白い原稿用紙

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2002年05月31日(金) 腰抜け絵描き

カラーの分の描き直しも終わって
さて色塗りと思ったら、
あらら、いちまい足りな〜〜〜い。
うらめしい〜〜〜。

目次の分 忘れてた〜〜〜ん。

一抹の不安が心をよぎり
台割りを確認してみたら、あらら
あとがきのページも取ってあるのね。
カラーじゃないけど すっとばすとこだったわ。

最初からちゃんと台割り確認しなさいよ あたくしっ。
何のために送って頂いてるんだか。

用語解説※ 「台割り」
一冊の本のページ分のすべてのページに、
何が入るかきちんと書いてあるもの。
同人誌を作っている人たちはすべからく
これのつじつま合わせに大変な苦労をしています。
おそらくプロの編集さんはもっと……。

今回ほどゆったりとコミックスの準備をしてるのは
はじめてかも とか幸せを感じていたけど
ちょっと崩れつつある はかない幸せ。

表紙の絵、反転した方がよかったかしらんと
ちょっと裏から見てみたら
あまりのデッサンに 腰が抜けたわ。

それにしても こう毎回毎回
律儀に自分の絵に腰を抜かしていたら
腰がいくつあっても足りないわ。
もっとうまくならないと。
腰が砕け散らないうちに。


2002年05月30日(木) 線を引く時

まず、たいていのペンで絵を描く絵描きは
線を引く瞬間 息を止めているはずです。

アシスタント駆け出し時代 先生に
「枠線 引く時に、息をしてるんじゃないっ!」と
おこらりました。。。。
言われて気がついたけど
たしかにインクのついたペンを紙に置き、
その線を引き終わるまでは
無意識でも息を止めているのよ。
その先生は、枠線が微妙に揺らいでいるのを見て
そう おいかりになったのだけれど
あたくしは確かに息は止めていたわ。

つまり 息を止めていても線がふらつく
珍しい絵描きなのね。。。。。(淋)

息を止めてもこの程度なのだから
のんきに すーはー息などしてた日には
みみずどころか むかではのたくったような線になるのん。
つまりねらいがはずれて、よけいな線が
むかでの足のようにたくさん……ひ〜〜〜。

丸1日かけてるのに 
まだ1ページのペン入れさえ終わっていな〜〜い。

ラフに細かい修正を入れながらなので
時間がかかるのだけれど。

モノクロだったページに
色付けしなければいけないのも少々あって、
トーンを剥がして色をつけるつもりが
描き直したくなり、計算外の時間がかかっちゃったり。

で、表紙やら、その描き直しのページやら
あたくしの作品の性質上、
細かい鎖がたくさん出て参ります。

それでね、身体のラインとかの線を引く時は
一気に引いた後、
一息ついて 次の線にかかるわけだけど、
連続した細かい線の鎖など描く時。

止めたまま 息をするのを忘れるのよ。

ど、どうりで苦しいと思ったわ。
絵を描くのがこんなに苦しいなんて。(ちょっと違うん)

風船ダイエットなるものがあるのでわかるように、
息が浅くなると、新陳代謝が悪くなるとかで
太るそうです。

漫画描きに おでぶさんが多いのはもしかして...
ずっと座ってるせいばかりとは言えないのかも...

とにもかくにも 深呼吸しながら
せめて一枚、ペン入れを上げたく思いますっ。


2002年05月29日(水) アリも這い出る不完全計画

結局 朝チュンまでには間に合わず、
半日ずれて 夜の夜中に編集さん宅へファックス。
計6枚のラフ。

夜の夜中と言うのに 速攻お電話下さって
一枚を決定稿といたしました。

やりたかったお気に入りの一枚は
カラー中表紙に。
やはりダメだったわ、無念。

数日前(もはやいつだかわからない霧の彼方)、
中身の原稿の1本の修正をやり終えて、
これで残りの分の修正は楽だわ、ほほほ、とか思っていたら
もっと大変そうに気に入らない1本が出て来て…
ひょ、表紙とカラーにかかるまえに
もう1本だけ先に直してもいいでしょうかお代官様っ!
状態でした。
が、今回はお代官様にお伺いするまでもなく撃沈したわ。
(注※ お代官様はいました。
それは編集さん
……と印刷所さん
…とデザイナーさん。
お代官さまじゃなくても3対1ではかないませぬ)

