あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2007年09月24日(月) それがあきれるほど遠くにしかないのを知ってる





恋を、しなければよかったと、何度何度思っても、



囚われる。
そうしていつも、
何故このひとはこんなにも、囚われる僕を見て喜びでも迷惑でも哀れみでもない目をしているのだろうと思う

離れれば離れるほど心が自由になるようで、
会えば囚われる、そうわかってはいても
大丈夫だと思ったんだという言い訳を考えてでも
こころがあのひとの、
穏やかな底知れぬ目を見たいと願って死にそうになる





絶望を知ってる。
そのことはただ僕の力であり拠り所であり、そして果てしなく僕を打ちのめす









↑fly me to the moon.

My追加





心が欲しい。
まっさらな心が。
誰の夢も見ず、焦がれもせず、憧れるすべての前でちゃんと息ができる心が。
最期の日は遠く夢のようでただの将来でしかない不安定で溌剌とした心が。





こころがほしい。
あのうつくしいひとにもゆらがないこころ





2007年09月23日(日) しのぶれど





ひとを思い出しながら、目の前の
息が満足にできなくてどうしようかと思った。

 こんなときうまく涙とかの小道具が使える女だったら良かったのにと思う

ひとはやさしい。残酷に
声も言葉も何ひとつ変わらない。

 だけどもうどこへでも逃げて行きそうなひとではない

淡々と、そう思いながら話を続けているのに
いくつかのキーワードで思考も言葉も何もかもがフリーズしてしまう。

 ソンナコトヲ訊ケル間柄デハナイデショウ
 それがあなたに何の関係があるのか、
 ソンナコトヲ訊クノハ何カ意図アッテノコトカ

くしゃり
あの頃よりもずっと柔らかでおとなしい髪に手を触れて思う、
触れてほしい、僕に、その美しい手で僕に。

 この世は地獄、あなたがいてもいなくても。

あなたの世界は単純で、僕はそこに生きられない。
目の前のひとは悪魔で神様で、そしてかけがえのない友人ですと主張できればどんなにか。

 恋はここに、死ぬまでここに。

言葉にできる日が来ればいい。
そう思いながら言葉にすればその醜悪さに身悶える心地がする。
ひとの美しい指が手に触れる。
それだけで僕は震えてしまう。


何故、会ってもいいと思ったの


それだけの問いに問いを返す、何故会いに来た、と。




赦すとは何だろう。
恋とは。心とは。
触れられるこの身の内に沸き起こる劣情とは何だろう。

 求めよ、と謳う聖書の言葉はいつも空々しい










↑祈らずに済む方法を教えてくれれば。

My追加





2007年09月17日(月) ねがう





そうして

押し殺した息と表情と仕草の下に
小鳥のような心臓を隠して
いつも想像の中ではおぼろげな その顔を見ているのだろう

もう真実など知りたくもない。

呼ぶ名もなく
頭の中でいくつもの殺害計画を練りながら
穏やかに感情を殺し
わらう
感情が昂らなければいい。
過去を思い起こさなければいい。
願う幾つものことが叶わないのを知ってる。
それでもこの真摯さが何かを奇跡のように連れてくればいいと思う









↑いつか壊れる日までは。

My追加




2007年09月13日(木) ここに、恋と平和





夢を見る。穏やかな夢だ。
平和な、歩く傍に何が落ちていても驚かないような。


アルコールが急に欲しくなって一杯だけ流し込んでから寝ると、いつになく穏やかに眠ってしまって思わず寝坊。
参った。
こんなに穏やかに眠れるのだったらこれからも続けてしまいそうで怖い。

怖いのは何かに依存して生きること。
惑溺するのはほんの数瞬があればよくて、逡巡は長くても手を伸ばせば諸共に堕ちてしまう。
心が融かされてしまうのは本当に速い。
そして決して元には戻らない。一旦溶けたものが凝固した跡はとても汚いのに。


 **


なんだか、とても努力しているな、と思う。
同時に、僕は本当に馬鹿だなと思う。
何度でも。

もう少しで忘れられたんじゃないのか、とか。
それを望んでいたんじゃないのか、とか。
弱々しく、大丈夫だと思ったんだ、と僕は反論する。
今度こそ大丈夫だと思ったんだ。


生きていくのは本当に難しい、と思うのはこういうときだ。
心を心と思わずに生きていくのは本当に難しい。


神様。
いつかここに、平和が欲しい。










↑だからそれは、神様の名の下に

My追加






2007年09月09日(日) 売約済みの日曜





朝からぼんやりと、シミュレイト。
以前はイチからジュウまでできていたそれが、今はできない。
なんだか嘘くさいので。
あえてしないようにしているので。
理由はいくらでも付けられるけれど、ただ何だかいたたまれない感じになる。


