッズいっぱいの女の子らしい方です」
「きゃー、いっちゃだめ、ちとせっ」
「ミント先輩はエンジェル隊で一番優秀な頭脳をお持ちですし、フォルテ先輩は私たち全員のお姉さまみたいな方なんですっ」
「ちとせさん」
「…ちとせ」
「そのうえヴァニラ先輩にロボットだなんて!ヴァニラ先輩ほど思いやりがあって、優しい方を私は他にしらないんです」
「ちとせさん」
むきになりすぎて、ちとせの目に涙が浮かんでいる
「先輩たちに謝ってくださいっ!!」
「ふぅん」
ひとしきり語りおわって、肩で息をととのえるちとせを全員が見守る
ノアは、小さく、声をだすと
「連中を先輩よばわりするってことは、あんたも違う、と」
そういって、その視線はタクトとシヴァにうつった
「…っ」
流石のちとせも二の句がつげない
ポロポロ
涙が溢れてくる
それは、自分の言葉が伝わらなかったというよりも
弁護を自分がいっさいできなかったことへの悔し涙であった
ちとせをミルフィーをはじめ、全員がせっせと慰める
その光景をみて、タクトは状況を忘れて、微笑んでしまうのだ
「あなたね?」
「へ?」
そこに、ノアから声
タクトがノアのほうをむくと、彼女の視線はこっちに釘付けになっている
「あなたが、白き月の管理者ね?」
「へ?え?…あ、俺???」
「そう、聖母とかいってたから女かとおもったけど、今は男がやってるの」
ノアは一人納得してうなづく
「い、いや…俺は、ちがうんじゃないかなぁ…なんて」
タクトはしどろもどろに付け加えた
「それは、私の母上のことだ!」
タクトとノアの間にシヴァがわってはいる
それは、まるで、小さな騎士のようであった
「タクトは関係ない!お前がいう、白き月の管理者とは、私の母上のことだ」
「…へぇ、違うの」
ノアはシヴァを無視し、タクトを上から下まで値踏みするようにみつめると
「じゃぁ、その母上とやらをだしなさいよ」
シヴァのほうをむかず、そういった
「母上は白き月だ」
「…きて、ないの?」
「あたりまえだろう!」
負けじとシヴァがつめよる
ノアは、しばらく考え
考え
そして
「なに、それ」
かなり冷たい声で、つぶやいた
「白き月の管理者がきていないって、どういうことよ?あなたたち、私のメッセージをうけとってここまできたんでしょ?」
「あのメッセージは君が?」
「…そうよ、なに、そんなこともわからないでこんなところまできたの?」
「う、うん…」
ノアは、しばし考え
「話にならないわ」
あきれたように、いや、むしろ、見捨てるようにぼやくと
「じゃぁ、さっさと白き月へいきなさい!ついたらよんでちょうだい!!」
そういい残し、姿を、消した。
一同呆然
その次に

「な、なんなんですかー?!」
「なによ、あの娘ーっ!!」
「なんですのっ、失礼にもほどがありますわっ!」
「ふざけるんじゃないよーっ」
「…(怒)」
「先輩たちにあやまってくださいっ」
「なんなんだいったいーっ!!」

大激怒。
「な、なんなんだろうねぇ、ホント」
タクトは困った顔でノアの消えた場所をみていた。




「というわけで、とりあえず、白き月へむかってくれ」
通信
『わかった』
「敵の動きは?」
『いまのところは、まだないが…』
「そっかぁ」
タクトはうなづき
「じゃぁ、あとはよろしく…なにかあったら、すぐに連絡をくれ」
そういって、通信をきった

「はぁ…」
ため息をついて、寝転がる
距離をおくために、戦闘時以外は、完全に二交代制にしてあるのだ
「なんか、さみしーよなぁ」
今まで、通信がつながっていた、クロノクリスタルに触れてみる
「…」
それを、指先で遊びながら
見上げた空は
「あぁ、いい天気だなぁ」
見渡す限りの青い空
ほどよい風
揺れるのは、木々
「…って、映像だからあたりまえなんだけどさ」
自分で自分にツッコミ
それもむなしい
「っと、いけない。がまん、がまんだ」
言い聞かせる
「俺は我慢がたりないって、レスターもいってるから、ちょっとくらい、がまんしなきゃな」
そもそもそれは、自分から言い出したことでもあるのだし
そうだ、それは、自分から言い出したことなのだ
なの、だけれど
「…はぁ」
ため息がでてしまうのを、とめることはできない

そんなことを考えながら、タクトがごろごろしていると
ふいに影がさした
「え?」
それは
「あ、お、おやすみ中でしたか?」
「あぁ、ちとせ」
タクトはよっと、起き上がる
「すいません、起こしてしまったでしょうか?」
「ううん、寝てないから大丈夫だよ」
「そう、ですか…」
ちとせは、ほっと胸をなでおろす
タクトは、そんなちとせに小さく笑みをこぼし
それに気がついた
「あれ?そのぬいぐるみ…」
「え?」
気がついたのは、ちとせのぬいぐるみ
たしか、部屋でも同じモノを見た
「それ、たしかちとせの部屋にあったよね」
「は、はい」
「大事にしてるんだね」
そのぼろぼろの様子からも、かなり幼少時から彼女がそれをもっていたと推測される
どちらかといえば、物持ちが良くないほうのタクトは感心しながら言った
すると
ふいに、ちとせの顔が寂しく曇って

