土曜日生まれは腰痛持ち

2008年02月28日(木) 頭蓋骨を抱きしめて

本日の日記タイトルに、特に意味はありません。
強いていえば、神保町花月のプログラムタイトルです。
若手お笑いコンビ・カナリアが主演とか。
やはり彼らが主演だった「4.5階の狂気」は
よしもとファンダンゴで見て、なかなかおもしろかったし、
『頭蓋骨…』は脚本・主演が同じ組み合わせとのことで、
非常に興味を持っていました。
3月には大阪でも公演があるようで、うらやましい限りです。
神保町花月の舞台は、ファンダンゴで
少しずつ放映してくれていましたが、
そのファンダンゴも3月いっぱいで放送終了ですから、
ソフト化でもされない限り(望み薄…)
私のような貧乏暇なしの地方在住者が見ることは
できないでしょう。

ところで、この『頭蓋骨…』の演出は、
ザ・プラン9の鈴木つかささんです。
一応2月いっぱいは「元」をつけなくてもいいようですが、
このたび、脱退することになったようです。
今年2月17日のR−1ぐらんぷりで、
同じくプラン9メンバーのなだぎ武さんが2連覇を達成したとき、
ウィキで「4人のメンバー」云々の文を見ないことを祈る…
というようなことを日記に書きましたが、
当然そのとき念頭にあったのは、なだぎさんの独り立ちでした。
そして、それもあんまり歓迎はできないけど、
ある程度は仕方のない流れなのかもと思っていたら、実は!と。

リーダー久馬さんは、ズキさん脱退について、
自分たちを片側5車線の道路になぞらえて
「よく見ると、1本だけ逆方向に走っていた」
と表現していました。
正直、こんなときまでうまいこと言わなくても
いいのにと思わないでもない、言い得て妙な形容です。
久馬さんなりのショックの表現なのでしょう。
脱退の話自体は、結構前から出ていたようですが。

鈴木さんは小柄で女装が似合い(女性っぽいしぐさも絶品)
演技がうまく、物まねも小器用にこなす人で、
演劇が大好きだそうです。
だから、いっそ舞台役者への完全な転向というのも
あるのかもしれません。
自身のブログで、
「一旦プラン9を離れます」という言い回しだったので、
また戻る可能性も?と思ってもみますが、
あれこれ考え合わせると、期待するだけがっかりな結果に
終わりそうな予感もあります。
今後芸人として、また舞台演出家として、
全く立ちゆかなくなるわけではないだろうし、
メンバーそれぞれが納得いく形で活動できるのが
一番いいんだろうなと、
無理やり納得したふりをするしかありません。

お〜い!久馬脚本 鈴木つかさ演出「なゐ震る」



ああ、『頭蓋骨…』見たかった。
プラン9ファンが、あちこちのブログなどで
「ズキさんらしい演出」と書いていたのが
どのように「らしい」のか、気になって仕方ありません。
便利だけれど、何一つ実体を掬えない言葉でもあります。



2008年02月26日(火) 烏龍パークを応援します

CSよしもとファンダンゴでは、
平日は午後4時から9時まで、
東京・渋谷の無限大ホールから生で
「よしもと∞」を放送していますが、
そのうち、4時からほぼ5時半までは、
ageageライブと言われる若手芸人のネタが見られます。
(深夜と早朝に再放送あり)
このうちBage、Cageは、月末の入れかえのために
ホール観覧者と視聴者によるケータイ投票の対象になるのですが、
当然ながら、投票できるのは生放送の限られた時間だけです。

今は、1位100点、2位90点…というような
順位点方式になってしまったのですが、
以前は、投票数がそのまま単純に得票数になっていたので、
曜日によって大分偏りがありました。
殊に、スタジオ観覧者の投票は5倍づけ(要パスワード)なので、
トーク形式の1部・2部演者の人気によるところが大きく、
不公平があったのでしょう(よーしらんけど)。

以前、自分のひいきのコンビがAage残留するかしないかの瀬戸際、
リアルタイムで見ており、携帯も手元にあったにもかかわらず、
ある事情により投票ができず、まあいいや…と思っていたら、
1票差でBに降格してしまったことがありました。
公民の教科書や新聞以外の場所にも、
「1票の重さ」という言葉は存在するのです。

