外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
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2003年02月28日(金) ブッシュ、フセイン、金正日、ビンラディン、シャロンがいなければ、世界はかなり平和になるだろう。

 考えてみれば、馬鹿馬鹿しい。世界中の60億を超える人間が、数人の駄々をこねる奴らに振り回されている。

アメリカが、イラクが、北朝鮮が、イスラエルが、というとあたかもその国の人間はみな同じ思想を抱いているかのような錯覚に陥りがちだが、どこの国でも、庶民は平和に暮らしたいに決まっている。

 世界のどの国も、自分の国を治めるだけでも大変なのだが、いざこざを起こす国の指導者たちをなんとかするために、余計な労力や資金や人を割かねばならぬ。世界が平和ならば、それぞれの国民の暮らしをより良くすることに、専念できるのに・・・。


2003年02月27日(木) やってみせ,言ってきかせて,させてみせ,ほめてやらねば,人は動かじ。 (山本五十六)

 私の好きな言葉のひとつである。

 山本五十六は、日米開戦のときの連合艦隊司令長官。真珠湾攻撃を計画・実行した人だが、若い頃にアメリカに駐在武官として住んでいたことがあり、アメリカの国力については熟知していた。無論英語はペラペラ。アメリカ人の友人も大勢いた。

 合理的な考えの持ち主で、本当は強大な国力を持ったアメリカと戦争することなど、もってのほか、と思っていた。やたらと精神論を唱えるのは嫌いであった。

 真珠湾攻撃の指揮を取ったのは、たまたまそのときに連合艦隊司令長官だったからで、友人に向けた手紙の中で、自分の考えと180度逆のことに全力を注がねばならない立場に追い詰められて、大変辛い、という意味の事をのべている。

 開戦に反対する人は他にも無論いたけれども、当時の日本では大和魂さえあれば、アメリカに勝てると思っている人々が沢山いて、日本を滅亡させてしまった。

 第二次世界大戦に関する本など、読んだことがない人の方が多いだろうが、戦争に触れている本が、全て戦記もの(戦の記録)というわけではない。

 今、しばしばテレビに出ている阿川佐和子という人がいる。彼女の父は阿川弘之という作家であるが、この人が書いた「山本五十六」という伝記が新潮文庫から出ている。これを読むと軍人というもののイメージが随分変わる。普通の人であることがよくわかる。戦争とか、軍事に興味がなくても、とても面白く読める本である。


2003年02月26日(水) 桶川ストーカー殺人 さいたま地裁の判決はおかしい。

 記事は次のとおり。

 「埼玉県桶川市で99年に起きたストーカー殺人事件で、女子大生の猪野詩織(いのしおり)さん(当時21歳)は県警が捜査を放置したために殺害されたとして、両親が国家賠償法に基づき県に約1億1000万円の損害賠償を求めた訴訟で、さいたま地裁(広田民生裁判長)は26日、県に慰謝料として550万円の支払いを命じた。県警の「捜査の怠慢」を「違法行為」と認めたが、最大の争点となった不適切捜査と殺人事件との因果関係については否定した。」

 しかしねえ・・・。因果関係がなかったと言えるのかな。第一、県警は裁判になったら一転して、捜査放置を否定しつづけたが、調査報告書では不適切な捜査を認め、当時の本部長が「名誉棄損事件の捜査が全うされていれば(殺人事件は)避けられた可能性もある」と謝罪しているのである。

 また、犯人は被害者を「精神的に追いつめて天罰を加えてやる」「お前は2000年を迎えられない」「金で動く奴はいくらでもいる」などという言葉を使って、繰り返し恫喝している。

 証拠もある。被害者が電話を録音したテープである。その内容は次の通り。

「お前、世の中なめすぎてんだよ、まったくよ。嫌いになって別れてそれで済むと思ったら大間違いなんだ。コケにされて騙され続けてよ。そんな人間どこにいるよ、お前。あん、それでバイバイなんて言う人間じゃねえんだよ、俺は。自分の名誉のためだったら、自分の命も捨てる人間なんだよ。そういう人間なんだよ、それだけお前を愛してたんだよ。それに対してなんだ、テメー、なんだよ、お前。信用なくしただ? ふざけんじゃねーよ、コノヤローテメー。・・・・・・俺は人間ってもんがどんなもんか、テメーに教えてやるよ。わかったかよ」

 これを聴いたら、犯人の執念深く、凶暴な性格が容易に推測できる。最悪の場合、被害者の生命に危害を及ぼすかもしれない、ということを想定して、至急捜査に当るべきだった。それを怠ったから殺されたのではないか?

 警察の捜査調書の改ざんなどというとんでもない事実も明らかになったが、これは、県警が「やばい」と思ったからだろう。つまり、捜査当局者も「あの時、被害者の訴えに真面目に対処していれば、被害者は殺されずに済んだかも知れない」という気持ちがあるからこそ、不利な証拠を隠滅しようとしたのではないか。

 五百数十万円の慰謝料なんて、人を馬鹿にしている。当然遺族は控訴するだろう。まともな判決を出して欲しい。


2003年02月25日(火) 北朝鮮がミサイルを発射したとか、大事なときは内閣総理大臣がテレビに向かって直接国民に説明したら?

 昨日、北朝鮮が発射したミサイルは所謂弾道ミサイルではなくて、地対艦ミサイルだから騒ぐ事はない、と「軍事評論家」がしたり顔で説明していた。

 問題の本質はそういうことではなくて、北朝鮮は追い詰められれば、本当にノドンだか何だかをぶっ放してくる可能性があり、そのとき、日本政府は国民の生命財産をどうやって守るつもりなのか、である。

 経済も大切だが、国土が吹っ飛んでしまったら、デフレ対策もへったくれもない。こちらが平和憲法を掲げているから外国は攻めてこないだろうなどという、甘い話が通用するわけがないのは、世界史をひもとくまでもなく、明らかな事だ。

 小泉内閣総理大臣の最大かつ致命的な欠陥は自らの「ポリシー」が具体的に見えてこないことである。スローガンを絶叫するばかりで、実際の効果は経済一つとっても全くもたらされていない。これから、一体世の中どうなるのか、国民が不安なときに医療費の負担を増やす、などと、余計不安を煽るような政策を採用して、ケロッとしている。

 そんなことをしたら、国民はより一層消費を控えて、デフレから抜け出せなくなるではないか。バカ。

 アメリカでは、主張する内容はともかくとして、国民が大きな関心を持っている問題に関しては、大統領がテレビカメラに向かって演説する。日本でも内閣総理大臣にはあれをさせたらどうだろう。毎週1回、今、何を、何故、どのような方法で、いつまでに行おうとしているのか、逐次報告するのである。

 国の政治の最高責任者なんですからね。最終的には全部、貴方の責任なのですからね。小泉総理。それぐらいやったって、いいでしょう。


2003年02月24日(月) 小泉政権は、どうして国民に何の説明もせずに、アメリカ支持を表明するんだ?

