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JIROの独断的日記
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2004年11月19日(金) 1.「暮らしやすい国」1位はアイルランド…英誌調査 妖精の国 2.フロリダ電子投票「ブッシュ票が多すぎる」との疑惑

◆記事:「暮らしやすい国」1位はアイルランド…英誌調査

 【ロンドン支局】英エコノミスト誌が世界111か国の1人当たり国内総生産(GDP)や政治の安定、治安、衛生状態、家庭生活などを基準に割り出した「暮らしやすい国」ランキングで、アイルランドが1位に選ばれた。世界第4位の1人当たりGDP、家族や共同体の温かいつながりを維持していることが評価された。同国は19世紀に大飢饉(ききん)を経験するなど、20世紀後半まで移民大国で、今回の調査は同国の大変身を裏付ける。

 2位はスイス、3位はノルウェーで、上位10か国中、6位のオーストラリア以外は欧州の中小国だった。日本は17位で、米(13位)、仏(25位)独(26位)、英(29位)など主要国は中ランクにとどまった。「最悪」111位は、ムガベ独裁政権下のジンバブエ。ロシアは104位、中国は60位。北朝鮮はリストに入っていない。(読売新聞) - 11月19日1時49分更新


◆コメント:漢字で書くと「愛蘭」。ロマンティックなんですよ。

 

 理屈っぽいことを言えば、全てのひとにとって、世界で最も暮らしやすい国、というのは存在しないはずですね。

 例えば、重い病気を患っていて、年中医師と綿密なコミュニケーションを取らなければならないが、英語は話せない、という人にとっては、アイルランドよりも、日本が世界で最も暮らしやすい国でしょう。

 いきなり、こう書いてしまうと興ざめですが、決してアイルランドが悪いと言っているのではありません。逆です。理屈はさておき、確かにアイルランドは良いところだろうな、ということを書こうとしているのです。

 ヨーロッパを旅行したことがある人は、場所によって勿論随分違うけれども、日本と比べて街並みが抜群に美しいことに気が付いたと思うのです。

 しかし、もう一つ、少なくとも英国では、自然の風景の美しさ。緑の多さに感心しました。緑が多い問いのは、いいことですね。明らかに、人間の精神状態に影響を及ぼすとおもいます。


 私が住んでいたのはロンドン南西部のウィンブルドンで、ロンドンの中心部からそれほど離れたところではないのに、自宅の裏はウィンブルドンパークという、広い公園(ただ、芝生が広がっているだけの公園です)があります。

 さらに、ちょっと車に乗ると、リッチモンドパークという、確か、イングランド一、広い公園があって、何百頭という鹿が放し飼いになっている。人間も、鹿もお互いを邪魔しないで、のびのびとしている様子が、何とものどかです。

 ときどき、公園の中で渋滞(とにかくものすごい広さなので、歩いていたら、一周するのに何日もかかってしまうでしょう)に出くわし、何かと思っていると、何と、鹿の群れが道路を横切っている。それが終わるのを、イギリス人はじっと待っているのです。

 今の、日本人だったら、きっとクラクションを鳴らしたり、中には鹿を轢き殺したりする奴が出ることでしょう。人間だってこれほど簡単に殺してしまうのだから。

 ところで、アイルランドは、漢字で「愛蘭」と書くのですね。何とも美しい文字を美味い具合に当てはめたものです。そして、まさに、この表現がぴったりだと思いますね。


◆コメント:"Leprechaun crossing!"(レプリコーンが道を横切るのに注意)という標識

 

 アイルランドの歴史とか、ケルト文化、妖精、神話など、諸々については、司馬遼太郎さんの「街道を行く」シリーズの「愛蘭土紀行」をお読みになることをお薦めします(今は、単行本しか残っていないのでしょうか。以前は「街道を行く」は全て朝日新聞の「朝日文芸文庫」で買えたのです)。

 読み終えると、無性に「愛蘭」に行ってみたくなる。そう思わせるような紀行文が書けるのは、さすが、司馬遼太郎さんです。

 いろいろと興味深い話は尽きないのですが、一つだけあげるとすると、妖精の話。

 ケルト神話で妖精はつきもの。アイルランドには様々な、妖精がいるのです。

 そして、なんと、司馬さんが田舎道を走っていたら、"Leprechaun crossing!"(レプリコーンが道を横切ることがあるから、注意!)という「標識」が立っていた、と書いているのです。

 「レプリコーン」というのは、アイルランドの妖精の一種で、富・財産・成功をもたらしてくれる縁起のいい妖精らしいです。

 私は、残念ながら、この標識を見つけられなかったのですが、取り除いて欲しくないですね。こういうロマンチックなものは。

 これを、下らない、と一蹴するか、微笑ましく思えるかで、大体どんな人か分かってしまいますね。

 私は、標識は見つけられなかったけれども、「レプリコーンはどこに隠れているのかな?」と想像しつつ走るのは愉快でした。南西部アイルランドの美しい風景を私は、生涯、忘れないでしょう。