4時台という微妙な時間、
外に買い物に出ていることもあるし、
私は仕事に区切りがつかず、
次女がディズニーチャンネルなどを見ていることもある。
そんなわけで、なかなかリアルタイムで見るのは難しいのですが、
ずっと見ているうちに、
「この人たちが出る日だけは外せない」という日が
固まってまいりました。

烏龍パーク(うーろんぱーく)
まさに、ageaegを見ていなかったら知ることのないコンビでした。
(悪名高き土曜の夜のコント番組にも出演歴がありますが、
覚えていない…)
若手といっても、もともとは大阪NSCの15期とのことで、
M−1でいえば、
既に出場権を失ったぐらいの人たちと同期ですから、
私が知らなかっただけで、芸歴は長いようです。
wikiを見ると、
印字しても紙1枚で用が足りそうなくらいしか項目がなく、
よく知りたいと思っても、情報が非常に少ないのですが、
日常生活の中の、ちょっとおかしな非日常を切り取り、
ごく平易だけれどもベタベタではない言葉で表現していて、
妙に印象に残る人たちです。



2008年02月24日(日) こわっ/甘党支持者へのお知らせ(イラっと来た日バージョン)

YOU TUBEでこんなの拾いました。

NAMIKIBASHI "TRASH BOY"



YOU TUBEで黒めのネタを拾って見ると、
なお一層、「それっぽさ」が出ます。

***********************

去る22日午前中、お仕事1本メール納品した後、
近所の書店に行きました。

これが入荷していないかなーと思ったのです。
11月に予約し、手ぐすね引いて(でもないか)待っていました。
2月22日発売だから、当日電話が来るかと思っていたのですが、
11時現在まで、まだ来ません。
もし通常版の方が店頭に並んでいたら、
とりあえず尋ねてみようと思ったら、
案の定、平積みになっていました。

「ひょっとして、これ入っていません?」と聞いてみると、
従業員は、無言のままどこかに引っ込み、
しばらくすると、もう1人ほかの従業員と1箱ずつ持ってあらわれ、
予約リスト?か何かをチェックした後に、
またまた無言のまま会計を始めるではありませんか。
とりあえず、「この店で自分を入れて最低2人は予約したのか」と
わかる光景でした。
要するにもう1人の予約者にも、
当然のようにまだ電話を入れていないのでしょう。

従業員の態度は、終始カンにさわるものでした。
沈黙の行か!とツッコミたくなる、
不安を誘うようなだんまりぶりで、当然、ニコリともしません。
挙句、「ちょうど入る袋ないんでー、テープ張りまーす」
私はいつものように自転車で来ていたので、
家までは、かごに入れていくからいいとしても、
これではコンビニに寄るのも一苦労です。

まあ、ちょうどいい袋がないのは仕方ないとしましょう。
そんなに大きい箱でもないのに、
ゲーム機本体扱っている店で、この程度の袋ないかねと
不思議に思わないでもないんですが、そこも突っ込みません。
たださあ、
心持ちでいいから、申しわけなさそうに言えんかね!
テープの張り方も、どこか1カ所にマーキング程度ではなくて、
箱の封をした部分に垂直になるように、
ぴーっと1本渡すような張り方でした。
一事が万事というか、「なんてデリカシーないんだ!」と、
こんな些細なことにも腹が立ちました。

本当ならば、ここで具体的な店名を書きたいところですが、
(レシート見れば、担当した従業員の名前もあるし)
武士の情けで、そこはやめておきます。

モヤモヤがおさまらない状況で家まで自転車を走らせていて、
コンビニで振り込むものがあったのを思い出し、
一たん家に帰るとまた忘れそうなので、
箱を無理やり小脇に抱え、寄ることにしました。
ついでに、昼食後のデザートを買おうかと思ったのです。
クサクサしているときは、
ちょっとぜいたくな甘いものを買うに限ります。

グリコ デザテリア
キャラメル&アップルシナモン 190円


ちょうどぴったりなリンク先が見つからなかったので、
文字だけ並べてみますが、
「アップルパイをアイスクリームにしました」
という感じの一品です。
アップルパイにアイスクリームを添えるのがお好きな方にも
それはくどいなーという方にもおすすめです。
さっぱり&しっとりのバランスがいいぐあいで、
しつこくない甘みと強過ぎない風味がたまりません。
値段も、「ちょっとぜいたく」にぴったりの線では
ないでしょうか。

