活字中毒のワタシの日記

2007年06月24日(日) 木村 里紗子『シンプル&ラグジュアリーに暮らす』★★★★☆

シンプル&ラグジュアリーに暮らす
シンプル&ラグジュアリーに暮らす
木村 里紗子
ダイヤモンド社 (2006/06/02)

こ、これは是非片づけブログ>のみんなに紹介したい!

「うお〜〜〜っ!信じられない!こんな生活をしている人がいるなんて。でもいつか、自分もここに辿り着きたい。できる気が全然しないけど、可能性はゼロじゃないってことだよね、ね、ね、ね」と一緒にモチアップしまくろうよ!と思えた本でした。

騙されたと思ってとにかく手に取ってパラパラ眺めてください。

冗談みたいな素敵なホテルそのまんまの、スゴい部屋(2LDKのマンション)に暮らす雑貨屋勤務の女性のお部屋拝見&こだわり教授の一冊。

彼女が「どんなに遅く疲れて帰ってきても、ニューヨークのスタイリッシュなホテルや、パリのクラシックなホテルに帰りつく気分でいれれます。」(p1 My Style はじめに)という、その部屋とは。

リゾートホテルのようなふかふかのバスローブ、真っ白で優しいタオル、気持ちのいいベッドリネン、心地よいパジャマ。

そして天蓋なわけですよ天蓋天蓋。
(天蓋フェチな三十路二児の母ですが何か)

リビングダイニングがない彼女の家には、なんとベッドルームが二つ。
しかも、一人暮らし。

二つを、ウィークデイ用と週末用に使い分けている、と。

「ハリウッドスターも泊まりそうなパリの優雅でクラシックなホテルみたいな寝室と、スタイリッシュでモダンな白いインテリアの寝室」、そして上質な生活用品がそろった暮らし。

毎日素敵なホテル暮らし。

素敵じゃないですか奥さん(誰)。

そんなこといったって先立つ物がさー、と言いたくなりますが、海外旅行に行ける額で、そこで泊まるよりもランクが上の部屋にすることができるので、その方がよくない?と。

まぁ海外旅行の予定もさっぱりない私にはすんなり同意できないけれど、毎日の物を上質にすることの効果には大賛成。

p9の彼女の寝室。
ノックアウトされて下さい、私と一緒に。

ま っ し ろ 。

白いカーテン、白いベッドサイドテーブル、白いピロー、白いベッド、白いソファ、白いクッション、白い天蓋、白い花器、白い花。

見てるだけ、書いてるだけでうっとりしてます。

こんな空間があれば、あとはおいしいお茶と図書館で借りた本があれば、一日ごろごろしてても幸せな気がします。
そして、お手紙セット。
そしてうとうと。

 至 福 。

「スーパーでお菓子を買わずに花を買う」(p88)

そんな提案にも素直にうなづけてしまう、著者のスタイル。
ピシッとベッドメイクとかきっちりアイロン(苦手)とか、毎月誕生日に下着を買うとか、パジャマクローゼットを持つとか(一人暮らしでスリッパとルームシューズが15足とかバスローブ3〜6着)真似できないしそこまではしたいとは思わないなということも当然ながらありました。

そこは自分がぐっときたところだけいただくとして。

絶対いただきたいと思ったのは、三つ。

一つ、寝室をP9のごとく白で揃える。
二つ、天蓋を作る。
三つ、バスマットをやわらかでうもれて気持ちいいラグジュアリーな物に替える。

一つ目は、少しずつ。何年かがかりで、順番に。
二つ目は、まずサイズを測るところから始めます。これも数年がかりで。
三つ目は、彼女おすすめ「ハビデコール社製の<LONDON>」を買うためにお金を貯めることから。

素敵な暮らしをやっぱり私だってしたい!と思える本。

そしてそのために掃除しなくちゃ、その前に物を減らさなきゃ、捨てなくちゃ、と思える本でした。

モチベーションがダウンしてきた時に読み返したいと思います。

シンプル&ラグジュアリーに暮らす



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2007年06月23日(土) 松居一代『松居一代の超整理・収納術』★★★★☆

松居一代の超整理・収納術
松居一代の超整理・収納術
松居 一代
主婦と生活社 (2005/10)

