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■ 卒論3
僕はなぜ太宰が自殺したのかにはあまり興味がない。
経済的な逼迫した理由の場合も含めて、 自殺はいつでも衝動的なものだ。 どんなに綿密に計画していたって、 あらゆる準備を怠らずにしていたって、 結局は衝動でしかないんだ。
例えば、ある夜に酒を飲んでいる。 泥酔して、しかも感傷のあまりに川原まで言ってみる。 行ってみて、ふと「飛び込んでみようか」と思う。 なぁに大丈夫さ。ドボン。死んだ。
そんなものだと思う。「ふと」が全てだと思う。
色々な本を読んだ。 彼の死後五十年で出た論文、評論、評伝は すでに「論文全集」がでるほどに大量だ。
かなりの量を読んだけれど、 一番説得力があるのは 結局、坂口安吾の『不良少年とキリスト』だと思う。
太宰の遺書(とされる文)にある言葉、 「子供は凡人にても、お叱りなさるまじく」
この言葉が僕の論文のキーワードです。
「凡人でも、偉人でも、天才でも、 出来が良くても悪くても、 そんなことに関わりなく、愛してください。」
と言う言葉です。
2003年11月27日(木)
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