「父さまの、形見なんです…」

つぶやき
「え?」
返した言葉は届いたのだろうか?
ちとせは、ぬいぐるみをだいたまま、タクトより前にでてしまったので表情がわからなかった

「私の父は軍人でした…」

ぬいぐるみ
「父さまは立派な軍人でしたから、凄く忙しくて、でも…優しい、優しい父でした」
少し不細工な犬の形
「私は父さまが大好きで…嫌われたくなかったから、ずっとききわけの良い子でいたんです」
欲しい、とねだった
「このぬいぐるみは、そんな私が数少なく父さまにおねだりしたものなんです」
クルリッ
ちとせが、振り向く
笑顔だった
おもわず、まぶしくて、目を細めてしまうほどの

「父さまは、もどりませんでした…でも…このぬいぐるみを約束どおり…わたしに…」
「ちとせ…」
「最期まで…死んだ後でも…本当に、優しい、父だったんです…」

ごめん、とは、いえなかった
それは、ちとせの思い出にふさわしい言葉ではなかったから
だから

「優しいお父さんなんだね」
そう笑顔を贈る
ひとつはちとせに
もうひとつは、ちとせの思い出に
そして、今は亡き、ちとせの父親に

「はいっ」

泣き出しそうだったちとせの顔に、笑顔が戻った
そして

「タクトさんは、父さまに、似ています…」
「え?」
ふいに呟かれた、ことば
上手く聞き取れなくて、聞き返す

ちとせは照れたように笑って
「マイヤーズ司令のご両親は?」
素朴な疑問
「…え?」
「マイヤーズ司令のご両親はどのような方ですか?」
「あ、うん…えーっと」
タクトはふいにふられた話題に言葉を捜した
そのとき

「タクトさーん、ちとせーっ」
公園入り口のほうで声
見ればミルフィーがこちらにむけて手をふっていた
「お菓子とお茶を用意しましたー、こっちでいっしょにたべませんかー?」
「は、はい、御相伴に預かりますっ!」
ちとせはかけだす

「マイヤーズ司令?」
いつもなら、自分もかけだしてくるタクトが動かないことに気づき、足をとめた
「あ、ごめん…俺は今日はパスするよ」
タクトは申し訳なそうに笑って手を振った
「え?」
「さっきご飯食べたばかりなんだ…もう少し、ここで…ゴロゴロしてる」
「そうですか」
残念です、といってちとせはミルフィーのあとについていった

二人の姿が見えなくなる
それを、確認、すると

「両親…か………」
見上げた空の色は青
目に痛いほどの
あまりにも痛くて
タクトはごろりと寝転がった
横にならなければ
涙がとめどもなくこぼれおちそうだったから



2005年01月07日(金) せんせいのお時間の日

というわけで、JACKちゃんから借りた「せんせいのお時間」を読みましたv
ちなみにDVDのほうも一緒に借りたので、あとで見ようと思います
絵柄はよくみかけていたので、ちょっときになっていたんですが
借りる決心がついたのは

「上田さんでてるよ」

の一言でしたv(てへーv)
俺、正直すぎっ!(うわぁーい)
工藤くんっていうホモの男の子役なんですがー
もう、すっごいかわいいんですよー><v
しかもリバ(笑)片思い中なのがめらめらかわいいんですっ♪
はぁ、うえださん…(ほやほやほやーん)


