ジンジャーエール湖畔・於
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好きな人と地下鉄に乗ってて、その人が降りなきゃいけない駅を乗り過ごさせることに成功した。
降車駅に停車しても一向に席を立つ気配がなくまったく気づいてないようだったのが発端だった。 目の前の“アオヤマイッチョウメ”の看板がいつその人の目に入り、 「それじゃあ、またね!」といまにも軽やかにさっと席を立たってしまうんじゃないかと気が気ではなかったが、 そこはもう、ラッパーのごとくしゃべりにしゃべり倒してなんとか気をそらせることに腐心し、 テクノマニアのその人のために東京タワーにあるマニュエル・ゲッチングの蝋人形の話題なんてひっぱりだしてるうちに扉がしまり、 発車した瞬間に「あー」っと気づいたその姿をみて、そしらぬ顔をしようにも笑いがこらえきれずニヤニヤしてたら「知ってたのか!」と呆れられた。
毎日を面白くするヒントはどこにでもある。
最近は友達がひと言発したらすかさず「その言葉を○○さん風に!」とモノマネを強要するのもはやってます。 「えー、できないって」なんて野暮をいう人は私の友達にいないからうれしい。 皆おのおののベストをつくしてとっさに与えられた課題の人物を表現しようとしている姿をみるのがすきです。
今日は高円寺を散歩して、目に映るものすべてに対して点数をつけながら歩いた。 挙動不審なくたびれた老人「43点」、 カーネーションでつくったマルチーズ「75点」、 自然派食品を多数置いてるコンビニ「87点」、 しかし、入ったら店員が最悪だった「14点」、 友達のさえないギャグ「21点」、 顔にパックをかぶせられていた化粧品屋の前におかれたくまのプー「95点」、 かわいいと思って手に取ったら穴のあいてたスニーカー「マイナス100点!」
バースデーケーキの形をした帽子を被って笑顔の私の姿は友達のケータイ電話の中にひっそりとしまわれることとなった。
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