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JIROの独断的日記
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2003年09月21日(日) 「あと、1日だけ生きる」と思って、生きている。

 何かいいことがないかな、と思って暮らしている人は案外多いと思う。しかし、貴方が、もし、日常で少しでも楽しいと感じる事があるならば、貴方は十分に幸せである。

 友人と食事をする。物を食べておいしいと思う。飲み会で騒ぐ、カラオケに行く、彼氏や彼女とデートする。映画を見て、本を読んで、テレビを見て、面白いと思う。音楽を聴いて美しいと思う。仕事がたのしい。打ち込める趣味がある。というようなありふれたことでも、なにかひとつでもある人は、十分に幸せであることを知るべきである。

 私はうつ病という病に罹っている。この病気にかかっても、見た目は普通の人間と変わらない。だから、無知な奴は「気分の問題じゃない?」「怠け病だろ?」などという。殺してやろうか、と思う。

 うつ病に罹ると、程度の差はあるものの、先に述べたような人間らしい普通の楽しみ、喜びが一切感じられなくなる。砂漠をトボトボと歩いているような感覚、とでも云おうか。

 うつ病は脳内神経伝達物質のバランスが崩れた状態である。脳内の化学反応に変異が生じたということなのだが、それが、これほどの苦痛をもたらすとは、なった人でなければ、分かるまい。

 毎日、もうたくさんだ。と思っている。いつ死んでも良い。と思っている。いつでも死のうと思えば死ねる確信がある。家族が寝静まったところで、ベランダに出て手すりで首を吊るだけの事である。一度首を吊って未遂に終わった事があるので、首吊りが如何に容易かは良く分かっている。

 しかし、「あと、1日だけ生きてみよう」とおもって、何とか、這うようにして生きている。こういう病もあるということである。貴方の周りにうつ病の人間がいたら、それぐらいの苦しみに耐えて生きているということを、せめて、観念的にでもよいから、理解すべきである。


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