第13話「激ノア フォーチュンクッキー」

「というわけで、しばらく距離をおくから」
「は?!」
ブリッジにでてきた、タクトは開口一番そういった
バサリッ
レスターの手から、書類の束がおちる
どよどよ
ブリッジ内を動揺が駆け抜けていく
「ちとせが落ち着くまで、恋人っぽい行動は控えるってことで」
「ちょ、おい…ちょっと、まて、タクト」
レスターは、頭を抑えながら、つぶやく
いきなりすぎて、優秀なレスターの頭でも、流石に理解できなかったようだ
「どーした?」
「………あー」
混乱する頭を精一杯働かせる
とりあえず
わかるところから
「どーしてそういう結論になるんだ?」
「どーしてって、ちとせが男同士は駄目だっていうから」
「だからって、どうして俺たちが距離をおかなければならんのだ?」
「どうしてって、だってちとせが…」
「ちとせはわかったから」
堂々巡りの会話にストップ
むぅ
タクトは、”どうしてわからないんだ?”といった顔でこっちをみている
わけがわからんのはこっちだ!
と、いいたいのを、ぐーっとこらえて
「ちとせが男同士を快く思っていないというのは、わかった。
だが、それと俺たちが距離をおく必要性はどこにあるんだ?」
わかりやすく
噛み砕いて
言ってみる
(レスターさん必死だ…)
(あんな真剣なクールダラス副司令、はじめてみちゃった)
(まぁ、男にとっては死活問題だもんなぁ)
(がんばれ、レスターさんっ)
(っていうか、あの人もけっこう好きなんだ)
(相手がマイヤーズ司令だしなぁ…)
ヒソヒソヒソ
ブリッジクルーのひそひそ声がひしひしと聞こえてくる
聞こえてくる、が、このさい、そんなことは些細な問題だ
「必要性っていうか、だから、紋章機はエンジェル隊のテンションによって性能が変わるだろ?」
「…あぁ」
「だから、エンジェル隊の信頼を得て、テンションを下げさせないよう気を配るのが俺の仕事」
「そう、だな」
「ちとせのテンションが下がらないよう気を配るのも、司令官としては当然だろ?」
「…なるほど」
理屈は通った
だが
「だがな、タクト」
(おおっ、反論した)
(まぁ、ねぇ)
(がんばれクールダラス副司令)
ブリッジクルーのひそかな応援を背に
「だったら、別にちとせがいる時だけでいいじゃないか。俺たちは元から、そんなに人前でべたべたしているわけじゃないんだし」
「…うーん」
(良く言うよな…)
(うん…)
(クールダラス副司令、がんばって)
「そもそも、お前は、俺と距離を置いて平気なのか?」
「そ、それは…」
(もう聞いてらんないっ)
ブリッジクルー全員の心の声が一つになった
「平気じゃない、けど…」
「だったら…」
はぁ
なんとか丸め込めそうだ、とレスターが安堵のため息をついた
「でもっ!」
(うわ、今回、マイヤーズ司令も譲らないなぁ)
(この前のアレも関係してるんじゃない?)
(だよなぁ)
(がんばれ〜)
「俺たちは完璧にちとせの行動を把握しているわけじゃないだろ?」
「ま、まぁ、な…」
「だったら、いつ突然の事態があるかわからないじゃないか。そこからフォローしてる時間があればいいけど
敵はこっちの事情なんておかまいなしなんだし、間髪いれずに出撃なんてことになったらどうするんだ?」
「…それは」
「エンジェル隊のテンションは、そのまま彼女たちの死活問題になるんだぞ」
「…」
「俺だって、レスターと離れるのは嫌だけど、なにもわかれるっていってるわけじゃないんだし」
「あ、あぁ、そうだな」
はっ
全員が気がついた時には、すでに遅かった
熱く語っていたタクトの顔に、ぱぁっと笑みが広がっていく
それを止めることは、レスターにはできなかった
「タ、タクト…」
「わかってくれたのか、レスター。ありがとうっ」
「いや、その…タクト、そのだな…今のは了承っていみじゃなくて…」
「やっぱりお前は俺の一番の理解者だよ、大好きだーv」
(あーあぁ…)
全員が哀れみの視線をレスターにおくった



「レナ星系の駐留艦隊とはまだ連絡がとれないのかい?」
ブリッジにフォルテをはじめ、エンジェル隊がはいってきた
それはつい数日前のこととなる
合流のため、連絡をとっていたレナ星系の駐留艦隊との通信が突如として途絶えたのだ
以降、何度通信をおくっても返事がかえってくることはなく
「このクロノドライブからでれば、もう資源衛星レナミスなんだけれど」
「これは、万が一…ってこともあるかもね」
「そうだな、フォルテ。エンジェル隊は、紋章機で出撃準備をとってくれ」
「了解っ」
全員が真剣な表情で敬礼をかえし、ブリッジをあとにした

「ドライブアウト、しますっ」
少し緊張したココの声がブリッジに響いた
光が収束していき
音もなくはじけとぶ
そして、暗闇と静寂
残っていたのは

「あれはっ」
絶望が広がる、ということがある
それはたしかに、そんな言葉が似合う光景であった



「黒き月…」



ざわざわ
ブリッジ中…いや、艦内中に動揺がはしった
「どういうことだ?!」
シヴァが叫ぶ
「シヴァさま」
「タクト、あれは黒き月だ…間違いないっ」
「はい…」
「黒き月は、あのとき、たしかにクロノ・ブレイク・キャノンで破壊したはずだ、それがなぜっ」
ここにある
という言葉は最後まで続かなかった
「通信、はいりますっ」

ザァザァ
しばらくの砂嵐
それが収まると、ともに

『ようこそ、エルシオールの諸君っ』
現れたのは
「レゾムっ」
『ふはははは、どうかね、これこそが、真の”黒き月”だ』
「なんてことを…」
『光栄に想いたまえ、再生した”黒き月”の最初の的になれるのだからなぁ』
そこまでいって、通信は途絶えた
「タクトッ」
「だいじょうぶですよ、皇子…クロノ・ブレイク・キャノン、充填開始っ」
「はいっ」
心配そうな声をあげるシヴァににこりと微笑むと、タクトは次々と指示をだしていく