 小泉首相、川口外務大臣、福田官房長官などの談話を総合すると、日本はアメリカのイラク攻撃を正式に支持していると判断してよいだろう。

 しかし、このような大事な事を決断して、国際社会に向けて表明する前に、国民に対する説明がまったくなされていないというのは、どういうことだ?

 パウエル国務長官は当然のことながら「日本の力強い支援に感謝する」と述べた。

 イラクに対する攻撃が始まったならば、私は何度もここで書いているが、一般市民に被害者が出る事は明らかなのである。親を失う子供、子供を失う親。家を失う家族。爆撃で大怪我をする者、イラク兵士の死者は500万人に達するだろうと予測する専門家もいる。

 正義のための戦いなどという、レトリックに惑わされてはいけない。同盟国だからといって、アメリカに盲従してはいけない。世界中がこの戦争に反対している事を良く思い出すこと。戦争が起きたときにイラクの市民が味わうであろう地獄を想像してみること。

 これらをなおざりにして、勝手にアメリカを支持などと言うべきではない。戦争は誰が何と言おうと人殺しだ。


2003年02月23日(日) 新保守主義者「ネオコン」がアメリカを牛耳り、世界を牛耳ろうとしている。今日、勉強した事。

 テレ朝「サンデープロジェクト」がネオコン(Neo-Conservatism=アメリカの新保守主義)について、特集していたので、自分でも少しばかり、勉強してみた。

 ネオコン。ネオ・コンサーバティブ。新保守派と訳されている。圧倒的な軍事力を背景にアメリカの民主主義を世界に広げるべきだと考える、超タカ派の集団。

 チェイニー、ラムズフェルド、パール軍事政策委員長など、多くのネオコンがブッシュ政権に参加していて、ブッシュが対イラク攻撃にこだわるのは、ネオコンに「洗脳」されているからであると思われる。


 なかでも、「ネオコンのプリンス」と呼ばれる、リチャードパール軍事政策委員長は「アメリカが911テロにやられたのは先制攻撃をしなかったからで、イラクに対しては今度こそ先制攻撃が絶対必要だ」という過激な思想の持ち主である。

 彼らはユダヤ系アメリカ人で、イスラエルが中東の覇権を握るべきだ、と考えている。中東で問題が起きるのは民主主義が根付いていないからで、中東平和を実現するためにはイスラエルが中心となり、フセイン政権を打倒するのが第一歩だという。


 民主主義という大義名分を掲げているが、ネオコンはイラク攻撃をしやすくするために、911が起きる事を事前に知っていて、あえてそれを放置したといわれている。恐ろしい連中である。また、イスラエルが無垢のパレスチナ人を殺害する事を支持している。全然民主的ではない。

 彼らは知能が低いのでは無く、むしろ、高度な教育を受けた知識層ではあるのだが、あまりにもその思想が独善的である。
 
 ネオコンは、「アメリカ式」民主主義を世界に広め、世界の覇権を握ることがアメリカの使命であり、そのためには他国の政権を倒す事も許される。アメリカは超法規的存在なのだと考えている。彼らが当面支配下に置きたいのは中東だが、アジアに関しても介入するつもりでいる。東アジアや北朝鮮も一応抑止力を行使するが、それでもダメならば政権交代だ、と主張する。

 ネオコンを放っておけば将来アメリカはとんでもない事になる、と危惧するリベラルなアメリカの知識人(ユダヤ系を含めて)もいるのだが、なにしろ現政権に食い込んでいるので、今までのところ、ネオコンの思惑通りに事が進んでいる。

 以下は、私の感想。ユダヤ人があまりにも長く世界中で迫害されてきた反動で、このような「超タカ派イデオロギー集団」が誕生したのではなかろうか。「アメリカの民主主義が絶対でそれを世界に広めなければならない」、などという身勝手な論理に世界が承知するわけはない。このまま行けば、アメリカは世界の偽善者として国際的に孤立するだろう。

 だから、日本も安易にアメリカ支持を打ち出すべきではないのである。

 但し、勿論、全てのユダヤ人がネオコンな訳ではなく、多くは平和を希望している。それは理解しておかないといけないだろう。


2003年02月22日(土) アメリカって呪われているのではないか?

 私は無神論者なので、こんな事を書くのは矛盾しているのだが、最近のアメリカには天罰が下っているのではないかと思うようになってきた。

 今月1日にはスペースシャトル、コロンビアが空中分解した。これだけでも大惨事だ。ところが昨夜、
 
◆「米ロードアイランド州ウェストウォリックで20日深夜に発生したナイトクラブの火災で、死者は21日夕(日本時間22日早朝)現在で95人に達した。」

さらに、昨夜、

◆「米ニューヨーク市内にあるスタッテン島の石油貯蔵施設で21日午前10時(日本時間22日午前零時)ごろ、大爆発があり、同施設が炎上した。この火災で高さ約1.5キロにわたり黒煙が上がり、21日午前11時20分現在、火勢は衰えていない。負傷者があるとの情報もある。この火災でニューヨーク港は事実上閉鎖状態となり、近くの住民は避難を開始した。米連邦捜査局(FBI)はテロの情報はないとしているが、米国土安全保障省は緊急措置に乗り出した。」

 一ヶ月足らずの間に立て続けに大事故が発生している。あまりにも、自分の利権に固執して、国際世論に逆らってイラクを攻撃しようとしているアメリカという国に神が天罰が下したのだ、と、クリスチャンなら考えても良さそうなものだ。

 しかし、アメリカ人では、アメリカに反対するフランスに敵意を抱き、「フランス・バッシング」が広がっているという。

◆「米国が準備を進める対イラク戦争に反対し、国連安全保障理事会で対立するフランスについて、米国民の間に「自国にたてつく目障りな存在」というムードが高まり始め、各地でフランスへの嫌悪感を示す「反仏現象」が起きている。 米南部ノースカロライナ州のレストランでは、ポテトフライの呼び名「フレンチ・フライ」を「フリーダムフライ」と改名し、好評を博している。ラスベガスでは18日、地元放送局の主催で、フランスパンやシャンペンなどを大型の米国車で踏み潰す催しも開かれた。また、大衆紙「ニューヨーク・ポスト」は14日、安保理の円卓に座る仏、独外相の顔を「いたち」の写真に取り替えた記事を掲載した。米国では「いたち」には裏切り者の意味もある。同紙はまた、シラク仏大統領とシュレーダー独首相を並べて「いたちの枢軸国」と命名した。さらに、共和党のハスター下院議員は、フランス製ミネラルウォーターの衛生基準を引き上げる法案を検討中だと発言。ことはジョークに留まらなくなってきた。」

 アメリカに反対している国はフランスだけではない。先週の土曜日には世界約60カ国、400以上の都市で数百万人が史上最大規模の反戦デモを行ったことは、NYタイムズもワシントンポストもUSA Todayも、CNN他のテレビ局も大きく採り上げていた。いまや、国家という枠組みを超えて、世界中の人類がアメリカの武力行使に反対しているのである。アメリカ人がこれを知らないはずが無い。

 フランスだけに敵意を抱くなど、とんだ見当違いだ。それに、フランスと同じく強く開戦に反対しているドイツはどうしてバッシングしないんだよ?ドイツ人は強面で怖いからか?

