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| 2010年02月28日(日) | 風 |
風のなか
歩いてゆく
光も影も
揺れている
途切れ途切れの
鳥たちの声
| 2010年02月27日(土) | 陽 |
少しづつ
灰色に変わる
空の模様
太陽は
真ん中で
白かった
目の前に
道は
まだ 真っ直ぐ
少し
まぶしかった
| 2010年02月26日(金) | 雲 |
逃げるように
去ってゆく
その先は
知らない
| 2010年02月25日(木) | 場所 |
窓のそと
移り変わる風景は
まだ 遠い
だからといって
他に
行くところが
あるだろうか
| 2010年02月23日(火) | 静かな雨 |
雨音もない
濡れて
そのまま
歩こう
もうすぐ
辿りつく
向こうまで
| 2010年02月22日(月) | 足元 |
石畳は
いつもの硬さ
足元に
帰ってくる
わたしは
いつまで
いつもで
いられるだろうか
足元は
いつものように
感じている
| 2010年02月21日(日) | 消えて |
雪が消えて
緑が見える
わたしが
消えて
緑に
なりますように
| 2010年02月20日(土) | お団子 |
少し 髪が伸びた
あかいシュシュで
くるんと 結んだ
ずっと 放っていた
髪の根元で
引っ張られる
まだ お団子のような
かたち
| 2010年02月19日(金) | 一日 |
簡単に
終わる一日
まだ知らない
次の一日
夜の始まり
ひんやりとする
| 2010年02月18日(木) | 一歩 |
倒れないように
支える
一歩
そうして
また 一歩
| 2010年02月17日(水) | 凍った道 |
一歩一歩が
おぼつかない
濡れて
滑って
まだ 続いている
その道を
歩いている
向こうまで
| 2010年02月16日(火) | 少しづつ |
少しづつ
明るくなる
雪の残った
屋根が光る
まだ重い
川の流れの向こう
| 2010年02月15日(月) | 道のり |
いつまでも
埋まらないものも
そのまま
連れてゆく
長い道のり
| 2010年02月14日(日) | 風花 |
風花が舞う
木立のあいだを
鳥たちが
啼き交わす
空は
手が届きそうに
近い
| 2010年02月13日(土) | 夜 |
なにもかも
混じってしまえばいい
まだらの街に
ふわり
眠りたい
わたしだけれど
まだ 続いている
騒ぎを
遠くに
聞いている
| 2010年02月12日(金) | 雪道 |
ぽつんぽつんと
足跡を残し
ぽつんぽつんと
歩いてゆく
まだ明けない
空のした
雪が
ほんのり白い
| 2010年02月11日(木) | 呼び合う |
呼び合う雪
交じりあう
夜と昼のあいだ
| 2010年02月10日(水) | 雪 |
木々には
満開の花
そうして
風に散って
流れてゆく
| 2010年02月09日(火) | 一日 |
なにもない
一日が終わる
どこかに
繋がるだろうか
| 2010年02月07日(日) | 雨の一日 |
窓の外
音もなく
濡れている
わたしが
ここに 入り
ここから 出る
そのたびに
揺れるのは
わずかな時間
ラジオは
ときどき
雑音になる
| 2010年02月06日(土) | 便り |
あなたは
どこに
隠れているのでしょう
足跡を
たどってみても
ぷつんと
切れてしまいました
また この場所で
待っています
きっと
現れてくれるでしょう
| 2010年02月05日(金) | 洗いもの |
手に跳ね返る
水の音がする
外から かすかに
鐘の音が
聞こえてくる
かちん と
食器が触れた
| 2010年02月04日(木) | 姿 |
ふりかえれば
なんだ
ちゃんと
つながっている
わたしの
すがた
| 2010年02月03日(水) | 時間 |
少し
離れてみよう
同じ時間も
違った姿
| 2010年02月02日(火) | 冬に |
雪が残ったまま
凍るよ
枝だけの木々が
立ち並ぶね
遠くに
白い山肌が見える
まだまだ
進まなくちゃ
| 2010年02月01日(月) | 夜 |
とどかない
手も
声も
探ろうにも
夜は
深い