とにかく表紙とカラーを先に、一刻も早く。と。

そんなわけで、ラフを送り終わったら
大変そうなやつの修正 と思っていた計画は流れ
とにかく 表紙にペンを入れ、カラーにかかります。

ところで通販、ちょっと止まってますけど、
すぐやります。あと少し待ってね、1〜2日ほど。


追伸。

なんだか1ページにだらだらと日記があるのも
自分で見ててうっとうしいので
1ページには1日分に変更いたしました。
なにかの事故ではございません。
かしこ。


2002年05月28日(火) ラフ進行中

表紙のラフの最中です。
朝までにはなんとか取り揃えて編集さんにファックスの予定。

で、気分を盛り上げるために
ゲイサイトでも見てまわろうかと(どういう気分?)
イメージで検索、
キーワードに『ゲイ』と打ち込みましたところ
見た事のあるようなおじさまがあちこちに出て参りました。

この人が高名なゲイだとでも?
とイメージを大きくしてみたらそれは
『ビ※ ゲイツ』さんでした。
確かに高名だわ。

意外でしょうけど、
ふだんあまりゲイサイトとか見ないので、
お気に入りのいいとことかはないのでございます。

※ル ゲイツをいくら拝見してもイメージはわかないので
さっさとあきらめました。

朝までに何枚できるかしらん。
これ、というあたくし的候補はもう出来上がっているんだけど
キャラ的にOKは出ないかも。。。。

朝チュンまでもうちょっと格闘してみます。


2002年05月27日(月) まだ修正雪景色

ああ朝だわ、雀がちゅんちゅん 鳴いている。。

漫画用語でいうところの『朝チュン』

※用語解説 「朝チュン」
いわゆる安易な場面転換
チュンチュン声は入っていても雀は描いていなくて、
『そして次の日…』などと解説が入っていれば完璧。
カップルの夜のシーンをすっとばす時にも使います。

…って、まだ場面転換してる場合じゃないわっ。
たった1本の修正にもう足掛け4日かかってるん。
これじゃ、全部で何日かかるか。
と言っても、泣きたいくらいひどいやつの
全面修正からやっているのだから
後の方のはそうは手間はかからないはずですが。

二度と見ないで封印したかったくらいの原稿が
それなりにお色直しをすませて
納得できるくらいには艶っぽくなっていくのは
手間がかかっても やはり、『この子を産んでよかった』と
思わずにはいられませぬ。
『産むんじゃなかった』と思うくらい
情けなく哀しい事はありませんものねえ。

とりあえず この1本の修正が終わったら
表紙のラフにかかります。

そのラフにもいろいろと問題が…。
それはまた後日。


2002年05月26日(日) 修正花吹雪

只今 コミックス用原稿の修正中。

ほんとは表紙の案のラフを
先にやらなきゃいけないのだけれど
出戻って来た原稿を見て あらためて腰を抜かし、
「せ、せめて、この1本、この1本だけでも
先に修正をやらせて下せエ お代官様っ!」
(※注 そんな人はいません>お代官様)
という状態で、
とにかくこの世にあることが許せないものの修正を先に。
モノの修正ではありません、念のため。
(そ、それもあるけど)

よれよれの、くっついていない線
爆裂福笑いの顔

修正といえば、以前紹介いたしました
『両刃カミソリ』の大活躍の場ですのよ。

全面 描きなおせば とも思われるでしょうが
やはり、リアルタイムの気持ちの入った表情とかは
いくら不細工とは言え、
その時のものにかなわないことは よくあります。
鮮度のよいお魚の方が、
いくらさばき方が下手でも そのほうがおいしいようなもの。
いくら綺麗にさばいても、鮮度が落ちていれば
どうしようもないのですね。

鮮度をそれなりに保ちつつ なんとかするには
やはりそのものに手を入れた方が まし
というのが 今のあたくしのやり方なのん。

で、とにかく気に入らない所を
削る削る削る。
削ったそばから 描き直していきます。
削った紙は ほんとに紙一重なので
軽く息を吹き掛けるだけで
邪魔にならない所まで飛んで行ってくれます。

数ページ終わったところで
トイレに行こうと立ち上がった所、

人気歌手の引退ライブですかっ?
というくらい すさまじい紙吹雪が………。

こ、こんなに修正箇所が多いのね…
としみじみ実感した出来事でした。

朝になったら 掃除機かけないと
紙吹雪に埋まって机のまわりが雪景色。


2002年05月25日(土) なんかもう

自分のヘタさ加減とか
自分の馬鹿さ加減とか
いろんなものに凹む 今日この頃

生まれて来てごめんなさい
ってカンジ。

はやいとこ いつもの
海よりでかい態度の自分にもどりたいものだわ。

そ、それも どうかしら…?


