活字中毒のワタシの日記

2005年10月29日(土) 山田 真哉『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』★★★☆☆

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
山田 真哉
光文社 (2005/02/16)

読みやすく面白く取っ付きやすい会計学の入門書を書きたい。

という著者の目標は達成できていると私は思う。

興味深く最後まで読んだ。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

人気のない高級フランス料理店はなぜ潰れないのか?

雀荘の店員はなぜつまらない手で上がったのか?

などなど、とっつきやすさ最優先で書かれている。
さらに、簡単な会計入門としてもわかりやすく説明されている。

こりゃ(株式投資の)役に立つな、もう少し詳しく学びたいな、と思った私がいることは筆者の狙い通りなのではなかろうか。
連結とか回転率とか在庫管理とか、わかりやすい!

でもまぁ、私のツボにはまったのは会計というモノとの出会いの喜びというよりは、偶然の出会いの方なのだけど。
それは以下のふたつ。

投資に関して。

「ギャンブルの極意は、『勝っているときに席を立つ』ことだ。」(p131)


整理、収納、捨てることに関して。

「一般の家庭でも一緒で、使われないモノがあるなら、それには『在庫コスト』がかかっているはずだ。(略)
他にも、『いつか使うかも』系のモノはだいたい無駄になりがちであり、その分スペースを取ったり(場所代)、整理や処分の手間(人件費)がかかったりしてしまう。」(p88-89)

どちらも耳が痛いです。
でも、本当にその通り。

シンプルに、豊かに、暮らすために明日から励もう。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月28日(金) キャサリン・ギブソン『新しい自分に出会える 人生のガラクタ整理術』★★★★☆

新しい自分に出会える 人生のガラクタ整理術
新しい自分に出会える 人生のガラクタ整理術
キャサリン・ギブソン 矢羽野 薫
ランダムハウス講談社 (2005/06/16)

ぐちゃぐちゃの家をなんとかしたい!
探し物で時間をつぶされたくない!
すっきりしたシンプルな空間に暮らしたい!
好きな物に囲まれて暮らしたい!

そのために必要なこと。
捨てることもそうだけど、まずはガラクタを整理すること。
ガラクタは物だけじゃない。
わずらわしい時間、悩み事、音、物、つきあい。
そういうものを自分の基準にそって取捨選択していくこと、それを継続することで居心地のいい暮らしを手に入れることができると筆者は言う。

たしかに。

モノだけその時だけ減らしたところで、解決するわけではないのだ。

「実用的で、美しく、心を高めるものに囲まれて暮らしていると、人生は生産的で楽しくなる。ものを片づけるだけでなく、ネガティブな考えを片づけることも、同じくらい大切だ。」(p011)

「古いものにこだわっていると、新しい楽しみが遠ざかる。」(p021)


「とりあえずおいておく場所」をなくす。クロゼットや引き出しから服がはみ出ていたら、多すぎるという証拠。(p034)

「『まだやってないこと』のリストを見直す。あなたの人生にとって、本当に必要なことだろうか?必要ないと思ったらリストから消す。」(p053)

「紙を手にしたら、すぐ処理する。ファイリングするか、あるいは捨てる。」(p072)

「一日の予定は、前日に決めておくこと。(略)
次にやることを気にしないで一つのことに集中できれば、最後までやりとおすことができ、驚くほど成果があがる。」(p089)

「人生を楽しくすることをしよう。」(p193)

「『感謝の日記帳』をつけて、自分にとって特別な一日になった理由を毎日書き出す。」(p193)

「自分が持っているものを、人に分ける優しさを持とう。」(p193)

新しいことを始めるのは勇気がいること。
たとえその先に快適で気持ちのいいであろう時間と空間が待ってるだろうと思っても、思い出の写真の束を捨てるのはとても勇気がいる。

でも、その勇気をもらえ、さらに具体的に動くためのヒントもプレゼントしてくれた一冊。
よい出会いでした。

新しい自分に出会える 人生のガラクタ整理術



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月25日(火) 野口 悠紀雄『「超」整理法〈3〉』★★★☆☆

