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2003年07月28日(月)  山場

爪を切る暇もなかった。割れてきたので耐えかねて、睡眠時間を削ってパチパチ。あまりに伸びすぎていて切る加減がわからなくて、やすりをかけたあともう一度切った。
久しぶりに消防車の音を聞いた。唸り声の中、乾燥しているから火事に気をつけないと、と思いながら煙草を吸う。窓際で。夜の風は涼しくて、しかしねっとりした空気が体を包む。クーラーは未だに掃除していないので使えない。今月が終わったらやっと一人の時間ができるらしい。少し酷だった。でも良かった。明日はどうなるかわからない。だから多少気持ち悪い。
大切なものは二つもいらない。勝手に消えればいい。ゆっくり寝て、おうちでごはんを食べて、涼しい部屋でビデオを見たい。それだけ。

2003年07月10日(木)  囃子

雨の上がった夜道は確かに私の知っている夏の匂いがした。いろいろ覚悟していた割には、結局今年もこの街で夏を過ごすことになりそう。まだ予想だけど。
耳慣れたお囃子が聞こえてくると、隣の人が、もうすぐ祇園祭だね、と言った。私は、うんそうだね、と答えて、仕事のことを考えた。考えながら、この街に居たい気持ちが強くなっていることを感じていた。離れたくないのは、街だけじゃない。
まだ選択したくないなぁ、と思いながら、不確かな道のりをフラフラと歩いて帰った。蒸し暑い空気とシャツを、体に纏わりつけて。

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