恋文
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2011年03月31日(木) 一進一退

いっしん
いったい

繰り返し

いったい
どこに
たどり着くだろう


2011年03月30日(水) 朝の夢

夢に
どどまる

朝の時間

ひかりに
融けて

消えてしまおうか


2011年03月29日(火) 戻りたい

わたしを
忘れない

わたしを
削る

わずかに
静かに

かたちの
変わらないうちに

戻りたい


2011年03月26日(土)

ここは
どうして
こんなに
風が吹くのだろう

歩みを
とどめるように


2011年03月25日(金) のぞみ

戻りたい
場所ではなく

戻したい
時かもしれない

戻ったとしても
戻したとしても

変わるだろうか


2011年03月24日(木) 前へと

風は強くて

歩みを
押し戻してくる

でも まだ
前へと

進まないわけには
ゆかないではないか


2011年03月23日(水)

徐々に
疲弊してゆく

ひとりの夜

ひとりの音を
聞いている


2011年03月22日(火)

雨のなかに
吐息が
溶けて

からだも
薄くなる


2011年03月21日(月) 海に通じる

車通りが
波の音のように
聞こえてくる

雨は
霧のように
舞っていて

夜は
海に通じている


2011年03月20日(日) まずは

一歩の前に

世界の
英雄たちに

一礼をする

空が
黒雲に覆われていても


2011年03月19日(土)

子供たちの声が
響いている

空は青くて
そのくせ
風は強い

いつしか
汗ばむ


2011年03月18日(金) まだ冬のなか

夜は
遠くの
音とともに
凍る


2011年03月17日(木) 平穏

不思議な
平穏な夜

どこにも
今もまだ

生活も
続いているなんて


2011年03月16日(水) 道のり

押し戻されそうな
強い風のなか

歩き始める

夕方の空は
濃い灰色に曇る


2011年03月15日(火)

遠い昔のような

暗い街角


2011年03月14日(月) 静か

風のなかに
立つ

空は曇る

不確かに
静かだ


2011年03月13日(日)

ただただ
ひかりが
溢れているので

それが
しあわせなのだと

遠くの
山並みを
みつめている


2011年03月12日(土) 大銀杏

神社の森は
広がっていたらしい

子供たちが
遊ぶ傍らに

大きな銀杏の木

注連縄も
解けたまま


2011年03月11日(金) 揺れる

こんな
揺れなんて

いいのよ

わたしは

わたしのまま


2011年03月10日(木) 自問

自問する

いつもの
一日のあいだ

そうやって
また
生きてゆく


2011年03月09日(水) 根ざす

どこも
知らない街なら

わたしは
どこに
根ざすだろう



2011年03月08日(火)

風のなか
まっすぐ
歩く
ひとりの人になる


2011年03月07日(月) ゆきみぞれ

ゆきみぞれ
濡れて
歩く

一日の
はじまり


2011年03月06日(日) 桜まで

三月の桜は
まだ
眠っている

目覚めを
待ちながら
通り過ぎる


2011年03月05日(土) 陽ざし

目覚めの
そのまま

携えて
ゆこう

街のなかにも

たゆたう


2011年03月04日(金) 慣れる

からだの
組成が
かわってゆく
のかも
しれない


2011年03月03日(木) 音楽

音楽のなかに
ただよっている

同じ時間に
しばらく


2011年03月02日(水) まどろみ

長い夢を
見ている

目覚めを
待っているあいだ

まだ
始まらない

一日


2011年03月01日(火) 未明

まだ
眠りのなか
だろうか

現実と
交じり合う


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