「超」整理法〈3〉
「超」整理法〈3〉
野口 悠紀雄
中央公論新社 (1999/06)

副題は「とりあえず捨てる技術」。

このとりあえず捨てる、ができればごちゃごちゃ生活から意外と簡単に抜け出せるような気がする。

ついつい、とりあえずここに置いとく。
とりあえず、後でやろう。
とりあえず、こっちからやろう。

軽い言葉だけど、分かれ道で「とりあえず」を選択し続けた人とそうではない人の差はものすごく大きなものになるような気がする。

捨てたい。

そう願う人で、理屈で攻められると納得して従えちゃう、という人はこの本を読むとよいかもしれない。

捨てる理由としてあげられた3点。

置き場所がない。
不要な書類は雑音になる。
脳の活性化。

でも捨てられない人に。

どのようなシステムなら捨てられるのか。
どういった方法で捨てればよいのか。

これはそれを検証した本。

ポイントは、
1、対象をストックではなく、フローで捉える
2、出口を設ける
3、集中処理ではなく、部分的、連続的に処理できること

「とりあえず」はよくないようなことを上で書いたけれど、捨てられない(抵抗を感じる)人にその抵抗をなくすために「廃棄バッファ」を設けると筆者は言う。
これは「とりあえず捨てないけど捨てる一歩手前」を用意することで、抵抗感なく廃棄への流れに載せることができるというもの。

超整理法は私は読んでないのだけど、どうも「押し出しファイル」の使い方が重要らしい。
よく使うものを一方へ。使わないものは他方へどんどんたまっていくから、適当なところでそれは捨ててしまってOK。

捨てられないのは、捨てることを、そして捨てることで生じるかもしれない不都合を恐れる心によるもの。
だから「捨てる」のではなく、「捨てるために『保存する』」という考えをすることで、捨てることを容易にする。これが筆者の考えだ。

さあ捨てよう、ガラクタだから、ほら、どうしたの?さあ捨てて捨てて。
とせかすよりも、「とりあえず保存(でもおいおい捨てるけど)」というゴミ箱を用意するというのは効果的だと思う。

あとは、そうして作り上げたシステムを流れにのせて、続けること。
忘れそうになったらまた読むとよいかも。

「超」整理法〈3〉



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月15日(土) 『頭のいい人の片づけ方』マイク・ネルソン 田内 志文★★★☆☆

頭のいい人の片づけ方
頭のいい人の片づけ方
マイク・ネルソン著 田内 志文訳
PHP研究所 (2005/01/12)

久々にふせんをいっぱい貼ってしまいました。

片付けられない人のための、手取り足取り収納テク伝授本ではなく、「まぁとりあえず、そこに座りなさい」という本です。

片付けられない原因というのは、この本によれば、心の中が片付いていないから。

まず、目に見えるところからではなく、見えない心の中のごちゃごちゃを片づけることが肝心だと説きます。

心の琴線に触れたところ。

「乱雑なのは物だけではなく、実は私たち自身なのだ」(p2)

「問題は、私たちが後ろ向きに自分を見つめていること、問題の原因が心の中にあると気づいていないこと、過去のせいにしてしまっていること、そして正体のわからない不安を持ち続けているということなのだ。」(p32)

「1 なぜ、とっておくか捨てるか決められないのか。
 2 なぜ、使い途のないものを捨てられないのか。
 3 なぜ、さっさと捨ててしまわないのか。
 4 なぜ、いつまでも同じことをくりかえしているのか。」(p44)

どれも耳が痛い私です。

「1 選択肢をせばめれば、すばやい決断を下すことができる。
 2 何も考えずに選べばいいわけではない。」(p47)

「『これは本当に必要だろうか?』
『もし必要でないなら、なぜ自分はこんなに気にいているのだろう?』
と問いかけてみよう。捨てるべきか保管するべきか、すぐにわかるはずだ。』(p47)

「予定を立てるよりも行動すること」(p84)

「1 手に取った書類はどうにかする」(p112)

