恋文
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2002年04月30日(火) 料理

娘のお弁当を作って、家族の朝食を作る。
娘を送り出すまでに洗い物を片付ける。
今朝の、わたしです。
食事の世話をするのは好きなの。
料理を、おいしいと言って食べたくれたら嬉しいな。

あなたにも、食べてもらいたいのよ。わたしの手料理。
もしも実現したら、おいしいと、言ってくれるかな?
きっと、いつか、そんなことができればいいな。


2002年04月29日(月) 空豆

莢から出すときに、思いがけなくも、どきりとする。
まるで胎児のようにまあるく眠っている、ふかふかした莢の中の褥で。
それを割って取り出すという、むごい仕打ち。
なにかしら罪悪感をもちながら、豆を取り出していく。
それが、今日のわたしの姿。

そんなふうに後ろめたいところがある、あなたへの恋心。
空豆がわたしの家族の糧となるように、あなたへの気持ちも、わたしたちの絆の糧になって欲しい。



2002年04月28日(日) 時間

街を歩いていると、いまは色とりどりの花がどこの家にも咲いている。
石楠花の咲いている家があったの。
きれいなピンク色の花。あなたと一緒に見たかった。

そうして、わたしの歩みを一瞬止めた濃密な匂い。
ジャスミンがいっぱい咲いていた。
時間さえ、ゆっくりとおしとどめるような、その香り。
こんな匂いの中で、あなたと肩を寄せ合って、時間を忘れてしまいたい。

こんな気持ちが、いつもいつも、分かち合えていると信じている。
こんなに離れていても。


2002年04月27日(土) 金魚

金魚が死んだ。
最後まで残っていた一匹。随分大きくなってたのに。
娘は、いつもなんにもしない。死んでしまった魚に。
わたしが、いつも埋葬する。

まるで、わたしたちの恋の最後のような気がした。
こうして、寂しく終るのかしら。

いいえ、と言って..ね


2002年04月26日(金)

いま、列車に中に一人座っている。何度も繰り返した出張から帰るいつもの道のり。
夜の街々をいくつも通りすぎて行く。
そんな孤独な旅ごとに思う、あなたと一緒だったらいいのに、と。

もし、いま、この間にもあなたが隣にいてくれたなら。
あのときのように、お互いに手を固く結びながら、この長い時間を分け合えただろうに。
あの短かった、旅とも言えないような時間。
でも、わたしには、とても大きな旅だった、あの時間。
あの幸せは、忘れない。


2002年04月25日(木)

ほんの少し前だったのに、こんなにも変わってしまったわたし。
いいことなのか悪いことなのかとは関係なく、あなたに溺れてしまっている。
間違っていたとは思いたくない。
でも、これで本当に良かったのかという思いも、ないわけではない。
あなたを好きな気持ちは変わらないのだけれど。

少し寒さが戻ったようなこの夜。
わたしの心の中にも風が通りぬける。

会いたいな。会えないと不安に負けてしまいそう。



2002年04月24日(水) 秘めやかに

わたしは、いつも息をひそめて、あなたと話す。
これは秘め事だから。
悲しい時は、秘めやかに泣きたい。
苦しい時は、秘めやかに身を捩る。
心が乱れても、秘めやかに狂いたい。

嬉しい時は、でも、あなたに晴れやかに、呼びかけたい。
これは秘め事ではないかのように。
それが、密かなわたしの願い。


2002年04月23日(火) 夜の底

暖かい湿った空気のなかを歩いている。わたしは夜の底にいる。
あなたも、いまこの瞬間にあなたのいる場所の夜のなかにいる。
あなたのところにつながっていく夜空を見上げる。
こんな都会では星も見えない。まして今日も雨が降り出しそうな空。
記憶を蘇らせては、あなたの面影を探す。

あなたが連絡してくれる、うれしかった。
心配かけてごめんなさい。
わたしが夜の底にいても、あなたはこうしてわたしを見つけてくれる。
深い夜の中に潜ってきてくれる。
ありがとう、大好きなあなた。


2002年04月22日(月) 声の力

どうしたんだろう、今日は理由もなく悲しい。
朝はなんでもなかったのに、気持ちがどんどん沈んでいく。
こんなときは、あなたに会いたい。
せめて、あなたの声を聞きたい。
わたしの名前を呼んで欲しいの。
呼びかけてくれるだけでいいの。