2002年05月23日(木) 踊らないアンクレット

只今 夜中の12時。
夜まで起きてるはずではあるけど
こんな遅くまでの予定ではなかったのにん。

うっかり3時間ほどお昼寝してしまい、
仕事中なら、もう一日の睡眠時間ははたしている状態のせいか
目が冴えて眠れません。

午前中に、注文して待ちわびていた
トルマリンアンクレットが届いたのね。
足首も 仕事中動かさないので
血行が悪くなるから。

で、これで今日から足首からも幸せがやってきて
とっても気分が良くなるかと思ったのに
微妙に落ち込んじゃったのはなぜなのか。

もともとアンクレットは好きで
よくつけているんですけれどもね、
足首でしゃらしゃらと踊り、
止まってる時には足の甲のあたりできらきら輝くのが
アンクレットのあるべき姿だと思うのよ、あたくしは。

なんだってくるぶしの上でぴったりと止まってんのよ 
この子は。
きついってどういうことなのかしらん?
らんらん?

どちらにしろ、
いつもしてても 気にならないように
シリコンに錬り込んだ輪ッかのタイプなので
しゃらしゃらもきらきらも 無理なんですけれどもね。
それでも足首で踊る感じが好きなのに
踊らない。

そりゃ、確かにね、
ずっと昔の日記に書いた事もあるように、あたくしの足首は
陸上部の顧問の体育教師にほれぼれされてしまうくらい
立派な足首ですわよ。
「死んでも 折れるもんですかいっ!」って心意気が
ありありとあらわれた頼もしいばかりの極太さ。

普通のお嬢様や奥様方なら充分に
「ブレスレット Lサイズ」で代用できそうな所を、
えらい苦労してわざわざ「足首用 アンクレット」を探した
あたくしのあの努力はいったい。
でもその努力をしないで
「ブレスレッドL」なんぞで代用した日には
血行が良くなるどころか、止まっちゃってたわけなのね?

ま、まあ 跡が残るほどきついわけじゃなく、
踊らない程度なので、
している意識がなくて邪魔にはならないから...
いいんでしょうけど...
なんか 寂しいんですけど。

はやいとこ、ビーズを手に入れて
自分の足首でもちゃんと踊れるサイズを
自作するのがよさそうですわね。

とりあえず、今日はこれから
次のコレットミステリーの予告カットを描いてから
寝る事にいたします。

うまく寝られるかしら。ドキドキ


2002年05月22日(水) 一日48時間

只今 朝の七時。

まあ、すごいわ、こんな時間に起きてるなんてっ。
...寝てないだけなんだけど。

このままなんとか夜まで起きていたいわ。

だってもういや〜〜んなんですもの〜。
闇の中でごそごそ起きてるゴキ※リみたいな生活はっ。
あたくしは およそこの世で動き回る生き物の中で
ゴキ※リちゃんが一番嫌いなのよ。悪いけど。
字に書くのもいやん。

いや、そういう理由(だけ)ではなくて。

夕方目覚めるおかげで、
銀行や郵便局にも行けないし、
お天気が良くても、お洗濯もできないし、
お買い物はお店が閉まるぎりぎりだし。
最後のはちょっといいことあるわ。
見切り品が安くなってるから。

とにかく 夜起きている御利益としては
仕事が進む、ということなんだけど
仕事以外の雑用を片付けなければイケナイ今は
とっても不便なのよ。

銀行にもいけないから とっても貧乏だし。
こないだアシちゃん頼んだ時はヒヤリとしちゃったん。
アシ料 ツケになっちゃうとこだったわ、あやうく。

そんなわけで、なんとか生活時間帯をひっくりかえすべく、
このまま夜まで行きたいんだけど
すでに眠いわ。

気を紛らわすために 日記など書きにきたけど
一日中日記をかいてるわけにもいかないので
なんとか気張ってみますわね。

郵便局や銀行が開く時間までに
力つきていそうな気もするけど....


2002年05月21日(火) 永遠の屍

今日は東京国際ミネラルフェアに行って
石三昧して来ようとわくわくしてたのに、
目が覚めたら はや昼もとうに過ぎた2時。

諦めました。
それから用意して出かける根性はないのでした。
あたくしは漫画を描く事に
生きるための根性を すべて注ぎ込んでいるので
その他のことに関しては もはや人外なほど根性無し。
とほほほほ。

仕事の合間のふぬけ状態ほど困った状況はないわ。

さっさと次の仕事にかかればいいのだけれど、
仕事にかかってしまうと 他の事をいっさいやらなくなるわけで、
ヒトとして生きて行くのにそれはゆるされまい。

仕事中は、掃除もしなければ、各種書類も作らなければ、
郵便局や銀行に行く用事も、とあれこれ考えているのに、
いざ仕事が終わると
もう早く次にかかりたくてうずうずしちゃうのね。
でも、片付けなきゃいけない事を 片付けて無いのに
仕事にかかるわけにはいかないというブレーキが働いて
なんだか気分がどんよりして、
片付けなきゃいけない作業にかかる元気と気力が無いのね。

