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読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
レビューリンク

2008年10月13日(月)
夢の守り人(上橋菜穂子)

●読了:夢の守り人(上橋菜穂子)
内容(「BOOK」データベースより)
人の世界とは別の世界で花をつけ実をむすぶその“花”は、人の夢を必要としていた。一方、この世をはかなんでいる者は、花の世界で、永遠に夢を見つづけることを望んだ。いとしい者を花の夢から助けようと、逆に花のために魂を奪われ、人鬼と化すタンダ。タンダを命をかけて助けようとするトロガイとチャグム、そしてバルサ。人を想う心は輪廻のように循環する。

*読んだ本にリンクしてます。

図書館でさっさと借りてきてしまって読了。
今度は死の世界に近い夢の世界か・・・。やっぱり今度も、最初のページを開いたら、最後まで一気に読んでしまった。読み終わって落ち着いて考えると「よくある設定の物語だ」と思うのだけど、読んでるときはとにかく夢中

最初に「波津彬子の漫画にありそう」と思ったらそのイメージで設定されてしまい、そのままフルカラーの漫画が動いてる感じで最後まで読んでしまった。楽しかった・・・。
この話に出てくる夢と死と生の世界って、元ネタは何だろう。突っ込んで考えたら楽しそうだと思うのだけど・・・。

そうか、今思ったけど、この本が物足りなく思ったのは、バルサがあまり暴れてないからかも。前回の『闇の守り人』は最初から最後まで暴れてたものね。



2008年10月11日(土)
闇の守り人(上橋菜穂子)読了

●読了:闇の守り人(上橋菜穂子) 偕成社ポッシュ軽装版
内容(「BOOK」データベースより)
女用心棒のバルサは久しぶりに生まれ故郷のカンバル王国にもどる。幼い日、カンバル王に父を殺されたバルサは父の親友ジグロに助けられ、生まれ故郷をあとにしたのだった。しかし、ジグロはそのため汚名を着ることになった。バルサはジグロの汚名を命がけで晴らそうとする。野間児童文学賞、産経児童文化賞受賞の『精霊の守り人』の姉妹編。


ああ、読めたあ〜〜! むちゃくちゃ面白かった。
この本を買ったのはもう2年間前になる。ずっと気になっていた守り人シリーズに軽装版が出たというので、最初に刊行された「精霊の・・」と「闇の・・」を一緒に買った。精霊の方だけはすぐに読んだのだけど、その頃はもう気持ちに余裕がなくて物語があまり読めなくなってて、以来ずっと積んだままだった本。
いやあ、やっぱりすごい。少しだけ・・・と思って本を開いたら、止められなくなって一気に最後まで読んでしまった。この人の本は気がつくと真剣に物語の世界に入り込んでしまうところが・・・その感じは本当に大好きなのだけど、読む時に自分の方にある程度の余裕がないと、受け止められなくて負けてしまうんだ。

内容・・・やっぱりバルサが良い味出してるな。バルサ好き〜。隣国に行くというからどんな国かと思ったら、カンバル国はずいぶんと貧しい国のよう。バルサは初っ端からトラブルに巻き込まれ、驚いてるまもなくどんどんカンバル国の根幹を揺るがす陰謀に巻き込まれていくと。「ルイシャ贈りの儀式」の設定が秀逸! すごいこと考えるなあ。新ヨゴ皇国とカンバル国の設定、氏族、地理、歴史まで、こんなに厚みのある世界を描ける人ってどんな人だろうと思ったら、なんと作者はそっちの方の研究者でもあったのね。どうりで・・・。
驚きついでにジーニイを「上橋菜穂子」で検索してみたら、書評に混じって本人の論文が出てきた。『「長老」たちの変容 : 地方都市に暮らすアボリジニの事例から』という論文がフリー公開されてたのでちらっと読んでみたよ。なるほどな〜。こんなことやってる人なんだ。