あなたの声にすら、わたしを包んでくれる力がある。


2002年04月21日(日) 想っている時間

毎日のうちで、あなたのことを想っている時間。
今日は、ジムで泳いでいる間、歩いている間、夕食を作っている間、そして、今。
毎日、どこかで考えている。
出会ったときのこと、これからのこと、あなたは今何をしているのか、とか、今度会ったら何をしよう、とか。いつも、同じようなことを考えているだけだけれど。

それは、わたしの生活のなかに、しっかりと入ってしまいました。
だから、失いたくないのよ。


2002年04月20日(土) 女の子の気持ち

狗飼恭子の「彼の温度」という小説を読んでいた。
17歳の少女の気持ちが、わたしの気持ちと一緒だった。
恋がわたしを幼くしてしまったのか、恋には年齢がないのか、どっちかしら。
あなたを思う気持ち。
それから、次の章は17歳の妹に恋人をとられた姉の気持ち。
これも、わたしの心だった、あなたを失ってしまうという。

失いたくないのよ。いつも想っているの。あなたも、そうでしょう?


2002年04月19日(金) 近づくたびに

ただ、遠くにいるだけで、気持ちが遠ざかるわけではない。
むしろ、自由な時間があったのね、電話でお話ができた。
でも、やっぱり近づくことに、わたしは嬉しい。
あなたの温もりを感じることもできないけど、近づくことが嬉しい。
あなたの、今いるところに、わたしは近づいてゆく。
ただ、それだけなのに、わたしは微笑んでいる。
まだ遠い、あなたの姿が、目の前に浮かぶ。


2002年04月18日(木) もっと

今朝あなたが言ってくれた一言が、わたしを幸せにする。
今までにもまして、もっと。
それなのに、わたしは更にあなたを望んでいる。
まるで果てしのない渇きのように。
あなたに近づくほどに、あなたが遠ざかるように。
ずっと、わたしはあなたに到達しないのかしら。
それは、わたしの欲が深いために?
もっと、もっと、あなたと近くなりたいという、業のような気持ち。


2002年04月17日(水) 先のこと

いつも戸惑う、これから先のことを考えると。
わたしは、あなたを失うのかしら。
遠く離れてしまうかもしれない。
怖いのは、あなたを忘れてしまうかもしれないと思う自分自身です。今、こんなに好きなのに。


2002年04月16日(火)

あなたにあげる、わたしの日記の鍵。
書いていいよ、あなたの想いも。
教えてあげる、わたしの心、いつも開いておきたい。
いつか書いてね、ここに。
わたしは、知ってるのよ、あなたの思い。
それは、違うはずのない、同じ思い。


2002年04月15日(月) れんげ畑

新幹線の列車の窓から見えるれんげ畑。
昔、妹と遊んでいた、娘と一緒に遊んでいた、思い出にあるような畑。
あなたと二人で、あんな広いれんげの真ん中で、遊んでいたい。
そんな暖かい春の一日を過ごしたい。
きっと、わたしはあなたにれんげの花束を作ってあげる。あなたもわたしに作ってくれるかしら。まるで子供のように戯れていたい。

そんなことを考えながら、わたしは窓に頭を寄せていた、あなたに身を預けるように。ひんやりと冷たい窓。
あなたの胸だったら、きっと暖かいだろうに。


2002年04月14日(日) あなたの声で

今、約束できないことがもどかしい。
あなたが一緒に行こうと誘ってくれる計画。
でも、あなたがそう言ってくれると、きっと実現するような気がする。
きっと信じていいのよね、未来がどんなに霞のなかのようにぼんやりしていても。
あなたの声で、こうして語られた言葉は、わたしの心を希望で満たすのです。
大好きな、あなたの声で。


2002年04月13日(土) 偶然

メールをしようとして文章を入力しているとチャイムがなる。
あなたからの新着のメール。
思わず微笑んでしまう。何回か、こんなことがあった。
その度に確信するのよ、あなたといつでもつながっている、って。

偶然だけど、それを運命のように思いこみたい、幼い恋のように。




2002年04月12日(金) 今度会える時には

あなたが言う。「いつもは会えないけど、だからこそ会った時の喜びが大きいのよ」、と。
だから今度会った時のことを考える。
きっと、言葉はいらない。寄り添ってあなたの温もりや重みを感じていたい。
会っているときにしか知ることのできない、あなたの生身のからだを感じてたい。
きっと、そうなる気がする、今度会える時には。