 *


あのひとと会うときはいつも、他のひとと会うよりもずっと前に連絡があって、
日取りが決まればしばらく連絡がなく、
それから予定日の何日か前に時間の連絡が来る。
こちらからは特に何も言わないし聞かない。
いつの間にかそういうサイクルになってしまった。
前に2日前になっても何も言ってこなかったときがあって、そのときは前日の朝にメールを入れてみた。
とりあえず忘れられていたわけではないらしい、というのはわかった。
ただあのひとの僕に対する距離はよくわからない。
もう何年も何年もずっと。


 *


この時期、日が落ちてくるとどうにも魂がどこかへ行ってしまったような気がして虚しい気持ちになる。
ただ「あつい」、とかそういう言葉のようなものが脳裡にぽつぽつと浮かぶ。
あのひとのことはいつもおぼろげだ。
考えているのに考えていないような。
考えたいのに考えないようにしているような、そんな居心地の悪いおぼろげな安堵感。
意図的にそういう風にしてしまったのだから構わない。
ただなんとなく、自分を浪費してしまっているような気がする。


 *


恋とか愛とかの話になるとよく思う。
僕はそんなところまでは行けない。
心を追いつめて、今ようやく安全地帯まで戻ってきたところなのに、これ以上どこまで出撃して行けばいいというんだろう。
・・・なんて。
ずいぶんヘタレになったもんだ。


 *


心を追いつめてギリギリのところにいつも綱渡りのようにふらりと立っていたひとは、風にあおられたようにあっけなく境界を超えた。
そのことを僕は許さないしそのことでまだ随分と痛む。
ただ僕はおそれることを覚えた。
結局ひとのようには生きられない僕自身のことを理解したとでも言おうか。

あのひとはただいとおしく理由もなく恋しくて僕はそれが怖い。


 *







↑あえて誰にも言わずに。

My追加



恋しい恋しいと言えばひとは痛ましげに僕を見た。
今なら、ひとを失ってようやく今なら、ひとの言いたかったことがどことなくわかるのに。


 *


昔使っていた香水の蓋を開く。
青臭く芝居じみていた遊びのようなあの頃の感情のやり取りを、脳ではなくてカラダが思い出しそうで、しまった、と思う。
脈絡もなくあのひとに笑ってほしい、と祈るように思う。
いつまでもどこまでも同じように心が形を変えずにあることを僕もあのひとも求めたのだと思いたい。
そして変わらず浅はかなこの心があのひとに惑乱するのを止めようがないことも、ただ誰かに赦してもらいたい。
どうかここに、居なくても、カミサマ、

この罪深き哀れな魂に御恵みを垂れ給え





Agnus Dei, qui tollis peccata mundi,
dona eis requiem, sempiternam requiem.



2007年09月08日(土) 足して引いて。






落ち込まないといえば嘘になる。
だけど何で傷付くかも、今となっては自分で選ぶことじゃないかと思う。


 *


暑さ以外は素直に嬉しい休日。
ある程度スケジュールを立てて動くのも悪くない。
ちょっとこの先の予定がたぶん週明けには目安がつくので、それから少し活動的になろうかとか考えながら、それでも今日は別の目的でいろいろと動いた。
今のうちに遊びたい気分を使い切ってしまいたいような。








↑交渉次第なはずだったのに

My追加




明日を少しずつ削りだしていくのと同じように、昨日も少しずつ削り取っていく。
残るものが無いように同じだけを刻み、同じだけを消す。
たぶんこういうことを効率的というのだろうと思う







2007年09月03日(月) 見下ろしている。




水槽に
青い石とくらげと 氷のような 滑らかなガラスを入れて
ネオンのような灯りを下ろし ずっと
上から覘いている


大きな水槽は
時折てのひらでたぷたぷと波を作ると
あおく
波がネオンのあかりを反射して 光り
まるで凝縮したオーロラのように
くらげが
波に戸惑いふわふわと長い手足を絡ませながら ながれてゆく


南極の 海は
こんなだろうかと
海底に沈むこおりのようなガラスをひろいあげながら
溺れる人魚姫のようなくらげを見ている


浸す指先はすぐに 凍りついてしまって
揺れる藻のような髪も やがて
絡まりあいまとわりついて沈んでゆく
いつかひっそりと
死んだ珊瑚のように
塩の柱のひとつみたいになる


見上げる水面は
青いガラス
透かして光が ネオンのように落ちてくる
濃いあおの
つめたいなみ
閉じた瞼からなお染み入るなみだ


王国は南の果て
オーロラの滝の下
あなたの目に映る青さの全て



 < 過去  INDEX  未来 >


周防 真 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加