妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2009年10月29日(木) 『NO.6 8』(小)

【あさのあつこ 講談社YA!ENTERTAINMENT】

NO.6に突入してからは割りと予想通りな展開。
沙布に再会するも救えず、というあたりのくだりがややスピード感に欠けてたと思う。
あさの先生最近、新作多すぎやしないか、と余計な心配。

矯正施設は破壊した、でも町は残る。さてその先はどうする。
ここからが佳境です。


2009年10月28日(水) 『きつねのはなし』(小)

【森見登美彦 新潮社文庫】

いつもの話とはがらっと雰囲気が変わった怪談じみた短編集。
いつもの仰々しい文体が笑いのためにではなく、不可思議さと怖さを演出するために使用されている。
4篇がちょっとずつずれて関連しているあたり、『四畳半神話大系』の方法にも似ている。

「きつねのはなし」
こんな不気味な話しも書くのか、と改めて感嘆。

「果実の中の龍」
モリミー的妄想話しをシリアスな方向に転化するとこんな切ない話しになっちゃうのか、と。

「魔」
オーソドックスな話しではあるのだけれど、モリミーが書くとなんか新鮮。
先日読んだ『705号室』はつまりこういう風に書けば怖さとか不気味さが出るのだよ、というお手本みたいな話し。

「水神」
ラストはやっぱり何か京都市内を騒がすような大きなエピソードで締めたいというのがあるのか。


2009年10月23日(金) 『咲くや、この花 左近の桜』(小)

【長野まゆみ 角川書店】

お気に入りの先生が全く出てこなくてすごく残念。
基本的に前作と同じで、桜蔵が方々で思い残したことのある霊を拾っては交わる羽目になるという。
2冊目ともなると、いい加減に自分でどうにかしろと言いたい気分。
嫌なら嫌でもっと気をつけろ!と桜蔵にイラついてくるのは致し方ないかと。
基本的に同じことの繰り返しなので、相手が違えど、半分くらい読むとちょっと飽きてくる。

最終的に、柾×桜蔵に落ち着くということでよいですか。
千菊×桜蔵の方が好みではあるんだけど。


2009年10月16日(金) 『乙嫁語り 1』(漫)

【森薫 エンターブレインBEAMコミックス】

今度の舞台は中央ユーラシア、コーカサス地域。
ヴィクトリア朝のメイドから一転という感じもしたのですが、読めば納得。
モノローグがなく、描き込むやり方は変わらず。
20歳で嫁入りしたアミルがまた可愛いんだなぁ。
12歳の婿・カルルクも可愛いけど。
今後の展開をほくほくと見守りたいです。


2009年10月15日(木) 『705号室 ホテル奇談』(小)

【塔山郁 宝島社】

何かホラー読みたいなぁと適当に選んだんですが、まあ、怖くない。
ホテルものならそうそう外れないと思ったのですが、なぜホテルものでこんなに怖くないものが出来上がるのか、逆に不思議。
事情がわかってくればくるほど興味がなくなるのは、何もわたしが管狐をそもそも知ってたからというわけでもないと思う。
ここぞというような怖いシーンも、怖い描写も無く、じゃあ物語として面白いかと言えば、うーん・・・という感じ。
また、一文一文が無闇に長く、テンポが悪い。

どうもホラーを選ぶのが下手らしいです。


2009年10月09日(金) 『人はなぜ働かなければならないのか』(漫)

【山田ユギ 竹書房バンブーコミックス】

いいよねー。
全編オフィスラブ。あ、一本違った。
「僕らはただ走るだけ」が好きかなぁ。
そうは見えないのにエロイ先輩が。


2009年10月07日(水) 『アイシールド21 37』(漫)

【漫画:村田雄介 原作:稲垣理一郎 集英社ジャンプコミックス】

ついに完結、意外とシンプルな表紙。
正直、クリスマスボウルの後のドリームチーム編はおまけのようなもんだと思って読んでたんですが、意外な感動がありました。
まだ描かれることがあったんだなぁと。
これ以上伸び白あるのかと思っていたキャラに、まだ上がある、というのがジャンプ漫画においてはインフレ状態で失笑になるところが、スポーツ選手に到達点というものはない、という描かれ方をしてて一線を画してました。
天才かと思われていたキャラにもまだ目指すべき上があった、と。
更なる上を提示した上での完結で、よい余韻だと思います。
高校卒業したらみんなあえて、違う大学に進学したところもなんだか素敵だなぁと。
マモリ姉ちゃんはヒル魔のとこに行ったんだなぁ。よかよか。
キャラ個々のことを言ってるとキリがないので、連載お疲れ様でした。



蒼子 |MAILHomePage

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