食えない従業員にイラっときたけれど、
コミックは当然のようにおもしろかったし、
スペシャル付録も気に入ったし、
アイスクリームはおいしかったし、
何とか挽回した思いです。

この日は、下の娘の宿題が終わったのを見計らって
カラオケに行きました。
今流行っている歌は全く知らないので、
アニソンと懐メロ(あくまで60年代後半生まれのソレですが)
ばかり歌っていました。
自分でも結構よく歌えたと思うのは、
日吉ミミ、ではなく、中島みゆきのぺージにあった
「世迷い言」でした。
(セルフカバーしてたのか?知らなかった)
「♪ヨノナカバカナノヨ」
今は亡き阿久悠氏の傑作詞がみゆき節によく合い、
やっぱり名曲だなあと思いました。



2008年02月18日(月) ひとりリレー小説「お弁当持って」第2話/その他、雑記

(第1話【2月9日分】あらすじ)
模擬試験の朝、寝坊をしてしまった「私」。
まだ大急ぎすれば遅刻を免れる時間ではあったが、
前夜から仕込みをした弁当食材をむだにするのがはばかられ、
高校入学以来初めて学校をサボってしまう。


小心者が時々非常に大胆になることは、
多分みんな知っていることだ。
なぜなら大抵の人は、自分の小心ぶりを気にやむことで、
ライフタイムの2割は費やしているだろうから。
そして、その大胆な振る舞いが全く長続きしないことも
悲しいかな、経験として知っているものだ。

「何時になったらこの携帯鳴るかな」
余裕しゃくしゃくでディスプレーを覗き込む時間は、
情けないほど短かった。
バックライトがぱっと消えて、待受画面が見えなくなった途端、
私は、今まで全く知らなかった
「取り返しがつかない感」を味わうことになる。
担任である「ゴンさん」こと権藤先生の番号もアドレスも
メモリーに入ってはいたが、
多分、校内では電源が切られているか、
留守電モードになっているかだろう。

私たちの高校は、
生徒の携帯電話持ち込みは許可されているが、
校内では原則として電源を切り、
通話などが必要なときは、休憩時間に昇降口で行うと決まっている。
とはいっても実際には、サイレント状態のマナーモードにして
電源を入れっ放しにしている生徒も結構いる。
しかも、まだ始業(というかテスト開始)前なので、
うまく滑り込めれば、何とか「連絡」がつくはずだ。
私は、生真面目に電源を切っているであろうゴンさんに、ではなく、
同じクラスで一番仲のいい瑛子にメールを入れることにした。

「今日体調が悪いので休みますって、ゴンさんに伝えてくれない?」
瑛子は勉強ができるだけでなく、察しもいい子である。
深く詮議するでなく、「わかった。お大事に」の一言だけ返してきた。

もともと胃腸系が弱点である私は、瑛子の返信を読んだ途端、
複雑な安堵感からお腹が緩み出した。
これである意味、仮病ではなくなったとも言えるのだが、
自分としては、ごくごく日常的な「くだし」にすぎなかった。

一応の連絡も済ませ、トイレにも行くと、
部屋の中に澱んでいたものが何かにかき混ぜられたみたいな、
何ともいえない空気を感じた。
今日1日、私には思わぬ休暇ができたのだ。
決して胸を張れることではないが、
ほかならぬ自力でつかみとった休暇である。

とにかく、米を炊くことにした。
たっぷり水を吸い過ぎたので、うまく炊けるかわからないが、
何しろこのままでは、朝ご飯もお預けをくらっている状態である。

フライパンに油を敷いて、
コロッケの表面に焦げ目をつけるように揚げた。
油の処理が結構面倒なので、揚げ物はよくこの方法を使う。

唐揚げなど、内部への火の通りが心配なものに関しては、
さらにオーブントースターにかけることもある。
そうすると、お昼に食べるころには、
すっかり冷めて固くなっているのだが、
朝、トースターの天板を取り出したときに見た、
じゅう、じゅーうという、いわゆるシズル音を思い出すと、
「記憶」が結構おかずになったりするのだ。