 とにかく、アメリカ人は幼稚だ。世界の人々の悲痛な叫びと「天の声」に素直に耳を傾けるがよい。


2003年02月21日(金) 自己暗示は実際に役に立つ。

 自己暗示とか、自己催眠とかいう言葉は誰でも聞いたことが有ると思う。巷にも色々と本が出ているが、多くは自律訓練法など、「静かな場所で」「一人きりの環境で」いわゆるトランス状態に入ってから暗示をかける行う方法が紹介されている。

 これらも多分有効だと思うが、私の経験では、普通の覚醒状態で繰り返し同じ言葉を頭の中で唱えても、効果がある。

 社会人になりたての頃、店頭で接客する仕事をやらされたことがある。空いている現場なら大した事はないが、非常に来客数の多い場所だったので、なるべく手早く事務を処理しなければならない。

 私は、元来小心者で、少しプレッシャーがかかるとすぐにパニック状態になることが多かったが、これでは困るというわけで、ある日、ふと思いついて、仕事中に、「私はいつでも落ち着いている」という言葉をエンドレステープのごとく、頭の中で繰り返し唱えた。

 すると、不思議な事に、いつもなら鼓動が高まり、息苦しくなるような状況で、自分でも驚くほど落ち着いて、作業をこなす事ができた。1回、そういう体験をすると自信がつく。

 私の知っている人で、偶然、同じようなことをしていた人がいる。学生時代、勉強するときにいつも、「私は天才、私は天才」と言い聞かせていたら、記憶力や理解力が向上したそうだ。私は、これは、ありうると思う。

 我流の自己暗示ではあるが、社会人が仕事をする上でも使えるし、丁度今は、受験シーズンたけなわで、学生さんの中には「あがり症」の人もいるだろうが、是非試してみると良い。


2003年02月20日(木) 北朝鮮拉致被害者の問題は一体どうなっているんだ?

 北朝鮮が、核開発を再開するという事態になってから、日朝国交正常化交渉に関するニュースが全然報じられなくなった。

 政府が今、何かの行動を起こしているのか全く分からない。中間報告をしない政府も悪いが、あれほど騒いでいたのに、今では何も報道しないマスコミもなにをかんがえているのであろう?
 
 拉致被害者が北朝鮮に残してきた家族は、何が何だか分からないだろう。子供を残してきた蓮池さんや地村さんの心中を察すると言葉が出ない。
 
 今に始まった事ではないけれどもも、日本人は何か事件があってもすぐに忘れてしまう。こういうことは忘れてはいけない。

 なかでも、日本国の政治の最高責任者、小泉内閣総理大臣がこの問題を放置しているのは言語道断である。彼にとっては恐らく、「北朝鮮を訪れて、金正日に会った」ことが全てであり、あとのことは、安倍官房副長官に任せた、というつもりなのだろう。何かに取り組んだら最後まで責任を持つべきだ。

 私は、小泉首相がもういちど、平壌へ行き、金正日に会って、「去年帰国した5人の家族を早く日本に来させろ」と要求するべき状況だと思う。


2003年02月19日(水) 北朝鮮がミサイルを発射した場合の政府対応って、すごいよ。1発目が着弾するまでは、見ているのだそうだ。

 イラクのことばかり書いていて、北朝鮮関係について書けなかった。先週、2月9日付の読売新聞が、北朝鮮がミサイルを発射した場合に備えて日本政府がまとめた内部資料、というのをすっぱぬいた。かなりのスクープだ。誰も騒がないのが不思議である。何故かというと、あきれるほど悠長な内容だからだ。
記事は以下のとおり。

◆北朝鮮がミサイルを発射した場合に備えて政府がまとめた内部資料「北朝鮮による弾道ミサイル発射事態対応方針」の全容が8日、明らかになった。北朝鮮がミサイルに燃料を注入するなど発射の兆候が確認された段階で、国民に事実を公表し、北朝鮮に中止を申し入れる。

◆1発目のミサイルが日本領土・領海に着弾した場合は、自衛隊を「災害派遣」の名目で緊急に派遣するとしている。北朝鮮は米国との交渉を求めて「瀬戸際外交」を強めており、政府は、北朝鮮による核兵器開発に向けた動きとともに、ミサイル発射を警戒している。
(中略)
◆発射後は、日本の領土・領海に着弾した場合と、日本領域外に着弾した場合の2つの事態を想定している。いずれの場合でも、昨年9月の日朝平壌宣言で北朝鮮が約束した「2003年以降のミサイル発射凍結」の違反となるため、制裁措置を検討する。領土・領海に着弾した場合は、安全保障会議と臨時閣議を緊急に開催し、北朝鮮への対応措置を協議する。
(後略)

 一発目が日本の領土に着弾、って・・・。そのとき、ミサイルが核弾頭か化学兵器を積んでいて、それが東京を直撃したら、どうすんの?それから、閣議もへったくれもないでしょう? 東京に着弾しなくても、何万人も一瞬で死んでしまうのだ。


 しかし、遺憾ながら今の憲法では先制攻撃は認められない。何か被害が出てから初めて閣議を開いて自衛隊の「防衛出動」を決める。その間に何十万人が死ぬか分かったものではない。

 小泉は恐ろしい奴だ。ミサイルが飛んできて、一発目がどこかに落ちて、国民が犠牲になっても仕方が無い。今の法律ではそれしか出来ないんだ、と開き直っているのである。この人、本当に、経済も、外交も、安全保障も、要するに「全て他人事。興味ない」というのが、本音なのであろう。本来、政治家になってはいけない人間である。


