恋文
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2002年07月31日(水) 見失う

わたしは、自分を見失っているのだろうか。
ふと、自問する。
あなたを追いかけている間に、
わたしは、自分を見失ってしまっているのだろうか。

あなたが、わたしを見ていてくれる限り、
きっと、わたしはあなたの目を通して、
わたしを確認している。
それだけは確かなこと。



2002年07月30日(火) シンクロ

幾度となく繰り返した旅の、
一人で座る座席。
その窓から追いつづけるあなたの方角。
考えるのは、あなたのこと。
光が失われてゆく夕刻の一瞬に、
思い出がシンクロする。

それはほんの数ヶ月前の出来事だったのに、
そんなにも遠いことのように感じる。
色褪せた写真のように、
影のように映っている。


2002年07月29日(月) あなたがいた場所

久しぶりに乗った列車で思い出している、
あなたに会った冬。
あなたがいた場所に近くなると、
目がその方向を追う。
あなたに近づき、遠ざかった。
それだけで、喜び、嘆いた。

今日も、また、その場所にさしかかると、
もうそこにはいないあなたを追ってしまう。


2002年07月28日(日) 夾竹桃

あなたと電話をしながら歩いていた。
ふと目に前に夾竹桃が咲いていた。
鮮やかな桃色、
夏の日差しの下に。

こんなふうに強く、
あなたを思っていたい。


2002年07月27日(土) 違うけど

今、狭い窓から空が見える。
青空に白い雲が流れて、ほんのりと赤みがさして。
部屋は暗い。
PCのモニターと、切り取られたような窓からの空。
そんな光だけがある。

いつもと、感じが違うでしょう?この文章。

違ってもいいでしょ?
わたし、わたしのままだし、あなたは、あなたのまま。
今までのように、ずっと、こんな関係でいたいな。

だいすきなの。
それだけ。


2002年07月26日(金)

夕暮れの空とビルのあわいに、
雲に滲む夕日の朱。
あなたに会いに行った冬の朝の、
あの朝焼けを思い出す。

もう夏になって、
ずっとあなたを思いつづけている、
わたしを知った。


2002年07月25日(木) 一言

できれば、この一言。
でも、毎日、つづる。

あなたの、知っている言葉。
わたしの、知っている言葉。

それは、わたしたちの、いつもの、別れの言葉。

そして、永遠の、言葉。


2002年07月24日(水) 隠し事

今朝も、また自宅が目に入らなくなり、
時間を確かめて、
あなたに繋げる。

隠し事の後ろめたさ。

それでも、なくてはならない時間になった。
あなたに出会ってから、
隠し事がふえたよ。


2002年07月23日(火) バランス

今日は妻と出かける。
家族は大切、
あなたの言うように。
それは、わたしたちの関係の基本でもあるから。

家族とあなた、
そのバランスのなかで、
わたしは生きている。


2002年07月22日(月) いつもの言葉

いつも通いなれた道を今朝も歩く。
朝から強い日差しの中を、あなたと話しながら。
いつものことになったね、
駅までの15分ほどの逢瀬。

人ごみのなかでささやく言葉、
いつもの、電話を切る前の。
少し恥ずかしいけど、
嬉しいのよ。


2002年07月21日(日) 触れられる

昼下がりの公園で、あなたに電話をしている。
照りつける日差しを避けて、木陰に佇む。

一週間前のこの日、あなたに会って、日差しの中に立っていた。
あなたが触れてくれた額に、いま、またあなたを思い出す。
あのとき、わたしは、あなたから触れられたくて、待ってた。

いまも。


2002年07月20日(土) やっと

あなたの声を聞けた。
まるで、最初に聞いたときのように、
気持ちがよかった。

早朝の公園に佇んで、
あなたとの少しばかりの逢瀬、
目の前にはいないあなたとの。

その声のひとつひとつに、
ずっと、あなたを感じていた。

やっぱり、
すき。


2002年07月19日(金) なぜ?

この恋文を始めたとき、覚えてる?
いつ会えるか、いつ話ができるか分からなくて、
わたしは、あなたに恋文を書こうと思った。
わたしの気持ちを伝えるためのものだったのよ。

今は、ほとんど毎日のようにお話するね。
気持ちが通じているのは、確かなこと。

それでも、恋文を書いているのは、
なぜでしょうね。

もしかしたら、こんなお話のできない日々のためかもしれないね?


