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JIROの独断的日記
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2005年06月13日(月) 「宝塚―尼崎間で走行実験、非常ブレーキ再現」 ←つまり、いまだに事故の真相は不明なのだ。

◆記事1:宝塚―尼崎間で走行実験、非常ブレーキ再現

 

 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は13日、脱線事故が起きたJR福知山線宝塚―尼崎間で、原因究明のための走行実験を始めた。

 事故車両と同型の試験列車で、脱線した快速電車が繰り返した非常ブレーキ作動を再現。全地球測位システム(GPS)も使い、これまでに回収した様々なデータと照合し、快速電車の走行状況を特定する。実験は16日まで行われる。

 試験列車には、事故調の調査官らが乗車。始発駅だった宝塚駅では午前10時10分ごろから、快速電車が自動列車停止装置(ATS)の作動で2度にわたって非常ブレーキで停止した状況を再現した。約70メートルオーバーランした伊丹駅でも非常ブレーキを作動させ、ダイヤへの影響などを確認した。

 この日は計9本、14日以降は1日3本の試験列車を走行させる予定。(読売新聞) - 6月13日12時41分更新


◆記事2:脱線現場で車両試験=非常ブレーキなど再現−モニター記録と照合へ・事故調

 

 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は13日、脱線車両と同編成の試験車両を使い、非常ブレーキや駅ホームでのオーバーランも再現する走行試験を実施した。

 車両には脱線した快速電車から取り外した車両モニターを搭載。16日まで4日間、尼崎−宝塚間で実験を行う。 事故調が実際の車両を使い、本格的な走行実験を実施するのは初めて。 (時事通信) - 6月13日12時1分更新


◆コメント:「実際に車両を走らせる実験まで行うのは初めて」が意味するところ。

 

 今日で、尼崎の列車脱線事故からちょうど、7週間が経過した。

 7週間ということは、四十九日(しじゅうくにち)だが、四十九日の法要は一昨日、「西国三十三所観音霊場」の寺院で既に行われたそうだ。犠牲者のご冥福を祈ります。



 引用した記事に書かれているとおり、事故調査委員会はなんと、事故現場で、事故を起こしたのと同型の車両を用いて、当時の運転を再現する実験を始めた。

 事故調査委員会が、実際の車両を用いて、事故現場を走らせるのは、長い日本の鉄道の歴史でも初めてだそうだ。

 これは、何を意味するか、といえば、そこまでしないと、真実が明らかになりそうにない、ということに他ならない。

 私は、事故が起きた直後から何度も、「現時点では、『事故の全貌は不明である』ということだけが、唯一の『真実』である」と書いた。

 その状況は今も変わっていないのだ。つまり、
 現時点では、今なお、事故の原因は不明である。


◆事故の原因が不明なのだから、特定の人物や組織の責任であるかどうかも不明なのだ。

 

 これも、私は、繰り返し書いた。

 明らかなことは「JR西日本、福知山線の線路上を走る鉄道車両が脱線・転覆し、運転士を含めて107名の死者が出た」ということだけだ。

 事故の原因が分からないということは、事故の原因が人的なものか否か、すら、まだ分からないのである。

 別の言い方をすると、JR西日本の列車が脱線転覆したからといって、それが、必ずしもJR西日本の責任とは分からないのだ。

 過去にそういう事故があった。

 1978年に、東京と千葉を走る、営団(当時の)地下鉄東西線が、荒川の鉄橋の上で(東西線は、一部の地区では、地上を走るのである)竜巻に巻き込まれて、2両だけだが転覆した。

 これは、何と、鉄道車両が左右に揺れる、その固有振動数と竜巻の風が真横から列車に吹き付けるタイミング(周期)が偶然にも合致してしまったために、転覆したらしいことが、後に判明した。

 「とんち一休さん」で重い釣り鐘を指一本で動かす方法と同じである。

 物体を、その固有振動数で振幅させるときには、最小の力で足りるという話である。

 これは、不幸な偶然としか言いようが無く、営団地下鉄に責任を負わせるのは、あまりにも酷だった。

 だから、今回も、意外な事故原因が判明する可能性は、ある。

 念のため、書き添えるが、私は、「JR西日本に責任が無い」と述べているのではない。
 「この事故は、誰の責任かまだわからない。誰の責任とも言えない可能性もある」という、「現時点での客観的事実」を強調しているのである。


◆事故の責任がJR西日本にあると断定した人々は、よく考えるべきだ。

 

 私としては随分穏やかな表現を意識的に用いている。

 今にも感情が爆発しそうなので、抑えているのだ。

 事故直後、まだ、何の真実も明らかになっていないのに、JR西日本の経営陣を罪人扱いした、報道に従事する人々。

 弔問に来た、JR西日本の職員に向かって、「夫(妻、息子、娘)を返せー」と叫んで、殴りかかった遺族。

 その映像を、視聴率稼ぎの為に全国に放映した、各テレビ局。

 事故現場の献花台に控えるJR西日本職員に暴力を振るった、「被害者の知人」

 事故とは何の関係もない、JRの女性運転手をホームでけっ飛ばし、線路に落ちそうにさせた男(この女性運転士は恐怖のあまり、乗務が出来なくなってしまった)。

 電車がぶつかったマンションをJRが買い取るといったら、ここぞとばかり金儲けのチャンスに利用しようとした人。

 いずれも、よく考えていただきたい。

 はっきり言えば、反省しろ、ということだ。


2004年06月13日(日) 「集団的自衛権の行使規定を明記、自民が改憲案論点整理」 だから、自民党代議士なんてのはバカだってんだよ。
2003年06月13日(金) 「TBSが特集放送を約束 障害者団体の抗議で謝罪」それはいいんですが、発言した医者本人は何故謝罪しないのか?

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