◆記事:フロリダ州の電子投票機に「ブッシュ票が多すぎる」との疑惑 (Yahoo!ニュース - コンピュータ - WIRED)


 

カリフォルニア大学バークレー校の大学院生と教授が18日(米国時間)に発表した http://ucdata.berkeley.edu/ 統計分析によると、先日実施された米大統領選で、フロリダ州の電子投票機が示したジョージ・W・ブッシュ大統領の得票数が、本来得られるべき得票数よりはるかに多かった可能性があるという。

 調査グループは今回の調査結果を警告として、フロリダ州に、タッチスクリーン式の投票機を使用した郡のデータと投票システムを精査して、予測得票数と実際の得票数が一致しなかった理由を調べるよう求めた。調査グループはオハイオ州でも同様の数値と変動要因を調べたが、このような不一致はみられなかった。

 調査グループによると、この結果を発表したのは、フロリダ州における2004年の大統領選の結果を非難するためではなく――ブッシュ大統領はこの州で30数万の票差で勝利している――、

選挙関係者や一般の人たちに、電子投票システムを見直し、投票結果を紙で残さない機械では票のきちんとした数え直しができないという事実を受け止めてほしかったからだという。

 今回の分析については、公式には専門家による評価は行なわれていないが、7人の大学教授が審査した。
 分析の結果は、タッチスクリーン式の投票機を使用した郡と、他の種類の投票装置を使用した郡とのあいだで、ブッシュ大統領の得票に相違があることを示している。調査グループはまず、選挙結果に影響を及ぼすと思われるさまざまな変動要因を調査した。たとえば有権者の数、平均収入、人種と年齢の構成比率、2000年と2004年の投票率の変化などだ。これらのデータを利用して、1996年、2000年、2004年のフロリダ州における共和党と民主党の大統領候補の選挙結果を調べ、この8年間フロリダ州の67の郡で、これらの候補者や政党への支援がどのように変化したかを確認した。

 この調査によって、ブッシュ大統領が実際に獲得した票数は、タッチスクリーン式の投票機を使用した15の郡では予測得票数――各種変動要因をすべて考慮して算出――よりはるかに多く、いっぽう他の種類の投票装置を使用した郡では、変動要因によって予測された得票数と完全に一致することがわかった。

 調査を行なったのは、カリフォルニア大学バークレー校大学院生による社会学・人口統計学研究グループ。チームを率いたマイケル・ハウト教授(社会学)は、こうした不一致が偶然に起こる確率は1000分の1以下だと述べた。

 「どれほど多くの変動要因を考慮しても、ブッシュ大統領の得票と電子投票機との間の統計的に有意な相関関係は説明できない。本当の差がゼロになるはずの集団で、こうした事実が起こる確率は非常に小さい――1000回に1回以下だ」


◆コメント:まともに選挙が出来ないで、「アメリカンデモクラシーをイラクに植え付ける」とは恐れ入ります。

 

ブッシュの後楯となっている、ネオコンたちは、つねづね、「中東で紛争が絶えないのは、民主主義が根付いていないからであり、アメリカ式デモクラシーをアラブ各国に教えてやるのが、アメリカに課せられた義務だ」という、非常に硬直的な思想の持ち主たちである。

今までは、パウエルがかろうじて常識人だったのだが、ついに辞めてしまった。

 後任のライスという女性補佐官は天才肌で、15歳で大学に入学したとか、ピアノもジュリアード(アメリカ最高の芸術大学)に行ってもおかしくないほどの腕前だとか(そんなことは、関係ないというかも知れないが、それは違う。楽器を若い頃から巧みに演奏出来る人間は、例外なく、頭が良いのである。)いう話は伝わってくるが、どれほど頭が良くても、政治的思想の内容が分からない限り、今のところ評価は下せない。明白なのは、とにかく怖い顔した女性ですな。ということだけだ。


 

話がそれた。 この度の選挙で、投票や開票に様々な手口で不正が行われる可能性は、以前から、指摘されていた。非常に具体的に説明しているのは、田中宇氏で不正が横行するアメリカ大統領選挙という一文を読むと、あきれてものが言えなくなる。
 選挙が民主主義の基礎をなす、極めて重要な、不正など絶対にあってはならない手続きであることは、誰でも知っている。

 それにもかかわらず、多分、ブッシュ陣営は、極めて大胆にイカサマを働いている。
 そして、そのことは、NYタイムズ紙などが指摘していたほどで、米国内でも知れ渡っていることなのに、抜本的な対策を講じないまま、大統領選が行われ、ブッシュが勝ってしまった。これは、アメリカ人の怠慢のそしりを免れない。

 アメリカの大統領に誰がなるかは、国際社会全体に大きな影響を与える。インチキなら、今からでも、選挙をやり直して貰いたい。

 選挙をまともに運営できない国が、他の国に「アメリカ式民主主義を構築する」という。こういうのを、日本語で「笑止千万」という。


2003年11月19日(水) 「首相、CNNでイラクへの自衛隊派遣方針を強調」この、バカ総理め
2002年11月19日(火) 薬物犯罪のおおもとは何か?

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