お掃除開運系の本はかなり眉唾になってきているこの頃の私。

でも、この本の著者松居さんはそれを体現している方だけに、説得力がありました。

この本、一言で表すと「スリム生活が運気をあげる!」(p3)これにつきます。

ではスリム生活とは。
愛用の物はいいエネルギーを持ち、人生を豊かにしてくれる。
一方そうでない、好きでない物、無視している物、忘れている物はエネルギーを注がれないため人生を豊かにはしてくれず、逆に足をひっぱる。

ということのようです。

・ガラクタは運気を下げる
・執着はダメ
・命さえあれば生きてける
・死ぬときは裸

これを頭において、どんどんスッキリしていきましょう!と。
整理して使いやすくするのは、その先だと。

おっしゃることは分かるし結果的によかったのでしょうが、夫の物も捨てまくりというところは常人はついていけないかなと。
大事にしていたもの(松居さんにはガラクタだとしても)勝手に捨てたり、下手すりゃ訴訟になりかねないんじゃ?

スッキリして幸せになっている様子を身近で見ていて、それに影響されて自主的に家族も捨て始めるならいいと思うんだけど…

といいつつ、私もコドモ相手に、夫相手にバトルしているので偉そうには言えませんでした…。

そこまでする松居さんだけに、すばらしいこの一言。

「家の中のどこに何が入っているかすべて言えます」(P46)

す、すごい。
理想だし、これができたらストレスもなくなるし、探す時間もいらないし、その分やりたいこともたくさんできて、どれだけ頭も心もすっきりすることだろう、と。

あやかりたいな、とすでにできる気がしない発言をしてしまいますが、いつかそこまでいけたらいいな。
そんな彼女だから、忙しい毎日を送りながらも手紙を毎年600通!も出せるのでしょう。

そしてその手紙というのが、これまたびっくり、毛筆。

たくさんあると管理も面倒ということで、二種類の和紙を買い求め、さらさらっと。写真も載ってますが、達筆でこんな手紙が届いたらただものじゃないと思うこと必至。
これはあやかりたい、じゃなくて私もできるようになりたい!と強烈に思いました。

「整理・収納術」も丁寧に紹介されていて、その域に達した人にも役立つ本だと思います。
私はまだそこまでいけてないので、捨ててすっきりした先にはこういう生活が待ってるのかーと、捨てるモチアップをさせていただきました。
松居さんありがとうございますm(__)m。

松居一代の超整理・収納術



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2007年06月03日(日) 百瀬 いづみ 『食器洗い機は絶対に人生を変える―「ネオ家事」の賢いモノ選び』★★★★☆

食器洗い機は絶対に人生を変える―「ネオ家事」の賢いモノ選び
食器洗い機は絶対に人生を変える―「ネオ家事」の賢いモノ選び
百瀬 いづみ
講談社 (2001/06)

この本を読んで、ずーーーーーーーーーっっと欲しかった食器洗い機を9年がかりで購入。

人生、変わりそう。

もっと早く買ってたらもっと変わっていたかも。
特に育児中だったり仕事もしていてやることがいっぱいありすぎる人には、これ買いです。

食器洗い機万歳、これさえ買えばすべてうまくいく、という本ではなく、これに限らず生活を無駄なく無理なく楽しみながら暮らすために、使えるモノは使って笑顔でいられるようにしようよ、賢く暮らそうよ、という提案をしている本でした。
食器洗い機以外にも、衣類乾燥機や、スチームクリーナー、真空保存容器、洗剤のリストラ、フードプロセッサーなど、購入のヒントがあげられています。

9年前に読んで、再び読み返してみましたが、うなづくことは多々ありました。
さらに今回は、前回スルーしてしまった圧力鍋がぐっときています。
次は圧力鍋かなぁ。

心に残ったところ。

「いいモノの選び方をすれば、時間と労力が節約でき、結果的に資源やコストの節約につながる。お金を節約することばかりが美徳ではない。生活全体のコストパフォーマンスを上げるという視点でモノを選ぶことも大事なのだ。」(p18)

食器洗いしかり、アイロンしかり、洗濯乾燥しかり。
手抜きではない合理化。
選択。

いやいややっても同じ家事。
どうせなら少しでもラクに、楽しく、無理なくできるような工夫やモノの導入を考えてみるのは毎日を楽しく過ごすために大切なことだと思います。