 安全保障のことは国民がもっと真剣に考えないとヤバイよ。


2003年02月18日(火) 学生さんの海外旅行は卒業旅行ではなく、なるべく早く行ってみた方が良い。

 受験シーズンたけなわだが、一方では、毎年この時期になると、まもなく社会人になる人が、学生時代の記念にと言って、海外旅行に出かけることが多い。

 見聞を広げるということは、勿論悪い事ではないのだが、どうせなら卒業直前ではなくて、学生時代のなるべく早いうちに、短い期間でもよいので、海外に行ってみることを勧めたい。少々親にねだっても構わない。それだけの価値はあると思う。

 私は33歳のときに、海外支店に赴任するために初めて日本を出て、イギリスへ行った。それまで、何となく海外旅行というものをバカにしていたので、半ばムキになって行くことを拒んでいた(そのくせ、英語の勉強は続けていたのだから、姿勢が一貫していない)。

 しかし、海外に住んでみて、さらにヨーロッパ各地に旅行してみて、百聞は一見にしかずというのは正論だと思った。実際に異国の土地を踏んで、直接物を見たり触れたり、現地の食べ物を食べてみる事によって、色々な発見があり、また、人間はどこでも同じだという一種の連帯感を感ずる事ができた。これは、貴重な経験だと思った。

 勿論、ホテルでは、どこの国でも英語が通じるけれども、ヨーロッパの一般の人たちは意外に英語を話したり聴いたり出来ない。イタリアなんか、本当に通じなかった。そういうときにしばしば、ああ、この人の良さそうなおじさんとイタリア語で話が出来たらなあ、とか、パリの綺麗なおねえさんにフランス語で道を訊ねたり出来たらなあ、と思った。

 この、「〜たらなあ・・・」こそが語学の原動力になる。そうして、まだ学生のうちなら、英語以外の語学を勉強する時間が十分にある。卒業旅行で感動しても、すぐ社会人になって、暫くは仕事というものに慣れるだけで、必死だ。そうこうするうちに、海外旅行で経験した新鮮な感動は次第に色褪せてゆき、イタリア語なりフランス語をやろうという気持ちにはなかなか、なれない。

 私が若い方々に、早いうちに海外旅行に行く事をおすすめするのは、そういう理由によるものである。


2003年02月17日(月) 栄養素の偏りが抑うつ状態をまねくことがある。

◆うつ病や慢性的な抑うつ状態は脳内神経伝達物質のセロトニン、ノルアドレナリンなどのバランスが崩れる事により、引き起こされると考えられていて、抗うつ薬はこれらの脳内神経伝達物質の量を増やすことにより、治療効果を上げることを期待して作られている。

◆さらに、臨床栄養学者たちは一部の栄養素の不足が抑うつ状態を招くと考えており、これらの栄養素をサプリメントで補う事により、気分の改善が認められる、という。

◆葉酸:ビタミンBの一種である。英国の精神医学雑誌、British Journal of Medicineに掲載されたある学者の論文によると、精神疾患の59人の患者のうち48人(約81%)が葉酸を不足させていた。

◆ビタミンB群とC:別の研究者によれば、精神障害または気分障害の患者の大多数がビタミンB群の中の1種類以上、または、ビタミンCを不足させている。

◆健康な人でも、葉酸とナイアシン(ビタミンB3)を不足させると、気分が落ち込んだり、不安定になる事が分かっている。

◆うつ病、不安、ストレスとたたかう栄養素
◇ビタミンB1。平均よりも多くの量を摂ることにより、抑うつ状態と不安発作を軽減する。

◇ビタミンB6。天然の抗うつ薬である、ドーパミン、ノルアドレナリンの生成を促進する。

◇パントテン酸。天然の緊張緩和剤として作用する。

◇ビタミンC。ストレスに晒されると、ビタミンCの消費量が急増する。1日60mgが所要量とされているが、その100倍ぐらい飲んで、ちょうどよい(注:飽くまで私の個人的な経験値である。初めての人は1日2000mg、つまり、2gぐらいまでにしておいて、様子を見る。軟便になる事があるから)。

◇ビタミンB12。イライラを鎮める。集中力を高める。神経系の健康を維持する。

◇葉酸。不足すると、様々な精神疾患を引き起こす原因の一つになる。

◇亜鉛。脳の正常な機能を助ける。不足すると抑うつ状態になる。

◇マグネシウム。抗ストレスミネラルとして知られる。神経系の正常な活動に不可欠。

◇ナイアシン。中枢神経系の正常な機能に不可欠。

◇カルシウム。緊張を和らげ、リラックスしやすい体の状態を作る。


2003年02月16日(日) 「私たちと同じ悲しみをイラクの人々に味わわせてはなりません」(NYで反戦デモに参加した、911テロ被害者の遺族)

 15日(土)世界中でイラクへの武力攻撃を反対するデモが行われた。抗議行動は世界約60カ国、数百万人が参加した。これはベトナム反戦運動の最盛期を上回る史上最大規模である。

 イギリスではロンドンのハイドパークに50万人以上の人が集まった。あまりにも反戦の意見が多く、ブレア首相が率いる労働党の支持率が急低下しており、いままでアメリカと歩調を合わせてきたブレアは「ヤバい」と感じ始めている。

 アメリカ人自身も反対している。NYでは60万人以上がデモに参加したという。911テロで肉親を殺された人ですら、冒頭に書いたような、冷静な意見を述べているのをテレビで見て、感銘を受けた。

 人類史上、最も多くの人間が同時に「戦争反対」を叫んだのである。その意味では2003年2月15日は歴史に残る日となるかもしれない(今後もっと大規模な反戦運動があるかもしれない)。いずれにせよ、地球上の人間の意見がこれほど一致する、というのは物凄い事だ。

 国連安保理が武力行使を決議すれば、日本はブッシュに反対しないであろうという。そんなことでよいのか?そもそも、国連は世界平和を維持するためにある組織である。武力行使決議は国連の本質に矛盾しているのだ。

 まずは、平和を守る事が第一に考慮されなければならない。


2003年02月15日(土) 欧州で百万人超す反戦デモ 日本政府はアメリカのご機嫌とり・・・。

 「欧州では15日、ロンドン、パリ、ローマ、ベルリンなどの主要都市で、イラクへの武力行使に反対する大規模デモが一斉に行われた。参加者は合計で100万人以上にのぼるとみられる。」

 「英国でもロンドンだけで数十万人がデモに参加、米国と協調して武力行使に積極的なブレア英政権に対し、抗議の意思を示した。ブレア首相は15日、対イラク強硬姿勢を改めて強調したが、反戦論が強まる国内では一段と苦しい立場に追い込まれている。」

