妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2010年01月30日(土) 『にょたいかっ。1』『裁かれし者』『王子と小鳥』(漫)

【龍炎狼牙 メディアファクトリー】

エロコメディ?エロ漫画まではいかないくらいの内容です。
タイトル通りある日、女体化しちゃったモテない男子の話し。
真はモテなさそうな感じがしなかったんだが。
なんだろなー、女体なめんな!という気分は抑えて、女の身体になってやりたいことってこんなもん?もっといろいろないの?
続くみたいなんでその辺に期待。

それにしても女体化って私からすると凄い謎なジャンルです。
一体そこに何の意味が…?
でも男体化よりはわかるかなぁ。

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【本間アキラ 心交社ショコラコミックス】

6年前の新装丁版だそうです。
今の絵は知らないけど、本仁戻みたいな絵です。
内容はどシリアスなんだけど、二箇所ばかりつい笑いました。
セリフださいーと思って。6年前だからなんですが。
あと、これは不可抗力なんだけど秘書の名前に笑った。
誰も数年後に同じ名前の芸人出てくるなんて思わんよな。

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【山中ヒコ 芳文社花音コミックス】

アラブの王子物でいい!と思ったのは初めてです。
元々、あんまそういう浮世離れした設定好みじゃないんですが。
これは王子が紳士。凄い、珍しい!たぶん。
王子=俺様だからね。基本。
第二王子だからなんでしょうけども。
二人の会話が通じないところもじりじりしていいですね。
こういう切り口もあるんだねー。


2010年01月27日(水) 『猫を抱いて像と泳ぐ』(小)

【小川洋子 文藝春秋】

チェスは好きなのですが、やる相手がいなくて一向にルールが覚えられません。
無駄にチェスセットは2つ持ってるんですが。

作品全体に漂うチェスというゲームの詩的な美しさ。
私もマスターや老婆令嬢とチェスしてみたくなりました。

小川洋子は人の気がつかない孤独に気がつく人ですね。
そこが作品の優しさであり哀しさに現れているように思います。


2010年01月20日(水) 『陽気なギャングの日常と襲撃』(小)『どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?』(他)

【伊坂幸太郎 祥伝社文庫】

前半が連作短編集めいた4編。
後半は前半の伏線を回収しつつの、お馴染みの4人組みによる強盗、誘拐事件、カジノ潜入などなどもりだくさん。
途中で久遠が捕まったり、銃撃されたりスリルも増え、今回も小気味よく進む。
昨今、ダークサイドへ行こうとがんばってる伊坂の純然たるエンターテイメント小説としてできれば続けて欲しいシリーズです。
伊坂がどうしても黒くなりきれないのは、なんやかんやで主人公が品行方正だからなんじゃないかなーと本書を読んで思いました。
別に無理に黒くならなくていいと思うんだけど・・・。
今回は、間抜けな誘拐犯二人組みについて、久遠がラストで今でも人質を探している姿を想像するけれど、恐らくは消されているだろうと、久遠も読者も充分承知しているという点、伊坂なりのせいいっぱいの苦さなんだろうなぁ。
別に無事でいてもばちは当たるまいと思うのだけれど、そうしないんだなぁ。伊坂は。

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【中島義道 角川文庫】

なかなかぎょっとするタイトル。
偏屈哲学者の人生論。人生論っていうのかな、こういうの。読んだことないからわからないや。

大きくわけて、3章に分かれているのだけれど、最初の章はだいぶ共感する。
共感するというか癒される。
人生の素晴らしさを説かれるよりも、人生に意味などないと言われる方が私は救われる。
実際、意味なんかないと思って生きているんだけれど。
自殺してはいけないのか?は殺してはいけないのか?よりも答えるのが難しい問題ですね。
私は自殺したいとは思わないのだけれど、物心着いて最初に強く思ったのがどうにかして明日死んでしまえないかということだったので、人生の大半をそんなこと思って生きてると偏屈な人間ができあがるのだなぁと、しみじみした。
隠遁できるならいつでもそうしたいよ。

それにしても中島先生はすごく真面目なんだろうなぁと思った。
タイトルの疑問への回答は最後に書かれているけれど、きっとそれしかないんだろうな。
人生に意味なんかないと思ってしまった人は、哲学者になるか作家になるか芸人になるしかないのかもしれないね。
私はどれでもないけど。


2010年01月15日(金) 『ねこのばば』(小)

【畠中恵 新潮社文庫】

久しぶりにしゃばけを読んだ。
3巻目は短編集。
読んでいるとなぜか、仁吉だけが谷原ビジュアルになる。
他キャストはそうでもないんだけど。

手代二人が突っ走ってるのが好きなので、「ねこのばば」とか「たまやたまや」がよかったです。
たまに店の外に出てもらうとありがたい。
まあ、一種の安楽椅子探偵だからしょうがないんだけど、せっかく江戸を舞台にしてるんだし。

お春ちゃんが結婚してしまったけれど、今後、若だんなにいい人は現れるのでしょうか。
まだ先という感じもする。

あ、そうそう「産土」は佐助の話し。
佐助に意外な苦い過去が。


2010年01月08日(金) 『この芸人を見よ!』(他)

【ラリー遠田 CYZO】

ちょっと前に、地元の新聞でコラムをやっていた頃からなんとなく気にかけていて、『この芸人を見よ!』の連載も実はもう全部web上で読んでるんですが一冊にまとまったので改めて再読。

お笑いというものがどうしても評価される機会が少ない中、この連載はとにかく取り上げた芸人を褒める。
そこが好き。
また、その芸人にはそういう楽しみ方があったのかーという新しい側面も見えてきて、特に好きじゃない芸人のこともなんだか気になってくる。
くりぃむ有田の引き芸や、江頭が実は空気を読むと言う話しなど。
そこに賛同するかどうかは別として、今までまともにエガちゃんの芸を分析するような人もいなかっただけに、長年見ていたエガちゃんが最近なんだか気になります。
生では見たくないけど割りと嫌いじゃないんだ、エガちゃん。

ところでだいたいにおいてその通りだなと思うのだけれど、タモさんがアコムのCMに出たことによってなんだかがっかりしたのは、タモさんの聖人君子的イメージに消費者金融の広告塔になるということがそぐわなかったから、という解釈だったけれど、それはちょっと違うと思うなぁ。
消費者金融のCMの「借りて欲しいのに借りすぎるな」という自己矛盾というかきれいごと加減は、タモさんがいかにもつっこみそうな矛盾なのに、CMに出たということに衝撃というか意外性を感じたと思うんだけど。
少なくとも私は。
タモさんにそんないいイメージはないよー。
悪いイメージも無いけど。


2010年01月07日(木) 『寄性獣医鈴音 1・2』(漫)

【春輝 竹書房】

この人は『殺し屋さん』の人なのか。
殺し屋さん読んでないんですが。

寄生されると淫乱になる寄生虫の話しなんだけど、その割にはノーマルな感じが・・・してるのは私だけなのかもしれないが。
主人公の鈴音がいまだに処女だというところがそう思わせるのかも。そうかも。
鈴音が今後、いつ、誰に!というところが楽しみの一つですね。

エロとストーリーの分量の対比がBLくらい(わかる人にだけとても伝わる比喩)なので、意外と読むところがある。
何より絵が可愛い。鈴音がかわいい。

ゲイ医者×看護師(女の子だよ!)というどこの誰に需要があるのかわからない部分も含め、なんか面白かったです。



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