朝御飯用の味噌汁を、昼の分まで多目に作ってみた。
近所のスーパーで5枚298円だったサンマのみりん干しを
1枚だけ焼いて、
作っておいた切干大根の炒煮と一緒に朝ご飯のおかずにする。

お昼はやっぱり、いつもの弁当箱に詰めたい。
せんキャベツを少しだけ敷いた上にコロッケを載せ、
切干大根は、汁をしっかり切らなければいけない。
98円でたっぷり300グラムも入った柴漬けは、
いかにも安っぽい色と味だが、妙に口に合う。
高校卒業と、柴漬けを1袋使い切るのと、どちらが先だろう。
柴漬けの方が長く居座って、
1年ぐらい留年しないと釣り合わないかもしれない。

とんでもない理由で学校をサボった日は、
さらにシャレにならないことを考えてしまうものなのか。

御飯は40分弱で炊けた。
立ちのぼる湯気の匂いは悪くないけれど、
食味や舌触りは保証の限りでない。
5分ほど蒸らしてから杓文字を入れると、
そう悪くもなさそうだった。

今日はたまたま模擬試験だったが、
そもそも私の学校は、
土曜日でも自主学習の名目で登校することが多いので、
土曜朝9時台にやっているテレビ番組を見ることはない。
テーブルセッティングをして、スイッチ入れると、
全国区の割に首都圏しか扱わない情報番組が始まり、
初めて見る女性タレントたちが、
今売れている小説を書いたお笑い芸人にインタビューしたり、
美しいスイーツを頬張ったりしていた。
17年生きてきて、毎日まじめに勉強していても、
知らないことってたくさんあるなあと感心する。

さっき覗いた携帯のディスプレーの端っこに、
天気予報の「晴れ」マークが出ていたような記憶がある。
窓辺の遮光カーテンを開け、部屋の電気を消してみると、
私のサボりの理由は、実はコレだったかと勘違いされそうなほど、
淡く鮮やかな水色の、透き通った冬の晴れ空が見えた。

(第2話 了)

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ここ「エンピツ」は、使い勝手が悪くないので
6年の長きにわたってお世話になっているのですが、
1日に1本しか書けないのが、難といえば難でしょうか。
上記の「第2話」をアップしたのが
夜中の2時ぐらいだったのですが、
今、午後4時10分です。
家族を起こし、飯を出し、弁当を持たせ、
下の娘に宿題が終わった後におやつを出し、
振り返れば、
自分が食べるんでもない食べ物に今日だけで3回もかかわった、
もうそんな時間です。

昨日は『爆笑レッドカーペット』のOAもありました。
正直、何か畑違いの有名人がいろいろ出てきて
微妙に見当違いな感想を述べ合うという、
往年の「ボキャブラ天国」的なにおいは否めないものの、
毎回楽しみにしている企画です。
誤解のないようにつけ加えますが、
ゲストは皆さん、きっと「いい人」なんですよね。
まじめに答えていらっしゃるもんなあ。
正直、それが「いらんっ!」のですが


連覇にして最新、最新にして連覇のR−1王者なだぎさんは、
今回は、演芸大会に参加するおっさんの体で
R−1と同じ「ややこしや〜」ネタを披露していました。
○○と○○が似ていて見分けつかない、という発想自体は
昨年のディランネタと同じようなものだし、
偏になだぎさんのキャラ勝負みたいなところはあるのですが、
おっさんのスーツの番号札が「90210」になっていたのが笑えました。
封印した(と、本人が言ったのかは不明)ディランは、
まだおっさんの胸元にいた!ということで。
ディランのモトネタになった
『ビバリーヒルズ高校白書』及び『青春白書』の原題は
『Beverly Hills 90210』で、90210はビバリーヒルズの郵便番号


世界のナベアツことあつむさんは、
ネタそのものよりも、司会の今田さんが2人がかりで
相方山下さんの持ちネタ(と言っていいのか)である
「OMORO」を流行らせよう?としているのを見て、
何とも切なくなりました。
「やりすぎコージー」の「ケータイ大喜利」コラボ企画のとき、
そのあまりのしょーもなさのため、
仕切りのバッファロー吾郎・木村さんに
「2,000円あげるから帰って」とまで言われた山下さんですが、
実のところ、相方にも先輩にも恵まれてます。
正直、ジャリズムまた解散すればいいのにと、
大阪時代の2人のことを何も知らんくせに思っていたのですが、
「もう、2人で行けるとこまで行ってちょうだい」
という気持ちにだんだんなってきました。
自分と同じ1968年生まれの芸人は不作という印象もあるので、
そういう意味でも頑張ってほしいなと。



