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JIROの独断的日記
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2003年08月21日(木) 「北朝鮮へ風船でラジオ送る=22日にドイツ人医師らが実行」上手くいくといいのだが。

◆記事:
北朝鮮脱出住民の支援活動を行っているドイツ人医師、ノルベルト・フォラツェン氏らは20日、先に発表していた北朝鮮に風船でラジオを送る計画を22日の午後に実行する方針を明らかにした。計画によると、南北を分断する軍事境界線に近い江原道の鉄原にある元朝鮮労働党の建物前から風船を放つ。直径1メートル、長さ6メートルの風船を少なくとも20個飛ばし、中国製のAM・FMラジオ600個と援助物資を送る。天候が悪ければ延期するという。 (時事通信)

◆所感:外部情報を北朝鮮国民に送り込むのは、いい考えだ。

 北朝鮮の人々には悪いが、既に200万人以上もの人々が餓死したというのに、何か発言するたびに「偉大なる首領様のおかげで」というのは殆どお笑いの世界である。

 どうして、こういう体制が保てるのかといえば、人民が自由世界の様子を知ることが出来ないように、金正日が外部情報をシャットアウトしているからである。

 中国も30年程前までは、常に「毛沢東語録」を勉強し、マルクス=レーニン主義を最高の思想と信じる、忠実な共産党員であることが要求されたが、日本との国交が正常化して、西側世界からテレビが輸入されるようになってから、すっかり様子が変ったのである。

 人間の本性たる自由はいつまでも抑えておくことは出来ないのであって、自由な世界の存在を北朝鮮の多くの人民が知ることは、金正日体制がもっともおそれることかもしれない。

 その意味で、ドイツ人医師らのNGOがやろうとしていることはすばらしいことなのだが、わざわざ、明日実行すると発表する必要はなかったのではないか。北朝鮮は必死になって「空から降ってくるものは毒だから、触れてはいけない」とか放送し、国民がラジオを拾う前に、懸命になって回収しようとすることは目に見えている。回収しきれないぐらい、何万台とかいう単位で投下するならいいのだが。

 しかし、考えてみれば、ハイテク兵器を開発したり、購入したりするのにくらべれば、ラジオなんて、タダみたいなものだ。NGOだけに任せておかずに、北朝鮮に批判的な国々(つまり世界の殆ど)が協力すれば、数万台、数十万台のラジオを調達、運搬、そして、北朝鮮国内に投下するのはたやすいことだろう。

 世界中の国などというまでもない。日本とアメリカで十分だ。これは、実現したら面白い。歴史は動くときは動く。ソ連が崩壊したときも、ベルリンの壁が崩壊したときも、その直前まで、だれも想像だにしていなかったのだから。


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