「本当にしなくてはいけないのは、自分自身を見つけることだ。いったいどれだけのお金が必要なのか。どれだけ出世すれば満足できるのだろうか。独身は本当に不幸なのだろうか。などといったことだ。」(p128)

自分自身を知り、自分の中の陰の自分から逃げないこと。
助けを借りながらでもよい、ごちゃごちゃから抜け出すために、心静かに自分と向き合う時間を作ろう。

自分自身がスッキリすれば、身の回りもスッキリする。

ちょっと遠回りかもしれないけれど、長い人生、スッキリ暮らすためには必要なことなのだと思う。

モチベーションがちょこっと上がりました。



頭のいい人の片づけ方



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月14日(金) 『乱歩賞作家 青の謎』阿部 陽一 渡辺 容子 不知火 京介 藤原 伊織 池井戸 潤★★★☆☆

乱歩賞作家 青の謎
乱歩賞作家 青の謎
posted with amazlet on 05.10.15
阿部 陽一 渡辺 容子 不知火 京介 藤原 伊織 池井戸 潤
講談社 (2004/08)
売り上げランキング: 154,815
おすすめ度の平均: 4
4 乱歩賞作家の競演


乱歩賞作家 赤の謎』に続いて読んでみた。

おもしろかった順に並べると、以下。
・不知火京介 『盗み湯』
山中の温泉。露天風呂に浮かぶ変死体。女優になりたいと執念を燃やす女、塀の中から帰った男、番頭扱いから抜け出したい男たちが繰り広げる、死体をめぐる攻防。

・渡辺容子 『ターニング・ポイント』
デパートの中。万引き調査のベテラン保安士が、怪しい外国人女性たちを追う。
「ネズミが猫を食った」と口にする、かつての憧れの男性は何者か。

・池井戸潤 『サイバー・ラジオ』
ある特殊能力を生かした詐欺師、青島が狙いをつけた相手は…。

・藤原伊織 『ダナエ』
銀座の老舗画廊で肖像画が無惨に傷つけられた。それはレンブラントの事件と同じ構図だった。

・阿部陽一 『沈黙の青』
親友が無理心中をしたという一報が。不審に思った生田直子は独自調査を開始する。
うらやんでいた彼女の裏の素顔や夜の世界を知るにつれ、危機がせまる。

抜群に気に入ったのは、不知火京介『盗み湯』。
読みながら吹き出しました。面白い!
東野圭吾さんの『怪笑小説』を思い出すなぁと思ったら、そーだその中の『 しかばね台分譲住宅』と似てる。
この本の中で、唯一長さを感じず、ぐいぐい読めました。

他の話は面白かったけど、長く感じた。
池井戸潤さんはやはり経済小説が面白いですね。

さあ次は、『乱歩賞作家 白の謎』いってみるかな。



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月11日(火) 『はろるどのふしぎなぼうけん』クロケット・ジョンソン ★★★★☆

はろるどのふしぎなぼうけん
クロケット・ジョンソン 岸田 衿子 Crockett Johnson
文化出版局 (1971/11)

はろるどは推定2、3歳の男の子。

真っ白な背景、手に持ったペン。

「ぼく、かべにえをかきたくなった」

はろるどは大きくまっすぐな線をひいた。

そしてうちをかき、まちをかき、おかをかき、やまをかき、くもをかき、大きなはろるどはとんできたひこうきをよけたりしながら(もちろんはろるどが描いたひこうき)、ぼうけんへでかけていく。

なんてことはない本だと、読み聞かせした時には私は思った。

後日、捨てようと思った壁紙があったのでお絵描き好きのコドモたちに与えてみると、なんと息子5歳5ヶ月、はろるどのぼうけんをなぞってた!

