ゼロの視点
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2008年01月04日(金) 10年パスポート更新

 1998年の1月に、日本で作った10年パスポートの期限がもう少しで切れるので、重い腰をあげて、凱旋門近くにある在仏日本大使館へ足を運ぶ。

 1998年の1月・・・・。今思えば、全く海外に住む予定も、希望もなく、ただ、大学のゼミ関係でイラン旅行に参加する機会があっただけで、作った10年パスポート・・・・。パスポートと申請する際に、5年にするか、それとも10年にするか、真剣に迷ったものだったが、当時、ふと10年にした瞬間を今でもよく覚えている。

 そして結局、この時の10年パスポート申請をきっかけに、イランに旅立って以来、気がついたら日本ではなくフランスはパリに住み着いてしまった私の人生が、ある意味集約されたパスポート。48ページあるパスポートのすべてのページにスタンプがあり、期限を関係なく、作り直す必要があったのは確かとはいえ、これをとうとう更新する日がきた・・・・、というのは、個人的にそれなりの感慨をえらずにはいられない・・・。



たかが10年、されど10年。
思えば、本当に激動の日々だった・・・。



 10年という日々は、こうまで人生を変えることも可能で、変わることも可能だ・・、ということをしみじみと感じる昨今。また、10年後と一言で簡単に述べることができても、現時点での想像を超越した10年後を、過ごす可能性もまた十分にあり得るという、期待と恐怖を、身体レベルで強烈に感じる(笑)。

 イランに旅に出て、その結果がパリで配偶者を得て、そこに腰をすえる・・・、ということなど、これっぽっちも考えていなかった10年前の私(泣笑)。そして、パリでそれなりにのさばっている、現在の私・・・(汗)。

 アタマにきたフランス人(老若男女問わず)と議論し、時には正面きって喧嘩し、言いたいことを述べまくった挙句、相手を泣かしてうちまかす・・・、ということも多々やってきたこの10年。気がつけば、フランス人からも《ゼロ、ちょっと押さえておけ・・・》等というアドバイスをもらいながらも、その場になったら誰も止められぬ勢いで、ゼロがゼロたる所以で他者を対応する姿をみて、私を絶賛するモノがあり、またそれとは正反対に、私を制するモノがあり・・・。

 そして、私が逞しくなればなるほど、弱っていく実母があり・・・・・(滝汗)、それはそれで、私の人生における未だに処理しきれない大きな問題であるのだけれど・・・・・。

 さて、パスポートを申請どうせ申請するなら、こうなったらまた10年モノ、と思い、キチンと化粧した上で証明写真を撮りにいったのだが、私が好んでいた写真屋の証明写真機械が壊れていたため、泣く泣く、パリの各メトロ駅に設置されている、どうしようもない機械でパスポート申請用証明写真を作成・・・・・。

 出来上がりは、何故か、ゼロ嬢!!!!、ニタニタ笑い・・・・・(涙)。が、もうこれ以上努力もしたくなかったので、この写真を持って日本大使館へ乗り込んでみる・・・。大使館窓口の人が、ちょっとだけ躊躇したので、一瞬《写真を撮り直さなければダメか ?!?!?!》と焦ったが、なんとかOKだったので、ひと安心。

 ま、どんな出来上がりになるかわからないが、モノクロ写真のニタニタ笑いな顔の、《ゼロ40歳》な写真をこれから10年間所持して世界を闊歩するのだな・・・、と思うと、なぜか身体中に形容し難くも熱いエネルギーが流れるのを強烈に実感するゼロでした。


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