恋文
DiaryINDEXpastwill


2012年10月31日(水) 空っぽ

一度 全部
空っぽにして

拾いなおしてみよう


2012年10月30日(火) 呼吸

いつのまにか
紅くなった木々

息をつく


2012年10月28日(日)

萩の花が
落ちて

土に
やわらかい
みどり


2012年10月25日(木)

不思議に明るい空

こんなに
まぶしかったかしら


2012年10月19日(金)

すっきり晴れた空

ベーカリーから漂ってくる
パンの匂い

きんもくせいの香りとまじって
お菓子のよう


2012年10月18日(木)

雨を

香り
眺め
聞く

しっとり
濡れる


2012年10月17日(水) 夜が更ける

雨の中を走る
車の音が
海鳴りのように
響く

夜が更ける


2012年10月16日(火) 金木犀

朝の通りにも
夕方の公園にも
香りがみちている


2012年10月15日(月) くすむ町

霞んだような夕焼け
通りもくすんでいる


2012年10月14日(日)

悲しい夢ではないことを信じて
眠る


2012年10月13日(土) 川べり

鴨が飛び立っていった

川べりに
じゅずだまの実が
硬かった


2012年10月12日(金) 毎日

一日を
過ごすこと

ついてくるものと
一緒に


2012年10月11日(木)

心地よい 
夢をみていて

目覚めを
遅らせる


2012年10月10日(水) 夕暮れ

風をうけて
光が冷める


2012年10月08日(月) 富士山

新幹線から
見ていたけれど

富士山は
ずっと雲隠れ


2012年10月07日(日) 彼岸花

くすんだみどり
雨の田園

彼岸花が
灯りのように


2012年10月06日(土) 自然

歩いてゆけるところに
自然がないって

こころが
つまる


2012年10月05日(金) 住む

住めば都というけれど
いまだなお 懐かしい
かつて住んでいたところ


2012年10月04日(木) 金木犀

確か金木犀だと思っていた

公園の木から
香りがしない

花のない
影のように


2012年10月03日(水) 灰色

窓のブラインド越しに
見える空の縞模様

今日は 灰色


2012年10月02日(火) 眠り

やがて 朝になる
まだ暗い部屋のなか

影といっしょに
沈む


2012年10月01日(月)

夢を反芻する
時間は静かに
滞る


かや |MAILHomePage

My追加