人生事件
−日々是ストレス:とりとめのない話 【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】
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何も口にできない夫が、輸液の滴下数を減らして欲しいと、自ら伝えてきた。滴下数を減らしたら、動いていなくても身体が持たなくなるなんてこと、知っていたのか知らなかったのか。本当に、本能的に、輸液を必要としなくなっていたのか。
夫のCVポートでの輸液管理を開始してから、ネットで、どこかの医師の作った看取りまでの道筋のパワポに、輸液量の減量方法が記載されていたのを見た。その時は、その時期を主治医と一緒に決めていくのだと薄ぼんやり思っていた。だけど。
私は、主治医に黙ったまま、夫の望むままに、徐々に徐々に、輸液量を減らした。輸液ポンプは滴下量が数字で見えるので、夫に確認してもらいながら、数字を減らしていった。だから、看取ったあとには、輸液の在庫が大量に手元に残った。死期を早めたかもしれない。減らさなくても変わらなかったのかもしれない。だから。
自殺幇助なのか、殺人なのか、時々自問してしまう。訪問看護導入直前に看取った私にはグリーフケアをしてくれる存在はなく、親にも子どもたちにも言える話ではなく、自問し、答えが出せぬままに生きる。
先日、夫との思い出がありすぎて1年以上作れていなかった手作りハンバーグを、食卓に並べた。
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