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JIROの独断的日記
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2004年05月20日(木) やんごとなき人々のご苦労。昭和天皇、美智子さま。

◆雅子さまのみならず・・・・。

先日の皇太子殿下の発言は、かなり、周囲を驚かせた。殿下があそこまで強い表現を用いなければならないほど、雅子さまの苦悩は大きいのか・・・。しかし、それは、意外ではないのだね。

私は、右翼でもなんでもないが、客観的に見て、日本の皇室や、ほかの国の王室に生まれた方というのは、実に実に、ご苦労が多いことを、いままでに、いろいろな資料を見て、知っている。ここでは、議論しないが、天皇制に賛成するにしても、反対するにしても、まず、「知る」ことなしには、何もいえない。


皇后陛下の美智子様のご苦労は、尋常ではなかったようである。

初めての「平民」の皇太子妃殿下である、ということで、女官たちの陰湿ないじめに遭い(無論、それだけが原因ではなかろうが)、あまりのストレスに失語症になられたことは、知られている。


◆自由になりたかった、昭和天皇陛下

昭和天皇に関しては、戦争責任のことなどは、別にしても、とにかく、昔は「神様」だったのだから、徹底した帝王教育を受けたので、一般人のような自由は、はじめから、望んでいないのだと、私は思っていた。ところが、違ったのである。

1976年4月19日、外国のマスコミが初めて昭和天皇陛下に独占インタビューを行った。インタビュアーは長年、ニューズウィーク東京支局長を務めていた、バーナード・クリッシャーであった。この長時間にわたるインタビューでは、戦争にかかわる話など、かなり、俗な言い方をすれば「きわどい」、別の表現を用いれば、「画期的な」企画だった。

私の手元には今、その資料がないのが、残念だが、このインタビューの最後で、次のようなやりとりがあった。


クリッシャーが尋ねた。「陛下、自由の身になりたい、と思われることは、おありですか」
陛下は、笑いながら答えられた。「それは、私が今までの人生でずっと、そして、これからもずっと抱き続ける、見果てぬ夢ですよ。マークトウェインの「王子と乞食」のようにね」



これは、ものすごく鮮明に、私の脳裏に刻み付けられている。ああ、陛下は、自由になりたいのだな。好きなときに自由に一人で町に出かけて、いろいろなものをご覧になりたいのだろうな・・・。陛下が自由に憧れる・・・。当たり前といえば当たり前なのだが、これを読んだとき、私はまだ、高校生だったが、泣けたよ。

◆皇太子殿下の発言よりももっと異例の発言を美智子様がなさったこともある
これは、やんごとなき方々がお気の毒だというのとは、別の話である。普段、皇族の方々は、社会的影響を考慮して、社会的・政治的なことには、原則として触れない。

ところが、平成11年10月28日付の「皇后陛下のお誕生日(平成11年10月20日)に際して宮内記者会の質問に対する文書ご回答」という文書には意外なお言葉が書かれている。これを、知っている人は少ないと思う。


問1 :ご公務などにお忙しかった一年だったと存じますが,この一年間を振り返って,印象に残っていることをお聞かせ下さい。
皇后陛下 :(前略)今年は世界の人口が60億を超え,将来の人口問題,それにかかわる食糧,エネルギー,環境の問題等,報道でも度々とり上げられてきています。遺伝子組み換え,環境ホルモン等,学び考えていかなくてはならないことが多いのですが,とりわけ今の時代に母となる方々にとり,ダイオキシンと母乳の問題は心配なことと思われます。危険として認識されねばならない部分と,心配しなくてもよい部分とが充分に説明され,母乳による育児への不安が少しでも取り除かれるよう願っています。



ものすごく、異例のご発言である。

環境ホルモンが、母乳から胎児に吸収され、脳に何らかの器質的変異を生じしめ、それが、最近の子供が凶暴になった原因ではないか、という仮説は、これは、皇后陛下はひとことも仰っていないけれども、世間ではしばしば、取りざたされるところである。そういうことに、皇后陛下が言及なさると予想していた宮内庁記者はひとりもいない。皆、ひっくり返るほど驚いたのである。


◆皆さん、大変ご苦労なさっているのですよ。

要するに、何を私が主張したいか、というと、世間では、皇室不要論とか、一生働かなくていいんだから、皇族なんて楽だよな、というようなことを言う人が、少なからずいるけれども、それは、あまりにも表層的な観察である。

皇族は、立場上一般人ができることができないし、云いたいことがいえない。

昭和天皇陛下は、一生自由に憧れ、それが実現することはなかったが、天皇としての一生を貫かれた。美智子さまは、ものすごい、ストレスで、散々ご苦労なさったのに、それでも、環境問題などについて、つまり、社会・国民にかかわる問題に、かなりの関心を抱いて、勉強しておられる。それぞれに、立派だと思う。


2003年05月20日(火) 「校長が「ドはどくろのド」 授業で替え歌、注意処分」公立小中学校の教師のレベルは確実に低下している。

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