2010年8月2日(月) アンチ・ツイッターなう。 【前編】
やっぱダメだ、ツイッター。全然ハマれね。むしろ嫌悪感なう。

そもそもフォローする友達が少ないって致命的な欠点もあるけど、
何がブログと違うのか、どうしてメールじゃダメなのか、
なんで140文字という制限付きで書かなきゃいけないのか、
だいたいどうして「今」をつぶやく必要があるのか、全然わかんない。

間違ってたら教えてほしいんだけど、オレが考えるツイッター像はこうなのね。
誰かがいきなり私的なメールマガジンを発行し始めたと。
「一日に何通か、140文字以内で俺の最新情報を配信しまっせ!」と。
で、だったら俺も、私も、ってな具合に、世界中が真似してメルマガを配信し始めて、
配信すると同時に、友達やら有名人やらのメルマガを購読して、
私は60人のを購読してる、俺は100人に購読されてる、みたいなね。
そんな新しくもなんともない古臭いシステムなわけじゃん?
しかも肝心の内容は「夕飯の買い物してまーす」「新幹線で大阪に移動中」みたいなさ。
オレはそんな面白くないメルマガいらないし、購読しても彼女や家族のぐらいだろうし。
そんなことを嬉々としてやってる連中の気持ちがさっぱりわからない。

みんな、他人のリアルタイムにそんなに興味があるんだろうか。
そこが一番わからない点でさ、オレは一切興味ないのね。
友達や有名人にとってすごく面白い、伝えたいことがあったとしたら教えてほしい。
でもそれは事後報告で結構だし、まとまった形で伝えてほしいでしょ。
ツイッターに登録しても見てない人もたくさんいるんだから、
どうしても今伝えたい用件ならメールが一番有効だろうし、
面白さや内容を優先するなら、直接話すなり、長々と文章を書いた方が伝わるし。

おそらく世間でこういった会話がたくさん交わされてると思うのね。
「ツイッター見たけど、BEGINの太ってる人見かけたんだって?」
「そうそう、びっくりしたんだけど、昨日コンビニでさあ・・・」
「ツイッター見たけど、トイレに財布落としたんだって?」
「そうそう、もうたまらんよ。昨日の帰りにさあ・・・」
バカじゃねぇの? 話の前にヤマ場やオチを知られてどうすんだ(笑)。

あと、つぶやく側って何を考えて書いてんだろう。
自分の今のつぶやきが、他人に興味を持たれてると本気で思ってんだろうか。
政治家か芸能人にでもなったつもり? 市井の一庶民に過ぎないおまえごときが?
ブログと違って文字制限がある方が何も考えずに書ける、なんて声もあるけど、
何も考えずに垂れ流した独り言がどれだけ面白くないものかわかってんのかね。
それを読まされた側がどれだけつまらない思いをしてるかって想像力が欠如してんのかね。

こうしてツイッターにつぶやくことを批判すると、他人の目は気にしてない、
自己満足で書いてるだけ、なんて居直り強盗よろしく開き直るバカがいるわけだ。
そんなわけないでしょうよ。第三者の目を意識しまくってんでしょうよ。
意識してないならメモ帳にでもこっそりつぶやけばいいでしょうよ。
本当に個人的につぶやいてるだけなら、今日の夕食やスポーツ観戦の感想だけじゃなく、
「わー、生理前だからか無性にセックスしたい!」
「総務部長の若林、本気で殺してぇわー」
「アダルトグッズ屋でオナホール物色中なう」
そんな本来の「つぶやき」があって然るべきなのよな。
そういったところは隠して、都合のいいところだけ抜粋してつぶやいて、フェアじゃなくない?
それで他人の目は気にしてない、なんてどの口で言えたもんだか。

とりあえず今日の結論。
他人は自分の「今」に興味を持ってる、なんて思うほどオレは傲慢じゃないし、
他人の「今」を知りたい、なんていうストーカー的な趣味もオレにはない。
だからオレはツイッターにハマれないし、
そうなるとツイッターにハマる人は逆に「傲慢なストーカー体質」ってことか。