や〜〜〜ん。
これじゃ先にすすめないじゃないの。

さっさと片付けて仕事にかかればいいものを
仕事をしていない時のあたくしは
世にも立派な生きる屍。
とても雑用など出来る体力も気力もないのよ、
腐って朽ち果てかけてるのよ。

仕事を始めればいいのよ。
で、雑用はその仕事の合間にやっているんだと思えばできるわ。
...と思ったけど、
仕事に入ると、
他の事で煩わされるのは大嫌いなモノ描きの哀しい習性。

そしてまた、
なにも片付かないまま、締め切りが迫り、
「もはや仕事に専念するしかないわ、今は」と
自分に言い訳を与えてから仕事に熱中すると。

永遠のどうどうめぐり。

覚悟を決めて、雑用を片付けましょうっ!

あ、その前に、近況コメント出さないと。
コミックスの表紙のラフも早く出さないといけないし。
そっち、先にやらなきゃね、雑用より。
あら、ちょっと生き返ったかも。
いそいそ。


2002年05月19日(日) 世界最強に恥ずかしい夢

今日は鍼治療でトロトロになっていたりして。
トロトロ。

昨日は、仕事明けなので
お掃除して、天気が良ければお洗濯もして
お買い物にも行って、たまにはご飯も作ってと
まるで いっぱしの主婦のような事を考えていたにもかかわらず
一日中 起きられず、すべての計画は惰眠の彼方へと
消え去って行きましたとさ。

惰眠はしかたないんだけどね、
仕事中 足りなかった分を補うのに
どうしても2〜3日は寝狂いますから。

問題は.....
その惰眠の最中に見ちゃった夢なんだけれどもね....
これ・・やばいような気がするのん。

いえいえ、夢語りなどするつもりはないのよ。
ただね、
他の作家仲間にも恥ずかしくて聞けないわ。

 『じ、自分の作品中のキャラの夢..見た事ある?』

なんてなんてっ!!!

そりゃね、自作のキャラに惚れ込むのは大事な事ですとも。
「このキャラはかっこいいのよ!いいったらいいのよっ!」
という作者の思い込みが
少々の画力のなさも お話の破綻も補って余りある、
読者への強引な説得力をかもしだすのだから。

あたくしだって  ヒトサマの造り出したキャラになら
夢に見るほど惚れ込んだことはありますとも。
同人誌出しちゃったくらい。
脳裏に浮かぶその凛々しさを
どうやって貧弱な自分の画力で出すか、
そりゃあ、日々努力をおこたらなかったものよ。

でも自分も読者としてならともかく もの描きとしては、
ヒトサマのキャラに それほど入れ込んでしまうのって
なんだか横恋慕しているような物悲しさに襲われるのよ。

今度は自分が ヒトサマに夢に見て頂けるような
魅力的なキャラを生み出したい!という野望に燃えて
ここまでやってきましたけど、
じじじ、自分で夢に見てどうすんのよ?

これはこれで、
まるで、自分の息子に恋しちゃった母親ぐらい
やばくない?

夢に出てきちゃったキャラ..というのは
マスターなんだけどね(爆裂赤面告白)

いえ、ちゃんと出て来たわけで無く、
崩れた館に埋まって
行方不明になったマスターを捜しまわる夢でしたけど、
探しているのは誰なのか 
まではわからないのが、
一人称不明な夢の夢たるゆえんでして。

ちなみに今後のストーリー展開に
そんな予定は微塵もありません。

いろいろと かなり目覚めてうろたえましたけど、
冷静になって考えれば、まあ、多分
自分が描こうとしているキャラの理想の姿に
まだまだ自分の表現力が追い付いていない、
ということなんでしょう。
...とか理屈つけてみたらちょっとは落ち着いたわ。

生まれてこの方、初めて見た類いの
恐ろしい夢のお話でした。

はあ。恥ずかしかったん。


2002年05月18日(土) 漫画描きの舞い

 ここ2日ほど掲示板に入りにくいですわね。
11時〜1時頃とかかしら。混み合っているのかも。

金曜のお昼、3女嫁入り。
編集さんが朝早いと辛いだろうと
気を使って下さったようです。お手数かけます。

そこで、嫁入り先に言われたお言葉。

「ウエディングドレスは白で」と。

(訳)もっと画面を白くして。

....ですよね。
黒すぎるんではないかと思ってはいたんですのよ。
でも 手が止まらないんですのよ。

ベタが多い、とか そういう問題だけでなく
画面密度が濃すぎる という事なんですけど。

今 描かせて頂いているボ−イズ誌では
黒くてもオッケーなんですけど
3女の嫁入り先は ヤングレディース誌。
あまりごちゃごちゃ描きこんだ画面は
読者に好印象をあたえません。