「ミルフィーユ、いきますっ、ハイパーキャノンっ」
バーン
盛大な光線とともに、直線上の敵が蒸発する
その光の筋にそうように、飛び回るのはランファのカンフーファイター
「覚悟しなさいっ、アンカークローッ」
赤いアンカーが、赤い軌跡を描きながら、次々と敵機に命中していく
「まけていられませんわ、フライヤーダンス」
ミントを中心に円形状に広がったフライヤーが一斉に攻撃をはじめる
そこからは、すこしばかりはなれたところ
狙いを定めていたのは
「おらおらぁ、いっくよ!ストライクバーストっ!」
威勢のいいフォルテの掛け声とともに、ハッピートリガーから大量の攻撃が放たれる
それは目標の一つにあたると、周囲をまきこみながら、爆発を大きくさせ
「カンフーファイター、トリックマスター…耐久値がおちています…修理を…リペアウェーブ」
ヴァニラのハーベスタ−から放たれたナノマシンが、紋章機の故障箇所に魔法のようにおりたつ

”……え…ら……を…………て…”

「え?」
フェイタルアローが敵に命中したのを見届けたちとせは、その声を、きいた
「いま、なにか…」
なんの声だろう?
空耳、だろうか
そんなふうにおもっていると
『ちとせ、どうした?』
タクトから通信がはいる
「いえ、なんでも、ありませんっ」
あわてて、そう返す
(いけない集中しなきゃ)
そう自分にいいきかせ

「クロノ・ブレイク・キャノン…充填完了しましたっ」
「よし…標準、黒き月…」
「エンジェル隊各機は、クロノ・ブレイク・キャノンの射程からできるかぎり離脱してくれ」
『了解っ』
軽やかな返事とともに、それぞれの機体が後退していく
タクトはそれを確かめると
「クロノ・ブレイク・キャノン…発射っ!」

右手が差し出される
その動きにかぶるように
エルシオールから、怒涛の光が黒き月めがけて延びる



「そ、そんな馬鹿なっ、ネフェーリア、ネフェ…」
エオニア戦役から小ざかしく生残ってきた男、レゾム・メア・ゾムの最後の台詞はそこで途切れた

「よし、命中だ…っ」
その様子をモニターで確認しながら
全員が、ほっと胸をなでおろした
そのとき

「あ、新しい反応がっ」
モニターをみていたココの声が、空間を裂いた
「え?」
「どういうことだ?」
「く、黒き月の中から、なにか…きょ、巨大なものが…」
全員がモニターに注目した
クロノ・ブレイク・キャノンの残滓が上手く映像を届けない
それでも
徐々に収まる爆炎の
その中心からは
「…なんだ、あれはっ………?」


黒き月から姿をあらわしたのは、惑星よりも巨大な戦艦であった

『フ…フフ………ふははははは』

「なんだ?!」
「つ、通信です」
パッ
スクリーンに投影されるのは
「ネフェーリアっ」

『あははは、どうだい?この”オ・ガウブ”の姿は…なつかしいだろう?EDENの末裔どもよ』

「なんだと?」
タクトとネフェーリアが、モニターをはさみ対峙する
その横では、レスターがクロノ・ブレイク・キャノンの最充填をいそがせていた

『くっくっく…忌まわしきEDENの末裔どもよ、600年前の恨み、いまこそはらしてやろう』
「お前は…いったい…っ」
『ふふふ…』
「っち、考えるのはあとだ…クロノ・ブレイク・キャノンは?」
タクトが声をあげる
オペレーターのアルモが返した
「発射準備、OKです」
「いくぞっ」
タクトが再び右手をつきだす
再び、光の路が飛ぶ
それは、同じように音をたてずにぶつかり

そう、それは
確かにぶつかったはずであった

「な、なに?」
「そんな、クロノ・ブレイク・キャノンは確かに命中したはずだっ」
タクトとシヴァが同時に前にのりだした
そこには
無傷のオ・ガウブが浮かんでいる

「あはははは、情けないネェ…これが今のEDENの姿かい?…くだらない」
オ・ガウブのブリッジ
ネフェーリアは愉快そうにわらったあと
酷くつまらなそうな表情になると
「さぁ、遊びは終りにしよう」

ヴゥンッ

音をたてて、エルシオールから光が、消えた
「なっ」
「これは…っ」
突然の出来事に騒然となる
肉眼でしか確認できないが、紋章機も停止しているようだ
悪夢がよみがえる
「ネ、ネガティブフィールド?」
「くそっ」
最大の武器であったクロノ・ブレイク・キャノンが無効となり
そこにくわえて、ネガティブフィールドで身動きもとれなくなる
「考えろ…なにか、手が…考えろ…」
タクトは司令席に深く腰かけなおし、ぶつぶつと繰り返す
「かんがえろ、なにかあるはずなんだ…なにか…」
何度も言葉を繰り返す
頭の中で論理を組み立て
ばらばらにくずしては、何通りもある形に構成しなおす
そこに

「え?」
通信席のアルモが不思議な声をあげた
「どうした、アルモ?」
其の変化に気がつき、レスターが声をかける
アルモは
「つ、通信が…」
「なんだと?」

ブゥンッ
次の瞬間、光が瞬く
全員が、まぶしさに目をつぶる
次の瞬間

『…る?…返答…さい…えてるの?…きこえてるの?』

「誰だ?」
タクトは不思議な通信の声に誘われるように、席をたちあがった
『聞こえているなら、返事をしなさいよ、白き月』
「きみは…?」
聞いたことのある、声
誰の声だったっけ?
タクトが、それを、思い出そうとした、瞬間