「大事なのは、答えを教えてもらうことではなく、答えの探し方を知ることなのだ。答えの探し方がわからない人もたくさんいるし、どうやっても答えが見つからない場合もままあるが、答えを探す姿勢を持ちつづけていれば、やがてコツがわかってくる。」(p27)

試行錯誤、失敗から学ぶ。
その過程すらも楽しむ余裕を持てるくらいになって、日々をデザインしていくことができたらステキなんじゃないか。(デザインなんて言っちゃったけど、重曹水で掃除をすると白く残る、とかそんなんでもいいと思います)

著者はいいます。
大切なのはコレを買えばうまくいく、というオススメを求めるのではなく、自分のしたい生活を考え、自分の価値観にあったモノ探し、モノ選びをすること。
この本をそのヒントとして活用してほしい、と。

食器と食器棚のリストラをして著者が気づいたこと。
「当たり前と信じて疑わなかったところを、ほんのちょっと変えて少しだけラクにしてみる。こんな積み重ねが、生活を大きく変えていくのかも。」(p51)

食器を処分してさみしくなった著者は、ランチョンマットや木の枝などで演出をしてみることにしたそうです。
そういう、モノがない(少ない)ことから豊かな時間や空間が生まれるのって素敵だな、真似たいなと思いました。

「大事なのは、これらの鍋を選んで買ったなら、手持ちの鍋を処分すること。(略)もったいないと思うかもしれないが、今後十数年、これで鍋を新調したり捨てたりすることはなくなるのだから、今が思いきりどき。」(p134)

今後、のくだり、丈夫なステンレスのピンチハンガーを購入した私はとても共感できます。毎年のように壊れて捨てて、探して買うというストレスからの解放。
お値段はそれなりだけど、それがもたらしてくれるメリットは思いのほか大きかったです。

「圧力鍋と効くと、なにかとっても特別な道具のように感じるヒットも多いと思う。私もそうだった。」(p180)

私もそうです。
でも、違うらしい。
著者がいうところの「ピカ一の優秀なネオ家事グッズ」で、「絶大な信念を持ってオススメする」そうです。

うちは保温鍋は使っていて便利だなぁと思っていましたが、その上をいく便利さのようです。

また物欲がふつふつと。
バーミックスと圧力鍋。
野菜をいっぱい、おいしい煮込み料理を、簡単に調理。
そんな生活ができるようになったらいいな。

背中をもう一押ししてくれる何かがあったら、買おうと思います。
次は9年もかかりませんように。

食器洗い機は絶対に人生を変える―「ネオ家事」の賢いモノ選び



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2007年06月02日(土) 鍵山 秀三郎『掃除道 会社が変わる・学校が変わる・社会が変わる』★★★★☆

掃除道 会社が変わる・学校が変わる・社会が変わる
掃除道 会社が変わる・学校が変わる・社会が変わる
鍵山 秀三郎
PHP研究所 (2005/08/06)

本を閉じた後、ものすごく掃除がしたくなる本でした。

それも、「掃除をすれば開運!」とか「掃除で成功する!」とかいうご利益目的ではなく、もっと謙虚になりたい、今の自分では恥ずかしい、掃除でそれが可能になるならばありがたい、そんな気持ちになりました。

心に残ったところ。

「たとえ報われない努力であっても、決して諦めない、落胆しない。そんな精神を教わったのは両親からでした。同時に、これをやったらこういう得があるというような目先の利害・打算に惑わされない生き方ができるようになったのも両親から学んだことです。」(p19)

著者が教えてくれる掃除の基本。

「1.掃除道具をキチンと揃える。
2.掃除道具の置き場所を決める。
3.工夫しながら掃除をする。」(p34)

置き場所については、誰が見ても分かり、誰でも使える、そして戻せること。
家庭でも家族全員が、子どもも含めて気づいた人ができるように設置するのは大切なこと。

掃除を継続するためには工夫が必要で、それにより少しずつ能率効率がアップして楽しくできるようになること。

「何事もそうですが、流れるべきところが淀んでおりますと、さまざまな支障をきたすようになるものです。」(p50)

おうちの片づけも、やりかけのことも、ついとりあえず、で放置することでそこが滞る。淀む。ますます手をつけづらくなる、のマイナスのスパイラルに陥りがち。
些細なことをおろそかにしない、ということはかなり大事なこと。