2008年02月12日(火) R−1・2008決勝進出者発表

公式ページによると、
次の8名に決まった模様です。

あべこうじ(吉本興業 東京)
H・A・P・P・Yでおなじみ?の、ウザさが売りの人。
実力はあると思うので、頑張っていただきたい(2006年2位)
芋洗坂係長(トリガープロモーション)
2回戦を少ししか見ていなかったので、全く存じなかったのですが、
準決勝を見た人によると、なかなか評判がいいようです。
昨年M1に置き換えると、「サンドウィッチマン枠」でしょう。
COWCOW山田よし(吉本興業 東京)
どちらかというと、相方多田さんの方が目立つ存在なので、
ここはひとつ、キャラの定着のためにも頑張ってくださいとだけ
申し上げ、ネタ楽しみにしています。
世界のナベアツ(吉本興業 東京)
とりあえず、今年の本命はこの人でしょうね。
土肥ポン太(吉本興業 大阪)
昨年に続いての決勝進出。
40近いオッサンとは思えない、愛らしく芸達者な八百屋さんです。
鳥居みゆき(サンミュージックプロダクション)
最近話題の長身美人で、好き嫌いが分かれる芸風。
何らかの爪跡を残すことは必至でしょう。
中山功太(吉本興業 大阪)
返り咲きおめでとう!
DJモンブランより対義語ネタの方が審査員にウケそうだし、
ひょっとしたらひょっとするかもという予感も。
2006年M1に置きかえたら「チュートリアル枠」ってことで。
なだぎ武(ザ・プラン9)(吉本興業 大阪)
もちろん、ディランではないネタだろうし、
楽しみは楽しみなんですが、
仮に、目に見えない「プラン9枠」が存在するのならば、
ヤナギブソンが見たかったなー。

常連組では、友近、バカリズムが落選しました。

そんなわけで、ナベアツは別格として、
中山功太を特に応援する所存です。
何となくサプライズが起こりそうな顔ぶれではあるので、
とにかく、日曜日までマジメに仕事して備えます。
どっちかというと、ファンダンゴで放送予定の
準決勝ダイジェストがより楽しみだけど…



2008年02月09日(土) ひとりリレー小説「お弁当持って」第1話

「人の顔」の記憶は2週間で書き換わるという、
余りにも断片的過ぎて、
どう解釈したらいいかわからない情報を得た。
多分、「ふと鏡を見て感じる違和感」を説明するには
十分過ぎる情報なんだろう。
私はもっとマシだったはず、あるいは、私ってこんなにイケてた?と、
どっちにしても、並みの羞恥心があれば、ちょっと人様には言えない、
あの気持ちである。
2週間というのは、長くて短い。
例えば、生々しい話をすれば、
ある程度の年齢と「心当たり」を持つ女の人は、
よほど生理不順でもない限り、2週間「遅れた」ら、
産婦人科にかかることを考えるだろう。

顔の記憶がそんな感じなら、思考とか意識はどうか。
下世話な話だが、数字選択式宝くじのハズレ券収集を趣味とする私は、
昨日までは
「どうせ当たらないんだから、つもり貯金でもした方がマシ」
と考えていても、
その翌日には、
「今日は「来そう」な気がするから、ドーンと張り込んで、1,200円分買おう!」と
自分スケールで太っ腹な気持ちになったりすることが間々ある。

宝くじ抽選はないが、仕事は山ほどある土曜日、
私は、突然、小説を小分けにして書きたくなった。
それも、プロットや登場人物や構成を丹念に考えるんじゃなく、
全くの行き当たりばったりで。
昨日と今日とじゃ考え方が全く逆になっていることもある人間である。
独りでリレー小説を始めても、
意外と自分でもわからない方に転んだり突っ走ったりするんではないかと
思ったのだ。
もっとも、明日になったら、
「こんな面倒くさいこと、何でやろうと思ったんだろう」と
思ってしまうかもしれないが。