あたくし的には その辺は考慮して
かなり画面の描き込みはおさえたつもりなんですけど
どうしても背景が多くなって。。。

ヤングレディース誌でも描き込む作家さんはいらっしゃいますが
一冊にあまり多いと御迷惑。

今後、それはもう力の限り
白くする努力をいたします。

でも白い画面って どうやって造るのかしら。。。。
どうしても仕上げ前に見えてしまうのよ、
自分の原稿の場合。。。。

好きなように描いて押し切る..という手もありますが、
せっせと手を入れて
読者に厭がられてしまうほどむなしいことはありません。
「無駄な努力」というのが
あたくし的には一番嫌いなのよ。

「最小限の努力で最大限の効果」

をモットーとしております。

自分の作品傾向に合わないところで
描かなくてもいいじゃないか、
という御意見もありますが
描きたいように描いているだけでは
作家として幅がせばまる気がいたしますのよ。
偉そうに 言うようですけど(赤面)

まだまだ発展途上のつもりのあたくしとしては
苦手な分野もやってこそ勉強になるというもの。

ヤング、レディースというのは
実は 最も苦手なジャンルなのでございますのん。
原作者の方がいてくださらなければ
とてもやっていけるジャンルではありません。
今風のおしゃれとは 遥かに隔たりがある自分の作風。
まず 普通の女性がどういうファッションをしているのか、
からして さっぱり わかんないん。(普通の男性も)
(町なかで何を見ているんでしょう、あたくしってば)
ボンデージじゃないことだけはわかるけど。

さらに原作付きということは
あたくしなら絶対描かないキャラや設定、
あたくし的には理解できない感情とかが
出てくるわけですね。
これは ある意味とてもおもしろく、
商業作家として やりがいもあります。
きっちり仕事をやってみせる!という
妙なプロ意識が最大限に発揮される仕事です。
どうしたら頂いた原作の魅力を最大限に引き出せるか、
どうやって文章で上がってきた物に
漫画的手法をあてはめて落ち着かせるか、
あれこれ考えるのは、普段とは違う刺激的な作業です。

いわば、自分で産んだ子ではなく、養女をひきとって
いかに立派に育てて嫁に出すか という勝負。
(だ、誰と勝負?)
立派に育ったか、不良になっちゃったか、
いつも不安ですが(^^;)

そしてその仕事が終わった時、
それはもう 飢え切ったケダモノのように
オリジナルへの欲望が高まってしまうのん。

同人誌をやっていたのも その渇望からだったのよね。

今は ボ−イズで
好き勝手やらせて頂いているので
同人をやる絶対的な必要はないと思っていましたけど、
原作付きのお仕事が終わると むらむらと...
オリジナルでも、今の連載以外のお話も描きたいという欲望が
乾き切った 砂漠の放浪者のように.....

発表のあてはなくても
仕事の合間にこつこつ描いて行きたいと思っております。

思っておりますが、
今回の怒濤の3姉妹の嫁入りが
また7月に勃発することが判明しています。

今から前倒しでやっていかないと
またも 今回の二の舞(いえ、もう3〜40回舞ってますけど)


2002年05月17日(金) 三女の嫁入り

原稿アップ。
只今 明け方の3時半。
夜があけるまでちょっと寝て、
朝に嫁入りです。

いや〜、今回は(も?)
財力(体力とも言う)、使い果たしました。
ほとんど破産状態なの。

晩ご飯はアシちゃんを送りがてら、焼肉屋さんに行き、
メインで頼んだカルビに見向きもせず、
なぜか 欲望のままにレバーをむさぼりました。
4皿たのんで3皿ほどはあたくしがガツガツと...
よっぽど栄養状態 悪かったのかしらん。

栄養補給もしたし、
残りの最終仕上げを こつこつとひとりでやっていると 
不穏な音色が お腹から....