著者がすすめるトイレ掃除。
これを徹底的にすることで変われることとして、以下紹介されています。
謙虚な人になれる、気づく人になれる、感動の心を生む、感謝の心が芽生える、心を磨く。

「何よりも嬉しいのは、謙虚な生き方をしていますと、後味のいい人生が送れるようになるということです。
幸せな人生を送るためには、後味のいい生き方をすることに限ります。」(p70)

この本の中で一番響いたのはこの言葉かもしれません。
掃除で開運成功系の本に感じている違和感は、きっとここ。
社会的な成功も嬉しいことだけど、もっと大切なのは納得いく、満足できる幸せな生き方ができるかどうか。
後味の悪いこと(礼状を書かなかったり)をたくさんしている自分にとっては、後味の悪くない人生というのはとても魅力的に感じられました。

著者いうところの欲と志。
ここが分かれ目かも。
志を持つ、そしてそれに向かって努力する、その過程が自分のためだけではなく社会のためになる、そういうものが志だと。
そして自分も周囲も感動をし続けることができるかどうか。
そこがポイントだなと思いました。

トイレ掃除で幸せになる、とおっしゃる著者の真意は、トイレ掃除を徹底的にすると気づく人になれるということ。
小さなことにも気づけるおかげで、今まで気づけなかった小さな幸せに気づけるようになる。たくさんの幸せに気づくことで、幸せな毎日、幸せな人生を送ることができるようになる、と。

まずは自分の身に起きることは必要があって起きたということ、それには必ず意味があるということ、そういう心構えが大事だと言います。

「大切なことは、決して特別なことをすることではない、誰にでもできることで、誰もができていないことを徹底して続けることだ」(p86)

著者の人生の指針『凡事徹底』、この必要条件。
「1.すべてに行き届いている。
2.その人の主義と行動が迷うことなく一貫している。
3.すべてのものを生かし尽くす。」(p128)

シンプルライフを送りたいと思っている私にガツンとくる項目でした。
全てのモノを把握する、一貫して選んだモノばかりである、すべて死蔵することなく生かしている。
ほんと大事だし理想だし、実現したいこと。

著者はレストランでの食事の後、片づけをする従業員が持っていきやすいようにまとめて片づけ通路側に寄せるとのこと。
私もウェイトレス歴があることもあって、ついついまとめてしまいます。
食べっ放しでそのまま席を立つのは、抵抗があります。(他人がするのは別に気にならない、癖みたいなもの)
そこが同じなのでちょっと嬉しくなりました。

「お金を払っているのだから、食べっ放しで後片づけなどしなくてもいい、というような考え方では幸せになれません。大切なことは、必ずしも自分がしなくてもいいことを少し多めにすることです。」(p224)

少し多め。
ちょっとのことだけど、長い目で見た時に効果、結果は全然違ってくる。
それを心に留めていたいと思いました。

中国で、汚物が山盛りになったトイレ掃除を学生たちに割当てた時のこと。
山盛りの糞尿を素手で便器に押込んだ著者。

「何事を始めるにも、人がもっとも嫌がることを、まず自分が引き受ける。このことが、人を動かしていく前提だということを改めて学ばせていただいた体験でした。」(p227)

トイレ掃除のような些末なことをしていては社会的な成功を収めることができないのではないか、という問いに対しての著者の回答が奮ってました。
(そこは是非著書を読んでください)

著者の行動に胸打たれた人たちが起こしていった「掃除に学ぶ会」。
この本を読んだ頃、別の会社経営者の集う会にまぎれこませていただく機会がありました。
彼らの真摯な学びの姿勢には敬服しましたが、なにか「向学心のある自分、挨拶ボランティアをしている自分はエラい」といった鼻につく感じがもったいないというか方向が違うんじゃないかな、「掃除に学ぶ会」みたいなのもあればこういうのもあるんだ、私は入れてもらえるなら「掃除に学ぶ会」の方だなぁとしみじみ思いました。

掃除をする。自分が変わる。家庭が変わる。会社が変わる。地域が変わる。社会が変わる。
それも夢ではないのだと、希望の持てる一冊でした。
継続ができてなくてとても掃除道のスタートにすらたててない現状ですが、知ったことで一歩一歩進んでいけたらな、と思います。

掃除道 会社が変わる・学校が変わる・社会が変わる



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