「っ」
夢を見た…
懐かしい夢
青年は優しい人だった
その優しさ故に非情であった
そして愚かでもあった
『タクト…』
名前を呼ぶ
『災いが…くる…そらから…』
「え?」
『ノアを…』
「エオニアさま?」
彼の人は、たしかに、そういったのだ

『ノアを、よろしく頼む…』



「ノア?」
『そうよ、なんだ、聞こえているんじゃない』
タクトが名前を呼ぶと、モニターにその少女の姿が映し出された

ノア

辺境で眠っていた黒き月
流刑の先でそれを偶然、発見したエオニア
そのエオニアの野心を利用し
黒き月のために、彼をずっと操っていた少女

正しくは、少女の形をした黒き月の端末

「どうして、君が…」
『話はあと、この辺いったいに張られていたネガティブフィールドは一時的に解除したわ』
「え?」
『逃げるわよ、私のルートを追跡できる?』
「できるのか?」
言葉をきき、レスターが反応して、指示をだす
ココが
「で、できます」
「タクトっ」
会話をききながらも、タクトは少女から目を離せずにいた
「できる」
『じゃぁいいわ、ついてきなさい』
そういって、通信は一方的にきられた
宇宙を見る
エルシオールのわずか先で、赤く輝く黒き月のコアがクロノドライブしたのが見えた
タクトはそれを確認すると
「エルシオール、一時戦線を離脱する!」
「はいっ」
ブリッジクルーの顔に、わずかばかり希望が浮かぶ
それを確認してから
「エンジェル隊、きこえていたかい?」
『あぁ、クロノドライブ先であたしらは落ち合ったほうがいいね?』
「そうしよう、そっちはたのむよ。フォルテ」
『了解っ』

その通信終了とともに、エルシオールとエンジェル隊はクロノドライブに成功した



2005年01月06日(木) せつない恋だぜ…の日

すいません…
いわゆる、ボーイズ・ラブ系CDドラマに手を出してしまいました
理由はひとつです
上田さんが受
しかも、キャラ的にタクトっぽいーv
つーか、むしろ…
タクトーっ
うわぁ、かわいい、かっこいいー、た、たまんないよー><v
泣き出すところとかかわいいですーv(きゃーきゃーきゃー)
ちなみに、お相手はキング・オブ・BL、子安っちー。
激萌えですー
幸せですー
でも、あえていうなら
本番もうちょい、長くてもよかった(雀の涙程度だったんで)
そして、お話自体は凄い直球ど真ん中青春モノで
聞いてるこっちが恥ずかしくなりました…(照////)
上田さん受のCDドラマは、実はもう1枚あるらしんで
次はそっちも狙ってみたいです
(というか、持ってる!という方は連絡くださるとうれしいなぁvなんて)


第12話「説得のごった煮 恋くらべ」

「ちとせが俺にあいたくないって?」

ティーラウンジ
ミントからのアドバイスで、ちとせを追ったのは
ミルフィー、ランファ、ヴァニラ
その三人が戻ってきて
「はい、というか、わたしたちにもあってくれないんですけど」
「いったいぜんたい、なんだっていうのよ」
「こまりました…」
はぁ
誰からともなく、ため息が
「ちょっとちとせには衝撃的だったのかもねぇ」
やれやれとフォルテがいった
「え?」
「あんたとレスターが恋人だっていうのがさ」
「そうなんですか?」
ミルフィーから驚愕の声
「っていうか、普通は誰でも少なからず驚くものよ」
ランファがあきれながら忠告した
「えー、そういうものなんですか?」
エルシオールでは、なんだか、至極あっさりと受け入れられていたので、誰も気にとめなかったのだが
(むしろ、タクトとレスターがくっついてから、同姓同士のカップル率があがったりもした)
「で、そのちとせは?」
「いちおー、まだミントさんが残って説得してます」
「ふぅん」
全員が一息
そこへ
「ちとせというのは、どのような娘だ?」
今までおとなしく会話をきいていたシヴァが喋った
「どのような、と申されますと?」
「率直にお前たちの感想がききたい、それだけだ」
飲んでいた冷やし飴のコップをコトンとコースターにおいて、シヴァが正面をむく
最初に口を開いたのはミルフィーだった
「凄くいい子ですよ。すっごく素直でv」
その意見にうなづいて、ランファが
「すじもいいですし、飲み込みもはやいしね、よく気もつくし」
「優しい方です」
「まぁ、ちょっとお堅いのがたまに瑕ですけどね」
フォルテがしめくくる
ふむふむと、何度かシヴァはうなづき
「だ、そうだが…タクト、お前からみてどう思う?」
「え…」
「そのちとせという娘、大丈夫かときいている」
いたずらをしかけるような、瞳
タクトはしばらく考え
考え
そして…
「えぇ、もちろんです。彼女はもう、立派なエンジェル隊ですよ」
頷いた
「ふむ…そのわりには、なにやらてこずっておるようだが………」
「それは、少々のトラブルくらいあります。でも、それがなければ、エンジェル隊とはいえませんから」
笑いながら、つけたした
とたん
「えー、それってどういう意味ですか?」
「ちょっと、適当なこというんじゃないわよっ!この馬鹿タクトっ!」
「聞き捨てならないネェ」
「…(じとっ)」
一斉抗議
その様子を興味深そうに観察し
そして、シヴァは
「そうか…」
酷く満足そうに笑って、残った冷やし飴に口をつけた