いきなりつめこんだお腹がびっくりしたのか、
むさぼり喰った栄養、
全部 おトイレに流しちゃったみたい。。

いや〜〜ん 
ばっちいお話しでご免遊ばせ。

やっと 今回の怒濤の3人娘の嫁入りをすませ、
次は何をやるのかと言えば
出戻り娘の化粧直しでござります。

コミックス用の描き直し。
コミックスになる時、
ほとんど手を入れず そのままの事もけっこうありますけど
今回はいけません。

なぜって、
ちょうど今回のコミックス分の原稿を描いている時、
目が悪くなっているのに気がつかず、
ほとんど原稿が見えていないまま
仕上げて 嫁に出していたからよ。
カンを頼りにペンを入れてたわね、この頃は。

こここ、こんな不細工な娘達を嫁に出していたのかと、
めがねを作って本を見た時には
腰が抜けきりましたわ。
あたくしのカンって全然頼りにならないってことが
よ〜〜〜〜くわかりましたとも。

これは「漫画原稿」なんかじゃないわ。
じゃあ、何かって、しいて言うなら

「福笑い」

「きゃ〜〜、お目々やお口がこんなとこに〜〜」と...
笑ってる場合じゃないんですけど、ぜんぜん。

このコミックス分で
目が見えてたのは最後の一話だけ。
(あまりにおかしいと思ったので眼鏡屋さんに行ったのん)
その前の分が、もはや何も見えないほどの状態だったので
その違いは歴然....呆然....
ただの疲れ目だと思っていた自分を呪いたい。。。。

いくら心臓に鉄の毛が生えていると言われているあたくしでも
このままの再婚は 許せないわっ!!

と、いうわけで
ちょっと手間がかかりそうな 
今回のコミックス準備。

それに入ってかかり切りになる前に
今年(去年?)の
確定申告をすませなければ〜〜〜〜〜〜(号泣)


2002年05月12日(日) 大脱走

やっと今 キスケが寝付いたので
こっそり日記を書きに来たりして。

1日目から水分と栄養分を補給して頂いたので
心配するほど元気がないわけではなく、暴れております。

2〜3日は甘えモード炸裂で、
3歩 歩いても くっついてきて
足下にうずくまるかわいらしさでしたけど
今は、外に出たいのに 出さないため
怒りモード爆発です。

しょうがないでしょ〜。
獣医さんから戒厳令が敷かれてるんだから〜〜。

そばにくっついていてやるため、
今は2階の仕事場ではなく、
一階の居間に原稿を持ち込んでお仕事なのん。
横に寝かせて、
あたくしも座り込んでお仕事。
食事の回数からトイレの回数まで
全部こまかくチェックして、気分はストーカー。

仕事をする体勢ではないので腰が痛いじゃないの。

横に寝かせて、といいましたけど
それは2日ほど前までのお話し。
今日はもう 外に出せコールをわめきちらし、
外界への出口を探してさまよった末、
鍵をかけてあったはずのサッシを
何度も叩いて とうとう鍵をあけて脱走。

そういえば、おとといは病院のかえりに
キャリーから脱走しやがりました。

もうすでに家の近くだったため、
多分テリトリー内と思われたので
心配するほどでもないとは思ったものの
いちおう大騒ぎしてだんなと探索いたしましたが、
ちゃっかり先に帰っておりました。
あとちょっとだったんだから
キャリーの中で寝ながら帰った方が
よっぽどらくちんだと思いますけど 
それは素人考えかしら?
なんの素人・・って猫の素人ですけど。
キスケの方が猫としてはプロですから。

でもキスケの脱走を防ぐため、猫の這い出るスキマも
ない状態だった今の我が家。
つまり外からも入れない状態で
閉め出されて 窓の外で途方にくれとりました。

途方にくれたいのはこっちだっつーの。

今日のところは 速攻追い掛けて
それでも見張り付きで少々遊ばせてやり(大甘の飼い主)
連れ戻しました。

でも半端に外に出ちゃったので
そとごころ がついちゃって
その後は「外に出せコール」は
「外に出しやがれ」コールへとグレードアップ...

御心配かけましたけど
キスケは元気です。
ご飯も食べられるようになりましたし。
でも もうしばらく
キスケの見張りは必要そうですの。


2002年05月09日(木) 突発事故

…それさえなけりゃ
不可能な仕事進行スケジュールではない、と思っていた
『突発事故』が起こりましたわ。
ぽっこりと。

愛猫キスケの病気。

数日 食欲がなかったのだけれど
今日は医者に連れて行こうと思っていたところ
ふと気づくと獣医さんは定休日。

明日までがんばれキスケと応援したけれど
午後になって やばくなり
お休み中の獣医さんを叩き起こして
(いえ、寝てらしたかどうか知りませんが)
だんなに連れて行ってもらう。
あたくしはもうアシちゃんが入っていたので動けず。