2002年07月18日(木) お話ができない日

あなたとお話ができない日は、
心静かに過ぎるのを待つ。
声を思い出したり、
姿を思い描いたり、
わたしだけのあなたがそこにいる。

不安になったりなんかしない。


2002年07月17日(水) 言霊

言葉は言霊。
毎日紡ぐこの言葉が、あなたに届くように。

触れることはない、
聞くことはない。
触れられることも、
聞いてもらえることもない。
そんなに隔たっていても、
わたしの言葉は、あなたに届くかしら。

それを信じて、今日も恋文を書いている。


2002年07月16日(火) 潮の満ち干

また、繰り返しの日々にもどる。
潮の満ち干のような。

たゆたう波に揺られるように、
あなたの声を聞き、
わたしの声を投げかける。

また、次にあなたに会うまでの、
こんな平和な日々。

ときに、嵐のように不安な日があったとしても、
きっと、あなたに会える日を、
いつも思い描いている。


2002年07月15日(月) 思い出

昨日は終わってしまったのに、
まだ余韻に浸っている。
あなたが触れてくれたところ、
あなたが話していた言葉、
すべてが愛しく想いだされる。

それは、幾日もたっても、
色褪せることなく、
わたしとともにあるだろう。

大切な思い出が、またひとつ増えた。


2002年07月14日(日) あなたに会えて

あなたが目の前にいた。
身体中が嬉しいと言っていた。

あなたの声がして、そちらを見ると、
あなたがいる。
声が、肌をなぜるように過ぎる。
あなたがそこにいて、
わたしを見てくれる。
眼差しが、わたしの中に沁みる。

ほんの短い間に、
また、もう一度、あなたの虜になった。
いつでも、いつまでも、
こんな気持ちでいたい。


2002年07月13日(土) 慰め

あなたが、辛いという。
わたしも、つらい。
あなたが、苦しいという。
わたしも、苦しい。

今のあなたに会いに行きたい。
少しの間でも、一緒にいたい。
あなたの慰めになるのなら。

そして、それは同じように、わたしへの慰め。


2002年07月12日(金) 想っている

会社のビルの窓から、あなたの方角を見る。
雲が幾重にもかかり、夕日が赤く滲んでいる。

あなたが、あの向こうにいる。
目の下に広がるビルの群たち。
みんな乗り越えて、わたしの気持ちは飛んでいけばいい。

想いを妨げるものはない。
ここで、いまも想っているよ。


2002年07月11日(木) かけがえのない人

あなたとの会話を終えて、家に向う階段を上る。
暖かな暗闇が、わたしたちの言葉を飲みこんでしまった。
でも、それは必ずあなたに伝わったこと。
わたしの中に満ちていたもの。

階段の上では家族が待っている。
そこは、わたしの確かな生活の一部。

そして、あなたも、
わたしの、
かけがえのない人よ。




2002年07月10日(水) 想う

いま、わたしが想っているのは一人だけよ、というと、
あなたは、照れている。
そして、わたしも幸せに笑う。
こんなことが、いつまでも続けばいい。

いつも、いつでも、
あなたが離れた場所にいても、
わたしはあなたを想うことができる。


2002年07月09日(火)

あなたが冗談に、わたしという虫が、いつもあなたの頭のなかにいるという。
そして、ときどき動くのだと。

虫でもいいから、あなたのなかに住んでみたい。
あなたの頭のなかでなら、
おなたと同じものを見て、
同じものを聞き、
同じことを感じるだろう。
まるで、わたしがあなたの一部のように。


2002年07月08日(月) 繰り返し

あなたの声を聞いて、今日も一日が始まる。
いつの頃からか、そんな風になった。

声を聞けない日は、
ただその一日が終わり、
翌朝になるのを待っている。

そんな繰り返しの日々。
それは、もう失いたくない、
わたしのものになった。


2002年07月07日(日) 七夕

本当は今日、会いに行きたかったんだけど。
やっぱり、だめでしたね。

毎年、七夕は雨が降っているような気がして、
今年も心配してたけれど、
今年は、織女は牽牛に会えたみたいね。

彼女達に祝福を。

それから、わたしたちも、きっと。


2002年07月06日(土) 待っている

あなたが返事をしてくれるのを待っている。
メールで投げかける、わたしの言葉。
いつ返ってくるのか、その、期待と不安。
きっと返ってくるに違いない言葉を心待ちにする。
それを、しあわせという。

あなたと知り合えて、
待つこともしあわせだと知った。


2002年07月05日(金) 百合

ひとりで静かに歩く夜。

黙って歩いている。
あなたの声がない夜。

不意にかおる百合の匂い。
その匂いに我にかえる。

ずっと、あなたのことを考えていた。


2002年07月04日(木) あなたにつながっている夜

今日のような濃密な夜の片隅で、
あなたと語りあう、
声を潜めて。

あなたは、まだ遠くにいて、
見つめることもできない、
触れることもできない。

ただ、あなたの声を聞きながら、
体温のように暖かく湿った、
この夜を感じている。

あなたにつながっている夜。


2002年07月03日(水) 一日があれば

もしも、あなたと一緒にいられる一日があれば、
なにもしなくてもいい。
一緒にいるだけで、
時間がゆっくりと過ぎるように、
じっと寄り添っていたい。
まどろんでいてもいい、
思い出したように言葉を交わし。

たとえば、あなたはわたしの膝に頭をもたせかけ、
わたしはあなたの髪をなぜていよう。
わたしは、あなたのことばに耳を傾けている。

そんな静かな一日が欲しい。


2002年07月02日(火) お話できない日

あなたからのメールが届く。
短い時間を作って送ってくれたのね。
そんな心遣いが嬉しい。
ほんの数行に込められた、
あなたの気持ち。

幾度でもあるこんな日。
お話のできない日。
こうしてあなたが投げかけてくれる言葉の余韻に、
わたしは浸っている。



2002年07月01日(月) 会える日

あなたに会いに行くことを想像して地図をたどり、
電車の経路をたどる。
知らない駅に佇んでいるわたしを想像する。
その時は、晴れているのだろうか。
雨が降っているのだろうか。
どちらでもいい、
あなたに会えるなら。

その日は、いつになるのかしら。
いま、気持ちだけは、もう、
あなたのところに飛んでいる。


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