in love with...
沙夜



 Birthday...3

翌朝10時にチェックアウト。
このまま帰るのかな?と思ってた。


彼がカーナビに、行き先をインプットしてる。


どっか行くの?

うん。


画面を見ると、なんちゃら農業センターとか
なんちゃら組合とかの文字が見えた。


ねー。ねー。
どこに行くの? えっ? 農業センター?
それって、牧場みたいな所なの?
もしかして…、牛を見ながら、バーベキューとかするの?


そうそう。
小ブタちゃん見ながらね(笑)


やだー。残酷〜。


なぜ、農業センターで牧場ってことになるのか自分でも
よく分からないけど、勝手にそう思い込んでしまった。


本当に?
行ったことあるの?


ないよ。

行ったことない所に行くの?
何かで見たの?


ん〜? さぁ〜?


彼は何も教えてくれないのだった。


1時間かけて車を走らせ、ナビがゴール地点に着いたことを知らせた。
でもそこは普通の住宅地で、とても牧場があるようには見えない。


あれ〜? ないな〜?


車は同じ所をぐるぐるまわる。


ねー、どうするぅ?
こんな遠くまで来たのに見つからなかったら。
また何時間もかけて帰るの?


んー、どうしよ。


2人で笑いながらしばらく牧場(?)を探したけど
そのうち車を停め、彼はどこかに電話して尋ねているようだった。


そして再び走り出す。


あった!!
着いたよ。



(え? え? 牧場どこ? てか、農業センター?)


そこにあったのは、牧場でもなく、農業センターでもなく
1軒のフレンチレストランだった。


ここなの?

そうだよ。

あははは。
来たことあるの?


ううん、ない。

なんでわざわざこんな遠いお店まで来たの?

そうだよねぇ。


(そうだよねぇ…って)


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2003年01月31日(金)



 Birthday...2

案内された部屋には露天風呂が付いてた。


お風呂、結構広いよね。

うん。
4人くらい入れそうだよね。


(きょろきょろ)
へーぇ。
(ガラガラ)
こっちは洗面所と…あ、普通のお風呂もあるんだぁ。
(ガラガラ)
あ、トイレはこっちなのね。
この扉は何だろ?



と、部屋の備品や、扉という扉を全部チェックしてたら
彼に「探索はお済みですか?」と笑われた。


1泊2日で、彼は8〜9回。私も6回くらいお風呂に入った。
大浴場にも何度か行ったけど、やはり時間を気にせず入れる
部屋露天は格別だった。


夕陽が映るオレンジの海。
真夜中の、空との境目が曖昧な黒い海。
朝の白く輝く海。


露天風呂に入りながら、海を、空を、星を、
(散歩する人を、釣り人を)彼と一緒に眺めた。


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2003年01月30日(木)



 Birthday...1

私の誕生日に、温泉1泊旅行へ連れて行ってくれた。


彼の運転する車に乗るのはこれが初めて。
お互い、最初のうちは少しだけ緊張していた。


CD、聴いたら?

うん。


お気に入りの曲を聴きながらのドライブ。
お天気も気分も上々。


昼食後、観覧車に乗る。
彼にとっては人生3回目の観覧車だという。
私は10回以上は乗ってる。
だから余裕〜・・・かと思いきや。
海風が強く、揺れる。揺れる。


2人揃って高所恐怖症で、でもきっと彼の方が怖がると思っていたのに
予想に反して彼は落ち着いてた。(ように見えた)
私ひとり、きゃあきゃあ騒ぐ。


その後、予約していた旅館へ。
どこに泊まるかは、知らなかった。
というか、聞いても教えてくれなかった。


到着したのは、テレビやCMで見たことがある旅館。


ここなの?

そうだよ。


(わ〜、ここなんだぁ。すごーい)


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2003年01月29日(水)



 金曜の真昼の星

誰かに『夢は何?』と尋ねられると、私はいつも答えに困った。
人に言えるほどの立派な夢なんてなかったから。


そんな時は、『小さな夢だけどね』と前置きをしてから、
『恋人と満天の星を見上げること』と答えることが多かった。


偽物の星空を見ていて、今更ながらに気がついた。
偽物の星は瞬かないということを。
やはり星は本物でなくては。




ここは、オーロラの映像を映す小さなドームの中。


オーロラを見に行こうか?


もし、「うん。見たいねー」などと軽く返事をしてしまうと
彼は私の知らないうちにフェアバンクス行きのチケットやホテルを
予約しちゃいそう。
私は笑いながら「いや、それはちょっと〜」と返事をした。


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それにしても。この日の彼は、心ここにあらずといった感じだった。
原因は彼の部屋の「壊れたドアノブ」の所為。
私はドアノブに敗れました。



2003年01月28日(火)



 ?番目の彼女

先週、木曜日の夜遅く
彼と待ち合わせをした。


ごめんね。


彼の謝った理由が何のことだか、一瞬、分からなかった。


ん?何が?
ああ、うん…。



あのことは、もう終わったこと。
少なくともオンラインでは終結していた。


逢う前は、彼の顔を見た途端、ムカ〜ッと来てビンタの1発でも
お見舞いしたくなるだろうか?などと考えていたけど
実際に顔を見てもそういうことは全くなかった。


ただ、私の酔いがまわってくると、いつもの悪いクセが出て
彼の頬や首を、ぺちぺち叩いたりつねったりしてしまった。



帰りのタクシーの中で、彼が私の手を握りながら言った。


沙夜の手は、すぐ温かくなったり冷たくなったりするね。

うん。
熱しやすく冷めやすいのよ(笑)


僕もそのうち振られちゃうのかなぁ。

んん?
振る方と振られる方、今までどっちのが多い?


えーと、振ったのが(指折り数えつつ)○人で…。
振られたのが…、○人かな。


どちらも同じ数じゃないの。
次はどっちか分からないね。
振る方かもしれないよ。

ていうか合わせて、○人?
今まで○人の人と付き合ったんだ?(笑)
じゃあ私は、あなたの○番目の彼女ってこと!?



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2003年01月27日(月)



 I'm in love with you.

人は人に
とてつもなく優しくすることが出来る。
相手の全てを受け入れ、甘やかし、愛を与え続ける。


でも人は
その逆も出来る。
相手の全てを拒絶し、残酷な仕打ちをし、奪い、弄ぶ。


まるで別人のように人が変わる様を私は見てきたし、経験もしてきた。


私が彼の気持ちを受け入れた時
(それがいつだったか、曖昧だけれど)
私は覚悟をした。


もしも、彼が酷い人だとしてもかまわない…
彼の瞳が冷たい色に変わる日が来ても良い…と。


沙夜の日記、辞めるか移すかした方がいいんじゃないかと…
そんなことも考えたんだけど。



そうね。確かに彼の言うとおりかもしれない。
私がここに書くという行為は、残酷な行為なのかもしれない。


でも、ここに書きたい。
彼とのことを。自分のために。





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2003年01月26日(日)
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