◆英ではベトナム反戦上回る◆

 「英国では15日、市民団体、労組などの連合体「ストップ・ザ・ウォー」や英国イスラム協会などが主催して、各地でイラクへの武力行使に反対するデモが行われた。

 ロンドンではデモ隊は市内2か所に集合、15日正午(日本時間同日午後9時)、主会場のハイドパークに向かって行進を始めた。

 15日早朝から参加者を乗せた貸し切りバスが続々と到着。冬のロンドンでは珍しい晴天になり、主催者は「50万人が参加し、60年代末のベトナム反戦デモを上回る規模になる」と見込んでいる。

 集会では、ロンドン市長や米国の黒人運動指導者ジェシー・ジャクソン師などが演説する予定。」

◆独首都では10万人◆
 「政府がイラク攻撃への反対姿勢を鮮明にしているドイツの首都ベルリンでも15日、反戦デモが行われ、約10万人が「正義とは何?」などと訴えるプラカードを掲げて行進した。

 シュレーダー首相はブッシュ米政権とのさらなる関係悪化を避けるため、閣僚には参加自粛を要請したが、トリッティン環境相ら3閣僚のほか、ティールゼ連邦議会議長がデモに参加。戦争反対派が圧倒的多数を占める世論との連帯を態度で示した。

 最新の世論調査では、ドイツ国民の38%が「ブッシュ米大統領の方がサダム・フセイン(イラク大統領)より危険」と考えており、「サダムの方が危険」とする国民を1ポイント上回っている。」

◆ローマでは市史上最大のデモ◆

「ローマ市中心部で15日行われる反戦デモには、100万人以上が参加すると予想され、主催者側は「ローマ市史上最大のデモとなる」とさえ見ている。

 市内では早くも「平和の旗」が売り切れ状態となっており、デモ前日の14日には古代ローマ遺跡のコロッセオにも平和の旗が掲げられた。

 有力紙「コリエレ・デラ・セラ」の最新世論調査では、「国連の支持なしでのイラク攻撃に反対」と答えた人は85%に達しており、米国の対イラク強硬姿勢を支持するベルルスコーニ政権と世論のかい離が顕著になっている。」

◆一方、日本は米英を支持。

「日本政府、米英国連決議案を支持

 政府は14日、米英が国連安全保障理事会に提出する予定の、対イラク攻撃を容認する新たな決議案を支持する方針を固め、新決議採択に向けた外交工作を始めた。イラク攻撃を待たず、新決議案提出の段階で武力行使を事実上容認することになり、攻撃時と併せて「2段階」で支持の姿勢を打ち出す方針だ。

 政府は10日、ワシントンでの日米次官級戦略対話で、新たな決議採択を求めるのと併せて、決議採択への協力方針を米側に伝えており、北朝鮮の核問題を抱える日本にとって、日米同盟重視の立場を明確にする狙いもあるとみられる。

 これを受け、政府は14日の国連安保理での対イラク国連査察団の追加報告後、決議の成否に向けた動きが活発化するとみて、米英を側面支援するため、イラク攻撃に慎重な非常任理事国に新決議案への同調を求める外交攻勢に乗り出した。

 14日には小泉純一郎首相がチリのラゴス大統領と会談したほか、カメルーン、ギニアなどにも外交ルートを通じて新決議採択への協力を要請。また、メキシコにも15日に訪問する橋本龍太郎元首相を通じて働きかける方針だ。

 政府は米国がイラク攻撃に踏み切れば、支持する方針を固めている。しかし、欧米主要国がイラク攻撃への態度を明確にする中、政府は03年度予算審議や世論への影響を考慮して態度表明を避けており、与野党内から批判が強まっていた。

 新決議は、イラク攻撃容認の内容になるとみられ、新決議への支持は攻撃を支持することにつながるが、与党が攻撃支持で固まり、民主党も新決議採択を前提に攻撃容認の方針を示したことで、「政治環境は整った」(外務省幹部)と判断した」

 
日本はアメリカのご機嫌取りに必死。やがて、世界から軽蔑されるだろう。ああ、恥ずかしい・・・。


2003年02月14日(金) 外務省、バグダッド滞在邦人に退避勧告。日本人だけ助かればよいというものではない。

「外務省は14日、米英によるイラク攻撃の可能性が強まっていることを受け、バグダッドに滞在する日本人に対し退避勧告を発令した。バグダッドを除くイラク全土には既に退避勧告を出している。同省によると、イラク国内に現在、報道関係者や非政府組織(NGO)関係者など36人が滞在している。さらに反戦運動を進める市民団体などが新たに入国を計画しているという。」

 退避勧告するのはよいけれども、今後、日本政府が米国のイラク攻撃を支持するならば次のように解釈できる。「日本人さえ助かれば、後はイラク人がいくらアメリカの攻撃にさらされて、殺されようが、知ったことではない。」

 戦争が起こりそうな場所から逃げ出したいのは、バグダッド市民とて同じであろう。しかし、短期間で全員が非難するのは物理的に不可能である。殺されてはいけないのは日本人もイラク人も同じである。

 したがって、日本は飽くまでも米国による武力攻撃に反対すべきである。

 ブッシュにもいい加減に目を覚ませ、といいたい。アメリカの国内でも90の都市が反戦を決議したというニュースが今日流れた。FRBのグリーンスパンは「戦争がおこれば、米国経済に対する大きな不安要因になる」と議会で証言した。1月29日には米国のノーベル賞受賞者40人が米国の対イラク攻撃に反対する声明に署名し、ホームページで公表した。独仏が強硬に開戦に反対している事は、周知のとおりである。

これでも戦争をしたいのか?


2003年02月13日(木) 日本人で他のアジア人を蔑視する人は、白人に劣等感を抱いているのであろう。

 悪名高き掲示板群「2ちゃんねる」を覗いてみた。まともなテーマをまともに論じているスレッドもあるが、一部では朝鮮半島に住む人々に対する差別的なというか、読むに耐えない罵詈雑言が並んでいる。

 差別は劣等感の裏返しであると言われる。日本人は白人が大好きであるが、白人の中には黒人のみならず、日本人や他の黄色人種を見下している風潮が見られるのは確かである。

 それを知っている日本人でも、見識のある人は良識的な白人も数多く存在する事。無条件に有色人種を侮蔑するのは、白人の中でもあまり教養のない人間(学歴は高くても教養が無い人というのは多いものである)であることをしっているから、さほど気にしない。ましてや、白人に劣等感を持つことはない。

 しかし、白人の、主として容姿のみを自分のそれと比べて、白人コンプレックスを持つ人がいる。劣等感を持つ人はこの劣等感を紛わせるために、自分と同じ肌の色、同じような顔つきをした他の国の人を侮蔑する事により、自らが白人の立場に立ったような錯覚に陥る。それによって、自分のコンプレックスを誤魔化そうとしているものだと考えられる。