後編につづく。

2010年8月4日(水) アンチ・ツイッターなう。 【後編】
オレがツイッターを好きになれない一番の原因は、
つぶやきの背景を想像すると心底気持ち悪いからなんだよね。
やっぱ発言があるからには、それを発信する人が画面の向こうにいるわけじゃん。
その人が自分の今を伝えようと必死に携帯打ってる様がとてつもなく気持ち悪い。
「登山なう。空気最高!景色も最高!頬を撫でる風が気持ちいい!」
いやいや、おまえはそんな最高の気分の中、なんでチマチマ携帯いじってんだと。
「ライブハウスなう!クロマニヨンズ登場!一曲目はギリギリガガンガン!」
いやいや、その状況で携帯でチマチマ文字打って、おまえ全然楽しめてないだろと。

これはツイッターのもたらした罪だと思うんだけど、
誰もがリアルタイムで情報を発信できる環境が整ったことで、
自らの享楽よりもニュースの発信を優先する記者気取りのバカが激増してんのよ。
自分が楽しい思いをしたら、早くそれをニュースとして伝えなきゃ、みたいなさ。
その義務感って何? そこまでしてチヤホヤされたい? もはや自己はどこに?
それに、もしそんな情報が周りからありがたがられたとしても、
それって陰で笑われてんのわかってる? 「その状況で携帯いじる人」って。
「私もそのライブ見たかったー!」なんてリツイートでテンション上がって、
さらに事細かく特派員気取りで状況をレポートしちゃったりしてさ。
調子に乗せられて利用されてるとわかってないバカって辛くて見てられない。

でもやっぱり、もっと気持ち悪いのは日常のつぶやきの背景よな。
例えば有名なラーメン屋なんかで、その場でつぶやく人いるよね。
そりゃ美味いとか不味いとか、その気持ちを誰かに伝えたいのは理解できるよ。
でもその場で携帯をいじってネットを介して伝えてるその光景がさ、
周りから気持ち悪いと思われてるって気付かないもんかね。
テレビを見ながらつぶやいちゃう人はもっと酷い。
特にワールドカップのときはエグかった。
「よっしゃ、ゴール!」「すっげ!」「惜しい!」「ロスタイムかー」
・・・もうさ、感じたことはその都度誰かに伝えないと気が済まないわけ?
気持ちを文字にして打ち込んで、それが画面上に表示されて、
そうすることでしか自分の感情を確認出来ないわけ?
そのうちセックス中に「イキそうなう」なんてつぶやくやつも出てくるんじゃなかろうか(笑)。
一人で携帯を片手にテレビ見て、感じたことはすぐに携帯に打ち込んで、
面白ければ笑いながら携帯いじって、腹が立てば怒りながら携帯いじって・・・。
その光景を想像すると、すっごく気持ち悪いんだけど。反吐が出そう。

だから結局さ、ツイッターとはなんぞやって考えると、

・自分の思考や行動に対して、常に何らかのレスポンスを求める人
・有名人気取りで自分の一挙手一投足を闇雲に報告したい人
・自分の思考、行動、情報にいちいち価値やセンスがあると信じて止まない人
・他人が今何をしてるか知りたくてしょうがないストーカー体質の人
・話題に乗り遅れることに強迫観念にも似た過剰な不安を感じる人
・自分が他人にどう映るかがわかってない想像力や客観性の欠落した人
・常に誰かと繋がっていたい精神科通院レベルの寂しがり屋の人

ツイッターってのはそういった寂しがり屋の怪物たちが群れ成して、
「自分は一人じゃない」と怪物同士で安心し合ってる滑稽な場所なわけですよ。

こうやって書いてきて思ったのは、オレって本当に携帯をいじる行為が嫌いなのね。
嫌いというか、つくづくダサいよなあと思ってて。
ごはんを食べる前に「あ、ちょっと待って。パシャ」なんてのもいまだに苦手で。
もちろんオレだって部屋や喫茶店や電車の中で携帯は多々いじるんだけど、
人と一緒にいるときに携帯いじったり、今ここでそれする?って場所で携帯いじったり、
そういう人ってさ、もう携帯の創る文化圏に取り込まれちゃってんのよな。
携帯なしじゃ生活出来ない、じゃなくて、携帯なしじゃ自分が成立しない、みたいな。
どれだけ携帯が進化してもそうはなりたくねぇよ、オレは。


< 前の日記 目次 次の日記 >

written by オレ 

マイエンピツ追加