...やばかったわ。

でっかい栄養剤を6本も打たれた上に熱冷まし。

数日で痩せて軽くなっていたのが
元通りの体重になって戻って来ましたが
カタチが ヘン。
うずらみたいな体型になっております。

お水も食べ物もだめということで(胃をやられたらしいのん)
明日から通院です。

だんなが頑張って通院してくれる予定ですが
家にいる時もほっておけないのん。
絶対 外に出しちゃだめっていうし
外に出たいのに出さないと、
気の強いキスケってば うなり声をあげてお怒りになるのよ。
出さないけど。

うちの猫たちは性格が悪く(近所の遊びに来る猫も含めて)
顔をあわせると喧嘩しますが
キスケだけは うなられようが
シャー とかふかれようが 泰然自若としていて
気にしやしません。
時々 お姉ちゃんたちがあまりにうるさいと
身体をふくらませて、威嚇しながらにらんでますが、
そのおかげでこのあたりの猫たちは
均衡を保っていたのでございます。
よそのオス猫をなだめるのも上手です(ホモだから)

そのキスケの病気で我が家(付近)の猫たちの均衡が崩れてます。

一番性格の悪いチョビが
次女のクロちゃんをおいかけまわして虐め倒し、
クロちゃんが家に帰れなくなってしまっているのでした。
じつはクロも、飼い主のあたくしの見て無い所で
チョビをぶんなぐるくらいはしているのですけど。
(御近所さんのチクリ事情)

一刻もはやくキスケが治って
元気に我が家(と近所)に君臨してくれないと
猫たちの戦争はおさまりそうもないわ〜。

で、あたくしのお仕事戦争も やばいわ〜〜。

のばして頂いた締め切りよりは早めにあげる心づもりでしたけど
ぎりぎりになりそうん。


2002年05月08日(水) ままま まさか…

へへへ(笑っているのではなくて 動揺しています)
編集長、ここ見てらしたわけじゃないわよね。

ネームは原作がきっちりしていたおかげで
奇跡的に一晩で出来上がり、
とても「清書」とは思えないしろものでしたけど
夜明けに編集部へファックス。

その日の内にお電話頂いて、
あちらから締め切りを少し のばして下さいました。。。

お電話は気を使って下さったのか夕方。
なのに「起こしちゃった?」とまでお気づかい。
「アシスタントさんはおさえてある?」とも。
(大丈夫です、ばっちり監禁予定)

こんな下っ端の漫画描きにそんなにお気を使わせてしまって
よよよ。
すみません。。。。。

あたくしにできる事は
全力できっちりとお仕事をあげるだけでございます。

のばして頂いた締め切りの半日分を使って
寝倒しましたわ。
さすがに ガタボロ状態で お仕事にかかろうにも
使い物になりませんでしたので。

起きてから
初仕事の掲載誌(秋田書店 コレットミステリー)を
なめるように読んで 絵にかかりました。

発売日からして、のばして頂いた締め切りは
ぎりぎり。
体調を整えて 一気呵成に仕上げたいと思います。


2002年05月06日(月) ゴールデンウィークは終わらない

怒濤のゴールデンウィークが終わります。

いやはや 実は
5月は毎年、同人イベントに3連チャンで 出ていたので
同人をやめた今年は 5月に 
どんな淋しい思いをするかしら、と
ちょっと心配していたんだけど
寂しがるどころの騒ぎじゃなかったわ。

ゴールデンウィークの間を ほとんど寝ずに過ごし、
アシちゃんには 夜組と昼組に 交代で入って頂き、
(ずっと あたくしにつきあってたら壊れます)
ようやく先ほど一本送りだしました。

そういえば 去年も5月のイベントに
原稿を持って行って、そこで描くという暴挙を
しでかしたんでしたっけ・・・。

でもまだゴールデンウイークは終わっていないのよ。
休み明けの 明日の朝までには
次のネームをファックスしておかなければいけないのよ〜〜

そのネームに これからやっとかかるだなんて
原作者さんと編集さんには口が裂けても言えないのよ〜〜〜

お二方、お願いですから万が一ここを見ていらしても
見て見ぬふりをなさって下さいましねっ
きっちり仕上げますからっ!

先ほど、アシちゃんを送りがてら ディナーなど頂きにでかけ、
そのままその店に居残って
ネームの第一稿を上げて参りました。

これから 朝までかかって清書いたしますが、
さて 眠気の限界に挑戦でございますわね。

トルマリンの絶大な効果はまだ続いていて、
今回も湿布なしで やり遂げました。

でも腕はもっても 肩が凝るの。
凝るけど 大丈夫、
トルマリンネックレスを注文してありますのよ。
今週中には届くはず。

あとあったらいいのは
トルマリン腹巻きかしらね。


2002年05月03日(金) 水を求めて

〆切り前の掛け値なしの修羅場だというのに
水を求めて、3時間も 都会の砂漠をさまよっちゃったわ。

「エビアン」

今回 原稿で使うペットボトルのお水。
いや、原稿にかけるわけではなくて 描くのよ。
ネットで画像は見つけたけど、やっぱり本物が欲しかったのよ。

確か駅前のコンビニにあって、
「日本人の口に合う、
日本のおいしいお水がいくらでも出てる昨今、
わざわざエビアンを置くなんて 酔狂な店主だこと」と
だいぶ前に思った記憶があるので、
出かけていったんだけど。
売り切れなのか、店主が目覚めて酔狂をおやめになったのかで
ない。のよ。。

