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| 2007年03月30日(金) | いっしょに |
わたしを
わたしと いっしょに
たずさえてゆく
変えてみる
変わってみる
いつまでも
わたしがいる
まだ見もしない
わたしもいる
| 2007年03月29日(木) | 花の色 |
今だけでいい
というには
まだ早い
窓をうつ
雨のむこうに
かすむ花の色
| 2007年03月28日(水) | 船のように |
傾いだまま
進みつづける
辿りつく
その先も
おぼつかない
それは
どこに
沈むだろう
| 2007年03月27日(火) | 朝に |
鳥たちは
もう
しきりに
啼きかわしている
木々が やがて
色をとりもどす
| 2007年03月26日(月) | 季節 |
あの林を
歩いていった
季節の
移り変わりと
いっしょに
| 2007年03月25日(日) | 歩き続ける |
辿りつけなかった
いまさら
と 思うが
そこには
行けないとして
まだ
歩き続けるしかない
近くもない
遠くもない
| 2007年03月24日(土) | 雪になれない |
それは
雪のおと
雪になれない
雪は
雪のように
降る
| 2007年03月23日(金) | 息 |
戻れない
過去も
見えない
未来も
いまここにいる
わたしから
続いている
息を
してみる
| 2007年03月22日(木) | 手足 |
どこまでも
いつまでも
ただよって
いたいと
いつか
しずみはじめ
あらがう
てあし
| 2007年03月21日(水) | 輪のなか |
息苦しいのは
なにが
あったからでもない
じぶんの
まわりに
くるり
輪をえがいて
まんなかに
座っている
| 2007年03月20日(火) | 雪 |
ときならぬ
雪に
花は
色あせて
どこも
白いばかり
| 2007年03月19日(月) | もどる冬 |
花は
凍える
灰色の
空の下
| 2007年03月18日(日) | みどり |
みどりの褥に
眠りたい
ちいさな花は
いちめんに咲き
大きな木からは
花びらが
散るだろう
わたしは
なんのかたち
でもないように
| 2007年03月17日(土) | ちくちく |
ちくちく する
わたしは
好きじゃない
まぁるく
なっていたい
どこにでも
知らない
わたしがいる
どこにもいる
わたしは
おかしな
かたちになって
まるで
みんな
いやだと
いう
| 2007年03月16日(金) | 影 |
たそがれの
町
ガラスに
映る 影は
ひとりで
どこかに
ゆくだろう
わたしは
家に
かえる
| 2007年03月15日(木) | 靄 |
夢のなかに
帰ってゆくように
外は
薄靄にけむっている
ゆっくり
歩きだそう
| 2007年03月14日(水) | 朝に |
ただよう うちに
朝に
たどりつく
つめたい側と
あたたかい側が
おんなじ
毛布に
くるまって
| 2007年03月13日(火) | 木蓮 |
ほのおの
かたちを
あつめている
まだ
あかるい空
| 2007年03月12日(月) | 翳り |
ふと
目を
そらせてしまう
こころの
翳り
どこにも
持ってゆけない
いつでも
いっしょにいる
| 2007年03月11日(日) | 春 |
帰りたい
と おもう
帰る
ところが
ない
春に
花は
咲いている
| 2007年03月09日(金) | バランス |
それが
バランスなら と
背中を
つん と
押してやる
やじろべえの
ように
あっちに
こっちに
傾くのではなく
こっちにだけ
傾いて
いればいい
| 2007年03月08日(木) | 行方 |
ここからは
見えない
手探りで
たどる
道は
こわい
| 2007年03月07日(水) | ひとつ |
ひとつにして
全部の
わたしが
どこにいる
それなら
差し引きし
なくしてゆき
最後に
なにか
ひとつ
残るだろうか
| 2007年03月06日(火) | 置き去り |
ふと
置き去りにされたように
思い
ここから
いったい
どこにゆこうか
立ちすくむ
足もとも
どこにある
| 2007年03月05日(月) | 朝の雨 |
傘を打っていた
かすかな音は
いつか消えて
霧のなかに
いるように
立ち止まる
| 2007年03月04日(日) | 夕焼け |
どこか
知らないところに
連れていって
くれるような
気がする
ここに
いない
わたしは
何してるかしら
| 2007年03月03日(土) | 嵐の夜に |
風のおと
雨のおと
暗闇は
心地いい
このまま
朝にならなくて
そのまま
聴いている
ものだけで
いいのに
| 2007年03月02日(金) | 歩いて |
光のなかに
さぁさぁ と
雨のおとが する
緑だけ
ひかっていたらいい
花だけ
ひかっていたらいい
わたしは
そんなのを
みるだけで
まだ
歩いていこう
| 2007年03月01日(木) | 忘れていない |
ふと
思い出すと
時が
すぎていったのだと
ただ
それだけだった
