人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2010年09月22日(水) 万人に伝わる話ではない話題で盛り上がれる関係

うちの小さな生き物よりも数年年上になる、やはり発達のバランスの悪い子を育てている最中の同僚と、毎日のように子どもネタで盛り上がる。
ひとしきり笑って息をついた、そこで、言われた。

「こんな話、他の人に言ったって分からないよ。佐々ちゃんだから言えるんだよ」

言われてから、気づいた。そうだ、その昔、同じ頃に出産した同僚たちには、分かってもらえなかったこと、言うだけ無駄だと悟ったこと。発達のバランスの悪い子どもに振り回されているこの同僚に出会ってから、普通に話していたことが、実は他の人には通じないということ、すっかり忘れていた。

「私、あなたと出会えてよかった」とはっきりと伝えてもいいような。本当に、そういう状況だったんだ。夫にも通じない、ましてや「健常」枠の子育て者には分からない、あの、マイワールドにいる子ども話は。

以前、子どものことで悩んでいたとき、職場に来ていた臨床心理士に「あなたの子育ては、あなたの仕事において一生の宝になる」と言われたことがあった。まだ、宝と呼べるほど慣れたわけでも納得したわけでもないが、この頃はその言葉が徐々に分かってきたように思う。

私も、仕事でも子育てでも、一皮向けてきたところなのか。


2010年09月19日(日) この世にふたりしかかかっていない病

夕食後、のんびりお茶を飲みながらテレビを見ていて、ふと思いついた。
「この世に二人しかかかっていない病があるんだよ」
もうすぐ5歳になる小さな生き物に背中から乗りかかられている夫に向かって言った。
「ふうん?」と言った夫に、「その子と私、『あなた好き好き病』」と簡潔に教えた。
「馬鹿か」と苦笑交じりの返事が返ってきて、そのときは、それで終わった。

その数日後、約60年連れ添った夫に嚥下障害が起き、「あの人が食事ができない姿を見ていたらつらくてつらくて…私まで食事が取れなくて…」と涙ぐむ妻と面接した。私だったら、そんな夫を介護する自分が偉いって、ご褒美にって、こっそりおいしいもの食べてしまうような気がする…と思いながら。

さらに数日後、我が夫の誕生日があった。サプライズでケーキと、出会って10周年ということでそれにちなんだウィスキーをあげた。
夜、ウィスキーで酔った夫に言われた。
「あんときうれしくて…だけどもう、そういう好きとか愛してるとかの次元でなくて、お前らがいなくなったら何で生きなきゃいけないのか分からないというか…そんな簡単な存在じゃないんだよ」

私、妻として人間として、どうなんだろうと、悩んでしまってます…。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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