作品の性質上
「六甲のおいしい水」とか「南アルプスの天然水」とかでは
イメージが違う。
ヴィッテル.ならたいていあるのだけれど
エビアンのあの一升瓶のようなボトルをラッパ飲みする絵づらが、
頭の中に出来上がってしまってる以上、
他のボトルでは 妥協できないのよ。

これが 困った絵描きの習性で
あたくしに限らず、こうとイメージを決めてしまったら
まあまず 妥協は許さない。
自分が。
読む方は そんなとこ見ちゃいないとわかってはいても。
(たまにはいらしゃるのよ、
そういうつまんないこだわりを見て下さる方も)

コンビニ、スーパー、でかいドラッグストアにいたるまで
ありそうな所は 全部見てまわったけど
唯一、あったらしき店には
「エビアン」という商品札だけで見事に棚が すっかすか。
店員さんにお尋ねしたけど 売り切れとのこと。

なぜ 今、都内の田舎と呼ばれるこの街で
エビアンが売り切れるほどブームなの!?
誰か あたくしの邪魔をしてる?

最後のスーパーで
やっと見つけたはいいけれど
今 新発売の取っ手がついている、750ミリリットルの
中途半端な大きさで、しかも あたくしが求めているのとは
形が違うモノ。

ロゴとイメージの参考に とにかく買って帰りましたけど。

明日 背景を手伝ってくださるアシちゃんに描いてもらうため
ちゃんとした資料を置いておきたかったんだけど・・

よく考えたら
この さまよってる3時間あまりの時間があれば
自分で描けたわね。。。。。


2002年05月02日(木) アシちゃん補完計画

昼間 編集さんからお電話。
GWのさなかにお疲れ様です。。
…っていうか すみません。

「とりマイアの方、終わった?」
そう。「藍マリト」の方のお仕事の編集さんでした。

「もももも、もうちょっと」
すでに敬語さえすっとんでいるあたくし。

ネームは休み明けにして頂き、
それまでチェック無しですすめてしまうことに。

「で、いつ出来る?」と編集さん。
「いつまで大丈夫ですか?」とあたくし。
「そりゃあ、締め切りだから」・・・・意味不明の編集さん。
「15日アップのつもりで進めますけど」と気弱なあたくし。
「じゃあ、それに間に合わせて下さい」断固とした編集さん。
「でも もうちょっと待って下さるなら、
もっと絵に手をかけられますが」と挑戦的なあたくし。
「そりゃあ、絵には当然、気合いいれてもらわないと」

...それは「伸びる」と受け取って・・
いいわけないですわよね、すみません。

原作は上がって来たので
とりマイアの仕事をしつつ、頭の中でネーム起こし。

メールを駆使して
2つの締め切りの数日間、アシちゃんをホカク…
じゃなかったカクホ。

不可能ではないスケジュールですわね。

突発事故が無い限りは…ですけど。

修羅場中に日記をマメに書いているのは
突発事故、とはいいませんわよねえ。

気分転換に書きに来るとは思いますが
日記が止まっても気にしないでやって下さいまし。


2002年05月01日(水) 時の流れるまま

うふふふふ

泣かなきゃいけないような状況なのに
笑っている自分がいます。
いやん。
間に合うのかこの仕事
と、次の仕事・・・・・・

今日、友人ふたりから
誕生日プレゼントと思われる品が届きました。

ありがとう、うれし〜〜

あたくし自身は、友達のお誕生日を忘れまくり
不義理を重ねていると言うのに……
いや、忘れたくても覚えられないっていうか…
ゴメンナサイ。
でもあたくしの愛を疑わないでね 友たちよ。
あたくしの愛はもうちょっと違うあさっての方向にあるの。。。
(言い訳全開モード)

でも
この微妙な遅れ具合が
いかにも、いつも締め切りを微妙にのばしている
漫画家らしくて とてもナイス!

気がついたら もう5月。
微妙にのばしてる、なんてかわいらしいものじゃなくなる前に
全力疾走いたします。

・・もうとっくにしてるはすなのにゴールが見えない(TT)


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