「おかーさん、あおるどのふしぎなぼーけん」

見れば、道があり、町があり、飛行機があり、海があり、陸があり、線路があり、鳥も花も。おっこちた穴も。
そして
「ねずみの穴におっこちた。ごめんごめん」
セリフも覚えてる…。

雲を忘れていたのに気づいてたいそう悔しがった。

ちょっと、ハハ感動しました。

ありがとうはろるど。
そして作家のクロケット・ジョンソンさん。

絵本ってすごいね。
素敵だね。

はろるどのふしぎなぼうけん



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月10日(月) 『茶席のきもの入門』山下 悦子★★★☆☆

茶席のきもの入門―決定版
茶席のきもの入門―決定版
』山下 悦子
淡交社 (2000/04)

きつけ学院の院長で茶人でもある山下悦子さんが四季折々の茶席でのきものの選び方、基本のきつけ、茶席でのしきたりなどを教えてくれる本。

なんといっても写真がいっぱい、きものがいっぱいなのが嬉しい。

さらに、出てくるきものが呉服屋の新品の売物(着るものというより見るものですね、あれらは)ではなく、講師や生徒さんの普段使いの(礼装もありますが)手持ちのきものだということ。
おかあさまからのお下がり、なんてのもあって、きもの好きの私、ものすごく嬉しくなった。

さらにお茶もほんのちょこっとかじっただけの私に、一年を通してこんな行事があるんだと教えてくれた点も評価。
初風炉、朝茶事、月見の茶、月釜、小間の茶、新席披露…。

読んでいて、 あああきもの着てお茶したいぃっ という気持ちがとっても高まりました。

同好の方、楽しんでいきましょうね。

茶席のきもの入門―決定版



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月07日(金) 櫻井 よしこ『何があっても大丈夫』★★★★☆

何があっても大丈夫
何があっても大丈夫
posted with amazlet on 05.10.09
櫻井 よしこ
新潮社 (2005/02/26)
おすすめ度の平均: 3.67
5 05/1〜3月『私のベストワンー夫婦愛で悩む人に読んで欲しい』
3 『何があっても大丈夫』を読んで
5 一家で読みました★


久々に素敵な自叙伝に触れました。

それも大好きな、尊敬している女性、櫻井 よしこさん。

ベトナム生まれ、ハワイ大学卒、海外の新聞社での勤務、そしてテレビのニュースキャスター。

ものすごい華々しい生い立ちを想像していた私は、この本を読んでそれが全く間違っていたことを知りました。

胎児の時にあわや自決の危機に遭遇。
ベトナム野戦病院での出産。
敗戦による帰国。
家族を捨てた父。
呼びつけられて働き手とされたハワイ生活。

貧しい生活の中で、彼女が人生を投げやりになったりしなかったのは温かな光があったから。

それは、聡明で前向きな母の存在。

「よしこちゃんならできるから、大丈夫」

「何があっても大丈夫」

「厳しいことを言ってくれる人は、学びが足りないと教えてくれている」

といつでも前向き。

私の祖母と母ともかぶる。
苦労してきたのに、絶対に愚痴を言わない。前向き。
だから、慕う人がいる。

そんな母を持ったよしこさんと私はエラい育ちっぷりの差ですが、それはおいといて。

よしこさんの優しさ、強さはこういう家庭で育ったからなのだろうな、と納得した。

それにしても、彼女の文章は本当に読みやすい。
美しい。
押し付けがましくなく、深く、優しい。
彼女が本当にそういう方だからなのでしょう。

彼女のようになりたいけどまぁなれないなりに頑張るとして、彼女を心から応援しています。

何があっても大丈夫



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月05日(水) 後藤啓子『正しい電話の受け方・かけ方―仕事の基本』★★☆☆☆

正しい電話の受け方・かけ方―仕事の基本』後藤 啓子
日本能率協会マネジメントセンター (2004/03)

今の職場で電話を毎日とりまくっている私。

もっとスキルを上げたいな、というかちゃんととってつないで、会社の顔として少しでも好印象をもっていただけるようにしたい、どうせならば、と思っています。
まぁその職場ともあと20日でお別れなんですけれども。