 そういうわけで、朝鮮半島に住む普通の人々または、日本に住む善良な韓国人・朝鮮人、他のアジア人を見下すようなことをいう人は、「自分は自分に自信が無い。白人には頭があがらない」ことを触れ回っているようなものである。みっともないこと、はなはだしい。


2003年02月12日(水) 何故ブッシュは平気で戦争、戦争と騒ぐのか?=自分は行かなくて良いからだ。

 古今東西、戦争をはじめるのは国の指導者なり、要するに、「偉い人」であって、実際に兵器を手にして闘うのは、本当はそんなことをしたくない兵隊であり、傷つくのは自分は何も悪い事をしていない民衆である。

 ブッシュは「イラクを攻撃せよ」と軍に命令を下すだけであって、自分が命をかけて戦うことには絶対ならないことを、自分でも良く知っている。だから、簡単に戦争をする、などと言えるのである。

 このまま突撃して死ぬかもしれないアメリカの兵士が出撃するときに味わうであろう死ぬほどの恐怖感、いつ、空からミサイルや爆弾が投下されて自分や家族が死ぬかもしれない、腕や足が吹っ飛ぶかもしれない、という絶望的な恐怖に怯えているイラクの民衆の気持ちを、ブッシュは一度でも考えた事があるだろうか?

 私たちはだれでも、子供の時から「相手の立場になって考える」ことの大切さを教えられ、自分に子供ができればそのように教える。人間のインテリジェンスは、「自分は経験した事の無い、他人の肉体的・精神的苦痛を想像し、それが起きないようにあらゆる手を尽くす」ためにこそ、活用されるべきものである。


2003年02月11日(火) 小泉首相支持率低下。そりゃ、そうでしょう。

「日本経済新聞社が7―9日に実施した全国世論調査で、小泉内閣の支持率は46%となり、前回の2002年12月調査に比べ5ポイント低下した。不支持率は4ポイント上昇して35%になった。景気低迷が長引いていることに加え、自らの公約違反を「大したことではない」と答弁するなどの国会対応が影響したとみられる。」(日経)

 一般の国民が政治や国際情勢を具体的に論ずるのが難しいのは、いつ、誰が、何を言ったか、また、現時点の国内や世界の、政治家が何をしようとしているのか、何が起きているのか、を系統立てて、時系列的に追い、把握して、記憶しておくことが難しいというのが、ひとつの原因だろう。

 かなり、意識的に努力をしていないと、例えば、小泉首相が総理大臣になるときに何を公約したか、を記憶したり、後から調べたりする事は難しい。

 しかし、PCとインターネットの普及によって、そういう労力は随分と省かれた。以前だったら、図書館へ行って、過去の新聞の縮刷版をみたり、国会の議事録に至っては国立国会図書館へいかなければ、全文を閲覧できなかったが、今は、自宅にいながらにして簡単に調べる事ができる。

 今回、小泉首相の支持率が下がった原因のひとつには冒頭の日経記事で書いてあるように、公約違反を「大した事ではない」と言い放ってしまった大失言がある。これは1月23日の衆議院予算委員会での発言であるが、この予算委員会における各議員の質問、閣僚の回答はすべて、衆議院のホームページで読むことができるのである。

 当の「大した事無い」発言は勿論記録されているが、その他にも、民主党の菅代表とのやりとりではいろいろと小泉政権の、「いいかげんな」体質というか、のらりくらりとしたところが、良く分かる。

 小泉首相については、総理大臣になった前後に、国民に対する公約として、1.首相に就任したら、8月15日に如何なる反対があろうとも必ず参拝する。2.財政健全化の第一歩として、国債発行を30兆円以下に抑える。3.ペイオフは予定通り解禁を実施する、とのべている 周知のとおり、3つとも全部約束を破っている。

 デフレ克服に関しては小泉首相本人は何一つ、揚げ足を取られるような事は云わない。言語はあるが内容が無い。

 また、首相が経済は全て任せたという、財政・金融担当大臣、竹中という人も、私はいつも思うのだが、評論家みたいな事ばかり述べている。たとえば、こんな具合だ。

◆仙谷由人(民主党)の質問
「三回にもわたるデフレ対策をお考えになっている。結果はどうですか。総理でもどなたでも結構ですが、今このデフレ傾向というものはどういうふうになっているんでしょうか。」

◇竹中国務大臣の回答
 「デフレについては、先ほどからも少し議論が出ておりますが、物価の下落という側面からいきますと、年度を通しては予想を上回るような物価の下落になったということは事実でございます。しかしこれも、短期的に見れば、これは、為替レートの変動、国際的な商品市況の影響も受けますが、短期的に見ると少し違った動きも見られる。
 デフレという言葉が、そこで書いておりますのは、物価の下落ということでは必ずしもなくて、いわゆる経済活性化策をデフレ対策というふうに呼ぶ傾向もあるようでございますが、その中にはそれも含まれておりますが、そういう観点からいうならば、まさに先ほど申し上げましたように、実物経済そのものはむしろ予想を上回る成果になっている。もちろん、絶対的な水準そのものは大変厳しいわけでありますけれども、経済全体の状況からいいますと、予想を少しだけではあるけれども実物経済は上回るような状況になった、しかし、金融面の状況を反映して物価下落は予想より少し厳しい状況になっている、これが今年度の経済であるというふうに思っています。 」

 何の事だか非常に分かり難い。大学の講義ならこれでもよいかもしれないが、国の経済を操作できる権限を持った人の答弁としては、これでは、困る。これからどういうことを実施して、その結果、いつ頃までにどの程度デフレが改善されるのかということを明言しなければいけない。

 要するに日本国の現政権は、今何をやっていて、これから何をしようとしているのかが、国内政治についても外交に関しても不明瞭なのであるから、支持率が下がるのは当然の帰結である。


2003年02月09日(日) 川口外相、国連決議あればイラク攻撃支持を明言←異議あり。

 「川口外相は10日午前、民放のテレビ番組に出演し、米国などによるイラクへの武力行使について、「国連で武力行使容認の新たな決議ができれば、日本も国際社会の一員として当然支持する」と述べ、新たな決議があれば米軍などによるイラク攻撃を支持すると明言した。」