せめて三題噺にしようと思った。
まず、自分で出した「煎餅」。これは見たばかりの夢による。
それから、模試のため朝から留守の長女にエールを送らんと、
「模擬試験」。
そして、次女に「何でもいいから言葉を言ってみて」といったら、
「リス」と言った。
朝方トゥーンディズニーで見た、
「チップとデールの大作戦」のせいだろう。
「煎餅」「模試」「リス」で書き始めることにする。

まあ、時間が許すようでしたら、読んでみてください。


私は夢の中で、
大量の塩煎餅をバリバリとかじっていた。
それも、なぜか仰向けになってかじっていたので、
かけらが目に入ってくる。
唇も、まるで海から上がったときみたいに、
シオシオのシワシワになってしまった。
我ながら、バカっぽいことをしているなあと思いながら、
それでもかじるのをやめないでいたら、
知らないうちに目が覚めていた。

一応、携帯電話でアラーム設定してはいたのだが、
目が覚めたのは、夢の中のリアルに煎餅をかじる音のおかげだった。
のみならず、目に入ったかけらのせいもあったかもしれない。

私は、愛らしいリスのマスコットでおなじみの
携帯電話会社のカスタマーである。
家……というか部屋には、固定電話はない。
人口7,000人の村から、
バスと電車を乗り継いで1時間半かかる人口30万のこの町で、
高校に通うためにひとり暮らしを始めて、
かれこれ2年弱である。
ひとり暮らしを始めるときに、
八つ年上の姉が買ってくれたのが、
オレンジのボディーの携帯電話だった。

姉は、やはりこの町の高校を経て県都の大学に行き、
小学校の先生になった。今は出身地の隣村に赴任している。
姉が高校受験の頃、私の学校は男子校だったので
受験すらできなかったという。
「あの学校に入れるなんて、名誉なことなんだよ。
毎朝きちんと起きて、サボらず行きなさいよ」と
目覚まし時計のつもりも込めてプレゼントしてくれた。

姉は私に甘い。
自分は片道1時間半、ほぼ皆勤で通ったが、
そんな苦労は私にはさせたくないと、
下宿ができるように両親を説得してくれた。
親戚や知人もなかったので、
母親は、まずは賄いつきの下宿を探そうと言ったが、
私の性格上、それは合わないだろうと、
学校の周辺でいい物件を探してくれた上に、
仕送りの補助まで申し出たらしい。

よくよく考えると、あのときの姉の高揚ぶりは、
かわいい妹のためというよりも、
自分がしたかったことを妹にさせて、
追体験しようみたいな意味もあったのかもしれない。

どちらにしても、私がかなり恵まれた高校生であることは間違いない。
「恵まれた高校生」への答えとして、
気ままにわがままいっぱいに暮らすより、
健気で感心な高校生になることを、私は選んだ。
なぜならば、非常にプライドが高いからだ。

実家にいた頃は、ホットケーキを焼くのが関の山だったが、
料理もまめにするようになった。
弁当もほぼ毎日手づくりしている。

夜中の1時近くだったが、
テスト勉強に飽きて、気分転換に弁当の仕込みを始めた。
冷蔵庫にあるもので、何とか作れそうだったのは、
コロッケ(ツナ入り)、切干大根の炒煮、卵焼きくらいである。
卵焼きは朝でも何とかなるが、
ジャガイモをゆでてつぶしたり、
切干大根を戻したりする作業を考えると、
今やるべきことがたっぷりある。

AMラジオをつけると、中高年向けの番組をやっていた。
「ラ・クンパルシータ」というタイトルは知らなかったけど、
聴いたことのあるタンゴの曲を聴きながら、
コロッケに衣をつけ、
ニンジンと一緒に炒煮した切干大根に
味がしみたのを確認したところで2時になっていた。
7時に起きるとして、5時間は眠れる。
安心して布団に入ると、そこから寝つくまでの記憶がないほど
ぐっすりと寝入ってしまったようで……
煎餅をかじる音で目を覚ましたときには、
「8時15分」の表示が、携帯のディスプレイに確認できた。

学校までは歩いて5分の近さなので、
大急ぎで身支度をすれば、
寝坊したことを悟られない程度に繕って、
さらに遅刻もせずに学校に行けるかもしれない。

が、そうしたら、お弁当はどうなる。
冷蔵庫で眠っている
揚げる前のコロッケや、切干大根や、大好きな柴漬けの立場は?
さらに、7時には炊き上がっていて、
しゃもじが入るのをジリジリしながら待っている、
炊飯ジャーの御飯は?