てことで、基本から学ぼうと読んでみました。

特別参考になることはありませんでした。
今やってることで、まぁまちがってないなと。

鳴ったらすぐ出る。
3コールまでに出られなかったら「御待たせしました」。

今の職場では5コールなってたりもして、以前の職場で鳴るがはやいか取っていた私にはびっくりでした。
社内の人に敬語使っている人もいて、忠告すべき?と思いつつ躊躇してしまう小心者の私。
さらに呼び出してもすぐには出ない、気が向かないと出ない、いるはずなのに出ない、という人もいたりして、世間知らずだったのねワタシ、と日々学んでいます。

ひとつ気をつけよう、と思ったのは「ゆっくり話すこと」。

ちゃっちゃか何でもやってしまいたい私、テキパキだったらいいんだけど、単なる慌て者なのでものすごい早口。
それが欠点だと思うので、相手様にちゃんと聞き取ってもらえるように落ち着いてゆっくり話すようにしようと思います。

最低限の電話のマナーが出来てるか、再確認するのによい一冊。

正しい電話の受け方・かけ方―仕事の基本



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月04日(火) 宮部 みゆき『孤宿の人 下』★★☆☆☆

孤宿の人 下
孤宿の人 下
posted with amazlet on 05.10.07
宮部 みゆき
新人物往来社 (2005/06/21)
おすすめ度の平均: 4.69
4 悲しみの涙>感動の涙 でした
5 久々に涙を誘う人物の創造
5 最終章は涙がとまりませんでした。


うーん。
どうも評価が高いようです。
泣けた?感動の涙?

私、もしかして相当の冷血女かもしれません。

確かに、「ええっこの人亡くなっちゃうの?」というびっくりと、「惜しい人を亡くしたなぁ」という感想、加賀様の覚悟とほうへの気遣い、そしてほうの名前にまつわるエピソードにちょこっとほわっとした気持ちになったことくらいの印象を抱きましたが、涙がもう止まらない…って。

どこで泣くの?

…冷血?

でもこんな私でも泣ける本はあるんですよ。
塩狩峠』とか『』とか。
宮部みゆきさんの本だと『鳩笛草』なんか、けっこう切ない気持ちになりましたけれど…ダメ?
おとなになる本』では号泣。
日本一醜い親への手紙』などは、泣けて読み進められず途中で未読のまま。今なら平気かな。

…てな感じで酷評ですが、次の作品に期待です。
震える岩―霊験お初捕物控』みたいなのを期待しています。
というか、『ドリームバスター2』の続きを書いてー!心から待ってます。




ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月03日(月) 宮部 みゆき『孤宿の人 上』★★☆☆☆

孤宿の人 上
孤宿の人 上
posted with amazlet on 05.10.07
宮部 みゆき
新人物往来社 (2005/06/21)
売り上げランキング: 430
おすすめ度の平均: 4.62
5 ひたすら泣ける時代ミステリー
5 宮部みゆきの新境地を開く傑作
5 泣けた!


やっとこ読めました。
大好きな宮部みゆきさんの、大好きな時代物。
それも上下巻。

で、半分読み終えて。

なんなのこれは?

時は江戸時代。
不幸なおいたちながら、城に仕える医師の親子の元に迎えられ、下女として働く素朴な娘、ほう。
引手という岡っ引き見習いとして働く娘、宇佐。
宇佐がほのかに思いを寄せる、聡明な青年医師、啓一郎。
啓一郎の妹琴江に思いを寄せる、短期な侍、渡辺。

ほうは、ある人物が屋敷に入って行くのを見かける。
あれは琴江様の……。

そして、琴江の毒殺。

同時に起こった事故で血まみれになった侍たち。

まるで、これから流罪となってやってくる、加賀様の所業をなぞるように…。

加賀様が運んできた災悪なのか、真相はなんなのか、ほうの運命は?