「あ、ミント」
全員からの抗議を逃れれて、ティーラウンジの入り口まできたタクトはミントの姿をみつける
ミントは入り口のカウンターで店員にミルクティーを注文すると
「ふぅ…駄目でしたわ」
そういって、席についた
「そっかぁ…」
タクトが残念そうに呟く
「一体全体、どういうことなんだい?ミント」
フォルテがおでんをつつきながら、たずねる
「なにか考えがあって、タクトにちとせを追わせなかったんだろ?」
「え?そうなのか?」
「えぇ…」
ミントは困った表情で、頬に手をあてると
「ここで、ちとせさんの態度や反応をみてまして…もしかしたら、と思っていたんですが」
前置き
それは、ミントが自分の能力(テレパス)を使った、という暗黙の了解だ

「ちとせさん、どうやら…タクトさんに恋をしているようですわ」

「こ、恋ぃ?!」
言われた本人が一番驚いた
「それ、ホント?!」
「なんだってこんな馬鹿に?」
ミルフィーとランファが同じように驚いてみせる
その横でフォルテは
「あーぁ、やっぱりねぇ」
やれやれ、とため息
更に隣りのヴァニラも、流石に驚いているようだ

「まぁ、恋といっても…憧れが少し強くなったような感じなんですけどね」
ミントがそういったとき、ミルクティーが運ばれてきた
優雅な動作で、一口
「なるほど、だから、あんだけタクトのことになるとムキになったのね」
一番つっかかられたランファがうなづく
恋する相手にあれだけベタベタされれば、怒ったりもするだろう
「あいかわらず、タクトはモテモテなのだな」
シヴァがうなづく
経験者は語る(笑)
「こまったねぇ…」
「困りました」
はぁ
全員が再び、ため息

「俺、ちょっといってみようかな」
しばらくしてから
タクトが席を立った
「タクトさん?」
「逆効果なんじゃない?」
「うん、駄目そうだったら、すぐ引き上げてくるからさ」
タクトは、少し困ったように笑うと
「じゃぁ、ちょっと失礼します。シヴァさま」
シヴァにそういうと、ティーラウンジをでていった
全員がその後ろ姿をみまもり
「タクトさん…少し、寂しそう、でした」
ヴァニラがポツリとつぶやいた
「まぁ、受け入れられないってのは、けっこう、きついからねぇ」
フォルテがボリボリと豪快に頭をかく
「でも、タクトさんなら、もしかして…」
ミントが、不思議と、期待のこもった声をだした
「うむ」
シヴァがそれに、うなづいてみせる
全員は、もう一度、タクトがでていった、ティーラウンジの出入り口に視線をむけた




ちとせの部屋
「ちとせ?」
コンコン
軽いノック音
「…はい」
微かに声
「あの、その…ちょっと話があるんだけど…」
切り出し方がわからなくて、ストレートにいってみる
沈黙
(駄目かな…)
そう、おもった、次の瞬間
プシュー
空気の抜ける音がして
扉が開く
「…おはいり、ください」
「あ、うん…」
声がするまま、タクトは中に一歩足を踏み入れた

「うわ、すごい…」
中にはいると、草の香りが、した
「あ、これの香りかな…なんだろう、これ…」
タクトは、ちとせの部屋に敷き詰めてある翠の床に視線をむける
「あの、マイヤーズ司令…靴は脱いでもらえますか?」
そこに、奥からでてきた、ちとせが声をかけた
「え、あ、うん…ご、ごめん」
タクトはあわてて、靴を脱ぐ
そして
「おじゃまします」
行儀よくいうと、一歩中に足を踏み入れた
「…あ、かたい」
「マイヤーズ司令は、畳は初めてですか?」
「タタミ?」
「はい、私の故郷では、一般家屋の床にはこれを敷くんです」
「へぇ…良い香りがするね」
「イグサという草を編んで作ってありますから、イグサの香りでしょう」
ちとせはそういって、タクトに座布団をだした
「どうぞ、お座りください」
「あ、うん」
腰をおろす
「それで、ご用件は…」
「あ、いや…その…」
たずねられて
困った
(しまった、勢いできちゃったけど、とくになにも考えてなかった)
それ以前に
(っていうか、自分のことってどうやっていえばいいのやら)
考える
そうこうしていると
見かねたのか、先に、ちとせが口を開いた