 国際社会の一員として「当然」、とはどういう意味か。イラクの武力攻撃を認める国連決議がなされようが、何があろうが、「戦争は絶対反対である。」と言う立場があって然るべきである。ボーっと見ていないで、アメリカには自重を求め、イラクにはもっと国連査察団に協力しろと説得する。日本が独自の行動をとることは可能なのだ。こういう時こそ日本が動くべきだ。大体、国連加盟国の中で国連に最も多額(全体の8分の1)の資金を提供している国は日本なのだ(それにも関わらず、常任理事国になれないのは、国連憲章に加盟国は独自の空軍をもたなければならない。と定められているが、日本は憲法上、「軍隊」はいない、というたてまえになっているからなのだが、これはまた別の問題だ)。国際社会でもっと堂々と発言してかまわない、いや、するべきだ。

 米国が使用する劣化ウラン弾は放射能をまきちらす。結果的に原爆を落としたのと同じ被害をイランの一般市民はうけるのだ。世界史上唯一の被爆国である日本がこれを看過してよいのか。国連決議など、形式上の問題だ。同盟関係といえでも、倫理に勝るものではない。

 「国連決議があれば支持」、というのは、自分で考えて結論を出すというプロセスから逃避しているのに過ぎない。自分の国の立場は自分たちではっきりさせればよいのだ。


2003年02月08日(土) カウンセリングについて

 気分が落ち込んだり、自分の性格に悩みがあるというときにカウンセリングを受けるのは一つの選択肢であるが、あまり簡単に考えない方がいい。

 カウンセリングは医療行為ではないけら、保険は適用されない。一回あたり、5千円から1万円の費用がかかる。それに大抵予約が一杯で、最初のカウンセリングを受けるまでに1ヶ月ぐらい待たされることはザラである。1回あたりの時間も30分から1時間とかなりの時間を割かれる。

 本屋へ行くと「カウンセラーになるためには」みたいな本が沢山並んでいるが、良いカウンセリラーになるためは相当の知識と訓練と忍耐と経験を必要とする。しかし、カウンセラーは医者ではなく、国家試験も無いので、極端な話、全く臨床心理学を学んだことがない人間でもカウンセラーと名乗る事は可能なのである。

 勿論世の中には優れたカウンセラーもいるが、ひどいカウンセラーもいる。カウンセリングはまず、じっと患者の話を聞くことから始まるのに、やたらと途中で口をはさんだり、初めからこの患者はこうだ、と決め付けて「〜だから、貴方はダメなんだ」などと、とんでもない事を言う者も実際にいるのである。

 少々気分が落ち込んでいるぐらいならまだしも、本当にうつ病や神経症の患者がこんな事を言われたら、確実に症状が悪化するだろう。

 どうも、偏見があって、精神科の薬を飲んだら依存に陥って廃人になる、などという間違った情報を本気で信じている人がいるようであるが、とんでもないデマである。事実私は何年にもわたり、抗うつ薬を飲んでいる。そのおかげで、このように文章を書く気力が出るまでに回復したのである。

 私の経験では、下手なカウンセリングをうけるぐらいなら、精神科で適切な投薬を受けて休養を取る方が、少なくともうつ病や抑うつ神経症に関しては、回復する早道である。

 ただし、精神科医も、カウンセラーも普通の人間であるから、人によっては「相性」が合わないと言う事は十分にありうる。どうも診察を受けるたびに不愉快になるとか、気分が落ち込むような事を言われる、という場合は、他の医師やカウンセラーに会ってみる事は決して悪い事ではない。患者とはいえ、こちらは金を払っているのである。相手を選ぶ権利があるのだ。


2003年02月07日(金) アメリカに質問

 アメリカが躍起になって、何とか国際世論をイラクに対する武力攻撃を支持する方向に向けたがっているが、常識的な感覚で疑問に思うことがたくさんある。

 911テロ以降、対テロ戦争を標榜しているが、肝心の張本人ウサマ・ビン・ラディンを差し置いて、どうして、「イラクを」攻撃しなければならないのか?
 ブッシュによれば、イラクが大量破壊兵器を保有していて、それがラディンが率いるアルカイダの手に渡ったら、危険だから、という。しかし、それをいうなら、イラクだけではなく、他にもアルカイダに武器を供給するかもしれない国はあるだろう。それに、イラクとアルカイダの関係はパウエル長官が差し出した資料によって証明されていない。

 イラクが大量破壊兵器を保有・あるいは開発していたとしてもどうして、いきなり武力攻撃によってそれらを破棄させようとするのか?
 まずは、国連のIAEAが査察を通じて、平和的にイラクに武装解除させる努力を試みるべきである。これは、一昨日の国連安保理で大多数の理事国が示した見解でもある。戦争になれば、非戦闘員であるイラクの一般市民を殺傷することはほぼ確実であり、もっとも避けるべき最終手段であることは、人道的見地から明らかである。

 武力攻撃をするとして、どうして「アメリカ」のみ(イギリスも協力するらしいが)が他国に武力介入する権利があるのだ?
 武力攻撃をするかどうかを決定するのは国連安保理の仕事である。アメリカと言う単なる一国家が独断的に他国に武力侵攻する権利があるかのように主張する国際法上の根拠はないのである。

 どうして、「一刻も早く」イラクに戦争を仕掛けなければならないのだ?
 91年の湾岸戦争のときはイラクはクウェートに侵攻していた。これに対して正当防衛的に反撃したのは理解できた。しかし、現在のイラクはどこの国の主権も侵していないのである。

 歴代の米国大統領と同様、ブッシュはしばしば演説を“God bless America"(アメリカに神の御加護を)という言葉で締めくくる。これはキリストの教えを信仰しているからであろう。ならば、新約聖書マタイによる福音書第5章44「されど、我、汝らに告ぐ。汝らの仇を愛し、汝らを責むる者のために祈れ」という教えは守らなくて良いのか?

 大統領に訊いてみたいものだ。


2003年02月06日(木) 日本政府がアメリカによるイラク攻撃を支持するだと!?・・・子供が殺されるのを黙って見ているということだ。

 アメリカのパウエル国務長官が国連安保理で1時間20分にわたって衛星写真や通信を傍受したテープを使いながら、イラクが大量破壊兵器を開発していることを理事国の面々に訴えた。

 まず、言いたいのは、これほど沢山の情報を持っていたのに、何故今まで国連査察団にその情報を提供しなかったのか、ということである。私が国連査察官だったら、「どうして今まで黙ってたんだよ」と本気で怒る。クリスマスも返上で毎日査察していたのだ。どこに兵器を隠しているのか、分かっていたらずっと効率的に査察が出来たはずだ。

 アメリカは、国連査察団に何も情報を教えずに査察させる→なかなか成果が上がらない→世界がイライラしてくる→そこでアメリカが「実はこんな証拠があるんだよ」と証拠を持ち出す→アメリカ主導の武力攻撃がやりやすくなる、という目論見があったわけだ。

 しかし、安全保障理事国の大多数は査察を継続する必要がある。と主張している。即時攻撃に賛成している国はイギリスぐらいなものだ。

 それなのに、腰抜け日本政府は早くもイラク攻撃を支持するようなコメントを出している。川口外相も小泉首相も福田官房長官も確固たる信念に基づいてイラク攻撃が最善策だと考えているようにはとてもみえない。おっかなびっくり。アメリカに楯突くのがそんなに怖いのか?日本はアメリカの属国か?独立国家ではないのか?どうして早々とアメリカ支持なんて言えるのだ?