…というような時代物ミステリーなんだと思うけれど、どの辺りがミステリーなんでしょうか?
ほうが目撃したものが、実は「妖し」なものなのか?と期待したけど結局見えたまんま、とか真相はなんともあっけなく上巻でさらされてしまうとか、加賀様のお目見えまで引っ張りすぎちゃう?とか、この後はどうするの?と余計な心配をしてしまいました。

期待しすぎた私がいけないのでしょう。

でも、加賀様のお屋敷に奉公することになったほう、そして引手の仕事を突然奪われた宇佐、そして愛する人を殺され憎しみの募る渡辺一馬。
この面々の今後が気にはなります。

というわけで、『孤宿の人 下』へ続く。




ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月02日(日) 高田 勝弘『たった30日で鬼妻が仏妻に変わる!』★★★☆☆

たった30日で鬼妻が仏妻に変わる!

話題のメルマガを単行本にしたものだそうです。

コケにされ続けた夫が鬼妻を仏妻にいかにして変えたか。

夫婦関係だけでなく、一般の人間関係においても通用するというよりも大切なことが書かれていると感じました。

一言で言うと、「相手を大事にすること」。

愛されたければまず愛せ。
与えることによって、与えられる。
北風より太陽。
ありのままの「受容」。

そんなことを読みながら感じました。

妻を(または夫や姑や敵や仕事の相手やコドモ)を変えるコツは?
と思って読む方もいるだろうけど、やっぱね、違うんだよ。

他人を変えることはできない。

変えられるのは自分だけ。

自分が変われば相手も変わる。

そういうことなんだと思います。
そういうことも書いてはるし。

プラスのアプローチには、プラスのアプローチが返ってくる。
すぐ、というわけにはいかないけれど。
まぁ30日で!というのはかなり無理があるとは思いますが、そのくらいの気合いなら変われるでしょう、ということでしょうか。

夫婦関係のコツというよりは、聴く(聞くではない傾聴)ことの難しさや成功法則を教えてくれる、見た目よりも(失礼)ためになる本でした。

たった30日で鬼妻が仏妻に変わる!



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2005年10月01日(土) メアリー ランバート 『風水流がらくた整理法』★★☆☆☆

風水流がらくた整理法
メアリー ランバート Mary Lambert 越智 由香
産調出版 (2002/04)


本気でがらくたを処分したい人、読むとよいかも。
私はこの本を読んで、余計な物がなくスッキリとした部屋と清々しい空気、をイメージすることができました。
そしてそれを実現したい!という気持ちもわきました。

p17の質問表にまずノックアウト。

ええ、私は「がらくたため込み屋さん」ですとも。
免許皆伝です。
師匠とお呼び。

たとえば、
2、片方だけになったソックスやくたびれたストッキングが寝室の引出しの中に潜
んでいる。
3、1年以上前の雑誌が置いてある。
8、何の鍵か見当もつかない謎の鍵が引き出しいっぱいある。
20、コンピュータには2度と参照することのないファイルが詰め込まれている。

……すみません、やりまくりです。

と、まずパンチをくらってから、がらくたをどうするか、についての話がすすんでいきます。

まず、空間浄化の方法を紹介。
ちょっと宗教がかっているようでもあるけれど、暗示にかかりやすい人にはよいか
も。私はちょっとひきました。
まぁ風水だし。

そしてがらくた除去計画へ。

がらくたチェックリスト(p31)を参考にして、はじめの1歩を踏み出そう。
家の各所ごとにアドバイスが続きます。

リビングルームは和やかさとくつろぎの場所。
そのために不要なものは処分しよう。

捨てられないというのは、未来より過去にとらわれているということ。

それでは人生を楽しめない。

バスルームは魂を清める場所。
水とお金は関連していて、淀んでいるとお金も逃げる。
うちが……なのは、そういう理由ですか……とほほ。

などとまぁ参考になりました。
すっきりしたインテリアや収納具などの写真も素敵で、こんなうちにしたい〜!と動機づけてもくれました。
さっぱりしたあとの、スッキリした状態をキープするためにも時々ぱらぱらするといい本かもしれません。

風水流がらくた整理法



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。


 前回読んだもの  これまで読んだもの  この後読んだもの



あなたは 人めの活字中毒さんです
まき [MAIL] [捨ててスッキリ。キレイに暮らす。]
[本を読んで町へ出よう。]

Google