「マイヤーズ司令、先ほどは、失礼な態度をとって、もうしわけありませんでした」
「え?あ、いや…」
「ですが、やはり…その…どうしても私には、そういったことは受け入れられないんです」
「ちとせ…」
タクトは目の前に正座するちとせに視線をむける
うつむいた顔が苦しそうだ
膝のうえに並んでおかれた手も、震えていて
「すいません、勝手なことだとは、充分、承知しているのですが…」
「あ、うん…いや、それは…いいんだ」
無理しなくても、と付け足す
「俺もちょっと忘れてたよ、エルシオールのみんなは、けっこうあっさり…
というかむしろ、積極的に応援してくれたからね…」
思い出す
ダンスパーティーのパートナーをきめるとき、逆に、自分の気持ちに正直になれと後押しをしてくれたり
告白しやすいように、花束を用意してくれたり
エオニアの手から救い出してくれて
そのとき、レスターを説得してくれたり
その後も
なにかあるたびに、自分たちの背中を押してくれたのは、エンジェル隊をはじめとした
エルシオールの仲間たちだったから
「だから俺も、ちょっと勘違いしてたのかもしれない…万人に受け入れられることなんて、ないんだしね」
笑顔
にっこりと
でも
寂しい笑顔
ちとせの胸が鳴った
いつもとは、違う
キリキリと
しめつけられるように、苦しくなる
「だから、ちとせが受け入れられないんなら、それはそれで仕方ないと思うよ」
ちょっと寂しいけどね
困ったように、笑う
ひとしきり、笑うと
すっ
タクトは姿勢をただし
表情を引き締めると
「でも、ちとせ…俺を毛嫌いするのはかまわないけれど、レスターや、他のみんなまで嫌わないでいてほしいんだ」
「そんな…」
「レスターは凄くいいやつで、俺は恋愛感情とかそういったもの一切ぬきで、あいつを信頼しているし
ミルフィーも、ランファも、ミントもフォルテも、ヴァニラも…大切な仲間で…でも、俺はちとせも大好きなんだ
だから、俺や俺とレスターのことで、ちとせが他のみんなと一緒に居てくれないのは、すごく、寂しい…」
駄目かな?
タクトがたずねるのと
ちとせの声が重なる
「そんなことありませんっ、わたし、私も、みなさんが大好きです…」
「…ちとせ」
「クールダラス副司令も、ミルフィー先輩も、ランファ先輩も、ミント先輩も、フォルテ先輩に、ヴァニラ先輩
みなさん大好きです…もちろん、マイヤーズ司令も、嫌ってなんかいませんっ」
だから
だから、そんな悲しい顔をしないでください
ちとせの言葉は続かなかった
視線の先の、タクトの顔は、いつまでも寂しそうに笑ったままだったから
「…っ」
言葉が続かない
彼にその表情をさせたのは、自分だ
だけど
でも…
「でも…でも、混乱、してしまって…ただ、受け入れられない、だけなんです…だから、す、すみません」
見ていられなくて
目を、つぶった

「うん、ありがとう…ちとせ。今は、その気持ちだけで充分だよ」

タクトの声がする
今までで、一番、悲しい声
目をつぶっているのに、表情が浮かんでくるような
それは、聞いた中で一番優しい声だったくせに
まるで泣いているかのような響きをもっていて

「俺たちはティーラウンジにいるから、落ち着いたらおいで?シヴァ様も君にあいたがってたよ」

タクトは最後にそういって、ちとせの部屋をあとにする
ちとせは…
ちとせは結局、タクトがでていくまで、目を開くことができなかった



2005年01月05日(水) ひぐらしのなく頃に解の日

ひぐらしのなく頃に解をプレイしました
今回もノンストップ、徹夜プレイです(うふふー)
えーと
はい
みぃちゃんがアレでなかったのは嬉しかったんですが
今度は詩音が…(あわわわ)
あと、たぶんいきているであろう圭ちゃんがやっぱり死んでたのが
悲しかったです
つーか、入れ替わり立ち代りしてるとおもったら、入れ替わりは一回だけ
だったんですね(びっくり)
でも、これでやっと他キャラが生残るEDがでてきましたね
というか、オマケがっ><ない、さみしーっ、つーか、Kの立ち絵が
でてきたのになんでないんですか?!(しょっきんぐ)
もしかしたら後日配布とのことで、期待してまってます。はい。


第11話「駄目だしヤオイパイ」

「ルフト先生っ」

「おー、元気そうじゃの」
「どうしたんですか?」
バタバタバタ
「タクト、騒がしいぞ。落ち着かないか」
かけよってくるタクトに、レスターが一喝した
「レスターはうるさいなぁ」
はぁ、タクトはひとつため息
そこへ、続いて、エンジェル隊も到着する
「ルフト司令、おひさしぶりです」
ミルフィーがにこにこと頭をさげた
他のメンバーも一礼する
「君たちも元気そうでなによりじゃ…あぁ、ちとせ」
「は、はいっ」
「ひさしぶりじゃの。タクトとは無事に合流できたようじゃな」
「はい」
「こんなやつで驚いたじゃろう?悪気はないんじゃ、ゆるしてやってくれ」
「そ、そんな…そんなことはありません、マイヤーズ司令はすばらしい方です」
「ほぅ」
彼女にしてはかなり珍しく、きっぱりと反論をかえされ、ルフトは興味深そうに目を細めた
会話をさえぎったのは、レスターだった
「ところで、先生までどうしてエルシオールへ?」
「ふむ、それなんじゃが…」
そこまでいったところで
「あぁっ!!」
絶叫
「タクト、さっきからうるさいぞ。少しは静かに…」
そこまでいって、レスターもかたまった
エンジェル隊もかたまっている
全員の視線の先には