本当はかなりのパニック状態になってもおかしくないのだが、
私はなぜだか、自分で自分が理解できないくらい冷静だった。
まずは台所に立ち、炊飯器を触ったら、
全く「ぬくもり」を感じない。
つまり、最初から御飯が炊けていなかったのだ。
内釜には、6時間以上水に浸されたお米が
入っているだけである。

ジャーの蓋を開けられた軽い衝撃でゆらゆら震えている、
米を浸した水を見ているうちに、
「今日はサボろう」という選択肢が頭に浮かんだ。

「どうせ模試だけだし、別にいいんじゃない、そういうのも」
私の口をついて出てきたひとりごとは、それでも聞き手を探した後、
あっさりと空気と同化した……ような気がした。

「お姉ちゃん、ごめん。私は今日はサボります」
窓を開けて、姉が住む村と思われる方に向かって、
手を合わせて詫びたら、
罰当たりなことに、すっかり気が楽になってしまった。

「体調が悪いので、今日は休みます」
この一言を、どう学校に伝えたものか?
たとえどんなにたやすいことでも、
経験がないことは難しそうに思える。
「大事な模試だから、張ってでも出てこい」的なことを言われたら、
はて、どうしたものか(まあ言わないだろうけど)。

もしもこのまま連絡なしで学校へ行かなかったら、
何時ごろ、この電話が鳴るかなあと考えながら、
ぼんやりとディスプレーを眺めているうちに、
バックライトが消えた。
(第1話 了)

この話、続くのか?



2008年02月01日(金) 世界のナベアツ

2月になりました。
お笑い好きにとっての2月は、
ピン芸人コンテスト「R−1ぐらんぷりの月」です。

去年あたりから、
「3の倍数と3のつく数字のときアホになる」ネタを披露している
“世界のナベアツ”ことジャリズム渡辺あつむさんが、
2008年は絶対来る!と思っていたのですが、
何だか最近、露出が多過ぎるのが気になります。
このままでは本選前に飽きられてしまうんでは…と。

とはいえ、ネタはあれきりではないはずだし、
まだ誰も見たことのないような新ネタを
引っ提げてくるかもしれないし、
今年こそ決勝進出と信じたいところです。

2007年だったかの予選の際、
セーラー服にセーラー帽子、下半身はおむつ?という、
本人が「ドナルドダックのコスプレ」だと言い張るいでたちで、
(どう見ても、出オチねらいの変態オヤジなのですが)
「この格好でスベるわけにはいかないんや」という
非常に男前なことをおっしゃり、
その言葉通りにウケはしたものの、本選に一歩届かずだった雪辱を
ぜひとも果たしてほしいものだと思います。

渡辺さんは、あのうさんくさい笑顔が最高です。
独特のスタイリングをした豊かな髪と、ダンディーな口髭。
それでもって、あんなふうに目を細めて笑っている顔を見ると、
小さな頃見た、ぬるめのコミカルな刑事ドラマに出ていた、
「何でこんなイカニモな人にだまされるかわからん」と
ツッコミ好きの視聴者に思わせるような、
あやしさ100%のベタな詐欺師を思い出します。
随分な言いように聞こえるでしょうが、
私としては、最大限の賛辞のつもりです。

ところで、1月末に胃腸系を大がかりにぶっ壊し、
廃人のような生活を送っていたため、
仕事が非常に滞ってしまいました。
そんなわけで、今になってかなり泡を食っているのですが、
今夜11時までにはある程度清々とできるように励み、
「よしもと2WEEKS NOW」を見ながら
コーンチップと発泡酒で晩酌といきたいところです。
そこでは、小器用に進行する藤井隆氏、妖艶な椿鬼奴姐さん、
そして、我がアイドル・ナベアツさんが、
つつがなく番組を進行させていることでしょう。


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