 12年前の湾岸戦争で使われた劣化ウラン弾により、イラクでは白血病や癌や奇形の子供が急増した。彼らを治療する十分な施設がなく、医師も足りず、薬も足りず、いまだに多くの無垢の市民が苦しんでいる。

すべてのひとは劣化ウラン弾と経済制裁−湾岸戦争後のイラク #1というサイトを見てみると良い。現地の子供がどういう目にあっているかがわかる。これを承知で、なおアメリカを支持すると言う事は、日本が「ならず者国家」の仲間入りをするのも同然である、と私は思う。


2003年02月05日(水) イラクが核兵器開発を否定。米パウエル長官「証明してみろ」←「無い事の証明は出来ない」のだ。

 今回のパウエル長官の発言は、フセイン大統領がイギリスの元国会議員との会談で核兵器の保有を否定した事に対して発せられた言葉なのだが、今に始まった事ではなく、アメリカはイラクに対して、大量殺戮兵器を保有していない証拠を提出しろ、と要求し続けているのだ。

 この一点だけを採り上げても、アメリカの非論理性が明らかである。

 「『〜がない』ということの証明は不可能」なのである。だから、例えば刑事裁判にあっても挙証責任は検察側にあるのである。

 イラクが核兵器などの大量殺戮兵器を持っている、と主張するアメリカが、それを証明しなければならないのである。しかし、「証拠はある」といいつつも、1月28日に行われた大統領の一般教書演説ではそれを示さなかった。この辺りが、アメリカのいかがわしいところなのだ。

 今日、国連安保理で、その証拠となる機密情報をアメリカが開示するといっている。どのような証拠なのか良く見極める必要がある。


2003年02月04日(火) 国会―代表質問で野党党首は小泉即時退陣を求めるが、政権を任せられる野党もないんだよね。

 今に始まった事ではないけれども、国会の代表質問で、各野党党首がそろって小泉首相の退陣を求めていた。まるで茶番劇である。小泉内閣がすべて中途半端であることは以前書いた。現政権は国民の満足には程遠い。しかし、自民党にとって代わることができる野党が存在しない、というのが国民の頭の痛いところである。

 民主党について述べるならば、管代表に関しては、私は日本の政治家の中では最も私欲がない人のひとりだと思うし、厚生大臣を務めたときに薬害エイズ事件の真相を明らかにした功績は大きい。しかし、残念ながら、民主党のその他大勢を見ると、これといった人材がいない上に、党内の統一が取れていないところが危なっかしい。

 自由党や共産党は論外。

 社民党も存在価値が無い。そもそも土井たか子はずるい。テレ朝のサンデープロジェクトという番組がある。田原総一郎というのが司会をしており、この人は相手によって態度が変わるので好きではないが、一応生番組なので、私はしばしば見る。

 社民党のずるいのはいつも若い代議士に嫌な仕事を押し付けるところである。北朝鮮の拉致問題に関して、訪朝したことがある野党はいままで何をしていたのか、と槍玉に挙げられた時があったが、そういうときに、1年生議員を出演させるのである。何故、土井党首が出てこないのか?いざという時に党首が逃げるような政党を信頼することができるわけが無い。

 代表質問のときにだけ登場して、口先だけの与党批判をしても、国民は誰も耳を貸さないよ。


2003年02月03日(月) 天下国家を論ずるのも良いが、身近な人に親切にするのも大切だ。

 会社へ行く途中で、赤ん坊をバギーに乗せた外国人の母親が駅の階段で難渋していたので、階段の上まで運ぶのを手伝った。こういうことはできるだけ、やるように心掛けている。目が不自由な人が電車に乗ってきたら、席を譲る。これも当たり前の事である。

 このように書くとえらそうだが、私も以前は実行出来ていなかった。

 考え方が変わったのはロンドンに駐在してからである。外国が何でも日本より優れているというつもりは毛頭ないが、公平に観察して、英国では日本よりも弱者に対する親切が社会的に浸透している。

 私がロンドンにいた頃、まだ幼かった息子をバギーに乗せて家内が外出し、駅の階段のところに差し掛かると、必ず誰か男性が助けてくれる、といって感激していた。日本のサラリーマンにこういう親切をされたことはない、とも言っていた。それを聞いて、なるほど、と感心した。

 私も同じような光景を度々目にした。ロンドンの電車、地下鉄などに、目が不自由な人などが乗ってくると、かならず、一番近くの人が席を譲っていた。約4年間ロンドンにいたが、ただの一度の例外も無かった。これには正直、感服した。

 東京で人々を観察していると、残念ながら、目が不自由な人が電車に乗ってきても知らぬふりをしている人が大部分である。これは恥ずかしいとおもった。だから自分は必ず席を譲る事にしている。

 ニュースで採り上げられるような大事件や国の政策、外交、国際政治について考えるのも良いことであるが、日常生活で人に親切にするのも大切な事である。


2003年02月02日(日) 毛利衛さんの悲しみ

 スペースシャトル・コロンビアが空中分解したことについて、毛利衛さんが記者団の質問に答えていた。今回なくなったクルーは全員、毛利さんが良く知っている人々なのだと言う。泣きはらしたのであろう。毛利さんの目は真っ赤だった。毛利衛さんのこのような表情を見たのは初めてだ。自分も悲しくなった。

 毛利さんはかつて、宇宙から地球を見たときの感激を述べたときに、「もしかすると自分が死ぬかもしれない危険なプロジェクトに参加している、という意識がより鮮明に地球の眺めを脳裏に刻みつけようとしたのかも知れない。」という意味の事を言っておられた。

 「宇宙で死ねるか?」これが宇宙飛行士に求められる覚悟なのだ。それでも宇宙に行きたい、という勇気をもった人でなければ、宇宙飛行士になどなれない。並みの決心ではないのだ、ということを改めて認識して、身が引き締まる思いであった。

 しかし、今回はあと16分、機体がもってくれれば、7人の宇宙飛行士は無事に帰還できたのだ。さぞかし、無念であったろう。

 7人の方々のご冥福を祈る。


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