2002年04月11日(木) 近づく

帰ろうとしたら、雨、霧のように細やかな、暖かく湿った。
あなたのところには、きっと降っていない雨。
そんなにも、遠いところにいる。
だけど、今から帰るの、あなたの近くに、近くに近づく。今もこの瞬間にも。
かやの、心は震えているのよ、あなたの近くに近づくたびに、嬉しくて、幸せ。
まだ会えなくても。


2002年04月10日(水) 女の子

今朝も、薄く口紅を塗ってグロスもして会社に出掛けた。
誰かに気付かれるかもしれない些細な変化。
雨上がりの街を歩いていると風が髪を絡めて通り過ぎて行く。
あなたに会える時を思って、わたしはもっと女になりたい。
あなたの前で、かわいい女の子でいたいのよ。



2002年04月09日(火) あえかに

あえかに響く、囁くあなたの声。
いつも、これは、わたしのものにしておきたい。
あなたの、この声は、わたしのための、とっておきの声にして欲しいの。
判っている、無茶なのぞみ。
昨日も、懸命に聞いていたのよ、あなたの声。
いつでも、優しくて、暖かい、しなやかな、あなたの声。
いつも、わたしが愛している、あなたの声。


2002年04月08日(月) この季節

雨の匂いのする風に身体を委ねている。
花たちや若葉たちから揺らぐように立ち上る精気のような香りも。
この季節の官能的な雰囲気、すこしけだるい。
あなたと一緒に、この世界に浸っていたい。
会いたい。


2002年04月07日(日) 春の風

春の風が吹く。葉っぱの間にまだ残っていた桜の花びらが降ってくる。
地上に落ちても、なお、転がるように飛ばされていく。
そんな中でも、日溜りの芝生のうえでは、恋人たちが寄り添って座っている。
あれがあなたとわたしの姿だったらよかったのに。
彼らのかたわらを通りすぎながら、ふと髪に手をやると、風に吹かれて舞い落ちてきた花の芯が引っかかっていた。


2002年04月06日(土) 新緑

新緑の萌え立つ公園の広場の隅で、あなたの声を聞く。
電話での楽しい会話のひととき。
周りでは鳩が飛び交い、人々が行き過ぎる。
暖かい日差しの中で、わたしは、ここではなく、あなたのところにいるような気持ちだったの。
でも、本当はあなたと一緒に寄り添って、この景色を見ていたかったのよ。


2002年04月05日(金) 入学式

今日は娘の中学校の入学式。
初々しい子供たちの中に娘の姿を見ている。
こんな確かな生活があって、守っていこうとしているのに、わたしは、あなたを欲している。
暖かく穏やかな日溜りの中を帰りながら、わたしの心はあなたを求めて、ざわざわと波立つ。


2002年04月04日(木)

あなたが呼びかけてくれる声。
耳に残っている甘やかな声。
いま、何度も反芻するように思い出している。
あれはいつの電話の時だったか、何かの拍子に会話が途切れたのか、あなたが呼びかけてくれたわたしの名前。
そのとき、わたしは満たされていたのよ。
いまも、また。


2002年04月03日(水) 崩壊すること

崩壊することも悪くない。自分自身が崩壊していく。
以前だったらしないことをしている自分がいる。まるでかつての自分が崩壊してしまったかのように。その感覚が心地いい。
それはあなたに出会って、そうなったのです。あなたを想うと、以前の自分が崩壊して、そのあとに新しい自分が現れるのです。
だから、崩壊することも悪くない、でしょう?


2002年04月02日(火) 些細なこと

ほんの些細なこと。他愛のない会話で心に痛みを覚える。
こんなことで動揺するなんて...そんな自分にも腹が立って、自分で自分を傷つける。固く凍ってしまったような気持ちに陥ってしまう。

でも、あなたの声が聞けただけで、そんな心が氷解する。あなたの存在を確信することだけが、唯一自分の気持ちを確信できる途なのです。

愛してる。


2002年04月01日(月) 輝く

朝、いつものように家をでて歩き始める。
昨夜の雨に濡れて、朝の光に照らされた風景が輝いて見える。木々も草たちも瑞々しい光を保ち、家々の屋根や駐車場や路上の車も、水滴を乗せて光っている。
こんな風に輝きたいね、あなととの恋も。
辛い夜も、冷たい雨の日もあるけれど、きっと雨が止んで朝も来て、きれいに輝ける。そんな二人の関係でいようね。

心はいつも、あなたと一緒にいるよ。


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