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JIROの独断的日記
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2004年07月17日(土) 「社保庁328人が個人情報閲覧、500人以上処分へ」政治家の狡猾さは殆ど芸術的だ。

◆記事1:「社保庁328人が個人情報閲覧、500人以上処分へ」

厚生労働省は16日、社会保険庁職員が業務外で個人の年金加入記録を閲覧していた問題の内部調査結果を発表し、同庁職員328人の業務外閲覧が判明した。坂口厚生労働相は幹部と職員の処分を行った。

 同庁の真野章長官を訓告し、給与返納(俸給月額の10%)1か月としたほか、霜鳥一彦社会保険業務センター所長ら8人と、実際に閲覧した職員11人を厳重注意処分にした。最終的な処分者は500人以上となる見込みだ。

 内部調査によると、業務外閲覧した職員328人のうち、社会保険業務センター職員は11人で、残る317人は地方の社会保険事務局や社会保険事務所に勤務する職員だった。


◆記事2:年金改革法、条文ミスは40か所…政府発表・修正へ

 政府は16日、年金改革関連法を精査した結果、条文の直し漏れが計40か所にのぼったと発表した。

 国民年金法や厚生年金保険法などを改正する法案を作成した際、新たな条文を挿入したことにより、前後の条項にずれが生じる誤りが30か所あった。このほか、正確な定義をせずに法律の略称名を用いるなどの軽微なミスが10か所あった。

 条文の直し漏れについて、政府は30日召集予定の臨時国会で、衆参両院の議院運営委員会理事会の了承を得て、ただちに官報に正誤表を掲載して修正する方針。新たな法改正は行わない考えだ。

 細田官房長官は16日、年金改革法の条文直し漏れ問題で、秋山收内閣法制局長官を訓告処分とした。法案審査の監督責任が理由だ。秋山長官は内閣法制局の阪田雅裕次長、石木俊治第4部長、大沢範恭参事官をいずれも訓告処分とした。秋山長官と阪田次長、石木部長は、給与の一部(俸給月額の10%)を1か月返納する。

 内閣法制局で法案審査事務を巡り処分者が出るのは初めてだ。

(読売新聞) [7月17日0時0分更新]


◆コメント:政治家は、これで、「年金関係の役所は厳しく監督している」というつもりなのですよ。

 記事が長いので、要点をまとめると、

1.社会保険庁の職員328人が興味本位で(この記事には書いてないが)有名人の年金加入記録を閲覧していたのは、けしからんと言って、処分する。処分と言っても、社会保険庁長官が一ヶ月、10%の減俸になるだけ。実際に閲覧していた職員のうち11人は「コラッ」としかられるだけ。

2.年金改革関連法の条文を作成していた厚生労働省の事務方が、新しい条文を挿入したことにより、現行法の中で、修正しなければいけない箇所が沢山出来るわけです。これは、年金関連法に限ったことではなくて、どんな法律でも改正があれば、このような作業が必要になる。それは普通のことだけれども、今回、こういう作業で、ミスが40カ所以上も発見されたということ。で、ミスをした事務方を処分するという。しかし、これも、訓告と、給料の10%を返納させるだけ。


◆ごまかすのは、よせ。

 

現在の国政において、社会保障問題の本質は、先の参議院選挙で、年金関連改革法案に対して国民が異を唱えたことである。、政治家が行うべきなのは、本案をもう一度審議し直すことである。

 ところが、昨日の日記で書いたとおり、自民党・公明党は年金法案を撤回する気はない。しかし、国民の年金に対する目は厳しいことは承知している。

そこで考え出したのが、事務方の木っ端役人のミスを厳しく(全然厳しくない。訓告と、給与10%返納)監督していますよ、というポーズを大げさに報道させて、国民の怒りの矛先をかわそう、ということだ。

 こういうのを、「国民を愚弄している」というのだ。このような、あまりにも魂胆が見え透いた小手先の「処分」で、ごまかされるほど、国民はバカではない。

 まず、社会保険庁で、有名人の年金加入状況を個人的興味で閲覧していた328人とはまた、随分細かいね。どうやって特定したのであろうか?そういうことを突き止めることができるのならば、今まで、どうして年金未加入、未納者の発見にそのエネルギーを注がなかったのか。その怠慢が責められて然るべきである。

 それに、社会保険庁の職員が突然、「個人的興味から閲覧」し始めたわけではあるまい。ずっと前からやっていたに決まっている。そういうことが出来るというのは、仕事がヒマである証拠だ。減俸じゃなくて、職員を減らすべきだ。


 

2.の内閣法制局に対しても、同様のことがいえる。年金改革関連法に限って、有史以来初めてミスをしたのではないだろう。細かい事務作業を人間がやっているのだから、いままでも他の法律で同様の見落としがあったに違いない。

 ミスをするのはある程度仕方がない。しかし、今までに、このようなミスが報道されたのを、見たことも聞いたこともない。これは、問題だ。何も知らされぬまま、こっそりと訂正されていたのだろう。

間違いが発見されるまでの間に、間違った条文によって不利益を被った国民がいたに違いない。ヤブヘビでしたねえ。野党はこの点追求するがいい。

 繰り返すが、以上は事の本質ではない。

 本質は、「年金改革関連法そのものが再審議されなければいけない」ということだ。それをテレビも新聞もキャンペーンしろ、と云いたい。真実の報道も結構だが、「有るべき形」を示すのもマスコミの役割だ。マスコミが云わないなら、国民が気がつかなければいけないのである。


2003年07月17日(木) 「勤勉さ」の正体  誰のために生きているのか。

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