「うむ、出迎えごくろう」

幼いながらも威厳のある声で一言

「シ、シヴァさまっ?!」
「タクトっ、ひさしぶりだな!元気そうでなによりだ」

現トランスバール女皇
シヴァ・トランスバールはにこやかに降り立った

「どうしてシヴァ様までここに?」
「それはだな…」
シヴァが口を開くのとほぼ、同時
「タクトッ」
今度はめずらしく、レスターが叫んだ
「へ?」
「これをみろ…」
差し出されたのは、補給品のリスト一覧だ
タクトは、上からそれを、みていき
そして、ある一点で目がとまった
「どーしたんだい?」
フォルテが声をかける


「ほ、補給品の中に…”クロノ・ブレイク・キャノン”がある…」

「えぇーっ?!」×6
エンジェル隊全員の声が重なり
「クロノ・ブレイク・キャノンだって?!」
「それって、黒き月をバーンってやっつけたあのバーンって凄いやつですよね?」
「どーしてそんなものが?」
「そのために、ルフト司令とシヴァさまがいらしたんですね」
「…」
「ク、クロノ・ブレイク・キャノン…そんな…」
くちぐちに、感想をのべる
代表してタクトが
「シヴァさま、これはいったい…」
「うむ、実は先日お前たちから報告のあった”メッセージ”なのだが…」
「は…」
「母上がおっしゃるには、あれは白き月の聖母が代々受け継いできた伝承と関係があるらしい」
「シャトヤーンさまが?」
「母上は白き月を動けぬ、だからこうして私がその真意をお前たちにつげにきたのだ。
そして、万が一にそなえて”クロノ・ブレイク・キャノン”を用意したのも私だ」
シヴァは自分が降りてきた戦艦をちらりと見た
そこからは今まさに、クロノ・ブレイク・キャノンがドッグにおろされるところである
「白き月に伝わる、ただしい伝承は…

番人たる双子、楽園を囲み輪舞を踊る
漆黒は確か、されど有限
真白は不確か、されど無限
双子は絶つ者、時を越えて災厄を絶つ者
双子は待つ者、時の果ての結びを待つ者

と、なっておる。これは…代々の月の聖母のみが受け継ぐことの一つなのだそうだ」
「…それは、つまり、閉鎖区間のような?」
「そうだ」
シヴァはこっくりとうなづいてみせた。

「あのぅ」
そこに、ミルフィーから声がした
「どうしたの?ミルフィー」
「えっと、立ち話もなんですから、みんなでティーラウンジにいきませんか?」
「あ、それはいいわね」
「えぇ、賛成ですわ」
ランファとミントがにっこりと賛同する
他のエンジェル隊も
「そうだね、シヴァさまもおつかれだろうし」
「いい案です」
口々に同意した
タクトも
「うん、それがいいね」
にっこり笑顔でうなづいた
そして
「じゃぁレスター、俺たちは移動するよ。ブリッジをたのむ」
「あぁ、わかってる」
いつものやりとり
それをみていたシヴァは
「ふむ。あいもかわらず、クールダラスとお前の仲は睦まじいな」
「へ?し、シヴァさま?」
「…恐縮です」
いきなりの発言におろおろするタクトと
逆に、冷静にひとつ礼をかえすレスター
「照れるでない、恋人同士の逢瀬とは良いものだ」
「シ、シヴァさま?!なにをっ」
タクトが真っ赤になって講義する
それを、シヴァはおかしそうにみつめると
「タクトは変わらぬな…せいぜい、クールダラスに幸せにしてもらえ。お前が幸せなら、わたしも嬉しい」
にこにこときりかえし
「さ、移動するぞ。ティーラウンジとはどこだ?」
そういって、歩き出した
「な、な、な…」
「タクト、おいてかれるぞ」
いつまでも、赤面しながらおろおろするタクトにレスターが声をかける



それは、そのとき、おこった



「だ、だめですっ!!」

絶叫は
「ちとせ?」
全員の視線が集中
そこには、今までにみたこともない必死の形相でたっているちとせがいた
握られた手が震えている
「ち、ちとせ?どうしたの…」
タクトがそう声をかけるのとほぼ同時に
「お、男同士だなんて、そんなの、間違ってますっ!!」
「へ?」
あまりの大声に、格納庫のクルーも、固唾を飲んでそのようすを見守っていて
「えーっと…」
「駄目です、そんな、反対ですっ」
「ちとせ?お、おちついて…」
そういって、伸ばされた手を

バッ

振り払って
ちとせは駆け出していった

「彼女は…?」
突然の出来事に、全員が混乱するなか
ポツリと呟いたのは、シヴァであった
「あぁ、そうかシヴァ様はまだお会いになっておりませんでしたな…
彼女が6番機シャープシューターのパイロット、烏丸ちとせですじゃ」
ルフトが横から耳打ちをした
「うむ、そうか…彼女が」
シヴァの視線は、ちとせがかけだしていった出口のほうをむき固まった


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