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JIROの独断的日記
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2007年03月13日(火) 3月13日はメンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」が初演された日。第一楽章全部聴いて下さい。

◆3月はイベント(記念日という意味です)が多いんですよ。

これでも、ずいぶんと、切り捨てているのです(泣く泣く・・)。


誕生日だけを抽出しても、多分見落としがあるとおもいますが、私が分かるだけでもこんなにいる。


3月2日はスメタナ(作曲家)


4日はヴィヴァルディ。


7日は書きましたがラベル。


今日、14日はテレマン。


18日はリムスキー・コルサコフ。


20日はピアニスト、リヒテル。


21日はバッハ。


25日はバルトーク。


31日がハイドン

という具合です。


◆1845年3月13日はメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲が初演された日です。

メンデルスゾーンは短命でした。1809-1847だから、38歳になるかならないかで亡くなっています。天才にありがちです。

ただ、彼の家系は「突然死」が多いので、自分も早く逝くのではないか、という恐怖心がメンデルスゾーンには、有ったようです。

残念ながら当たってしまいました。



世にヴァイオリン協奏曲が一体何曲あるか分かりません。やたらと沢山あります。

バイオリン弾きが自分で書いたりするので、全然つまらない作品も多いです。



一応、ベートーベン、メンデルスゾーン、ブラームスが「三大バイオリン協奏曲」と言われていて、

メンデルスゾーンか、ブラームスを外してチャイコフスキーを入れる人もいます。

それは、確かに・・・。別に国際会議で決めた訳じゃないからね。

確かに、初心者はブラームスより、チャイコフスキーの方が面白いでしょう。

まあ、それは、今はどうでもいいです。


◆メンデルスゾーンはこの一曲で永遠に不滅です。

そういえば、今月4日付(ココログ)でチャイコフスキーと「ドシラソファミレド」

と題する一文を載せました。

その記事の終わりの方に、3月3日はメンデルゾーンの交響曲第3番が初演された日だ、というので、第2楽章も載せました。

あれも名曲だけど、メンデルスゾーンと言ったら何と云っても、「バイオリン協奏曲」ですよ。



音楽の好みはひとそれぞれですから、別にこの曲が嫌いでも一向に構わないのですが、

私はこの音楽は人類史上、最高の芸術作品の一つではないかとおもいます。



メンデルスゾーンは他にも「結婚行進曲」で有名な、「真夏の夜の夢」の劇付随音楽とか、傑作があるのですけど、

仮にそれらが無かったとしても、このバイオリン協奏曲を作曲した、というだけで、永遠に歴史に名を残すでしょう。



◆大きなお世話なのですが、一度聴いてつまらなくても何回か聴いていただけませんか?

一番最初にこの曲を聴いたのは、いつだか分かりません。多分、かなり幼い時にレコードを親父が聴いていたのを何となく聴いたのです。

そのときは、実は、あまり何とも思わなかったのです。

もう少し経って、クラシック音楽に興味が出てきた頃に、そのレコード(バイオリン・ソロはフランチェスカッティという大名人でした)を聴いたのですね。

この曲、聴けば分かりますけど、曲が始まってすぐ、2小節目からいきなり、ソリストが弾き始めますが、

私は、そのとき、メロディーのあまりの美しさに、大げさではなくて、本当に、軽い眩暈を覚えたのを思い出します。

楽譜を読めなくても良いので、ソロ・パートの楽譜の最初の部分を見て下さい。




譜面づらは、別にそんなに難しくないでしょ?

事実、将来ソリストを目指すような子たちは、小学生の時に弾くだけは弾けてしまうのです。


作曲家や他の音楽の専門家が、どのようにこの曲を評価するのかしりませんが、

私は、全く文句の付けようがありません。「完璧」ということがあるのですね。

これ以上私のような全く才能のないただの凡人が言葉で説明しても無駄です。

とにかく第一楽章を全部聴いて下さい。今まで私が載せた中で最も長い演奏になりますが、途中で切ることが、どうしてもできないのです。



エンピツをお読みの方は、ココログでお聴き下さい。恐縮です。


一体、これほど美しいものがこの世にどれほどあるでしょうか。

少なくとも「私は」、そのように感じるのです。皆さんがどう感じるかは、

いつも書いていますが、全く自由です。ただ、一つだけ。

この曲を聴いて「つまらねえや」とおもっても、何度か堪えて聴いてみて下さい。

時間をおいてからでいいですから。必ず、とは申しませんが、何度か聴くうちにあるとき

「ぐわっ」と心臓を掴まれたような、感覚を味わう方がいると思うのです。


◆お薦めCD

これは、頭が痛いです。



一般的傾向として、最近のバイオリニストは、メンデルスゾーンの冒頭をあまり情緒的に弾かないで、

サラッと弾いてしまうように思います。


あくまでも私の好みですが、それをやられると、

「何のためにメンコン(メンデルスゾーンのバイオリンコンチェルトを、「メンコン」といいます。

原則的に私はこういう言い方が嫌いなのですが、「メンコン」だけは、何となく許せます。「ベトコン」「チャイコン」は許せません)

を聴きに来たのか?」とがっかりします。

ここは、思い切り情緒過多になって良いのではないかとおもいます。



お薦めCDです。

既に故人ですが、私が初めて聴いた、フランチェスカッティという人の盤

(メンデルスゾーンの伴奏は、ジョージ・セル指揮・クリーブランド管弦楽団という、超一流の組み合わせです)。

今の人で、型破りで面白い(但し、勿論基本はおさえています)なあというのは、

ナージャ・サレルノ=ソネンバーグという、イタリア生まれなのに、ジュリアードで勉強した人です。

ジュリアードの人は、失礼ながら、上手いけれど、みんな同じような音、弾き方になってしまいます。

この人は良い方向に変わり者です。



ちなみに、私が今まで聴いた「メンコン」で最高の演奏は、

ベルリン・フィルのコンサートマスター、安永徹さんが、日本に一時帰国して弾いたときです。

通常よりも、テンポをぐっと遅めに設定していました。

するとあの美しいメロディーがジーンとこちらの身体に染みこんでくるのです。

それでいて、勿論理性はきちんと保持していますから、浪花節になることはなくて、

何というか、弾き手の音楽的素養・教養がにじみ出ていました。あんな演奏は後にも先にも聴いたことがありません。

そこらのソリストより、余程すごいと思いました。

流石は、世界一のオーケストラで20数年もコンサートマスターを務めておられる方だけのことはある、と思います。


それでは。

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